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夢であれば。

「うっ」

頭が痛いガンガンする

「ここ何処?」

手が届きそうにもない高くて綺麗な装飾の程してある天井に向けてぼそっと言ってみる。

それが聞こえたのか何か青い髪のちぃっちゃい女の子が俺の顔の前にグいっと顔を出す

「起きたぁ?」

明るくて世界の汚い事は何も知らなそうな女の子はそういった

「ああ。」

人の顔を見ながらの会話は苦手だ。

どれぐらい前だろうかいじめられてる俺を哀れと思いながら笑っているわけじゃない笑顔みたのは。

それよりも面と向かって会話したのはいつだろう?同じ位置にいて会話したのは。

周りが見たくて体を起こしてみるとやわらかい高そうな装飾のベッドに寝かされていた俺

そんな俺を見ながらベットに腕を置きながらニコニコしている青い女の子。


そういえば忘れてたがえっと誰?そしてここ何処?

そんな様子を察知したのか青い女の子はにこっり笑いながら口を開いた

「目覚めるの待ってたよ、ラリアン王様♪」

その時俺はどんな顔をしていたんだろう。

きっと万引きしてこいって言われた時と同じくらい驚愕の笑みを浮かべていたのだろう

それと俺の名前はラリアンではないし王でもない。一般的ないじめられっこ高校生で俺の名前は...................................。

なんだっけ?俺はラリアンではないことは分かるけど自分の名前がわからない。

ということは俺はラリアンということでいいのか?

考え込んでいると青い子は悪戯っ子のような笑い方をしながら

「記憶ちょっと飛ばしておいたよ!きっとその方がいいから」

どういうことだ。まさか俺この青い子に誘拐されて変な実験に巻き込まれている?

いや、そんなわけない俺は屋上から飛び降りてなんか海に落ちて.....まだ俺寝てるのか?


考え込んでいるうちに空気が白けた

こうゆう時の改善法をいじめられっこは知らない。

そんな空気ものともせず青い子はニコニコ喋る

「そおーだ!自己紹介するぅーアタシはレミュエル♪れみゅって呼んでね!あとね魔法使いなのっ」

いきなりこの子は何を言い出すかと思えば、まあ俺が悪かったんだし付き合ってあげるか

「マホウツカイ?」

「うん!魔法使いだよ。そしてあなたを護衛する三銃士のひとりでーす!」

「サン..ジュウシ?」

何だそれは 中世ヨーロッパじゃあるまいし、それとも俺は目が覚めると可愛い女の子が夢の世界を案内するドッキリを仕掛けられている??死にたい奴に希望を与えるテレビ番組か?

「時間もないしっ詳しいことはその服着替えて女王様のとこに行ったらにしよっ!」

「女王様ねえ..........。」

ここはどっかの王国の城ってことでいいのだろうか

服を着替える必要なんてあるのかと思い掛布団をめくると見覚えのあるボロボロビッシャビシャのズボンを穿いて汗で蒸れたYシャツを着ている俺 気づかなかったが潮の香りと汗臭さが酷い。

顔を上げるとレミュエルが服一式を持っていた。

「じゃあ、この服着てね☆」

仕方ない不衛生なのは嫌だし着替えますかな。

「じゃあ レミュエルこの部屋から出て行ってくれない?」

「なんで?あとさ~レミュエルじゃなくてれみゅって呼んでよ?」

だってそりゃ 着替えるときに小さいとはいえ女の子に見られるのはちょっと

「お着替え手伝うよぉ。」

キラキラした顔でごっこ遊びをしようとする無邪気な子供の笑みが俺の顔にノーガードで襲う。

断るのは苦しい。

「いや~レミュエ..れみゅに手伝ってもらうのはちょっと...」

ごっこ遊びができなくなって泣きそうな顔をしながらレミュエルはボソボソ言った

「わかった出てく....。」

落ち込みながら出ていくレミュエル。ちょっと小さい子に言い過ぎか

「ん~れみゅお願いしたいのだが この国の歴史の書いてある本読みたいんだ。

いや~俺さ この国のことほら、わかんないし この世界のことも知らなくちゃいけないだろし......

えっと、だからこれは王様としてではない

俺個人としてのお願いなのだが..そうゆう本着替えてる間に捜してきてもらってもいいかな?」 

返事はなかったが レミュエルは笑顔で部屋を出て行ってくれた。

平和的に着替えができそうだ。

それにしてもなんだろうこの服。この国特有の服だろうかワンピースみたいに長いTシャツに腰には長い青い幅のあるリボンをしめてその下にズボンを穿く。なかなか凝ったデザインのリボンがすごくおしゃれだ。

部屋を出るといつの間にかドアの横にレミュエルがいてニカッと笑いながら

「よく似合ってるよっさっすが王様っ!」

小さな手を差し出しながら

「さあ、行こうよ」

彼女に手を引かれながら俺が眠りから目覚めなければいいのにと思う。


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