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4話 スキルレベルを上げよう




 さて、僕が自分がいかに規格外かを思い知ったあの日から幾日か経ち、僕のステータスはまた成長していた。


 トールやミラは勿論の事、他にも屋敷(最近知ったことだが、どうやら僕の家はお金持ちの貴族のような家庭らしい)を訪ねてくる人のステータスを看破で覗き見ては、有用なスキルをコピーしまくった。更に面白いのが、一部の「物」にもステータスがある事だ。それは日本で言う「家電」であり、こちらの世界で言うと「魔法道具」というらしい。それらは名前の通り、魔法で動いていて、それらには例外なくスキルが付与されていたのだ。


 そしてその結果、僕のステータスは以下の通りとなった。


=================


ユリウス・バラージ

種族:ハーフエルフ


レベル1

HP:20/20

MP:1010/1010

STR:10

DEF:10

INT:210

DEX:210

AGI:10

LUC:310


スキル:「神通」「看破」「ステータス吸収」「スキルコピー」「アイテムボックス」「ステータス隠蔽」「幸運」「剣術」「無詠唱」「加熱」「冷却」「槍術」「弓術」「身体能力強化」「精神力強化」


魔法才適性「火」「水」「地」「風」「光」「闇」


称号:「魔導の申し子」「神性者」「模範者」


================


 そして、新しく得たスキルの効果は以下の通り。


==============


「幸運」:LUC値に300の補正。


「剣術」:剣を扱った動きを強化する。


「無詠唱」:魔法を扱う時の詠唱を省略できる。


「加熱」(常時発動):低温に対する抵抗値補正。


「冷却」:(常時発動)高温に対する抵抗値補正。


「槍術」:槍を使った動きを強化する。


「弓術」:弓を使った動きを強化する。


「身体能力強化」:最大MPの三割を消費し、「HP」「STR」「DEF]「AGI」のステータス値を一時的に二倍に引き上げる。


「精神力強化」:最大HPの三割を消費し、「MP」「INT」「DEX」のステータス値を一時的に二倍に引き上げる。


===================


 この中で剣術はトールから、無詠唱はミラからそれぞれコピーし、加熱や冷却は台所にあった、電子レンジみたいな魔法道具と、冷蔵庫のような魔法道具からそれぞれコピーした。それ以外のスキルは、家に来た国直属だという兵士たちからコピーさせてもらった。


 さて、もうしばらくは有用なスキルが取れることは無いだろう。何故なら、ここ最近、外がやたらと冷え込んできているからだ。

 両親たちの話を聞いたところ、どうやらこの周辺ではかなりの量の雪が降るらしい。

 そういえば、去年、僕が生まれた直後、外では雪が降っていたような気がする。

 という事で、しばらくは家に誰も訪ねてこないことも考えられた。僕のそんな考えを裏付けるかのようにティオナとトールは食糧とか日常雑貨等々を大量に買い込んでいたからほぼ確実だろう。

 家はでかいくせに、この家に住んでいるのは僕とティオナとトールだけだ。メイドの類は一切雇っていない。よって、この家に住んでいる者からはもう僕はスキルをコピーすることが出来ないのだ。


 じゃあ、どうするか。


 僕は二つ心当たりがあった。


 一つは魔法を使えるように練習する事。

 でも、これは今のところは不可能だろう。なんせ、僕はまだ一歳児だ。さすがに、まだこんな幼い子供に親が魔法を教えようとするわけがないし、かと言って独学しようにも、まだこの世界の文字を読むことが出来ないから本で魔法を覚えようとしてもできない。

 よって、この案は無理だ。


 そうなると、必然的に二つ目の案になるんだけど、こっちはどちらかというと希望的観測になる。しかも、結果が出るまでかなり時間がかかる。まぁ、でも他にやることも無いし、できることはできるだけやってみようかな。


 僕は気合を入れると、頭の中で「身体能力強化」と念じた。

 すると、少し体が軽くなる感覚。・・・よしっ、しっかりと発動している。


 僕が考えているのはほかでもない。スキルの成長だ。

 言い方を変えれば、スキルレベルという言い方もできる。


 僕が数人の大人のステータスを看破で見た所、いくつかのスキルの横に「+」という記号が1~4個付いていたスキルがいくつかあり、僕はそれをスキルが成長した証ではないのかと推測を立てたのだ。


 では、もしスキルが成長するのだとしたらどうしたら成長するのか。

 僕はこの予想は大体ついている。そのスキルを何度も使えばいいのだ。

 よくRPGでもある設定だ。

 そのスキルを何度も使って、そのスキルを指定回数使用するとか、そのスキルをうまく使えるようになると、スキルのレベルが上がるようなゲームがいくつかあったはずだ。僕は今回、それを試そうと思う。


 では何故、僕がそれを試すための実験にこの「身体能力強化」を選んだのかと言うと、ぶっちゃけ、他に適役なスキルが無かったのだ。


 まず、「ステータス吸収」と「スキルコピー」は使う場面が無いし、「アイテムボックス」はそもそもスキルレベル云々のスキルでは無い。アイテムボックスの容量はMPに依存しているらしいから、成長する要素が無いのだ。


 さらに、「剣術」「槍術」「弓術」の三つは武器が持てないから論外。「無詠唱」も同じ理由だ。


 「看破」「隠蔽」は成長する要素が見当たらない。


 「加熱」「冷却」「幸運」は常時発動しているスキルなので、成長するという事は無いだろう。


 となると、残るは「身体能力強化」と「精神力強化」の二つなのだが、効率を考えれば精神力強化の方がいいだろう。何故なら、HPとMPは自動回復するが、僕が一回計測してみた所、HPとMPの自然回復量は1分間にそれぞれ10ずつで固定だったからだ。でも、あえて僕は精神力強化では無く、身体能力強化を選ぶ。


 何故なら、MPと違ってHPは生死に直結する重要なポイントだからだ。無暗にそんなポイントを減らすような真似はしたくはない。

 まぁ、つまりは効率よりも安全を取ったってわけだけど。


 僕はそんな感じで、それから一か月の間、一日中身体能力強化を使い続けた。


 するとある日、僕がステータスを覗いてみると、


=================


ユリウス・バラージ

種族:ハーフエルフ


レベル1

HP:20/20

MP:1010/1010

STR:10

DEF:10

INT:210

DEX:210

AGI:10

LUC:310


スキル:「神通」「看破」「ステータス吸収」「スキルコピー」「アイテムボックス」「ステータス隠蔽」「幸運」「剣術」「無詠唱」「加熱」「冷却」「槍術」「弓術」「身体能力強化+」「精神力強化」


魔法才適性「火」「水」「地」「風」「光」「闇」


称号:「魔導の申し子」「神性者」「模範者」


==================


「身体能力強化」が「身体能力強化+」になっていた。


 やっぱり、僕の予想は合っていたのだ。


 僕はすぐさま「身体能力強化+」の詳細を表示させる。


==================


「身体能力強化+」:最大MPの三割を消費し、「HP」「STR」「DEF]「AGI」のステータス値を一時的に二・五倍に引き上げる。


===================


 おぉ、レベルが上がって倍率が強化されてる。


 どうやらスキルレベルが上がると、スキルの効果が強化されるみたいだな。やっぱり、RPGで言う「スキル習熟度」とかに似ている。


 さて、これでスキルのレベルが上がることは分かったから、どんどんスキルレベルを上げてこう。・・・・とは言っても、今の所あげられるスキルは「身体能力強化」と「精神力強化」しかないんだけどね。





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