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第四話
学校には鬼の角が生えた先生が待っていた。
鬼に金棒とはこのことで、先生の手には竹刀があった。
「おい」
そこからはじまる説教。
あぁ、はやく終わってほしい。
やっと説教が終わったころには、生気がまるでなく疲れ切っていた。
とてつもなく重い足を少しながらではあるが、一歩ずつ歩いていく。
のそり、のそりとゆっくり歩いていると、校門の前に人影が見えた。
「補習をすっぽかすなんて、よくそんなことやるな」
俺の目の前で足を肩幅程度にひらき、腰に手をあてながら
口角をこれでもかという程にひきあげ、ニヤニヤとしている。
それに、いつもは猫よりも曲がっているその背筋を
必要以上に伸ばしたせいで、軽く後ろをむいている少年がいた。
正直、どこからどうみてもただのアホだ。
このただのアホが吉竹だ。
「うっさい。補習があることを終わってから、報告するやつがいたことのがびっくりだわ」