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第二話
リビングに降りると
専業主婦である母親が高校野球をみて大騒ぎしていた。
その騒がしさといえば、ワールドカップのときのスクランブル交差点並だろう。我が母ながら、あの大人数に1人で張り合えるなんて、すごいと思う。
まぁ、田舎に住んでるからニュースでしか見たことないのだが。
それを右から左へ流しながら一切の迷いもなく冷蔵庫へ直行する。
少しだけの重さを感じながらあけると、さっきまで感じることが
出来なかった清涼感を感じながら、目当てのものを手に取る。
そう、それはキンキンに冷えているペットボトルだ。
この異常なまでの暑さのなか、キンキンになっている麦茶をラッパ飲みすることは、砂漠でオアシスを発見にするに等しいと思う。
どうでもいいかもしれないが、僕は例え話が好きなのかもしれない。
さっきまで不足していた水分と冷たさを体で感じ、十二分に補給する。
「ぷはぁ・・・。うまい」
ただの麦茶を味わっていたところ、携帯電話に一通のメールが届く。
宛先は僕、川村海。
差出人はダメダメ男子高校生であり
僕の古きからの友人、吉竹だった。