プロローグ9
スマホを置いた総帥はため息をついた
(本当にあれに任して大丈夫なのか……)
再びスマホを手にしてため息をついた
それを見ていた女性が
「 総帥何か不安な事でも」
近づいてきた
「ああ………黒の魔法書を持つやつを見つけたのだが………奪いにあれを向かわせたのだが」
「 失敗したと………そんな奴は消すに限ります」
「………それも考えたが………一回の失敗で消すのも………」
「………最後のチャンスを与えたと」
「………そう………与えた………」
女性は大袈裟に手を広げて
「なんとも優しい総帥……流石は総帥………で何で不安があるんですか」
「また失敗したら……どうしようかと」
「簡単なこと……消せばいい、変えなら履いて捨てるぐらいいるではないですか」
「…………流石は七人組の第一位…………冷酷だな」
「それは褒め言葉と受けておきます、使えない奴は切る、総帥これ当たり前の事、で私から一つ提案が」
「…………言ってみろ」
「私が直接黒の魔法書を奪ってくる」
「七人組自ら出向くのか………悪い提案では無いが………やってくれるのか」
「総帥が命じたら………」
「…………わかった…………黒の魔法書を奪って来いで部下は何人必要か?」
「部下……いらないよ……私一人で十分だし、そんなのがいたら失敗するリスクが高まるだけよ」
「………わかった………任したぞ」
「必ず総帥に黒の魔法書を渡せると思います」
「 じゃあれにはなんと言えば………」
「そうですね………私が直接言っておきます」
「任したぞ……なるべく優しく言うんだ」
「わかりました………では………」
「待て……場所は分かっているのか」
「私に分からないことは無いわよ、確か万理が持ち主だったかな……居場所は……わかるわよ………では行ってきます」
そう言うと女性は振り返り歩き出した
(あれには何にも言ってやるか……もし邪魔をするなら消すまで………私は七人組の第一位………殺鬼姫なんだから……私に勝てる奴なんかこの世にはいないんだから)