表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/20

いつもの帰り道

 燃える様な夕暮れ空。車内には強烈な西陽(にしび)が入り、彼女達を照らす。

 その強烈な輝きは、今日の別れを告げようとする。


「じゃあねハルカ、また明日〜」


 駅のホームへ離れていく友人たちを見送る。



 さっきまでの喧騒が別世界だったかの様に静寂に包まれる。

 この駅は下車する人が多いので、今の車内は空席が目立つ。


「さてと…」

 閑古鳥(かんこどり)が鳴く構内で、ハルカは腰を下ろす。


 膝元のリュックからスマホを取り出し、SNSをチェックする。


 最近の女子高生は忙しい。

 かと言って大したことをしている訳じゃない。無駄な時間が嫌い。ただ、それだけの事だ。

 画面を素早くスライドしながら見るが、興味を惹くモノが無い。つまらない。


 ハルカの自宅まであと5駅。まだ降りるまで時間はある。

 スマホを膝に置いたリュックに仕舞い、反対側の窓の景色をぼーっと眺める。


 揺られる電車は心地良く、睡魔が襲う。


「あっ、ダメだわ…」


 意識が消えて行くーーー






 ーーーーーーーー


 やけに静かだなぁ。ヤバい、もしかして終点?笑

 静寂の中、眩しい光で目が覚める。


「は?どこだよ」


 ハルカは電車の中で眠ってしまったハズだった。

 ところが心地よい電車のソファーや揺れが無い。


 むしろ何も無い。ただ明るい。


「いや、ちょっと待って。夢?ドッキリ?」

 仰向けで寝転んでいたハルカは、思わず立ち上がり辺りを見渡す。


 何も無く、静寂で、でも眩しくて(わずら)わしく感じるのは部屋が真っ白だからだ。


「誰だよ。マジふざけんなよ!」

 怒りがこみ上げてくるのは、理解不能な状況と何も無い空間への恐怖からだ。ハルカはその場で地団駄(じだんだ)を踏む。


「あーもう クソっ!」

 足元にあった自分のリュックをサッカーボールの様に蹴り込む。リュックは宙を舞う。


 が、


「いっっっっったぁ」

 どうやらリュックに入っていた水筒に、足の甲が当たったみたいだ。

 宙を舞うリュックから、水筒の中の液体が暴れる音が聞こえる。



「んふふふふ。うーぅ」

 痛みと恥ずかしさで馬鹿らしくなってきた。しかも周りに誰もいないので、誰もハルカのことを心配してくれない。

 笑うべきか泣くべきなのかよく分からなかった。



 そんな複雑な感情を宥めていると、痛みが引いてきた。

 そして頭もスッキリしてきたので冷静になる。


「いや、マジでなんなんこれ?(まんじ)?」



 女子高生ハルカは目が覚めると、白い箱の様な部屋の中にいた。

昔の女子高生と言えば手提げのスクールバッグでしたが、今は北の顔みたいなブランドのリュックサックとか多いですよね。リュックの方が機能的で身体の左右バランスも安定するのでいい傾向だと思います。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ