設定資料 ➀
以前告知した設定資料の➀となります。主に世界観や登場艦艇の説明を行っていきます。
トラ4032船団について・・・昭和18年11月に東京からラバウルへ出港した架空の船団。トラは出発地と目的地の略称で、東京発ラバウル行きを意味する。後に異世界における日本国の母体となる船団。なお最終目的地がラバウルとなっているが、途中の寄港地サイパンやトラックまでの艦船も加入しているため、全ての艦船、乗船部隊の行き先ではない。また船団番号の4032は、小説の語呂合わせ。
トラ4032船団奮戦記における艦艇について・・・この作品に登場する艦艇は、説明時に登場するものを除いて、外国艦艇も含めて原則として史実にはない架空艦としている。一部はオリジナルであるが、基本的には史実に存在した艦の存在しない同型艦、或いは未完成艦。加えてペーパープランで終わった艦である。
トラ4032船団奮戦記における階級について・・・階級呼称は帝国海軍のものを基本的に引き継いでいる。ただし、昇進その他に関しては士官や下士官の不足、諸外国への配慮、さらに商船大学出身者の予備士官者との整合性をとるために、転移後独自に昇進を行っている。このため異世界への転移後短期間で数階級昇進した者もいる。艦艇紹介における階級は基本的に初登場時のもの。
登場艦艇紹介➀
・軽空母「駿鷹」・・・・トラ船団の船団旗艦であり、運航指揮官の寺田少将が座乗。異世界へ転移時点では、乗艦する273空含めたサイパンやトラックへの補充機50機余りを搭載していた。異世界への転移後は、輸送中の機体を降ろして、日本国海軍の航空母艦として活動する。低速小型であり、カタパルトを持たないため、重量のある機体の運用には制限がある。艦長は岩野圭二大佐。モデルは軽空母「大鷹」型。
・軽空母「瑞鷹」・・・・トラ船団構成艦艇の1隻。航空機輸送中の「駿鷹」に対して、こちらは航空母艦として船団の上空直援と対潜哨戒を行っていた。「駿鷹」と同じ商船改造空母であるが、少し小振りで高速。転移後は同じく日本国海軍の航空母艦として活動する。「駿鷹」同様低速小型であるため、重量のある機体の運用には制限がある。モデルは軽空母「海鷹」。
・軽空母「麗鳳」・・・・トラ船団構成艦艇の1隻。商船改造の「駿鷹」ならびに「瑞鷹」と違い、給油艦からの改装空母。搭載機は30機、最高速力30ノット。改装と慣熟訓練終了後、トラック島への前進命令を受けて船団に加入していた。転移後は貴重な高速空母として活躍する。艦長は坂本幸太大佐。モデルは軽空母「瑞鳳」。
・重巡洋艦「蔵王」・・・トラ船団構成艦艇の1隻。史実にはない「利根」型重巡洋艦4番艦。前部に20cm連装砲4基を集中搭載し、艦体後部に飛行甲板を有する。転移時は零式水上偵察機4機、零式水上観測機2機を搭載していた。艦長は田島樹大佐。転移直後はトラ船団で最も強力な砲戦艦艇であり、また有力な航空機運用艦艇となる。
・軽巡洋艦「石狩」・・・トラ船団構成艦艇の1隻。史実にはない改「夕張」型巡洋艦。全長145m。基準排水量3600t。小型重武装で有名な「夕張」の改良型で、艦体を若干大型化するとともに、主砲を「夕張」の単装と連装の混載を止めて連装砲3基。魚雷発射管を連装2基4門から三連装1基3門としている。水偵も搭載。艦長は緒方次郎大佐。エルトラント奪回作戦中のマシャナ軍の奇襲に旗艦として迎撃を行う。
・駆逐艦「山彦」・・・・トラ船団構成艦艇の1隻。史実にはない「陽炎」型駆逐艦。昭和18年1月、ソロモン海域における敵機の空襲で中破したため、修理のため本土に帰還。その後長く修理と整備、さらに改装を受けて第一線を離れた後、前線へ復帰するためトラ船団に加入していた。艦長は戸高雅道中佐。
・輸送船「東郷丸」・・・トラ船団構成艦船の1隻。特設艦船籍にはない海軍徴傭の輸送船(運送船)。全長145m、総トン数10000トンの大型貨客船で、戦前はその優美な船体を白と黒を基調とした塗装に身をつつみ、横浜から米西海岸のシアトルやサンフランシスコを結ぶ太平洋横断航路に配船されていた。転移後は貴重な大型輸送船として、また客室設備が一部残されており、要人の輸送などにも用いられる。船長は長谷川予備海軍中佐。
・輸送船「卯月丸」・・・トラ船団構成艦船の1隻。特設艦船籍にはない海軍徴傭の輸送船(運送船)。6000総トンの中型貨物船で、転移直後は中部太平洋方面に派遣される陸戦隊300名あまりと、各種物資ならびに水陸両用戦車などの器材を搭載していた。
・特設砲艦「音無丸」・・トラ船団構成艦艇の1隻。民間から徴庸した貨物船を特設砲艦籍に加えた艦。排水量3100t、最高速力16ノット。武装として旧式の12cm砲3門に25mm単装機銃2基に13mm連装機銃1基、さらに爆雷10個を搭載している。徴庸以前は北陸から朝鮮半島、遼東半島、上海方面への航路に配船されていた貨客船である。艦長は大橋少佐。
・駆逐艦「高月」・・・・トラ船団構成艦艇の1隻。史実にない「秋月」型対空駆逐艦。船団出港直前に浦賀の造船所で竣工し、短期間の訓練の後にトラック島へ進出するためトラ4032船団へ護衛艦として編入されていた。




