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15話 絡んできたロリコンは吹っ飛ばそう

「さっさと、そこの嬢ちゃん達を渡せよぉ?」

「おらおら、痛い目に遭いたくなかったら、ションベンたらしながら帰れっての」


 僕を取り囲んだ三人の男は口々にそう言いながら僕に詰め寄る。


 僕達の事を見て、ギルドの職員が注意するも、男たちは聞こうとしない。よく見れば、男たちは顔を真っ赤にしており、かなりアルコールの臭いもする。


 しょうがない。ここは僕が対処しますか。

 そう決めた僕は、まずは三人のステータスを看破で覗く。


===========

クラネル

種族:ヒューマン


レベル13

HP:60/60

MP:19/19

STR:38

DEF:30

INT:18

DEX:15

AGI:27

LUC:19


スキル:「物体形状変化」「剣術+」


魔法適正: ―――


称号: ―――

============


============

アル

種族:ヒューマン


レベル10

HP:52/52

MP:31/31

STR:21

DEF:14

INT:30

DEX:29

AGI:18

LUC:23


スキル:「リジェネレイト+」


魔法適正:「火」


称号: ―――

===========


===========

バルル

種族:ヒューマン


レベル9

HP:49/49

MP:11/11

STR:61

DEF:59

INT:4

DEX:7

AGI:10

LUC:9


スキル:「斧術+2」「装備強化」


魔法適正: ―――


称号:「脳筋」

==========


 って、低っ!?

・・・まぁ、僕が無駄に高すぎるだけなんだけど。


 それにしても、三人共僕が持ってないスキルを持ってるな。ボコボコにするついでにコピーするか。・・・あっ、そういえば「ステータス吸収」を使った事、無かったなぁ。ついでだし、ステータスも吸収させてもらうか。


 僕がそんな事を考えているとも知らず、三人の男たちは僕が自分たちの事を無視しているとでも思ったのか、各々の武器を持って威嚇し始めた。


「おい、てめぇなめてんのか?」

「もういいじゃねえか、クラネル!やっちまおうぜぇ!」

「まぁ、俺たちの目の前で女達を侍らせてたのが運のつきだったな」


 三人はそう言うと、各々の装備を構え、それらをぎらつかせた。


 さすがに殺そうとはしていないだろうが、これは明らかに目立ち過ぎだ。周りには、他の冒険者が人垣を作り、面白がって僕たち六人の様子を見ている。


「これで、正当防衛成立・・・かな」


 僕も、そう呟きながらアイテムボックスから、宝剣レーヴァテインを取り出し、構える。


 三人の男たちは僕が取り出したレアものの武器を見て、目をより一層輝かせた。女に加え、レアものの武器を手に入れられると思い、歓喜しているのだろう。


 って、エリス達を性的な目で見てるやつを見ると、何だか物凄い腹が立つな。

 少し試したいこともあったし、彼らにはちょっとした実験台になってもらうか。


 僕はそんな事を考えながら、地を蹴って正面にいたクラネルと言う男に突撃する。

 クラネルは予想以上の速度で迫ってきた僕を見て、ゲッと言う顔を緊張させたが、次の瞬間には僕が剣の柄をみぞおちにぶち当てて、吹っ飛ばしていた。勿論、吹っ飛ばす前に「物体形状変化」をコピーするのを忘れない。


 次に、僕はほかの二人がすぐ隣にいたので、二人まとめて「リジェネレイト」と「斧術」をコピーした。


 僕は、すぐさまコピーしたスキルの詳細を確認する。


=============

「物体形状変化」:MPを消費して、触れている物体の質量を変えずに形状を変える。


「リジェネレイト」:MPを3秒ごとに1消費し、HPを回復させる。回復する量は使用者の総MP量とスキルレベルに依存する。


「斧術」:斧を使った動きを強化する。

=============


「―――っ!てめぇぇぇぇぇぇぇ?!」


 と、そこでやっと僕が仲間を吹っ飛ばしたことに気が付いたのか、アルが僕に短剣を突き刺そうと、大きく腕を振りかぶってきた。でも、僕はそれを難なくかわす。ステータスに大きな差があるのと、アルと言う男は武芸系統スキルを全く持っていない。それでは、ずっとトールと鬼のような組手を繰り返してきた僕に傷をつけることなんて、まずできないだろう。

 アルの短剣を交わした僕は、続いてバルルの斧も軽々と横に回避する。そして、バルルの尻を三割ぐらいの力で蹴とばした。バルルはクラネルと同じようにギルドの外に吹っ飛び、動かなくなる。・・・まぁ、死んでないと思うから大丈夫だろう・・・多分。


「ひぃ!こ、この餓鬼がぁ!調子に乗ってんじゃねぇ!」


 アルは、自分の仲間がたった一人の少年に吹っ飛ばされたという、非常識な光景に混乱しているのか、血走った目で火属性魔法の詠唱を始めた。でも、そんな事を許す僕ではない。僕は、敵の詠唱が終わる前に懐へと潜り込む。


 そして、一瞬の内に、持っていたレーヴァテインにスキル「物体形状変化」を使用した。次の瞬間には僕の手には銀色に輝く棒が握られている。僕は、それでアルを思いっきり殴りつけた。


 再び、ギルドの外に跳んでいく男。僕たちを襲った三人のガラの悪い男たち三人は、戦闘が始まってから十秒かからずに地面に転がっていた。





 襲ってきた三人をボコボコにした僕は、三人のステータスを吸収した後、彼らの処罰はギルドに任せることにした。ちなみに、あの後、僕たちに絡んできた冒険者はいない。あの戦闘で自分が敵う相手でない事が分かったのかは分からないが、少なくてもあそこにいた人に絡まれることはもうないだろう。


 そういえば、ギルドにクラネルたちを引き渡す時、エリッサさん、かなり顔を引きつらせていたなぁ。エリスとミチェルは、僕が三人を吹っ飛ばしても驚いた顔は見せなかったんだけど、やっぱり子供が大人を吹っ飛ばすのって非常識なんだろうか。

 うーん、人目がある時はもう少し力を抑えた方がいいかもしれない。


 それにしても、スキル「物体形状変化」。これはかなり使えるな。レーヴァテインの効果を変えずに、剣や棒、その他もろもろの武器に変化させることが出来る。これで、かなり戦術の幅が広がった。



 僕はそんな事を考えながら、ホクホク顔でギルドを出た。










順調にチート化していくユリウス、次回はのほほん回です!


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