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色々、書きたいから。  作者: 呪理阿
おとーさんが語るお話 シリーズ 【ギャグ】
5/24

桃太郎 そのに

高山一家四兄妹の父がまたも桃太郎を話し始めた! 彼の話す桃太郎がふっつー……に、進むわけがない。あっちで曲がりこっちでも曲がり、最終的に桃太郎関係あるのか怪しくなってくる。とりあえず父の、父による、父のための物語。ではないが。

 我輩は父である。

 名前はまだ無い。

 名前くれよ!

 どうも、高山一家、四兄妹の父です。

 またも光に頼まれ、またも桃太郎を話すところだ。

 あ、同じじゃないよ、変えてあるよ。

 しかも前回は居なかったじゅんたけるも居るわけで。

 はい、それではハジマリハジマリ。



 むか~し昔、ある所に。

「あるところって何処だ? 昔々っていつだ?」

 いきなりか!?

「岳、そこは突っ込みどころじゃないよ」

「だって気になるじゃんか!」

「岳お兄ちゃん~、黙って聞いてよ~」

 おじいさんとおばあさんが居りました。

 ある日、おじいさんはトロッコに乗って山へ芝刈りに、

『昔々にトロッコがあるのか?』

 忍、純、そのシンクロは素晴らしいが年寄りをもっといたわれ。

 おばあさんはハイブリットカーに乗って川へ洗濯に行きました。

「その時代にハイブリットカーがあるか!?」

 エコは大切だ。

「そんな事言ったら歩きが一番エコだろ」

 年寄りをいたわれと言うに。

 おばあさんが川で洗濯をしていると、どんぶらこっこ、どんぶらこっこと桃が流れてきました。

「なぁ、桃が流れる時にどんぶらこっこなんて音するか?」

「そこは突っ込んじゃダメだって。おとーさんが作ったわけじゃないんだから」

 ……それは俺が作ったところならいくらでも突っ込んで言いということか?

『まぁ、おいしそうな桃』と言って、おばあさんは桃を車に詰め込み、洗濯物をほったらかして家へ帰っていきました。

 洗濯物はそのまま海へ流され……る前にほかの人に拾われ、雑巾になりました。

『おじいさんおじいさん、美味しそうな桃を手に入れましたよ』

 おばあさんは微笑を浮かべながらおじいさんにその桃を渡しました。

『おぉ! 早速食べるとしようかの、ばあさんや』

 おじいさんはそういいながら大きな大きな刀を取り出し、

「何で刀なんか持ってんの!? 武士じゃあるまいし!」

 盗んだんだよ、きっと。

「おい」

 思いっきり桃に切りかかりました。

「危なー」

『はっ!』

 桃がわれ、男の子が真剣白取りをした状態で現れました。

「桃太郎すげー……」

『あぶねーなッ! オレがこれできなかったらどうするつもりだったんだ!!』

「桃太郎喋ってるし……」

『こいつ等だって危なかったんだぞ』

 桃太郎の後ろから狐、リスザル、スズメが震えながら現れました。

「犬サルきじでしょ!?」

 狐はイヌ科だリスザルだってサルの仲間だ、スズメだって鳥だ!

「いや、だからって……」

 おじいさんとおばあさんは男の子に桃太郎と、狐にはコンと、リスザルにはキーと、スズメにはチュンと名づけ

「そのまんまだな」

「桃太郎だけ鳴き声じゃないね~」

 人間の鳴き声って何?

 で、名づけようとしましたが、

『オレは種太郎だ! 狐はヤマダ、リスザルはタナカ、スズメはスズキ!』

「名前あったの!? っていうか何で名字!?」

「種太郎って……確かに桃太郎が居たのは本来種があるべき場所だったけどさ」

 まぁとりあえずその一人と三匹はおじいさんとおばあさんの養子&ペットになりました。

 しばらくして、町に鬼が出るという話がおじいさん達の耳にも入ってきました。

『桃太郎……じゃなくて種太郎! 鬼を退治し『いやだ』せめて最後まで言わせとくれ!』

「そこなの~?」

 おじいさんの頼みを種太郎はポテチぼりぼり、漫画読みながらごろごろして断りました。

「その時代に……やっぱいいや……」

 うん、忍、あきらめは大切だ。

「……親の言葉じゃねぇな」

 ほっとけ。

 はい、鬼は町の娘をどんどん攫って行き、ついに町には男しか居なくなってしまいました。

 炊事のできる男は何故かおらず、食べられる食い物の奪い合いが始まりました。

 種太郎は嬉々としてそれに参加します。

 全ての食い物を奪いつくした種太郎は言いました。

『暇だ』

「おい!」

『暇だから鬼退治にでも行くかな~、でも面倒臭ぇし』

「おいおいおいおいおい」

 というわけで種太郎は花占いで決めることにしました。

「なんで花占い!?」

 そこら辺に花があったんだよ、きっと。

 結果は……。

『行く』

『何処へですか? 種太郎さん』

 ヤマダが聞きました。

『自称鬼が島へ』

「自称て」

『いいですねぇ! ほかの二人(匹)にはないしょで行きましょ? 取り分が増えますし!』

「うっわ、ヤマダずっこい」

 数時間後、一人と一匹は危機に直面していました。

『鬼が島小っちゃ』

『普通サイズの家一つ分程度ですね……。しかも女ばっかりですよ。ぎゅうぎゅうなんですけど』

 そう、二人の入る隙間は無かったのです。

『帰るか』

『そうですね。あの女やこのオバサンやら町の女が全員居ますけど楽しそうなのでいいですよね』

 そうして一人と一匹は誰にも知られぬまま去っていきました。

 おしまい。

「……え、終わり!?」

「鬼は!?」

「ヤマダ以外の動物達出る意味あったの~?」

 そう言われても。

 やりたかったのはばぁさんのハイブリットカーだけなんだ。

あぁッ!?

きびだんご忘れてた!

書いた後に気付く呪理阿でした……。

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