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ポケット・スピリット  作者: 一日一話
8/14

oblivion in the hope [8]

 そんな訳で。



 師匠がなにがあっても真正面に立つな、と念を押されたことを、オレは完全に無視したのでした。


 まあ、そりゃそうなりますよな。


 で、まあ、うちの師匠の予想通りに、オレの体には、複数の髪のカタチをした毒針が突き刺さって………………




「あ」




 その時に、一人の人間の悲鳴を聞いた。



 割れるような高温ではない。


 自分の現実が崩れ去る時の、言いようのない、それは崩壊の声だった。


 救いようのない、報われない、その咆哮。


 彼女がオレに向けた髪は、しかし、透明な幕のようなものに突き刺さり――――――


 そのまま、途中でちぎれて、落とされた。



「え?」


 彼女の頭上には、その保護色が飛来する。


 あるものは球体に、あるものは楕円形に。


 透明な膜は重力に引かれるに従って散り散りになる。




 その正体は。




「あ、水」




 ある位置でぶちまけた、ぬるい温水でしたとさ。


 彼女の操る髪は、それに振れた時点で溶けて、水の中に取り込まれる。


 頭の上から水を彼女は、けたたましい悲鳴とともにその場に倒れ込んだ。


「あ、あぁぁぁあああぁあぁぁぁあぁああぁあぁぁああぁああぁぁあぁあぁあぁぁぁ」


 自分になにが起こっているのかがわからないのか、彼女はただ濡れた体で、慌てている。


「あ」


 気がついたのか、彼女は今までに開いていた懐中時計の蓋を閉じた。


 すると。


 今まで彼女の意志で操られていた髪の毛が、急に動かなくなり、その場で停止した。




「あなた、なにを」


 ようやく開くようになった目で、彼女はオレのことをみる。


 血走った、柳の下の幽霊というよりは人間らしい姿で。


「うん。きみが一度オイラを殺した時のことを考えてね」


 手に持っているものを投げ捨てる。


 それは、つい先ほど用意した、温水の入ったプラスチックのバケツだった。



「ば、―――けつ?」



「あー。なんていうのかな。きみの髪って、溶けるらしいね」



 そう、溶ける。


 人間の髪は焼いたり酸に入れでもされない限り水などにつけたところで成分は分解されない。が、彼女が「作った」髪は、ある程度の温度と水分で溶解し、水分の中に入ってしまう。


 人体の血管の中では、溶解に理想的な温度と液体が有る為に、瞬間的に溶けてしまう。


 いや、そうでもなければ、瞬間的に毒を人間に適用させることなどできない。


 えー、以上が、師匠からの助言なのでした。


「しかも、きみの父親は医学関係者だ。きみも点滴の知識はあるんじゃないスか。的確な位置から、毒が回るように髪を刺せた」




 見れば、彼女は頭から水をかぶったからか、見事な黒髪はほとんどが溶けてしまって、まあ、いってしまってひどい有様だった。



 いい頭のカタチはしているけど。



「だから雨の日は使えないはずだ。最大に能力を使うなら、オイラのことを殺ったときみたいに晴れていないと無理だ。温度的にも、少なくとも日差しがあっては髪のほうが溶けてしまう。だから人間を襲うなら夜しかない、と。こういうわけなんでしょ?」



 だから室内や夜であれば、彼女の髪は理想的な効力を発揮する。



「それともう一つ。きみ、その髪を使えるのは、どうやら時計を開いている時だけ、ということだな。オイラ含む被害者からは砒素中毒の反応は検出できなかった。時計を使っている時だけ、その毒素を持つからでしょ。時計を閉じると、砒素だったものはただの無害なタンパク質になっちゃって、生成された新しい髪もきみの頭からは抜けちまう」



 十万本がいっぺんに抜けて、しかも処分できないので、彼女は自分の部屋の中にそれを隠していた。


 それが、オレが入ってドン引きしたあの部屋というわけだ。


 髪は女性の命なんていいますが、ここまで抜けたり出したりするのは、どうなのかなあ。



「と、けい?」



 そこで、彼女はオレの手にある時計をみた。


 そして。



「あ、なんで、なんでなんで」


「なんでって、なあ? あーと」


「そうだよ。だって、あなた、だって」



 彼女は、オレのことを指さす。



「そんなバケツなんて、あなた持ってなかったじゃない! お湯なんて、持ってなかった。だから私は来たのに! …………なんで」




 そう、彼女には見えない。


 この子には、見えないようにもって来たんだから。


 だから郡成沙羅香は、安心してオレを襲ったのだ。




「確かにあなたは、バケツなんてもってなかったのに。何回も何回も、私はあなたを見たのに」


 ま、そりゃもっともですが。


「うーん。悪いけどネタは明かせないな。そこら辺は、まあ、ほら、守秘義務ってことで一つどうでしょう?」



 知らないほうが楽しいことも有ります。


 そこで、彼女は口を閉じて、オレのことを凝視し始めた。


 まるで、目の前に存在する敵のことを、どうぶち殺すのかを考えているかのように。



「ああ、そっか。そうだよね。あなたも、私と同じでしたね」


 そう、彼女はいって、立ち上がる。


 黄金の懐中時計を持って。



「どうやったかは知らないけど、私に見えないように、それを隠したんですね。そうです。あなたみたいなヒトが、私に逆転の手もなしにやってくるはずがないんです。最初から私のことを殺す気だったから、あなたはここに来たんですね」


 まあ、そりゃバレますか。


「だぁからさ、なんだってそう好戦的なんスか。オイラおまえさんとはあんまし関わりたくないんです。怖いし。どうあっても、オイラよりは強そうだし」


 実際、今の状況でも勝てそうにない。


「最初にも言いましたけど、オイラはお話をばって感じなんですよグンジョウさん」


「ふーん。それじゃあ」


 そこで、彼女らしくない声が出た。


 どこか俗的な、子供のような口調。


 今まで怒りと恐怖に飲まれていた郡成沙羅香の表情が変質する。



 オレに向けた顔の中では、今までの飾った感じのない、彼女の素顔だったのだろう。






「今から、安西杏里を殺害しに行きます」






 それは、花開く薄い笑顔。



 白い街頭に照らされた、美しくも異様なモノだった。



「あい?」


 ワンモアプリーズ。


「わかりませんか? まったく、本当に低脳。先輩、あなたが私のことを止めないのなら、私はこのまま彼女を殺しに行きます。止めるのなら、どうぞご自由に」



「…………なるほど」




 彼女の考えはわかった。


 これ以上ないほどシンプルだ。


 つまり、こういうことだろう。



       「平和がほしいなら戦いに備えよ」



 嫌いな言葉だけど、そういうことだろう。


「先輩、私は自分の命があと一年もないことに失望しました。6ヶ月後に、自分がこの世からいなくなるなんて信じられなかった。自分の未来がないのがこんなに怖いなんて思わなかった。先輩、あなたは私と同じなんのに………………先輩、あなたはなんでそんなに『幸せそうに』生きてられるんですか?」




 その言葉は、ちょっと重い。


 なんにせよ、重い言葉というのは嫌いだ。


 なんせ、その一言で、ヒトを縛るものだから。




「それに、あなたは一人、もう殺してる」





 そう言われては、なにも言い返すことはできないけど。



「先輩、もう一度言います。助けてください。私はまだ、死にたくないんです。私は、だって、戻らないと、先輩」



 助けて、と彼女は言う。



 ヒトを二人も殺して、殺した相手に救済を乞うとしても、それは否定するべきではないし、突き放すべきでもない。





 でも。 








「すまん、無理だ」




 それだけは、譲れない。




「同時に言うと、きみをそのまま放っておくこともできなくなった。きみがなにをしようと知らないけど、オイラの友人を狙うのは看過できない。あの子はオイラの平和の一部だからね」




 それに。




「それに、自分のことは自分でなんとかしなくちゃ。誰かに期待はしちゃいけないだろう」



 そうでなくては助けるという行動ではない。


 人間は、自分を生かすことは自分にしかできないのだから。


 彼女は、オレのことを半場失望したような目でみて、しかし半分はそうなることはわかったように、口をゆがめた。


 そうして郡成沙羅香は、もう一度時計の蓋をあけた。




 瞬間、彼女の喪失した毛髪は元通り――――というわけにはもちろんいかないが、肩の長さになる。


 まったく新しい毒針を、彼女は生成した。




「……………………」




 うっそぉ。




 完全に読みをはずされた。



 だって人間の髪が延びるスピードは、一日に0、35ミリ。一月で一センチ。一メートルを伸ばすのに四年はかかる。



 それだけのエネルギーを一度に使うのだ。今日だけで二回生成した。あと一回できるなんで誰が思うんでしょう。



 師匠自身も、「一日に間をおいて二回が限度」と言っていたのに、このお嬢さんは。



「いや、驚いたな。 まさかまだ髪を出せるとは思ってなかった。恥ずかしながら、その、終わった気でいたよ」



 師匠がきいたら呆れられそうである。


 これだからはバカは、とかいわれそうです。



「髪の生成にかかるコストは、きみの体の中から引っ張り出しているものだ。肉体にも負荷がかかるってのに。そこまでして、きみは生きたいのか」


 最後の髪を生成した少女は、そこであっけにとられたような表情をした。


「先輩、やっぱりあなた、異常です」


 ぽつりと、本心だとわかる言葉。 


 それに返してあげられるとすれば、一言だけ。






「知ってる」






 それが合図だった。



 彼女はゆっくりとこちらに歩いてくる。


 元々、オレが彼女に殴りかかったところで、返り討ちにあうだけなのですが。


「仕方ないですな」


 言って、手にあるものを開く。





「んじゃ、郡成沙羅香。金無垢時計。あなたの魂を見せてくれ」





 投げる。




 手にあったものを、こちらに進んでくる彼女に投げる。


 最初、彼女はオレの投げたものが何かわからなかったようだ。


 まあ、仕方がない。


 ソレは小さな、手に収まるサイズの何か。


 彼女にとって、造作もない、その辺の石ころだと思ったのだろう。



 だが、それが。




「――――――――――っ!!!」





 彼女に迫ってく途中で、一メートルはあろうかという、巨大な岩に変化した。




 目の前に突然現れた岩石に、彼女は両手で自分の体をかばおうとする。



 足を動かす。



 間に合えばいいが………………



「―――――あっ」


 そうして、郡成沙羅香は。


 自分に巨大な岩が衝突する前に、開いた懐中時計を閉じて、後ろに投げ捨てた。


 それを。




「―――――――――…………………………え?」




 そこで、郡成沙羅香はオレに目を向けた。



「あ、どうして、あなた、そこに」


「ああ、うん。がんばって走ったの。意外と足が早いのよ? オイラ」



 郡成沙羅香に迫っていた岩は、いつの間にか消失していて、オレの手には彼女の時計。


 たった今起こったことは何だったのかと、彼女の困惑もわからなくはない。



「いったい、なにが」 



 彼女は困惑した頭で、すでに能力もなく、毒素も失われた、ただの毛髪になった髪に手を当て、頭を抱える。



「…………今、岩が」


「ん? ああ、それね」


 オレのもう片方の手には、オレ自身の時計が握られている。


 それで、彼女は大方の理由を理解したらしい。



 やっぱり優等生。回転が早い。




「さっきの岩は、あなたが見せた、幻?」


「マボロシ。あー、そういう素敵な言葉か。ま、それに近い。オイラにできることはさ、きみみたいにエライことなんてなーんもできなくて、ただ見た目を変えることしかできないの。それも、時計限定で」



 そう口にした時に、彼女は真っ青に成る。


 オレを見て、何か恐ろしいものを見たような顔になる。



「じゃああなたは、時計を投げたんですか? 自分の、時計を? 蓋を開いたまま?」 



 その顔は、いつかみた誰かの顔と同じ。


 胸くそ悪いというような、いやなものを見た時の顔だ。



「嘘。そんなの、だって、嘘」



 彼女は、自分の危機にも気づかずに、そう繰り返す。










「その時計は自分そのものなのに。それが壊れたら死ぬのに?」







 ―――――――ああ。




 この反応は、久しいな。




「いや、厳密には文字盤が壊れたら、だろうよ。それに、時計ならきみだって今投げたじゃない」


「それとは違います。全然」



 ぶんぶん、と彼女は首を振る。


 少しだけオーバーだけど、まあ、子供らしくていいんじゃないでしょうか。



「私は自分が助かる為に投げた。それに、蓋も閉じていました。でもあなたのは違う。蓋をあけた状態で時計を投げたなら、文字盤を覆うガラスが砕けた時点で死ぬんです。なのに」


「いや、ほら。だから地面に落ちる前に、ちゃーんと自分の時計を拾ったじゃない」



 ねえ? と彼女に言う。



 それを聞いた彼女は、オレのことを軽蔑したような顔で見た。


 アレ、おかしいな。ここは驚かれても軽蔑されるところじゃないんですけど。



「さて、これで止まってもらえるかな」



 オレの手にある金無垢の懐中時計を彼女に見せる。


 それを見た彼女は、それを見たまま、地面に座り込んだ。


 すべてが終わったと言うように。




 ため息。




 この子、本当わかんねー子ですよね。


「まったく、今までなんだってここまで暴れてたんでしょうね。ああ、時計所持者として助けてくれってオイラにいったのは、アレってつまり殺されてくれってことでしょ? 最近の女の子はバイオレンスですわ」



「……………………」



 彼女は黙ってしまった。


 たぶん、死ぬとおもっているのだろう。




「まあ、きみが知っている中では、オイラしか時計持ちを知らなかったってところか。それにきみは自分の寿命の短さを知ってしまった。それに周囲が助けてくれなかったから―――――――」





 そこまで言って、その先を言うことをやめた。


 時計にもある通り、彼女の精神は黄金だ。


 自信を持ち、自惚れず、気高い。


 だがそれは表層の話だ。


 今回彼女の身の回りに起きたことは、彼女一人では対処できなかったのだろう。


 これだけ誇りの高い彼女の精神を、これ以上破壊することは侮辱になってしまう。





「………………殺すんですね」


「出会ってからそればっかだねキミ」


「私は、誰かに助けてほしかった。誰かに励ましてほしかった。昔みたいに、優しい毎日でいたかった。それだけなのに、それしかなかったのに。誰にも頼れなかったし、誰も頼るのもイヤだった。最初は、私の問題は自分で解決したかったです」


「ふーん」


「でもダメでした。私は、一人じゃダメだった。そんなことは前からわかってたのに。

 なのに、本当に助けてほしいヒトは、私に関心をもってなかった。お父さんとお母さんは、私に興味なんてなかった。だから、問題をおこせば、また昔みたいに向いてくれるかと思った。むいて、くれるだけで、よかったんです」



「……………………」





 それは、人殺しの理由としては、あまりにも救えない。 


 情状酌量の余地もないし、同情もできないだろう。


 たぶん、彼女の痛みは、その両親にさえ理解されない。


 理由も、苦しみも。


 自業自得、と言えば、それでおしまいだけど。







「もう、イヤだ。こんなに苦しいのは、イヤ」


「んじゃ、死にたいのかい」




「―――――――――――家に」





 よく聞こえなかった。



 しかし、彼女は涙ながらに口を動かす。










「家に、帰りたい」









 その家は、どこを指すのか。


 彼女にとって優しかったもの。


 ずっと孤独だった彼女にとって、唯一孤独ではなかった場所。


 幼子の原初。


 償えきれない罪を犯した彼女では、絶望的なまでに離れてしまった、その居場所。










「ほれ」




 と、オレは彼女の元に、その金時計を置く。


 彼女は目を開き、オレのことを見て、信じられないような顔をする。



「帰るんだろ? ならいいよ、別に。まっすぐおうちに帰りなさい。もう用は済んだ。あなたの魂をみることもやめます。シラけちゃったし」






「―――――――え?」



 オレがなにを言っているのかがわからないらしい。


 仕方ないなあ、もう。



「自分一人で帰れるじゃろ? 何度も言ったけど、オイラあんたのことを殺す気なんてねーの。ただ言いたいことがあっただけよ。ま、その為に不法侵入とかアレなこともしましたけど」



 師匠に勧められたとはいえ、アレはさすがに言い訳できねえよなあ。



「オイラがおまえさんに言いたかったことはたった一つ。尾守市から出て行け。ここで面倒を起こすなら余所にいってくれ。関係のないところで関係のない時計持ちを襲って関係なく生きてくれ。助けがほしいなら、そこで両親呼べ。あの家があんたにとっての枷になってるのなら、今からオイラがいってじきじきに放火してやる。他の場所に移るいい口実になるだろう。あんたも被害者になれるしでいいことづくめ。そんだけよん」


「――――は?」



 まじめに引かれた。


 きっついにゃあ。



「なん―――――」


「『なんで』禁止ぃね。聞いてばっかじゃなくて、たまにはきみの頭で考えなさい。とにかくオイラはきみには興味ねえんだ。いや、時計持ちのヒトを殺すことに興味がなくてね。もう髪の毛も生やせないだろうし、そのイイカンジになった頭でここは一つ帰ってくれ」



 無論、そんなことで納得ができないことはわかっている。


 彼女にとって、オレのような奴が自分を見逃すのはあり得ないのだろう。


 その気持ちはすげーよくわかるのだけど。



「時計を持ってるってことは、きみは何かの願いを持ってるはずだ」



 ふと、あることを思い出した。


 いつか聞いた、ある噂だった。



「なんでオイラたちが『こんな体』になったのか。それは、時計持ちが持つ個人の願いを叶えるためらしい。アホっぽい噂だけどね」


「バカです。そんなの、都合がいい」



 涙に濡れた声で、彼女はそんなことを言う。


 金の時計を拾い、オレを見た。


 そこからは少しだけ長かった。もう自分の足で歩けるはずなのに、彼女はそこから足を動かそうとしない。





「先輩、あと、どれくらいですか?」



 最後になにを言うのかと思ったら、そんなことだった。


 オレは彼女にブイと手を伸ばす。




「ムーン。オイラの寿命は後これだけよん」




 くすり、と、彼女は笑った。


 正直意味がわからないように言ったつもりだったが、伝わってしまったらしい。




 マジかよ。




 恥ずい。



 今すぐに死にたくなってきた。






 彼女の足取りは、ふらふらとして、おぼつかない。 



 正直に言うと、少しだけ不安だった。


 まだ彼女がオレに挑戦するのなら、最終的にあの時計没収しなければならない。



 だが、彼女は、オレに背を向ける、





 そのまま彼女は、オレになにを言うでもなく夜の中を歩いていった。

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