表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色々、書きたいから。  作者: 呪理阿
おとーさんが語るお話 シリーズ 【ギャグ】
8/24

超短一寸法師

一寸法師のワンシーンを、おとーさんが改造して話しました。ちょっと余計な一言加えただけで、こんなに話は変わるんです。ワンシーンだからめちゃ短い。読むのに一分かからない。


 お姫様と一寸法師が、宮参りの旅をしている最中、鬼がお姫様をさらいに来ました。

 鬼は一寸法師を飲み込みましたが、一寸法師は体の小ささを生かして鬼を腹の中から針の剣でちくん!

 何度もやられるうちに、鬼は一寸法師を吐き出してしまいました……



「を、変えてみたいと思う」

「いつもおとーさんの話って何かを改造したのばっかりじゃん」

 それを言うな、娘よ。

「で、変えてどうなったの? 一応あたし受験生で、勉強中なので手短にお願いします」

「勉強中って、ワークの下に漫画が見えてるぞ」

「絵の勉強だよー」

 …………お前、受かる気あるか?



「がはははは、こんなやつ、一飲みにしてやる!」

 鬼が一寸法師をつまみあげました。

(ふん、私を飲み込んだら、私はお前の腹を中から突き刺してやるさ……)

 鬼がその口をがばぁっと開けて、彼を飲み込もうとした、その瞬間!

「お待ちなさい!」

「うん?」「ひ、姫っ!?」

 お姫様は、勇気を振り絞り、言いました。

「きちんと噛んでお食べなさい!」

「あ……それもそうだな」「えぇえええええ!? ちょ、姫!? 鬼も従うなぁっ!」

 一寸法師は噛み砕かれ、飲み込まれ、二度と現れることはありませんでしたとさ。

「ひ、姫……何で……」

「だって消化に悪いじゃない」



「うん、確かに丸呑みは消化に悪い。でも噛んだらあたしの気分が悪い」

 お粗末さまでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ