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閑話

 思わぬ怪我で、自由時間があるので、怪我をしたコビトの人達に、謝罪の手紙を書いていた。


 そこに、奴がお見舞いにやってきた。


 同じ()色でも輝かない俺の携帯。


 そうです。前回のお仕事で、皆に怪我をさせたので、10,000pointがお見舞いpointに消えました。


 チュドーン。


 儚い夢だった。


 「親ビン。早く治して俺を楽しませてくれないと、仕事の効率が落ちて困る。ちょっとぐらい、痛くても復帰して下さいよ」


 お前……それ、お見舞いに来た奴の言うことなのか?


 ほんとにコイツときたら、俺にいったい何を求めているのか。


 「キチンと養生するまでは、仕事はしない」


 ちゃんと、言っておく。


 「親ビンは、子分を見捨てるんですね」


 なっ! お前、なんて人聞きの悪いことを言うんだ。


 うーん。俺は一計を案じた。奴を諦めさせるためにこう言ってやった。


 「そうだにゃあ、毎日美味しい物でも食べたら、早く復帰できるかもしれないにゃあ。でも、ここは医務室だから、それは、ムリだなにゃあ」


 「なんだ、そんなことでいいんですか。わかりました。()()()()に頑張ります」


 えっ? 自分の為に何を頑張るんだ? 仕事か? なら良かった。


 色々めんどくさい男だな。


 そして俺はまた、謝罪の手紙を書くのであった。




 ∈∈∈∈∈∈∈∈




 あれから、奴が毎日、手作り豪華弁当を届けてくれる。


 伊勢海老のフライ、子牛のフィレステーキ、フォアグラやキャビア。


 とても美味い。


 だか、初めての豪華な食材で、俺の貧相な胃が受け付けず、下〇ばかりして体重が8グラムもおちたのだった。


 ゲッソリ。


 結果、復帰は更に遅れ、奴は俺に紙切れを叩きつけてきた。


 「親ビンの嘘つき!」


 それは、見たことのない金額の書かれた請求書だった。


 仕方がないから、長老に頼んで、なんとか内職の仕事をもらう俺。


 その内職は、千羽鶴折りだった。


 暇さえあれば、セッセと色とりどりの折り紙で千羽鶴を折る。


 時には、折り紙の裏に、奴の顔をイタズラ画きしたりした。


 へのへのもへじ、はなもげら。


 うん。我ながら天才だあ。


 普通の人なら、ここで虚しいと思うんだろうが、俺はとても楽しかったのだ。


 そうして、あっという間に千羽折りが終わってしまう。


 何やらこの内職というものは、俺に合っている気がするぞ。


 それからも、長老に頼み込んでは、内職の仕事をセッセとこなした。


 だが、しかし、何故か奴は、俺から請求書を引ったくり、破いてしまったのだ。


 「どどど、どういうことなんだ?」


 俺が問えば、奴は口をへの字にしてこう言ったのだ。


 「もういいから、内職の仕事は辞めて下さい。全然面白くない!」


 はにゃ?


 何を勝手なことを……今日という今日は、ハッキリ言ってやる!


 「勝手なこと言う()()! 俺が()()にしようと、()()()()の知ったこと()()


 すると、奴は少し考えてから


 「親ビンのご実家は、地球の日本国愛知県名古屋市ですか?」


 ですと。


 「はぁ?」


 俺の首が90℃曲がって、捻挫したのは奴のせいだ。

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