やるぞ~
昨日仕事したよな?……またきた。
居留守を使いたくても携帯電話じゃなぁ……。
足音もたてずに、奴は居間に入ってきた。
「親ビン、携帯鳴ってますよ。出ないんですか?」
そんな、非難めいた目で見なくてもなぁ。
出れば、やはり『さしすせそ』のシオン様からだった。
渋々行く俺に、テンションの高い奴。
∈∈∈∈
「フハハハハハ、待たせたな」
待ってないけどな。
「今日、集まってもらったのは、他でもない。今回は、カードゲームの電子化による、コビトの進出だあ!」
キター~ッ、これ。最近噂になっていた、最新のお仕事だあ。
「やります。是非、やらせて下さい」
「ワハハハ、そうだろう。男ならやってみたいよな」
「はい。勿論」
「ガハハハハハ、それじゃあ頼んだぞ」
「親ビン、内容も聞かずにいいんですか?」
「だって、これな。今、噂の最新の仕事なんだぞ」
「そうですね。確かに曰くつきの最新の仕事ですね」
「え? 曰く?」
「はい。でもまあ、こんな仕事、親ビンじゃないと選びませんからね」
なんだ曰くって。格好いい仕事じゃないのか?
案内役について行くと、また、着ぐるみですか?
二人羽織りのように、前後に入るらしい。
それで、クラスアップで、後ろの者を肩車して、魔神に変身するとかしないとか。
「親ビン、体重は?」
「先日のチョコレートのおかげで、52グラムになったぞ」
「入院する前より増えてますね」
「退院した時痩せたから、リバウンドだな」
「俺は、38グラムを常にキープなので、親ビンが前ですね」
「どすこい、ごっつぁんです」
最初は、コビトの姿の着ぐるみで、クラスアップしたら、中からナイフで、頭の部分を切り裂いて、魔神部分と、壺の部分とに別れるんだそう。
俺は、最初に壺の着ぐるみを着て、アヤツと一緒にコビトの着ぐるみを着ると。
奴は、魔神になったとき、俺の肩に跳び乗り、胸を膨らませなければならないから大変だな。
それも、要らぬ心配だった。奴は、洗礼された動きで、1回で成功させたのだ。
しかし、電子化なのにえらくクラシカルだな。
まるで、公開児童番組のような……まさかな。




