Noodle count3
お湯を入れて3分。フタは閉じる必要がある。付属品はスープと具材が同封されているケースがほとんど。容器の側面に記載された説明文を読み、スープを入れてお湯なのか、お湯を入れて3分後、食す前にスープを入れるのかを確認すること。具材も同様だ。他に伝えるべきことはない。しいて言うなら、お箸を使えないならフォークの準備を。
そろそろ3分だ。
フタを開けて、麺を解きほぐす。湯気を吐息で払いながら。わたしの場合は、日本滞在期間が長いので、もうお箸で麺を食べられるレベルにまで到達している。これを日本語では『〝麺〟許皆伝』というらしい。
「イタがきまス」
麺を口に運ぶ。一噛み、二噛み―
「oh! ガッデム!」
麺が伸びてる! why?
「……ジーザス」
連休中実家に帰っていたわたし。時差のことをすっかり忘れていた。スマフォの位置情報を日本に再設定。ついでに腕時計の針も日本時間に戻す。
伸びた麺をすすりながら、わたしは思った。
「コの国の3分は、トテモ短い。デモ、コの国の人々はとても長生きシマス。why? 答えは、高度な医療技術を安価で利用デキルからデス。オチはありません。日本語まだ、勉強中デスから」