設定資料 ③
世界観
マシャナ帝国・・・異世界における覇権国家。西方の大陸に本国があり、各方面で侵略を行っている。黄色人種国家と見られ、その他の民族を植民地支配下に置いている模様。それを担保する強力な軍事力を有しており、海軍に関しては地球にない金属を機関部に使用し、大型艦艇でも30ノットの高速を発揮している。ただしこの世界共通として、魚雷を有しておらず、そのため駆逐艦を大型砲艦と称するなど、兵器の進化に地球と差異が見られる。首都や指導者名など、謎が多いが異世界における日本国の敵は、第130話現在において実質この国だけである。兵器のレベルは概ね1920年代~30年代レベル。
メカルク公国・・・地球で言えばハワイ付近に位置する島嶼国家。陸地面積はハワイよりも大きく、独立国として独自の軍を有している。日本国が初めて外交関係を結んだ国。外交関係樹立後は対マシャナにおいて共闘しており、貿易も行っている。首都はハナル。兵器のレベルはマシャナ以外の国は概ね、1910年代~1920年代レベル。
フリーランド連邦共和国・・・地球で言えば北アメリカ大陸付近に存在する国家。この世界では1枚の大陸ではなく、多数の島々に分かれている。それらの島々がそれぞれに共和制を敷き、その連合体として連邦となっている。史実のアメリカ程ではないが、工業力や農業などの国力は高く、日本国は同国への技術輸出を見返りに、貿易を行い兵器はじめ必要物資の輸入を行っている。一部の武器に関しては、同国の軍需企業に委託生産を依頼している。連邦首都は、ほぼ中心部に位置するアルカデア島にあるニューボリス。
エルトラント王国・・・瑞穂島の西方に位置する島嶼国家。マシャナ帝国の侵攻を受けて、全土を占領されていたが、日本国を含む連合の作戦によってマシャナ軍は総撤退した。王室は全土占領後も山岳地帯に逃げ込んで健在であり、国土回復後は王政府が復活している。国土奪還の見返りとして、日本国に王国北東部、本土から300km程離れた海域にある、東西に延びる諸島を割譲し、これが辰島を主島とする干支諸島となった。
熱田島・・・地球におけるアリューシャン列島に相当する位置に存在する島。アリューシャン列島同様厳しい気候条件だが、小さな湾と平野部を有しており、北方の防衛並びに漁業拠点になることが期待されている。調査部隊により無人島であることが確認されており、130話現在においては今後開発の手が入る予定。
南方環礁地帯・・・瑞穂島の南方1000km地点にある環礁地帯。陸地は少ないが、艦船が停泊できる広大な内湾を有している。ここで大量の原爆実験標的艦と思しき艦艇が発見された。
干支諸島・・・エルトラント王国より割譲された諸島。主島は辰島で、同島を始めとした全ての島に干支関係の名前が付けられている。130話現在においては開発が始まったばかりであるが、2つの飛行場が存在しており、航空隊も展開している。また瑞穂島からの日本人の移住に加えて、エルトラント王国からも移住者が押し寄せており、急激に人口が増加している。
登場艦艇紹介3
軽巡洋艦(大型警備艦)「ちくご」・・・昭和27年(1952年)からやってきた海上自衛隊の大型警備艦。もともとはアメリカより供与された「クリーブランド」級軽巡洋艦。供与後、日本への回航中に転移現象に巻き込まれた。その後日本国に参加し艦隊に組み入れられた。この際に艦種は軽巡扱いとなったが、艦名表記はそのままとなっている。転移時の司令官は鳥居海将補(日本国参加後は少将)
護衛空母(航空機搭載護衛艦)「つるぎ」・・・昭和27年からやってきた海上自衛隊の護衛空母。アメリカより供与された護衛空母で、型式は不明。搭載機は輸送任務中のものも含めてF8F「ベアキャット」ならびにTBF「アベンジャー」。日本国に参加して艦隊に組み入れられた。
揚陸艦(輸送艦)「ちた」・・・昭和27年からやってきた海上自衛隊の戦車揚陸艦。アメリカより供与された第二次大戦型のLST。日本国に参加し艦隊に編入。今後の上陸作戦や輸送作戦での働きが期待されている。
護衛空母「インディゴ・ベイ」「サスケハナ」・・・米海軍の型式不明の護衛空母。昭和20年後半、日本降伏後接収した機材を米本土に輸送中に転移現象に遭遇。この際に同乗していた日本人を除く米軍人全員が消失しており、漂流していたところを海上自衛艦隊に拾われた。完全な形から損傷機まで、様々な日本製の機体を載せており、日本国で運用中の機体への予備部品提供や、機材提供に大いに役立った。なお乗員不足からフリーランドへの売却等が検討されている。
護衛空母「レンネル」・・・米海軍の型式不明の護衛空母。昭和19年7月サイパンから捕虜並びに鹵獲物資を米本土へ移送する途中で転移現象に遭遇。この際に「インディゴ・ベイ」と同じく捕虜として乗っていた安久陸軍中佐を始めとする日本人以外の艦内の人間が全員消失した。捕虜たちは日本国に参加し、鹵獲物資も補給物資として日本国に接収された。「インディゴ・ベイ」等と同じく、乗員不足のため艦についてはフリーランドへの売却等が検討されている。
航空母艦「勇鷹」・・・日本海軍の航空母艦。史実にない「隼鷹」の準同型商船改造空母で、正規の搭載機55機。秘密裏にソ連へ売却されるため、日本海を横断中に転移現象に遭遇。その後日本国に編入された。運用できれば貴重な空母戦力となるが、売却予定だったため最低限の乗員しか乗艦しておらず、定員を大きく割り込んでいるため、現状戦力化の途中。搭載機はソ連への売却予定機を満載していたため、貴重な双発機などが日本国の手に渡った。艦長は大園源治大佐。
軽巡洋艦「四万十」・・・日本海軍の軽巡洋艦。史実にない架空艦。対ソ売却艦艇の中の1隻で、改「阿賀野」型の対空巡洋艦。98式10cm連装高角砲を前部と後部に計5基、8cm連装高角砲4基を搭載している。水雷兵装と航空兵装はなく、機銃も大戦末期の不足から旧式から最新式まで在庫のあったものを種類構わず混合搭載していた。転移時の艦長は志野田中佐。その後元駆逐艦「海棠」の艦長春日大佐に交代。比較的状態が良く、乗員数も少な目なため、早期に乗員の補充と訓練を行い戦列に加わった。第130話時点で新たに編成される予定の干支諸島防衛戦隊の旗艦となることが内定している。
登場人物紹介1
寺田光之助・・・トラ4032船団の船団指揮官。その時点での階級は海軍少将。7年前に予備役に入っていたが、船団指揮官不足のため応召された。転移時点で64歳。海軍兵学校の総合成績を表すハンモックナンバーは、卒業時126名中の63番。現役時代の専攻は水雷。近代戦への理解が薄いのを自覚しており、部下に任せる部分も多いが、転移後は最上位者として船団全体を含む日本軍の最高指揮官となり、日本国結成後は政府首班兼軍最高司令官となる。ちなみに日本国は天皇を元首としているため、国家元首ではない。なお日本国では士官の不足などから、彼も含めて異様な速度で昇進する者が多い。
岩野圭二・・・トラ4032船団所属航空母艦「駿鷹」艦長。転移時の階級は大佐で、商船改造軽空母「駿鷹」の指揮を執る。
大石武・・・トラ4032船団のただ一人の参謀。転移時の階級は中佐。転移時点での年齢は45歳。寺田に比べて航空機や電子戦への知識が豊富で、初期の船団の行動や戦闘において、寺田を大いに補佐した。
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