襲撃10
どうしよう!どうしよう!何かないか……………ないか………考えろ………私…………このままでは…この若さで死にたくない
そうだ、魔法書を渡せばいいのよ
私が持っていても仕方がないわけだし
渡せば襲われな……………無理みたい……
殺鬼姫は斬る気満々で突っ込んできているから聞く耳は無いように感じる
もう終わったな……と思った時だった
[何を諦めている]
誰かに話しかけられたが
「誰?アリアなの?」
あたりを見渡してみるが殺鬼姫以外は誰もいない
やばいな……これは………幻聴が聞こえだした
[おぬしの目は節穴か、私はここにいる」
声の聞こえる方向にはアリアから貰った刀があった
「 まさかと思うが…………刀の貴方が話しかけているの」
[それ以外誰がいる]
話をする刀………そんな………事………あるのか
[時間がない………詳しい話は後でするから早く抜刀しろ!]
「えっ………抜刀って何をすればいいの」
[とりあえず刀を鞘から抜け]
刀の言われるまま鞘から刀を抜くと殺鬼姫の刀を受け止めていた
「 馬鹿な……何故私の刀を……受け止めている……それも普通の人間に………」
殺鬼姫は明らかに動揺しているのがわかる
[万理このまま刀を……後方に下がってみろ]
言われるまま後方に下げると、殺鬼姫は完全にバランスを崩し
[万理今だ!一撃を叩き込め!]
一撃を叩き込めって………要するに斬りつけろって言っているのか
無理だ……私は誰も……相手がたとえ殺鬼姫でも傷付ける事はできない
躊躇いが動きを止めてしまう
「私………には………………無理」
それを見た殺鬼姫は距離を取るように離れてしまった
[万理何をしている!千載一遇のチャンスだったのに………万理は優しいな……だが……それは危ない事だ………殺れる時に殺らないと自分が殺られてしまう……次はちゃんとしろ]
「…………わかった」
「危なかったよ……お前が優しくて良かったよ…もう油断はしない………確実に殺る!」
「えっ殺鬼姫が消えた」
[万理……慌てるな……殺鬼姫は確実に近くに現れる私の言う通りに刀を動かせ]
「わかった」
[最初は………右から来る……右に刀を動かせ]
右に動かした直後、殺鬼姫の刀を受け止めて目があった
驚いている様に感じた直後再び姿が消えた
[万理……この調子で行って再び隙が出来たら次こそは渾身の一撃入れろ、合図はする、次は後から来る]
「 わかった」
暫くこんなやり取りが続いていった
これなら確かに殺られることは無い気がするが
「守ってばかりで攻撃はしないの」
[確かに……万理………攻撃出来るんだな……前みたいに躊躇しないな、次躊躇したら確実に殺られるぞ]
「……………頑張ってみる………」
[…………次は後から来る]
「私は何を………」
[万理は刀を構えて前方だけ見ていろ、合図をするから右に動いた直後殺鬼姫が脇を通り抜けるから、そこに渾身の一撃を叩き込め]
「……………わかった、やってみる」
言われるまま構えて前方だけ見ていた
だがなかなか攻撃が来ない
[殺鬼姫………警戒しているな………仕方ないな………万理……刀を下ろせ………]
「でも………それは危なくない」
[………早くしろ………なんとかしてやる]
私は構えを解いたその直後
[万理……来るぞ……今右に動け]
言われるまま右に動いた直後を殺鬼姫が通り
鬼面があるから表情はわからないが慌ててるのが雰囲気でわかる
[万理躊躇うな!渾身一撃を叩き込め!]
私は殺鬼姫の鬼面めがけ渾身の一撃を
(これで終わりにして……そして殺鬼姫……ごめんなさい……死なないでね)
いれた




