淀んだ輝きと夕焼け
ジャックの天才的な一手によって暴走に歯止めが利かなくなった主人公、汐原輝。やはり鍵はヒロインなのか?
真実の愛…キスなのか!?
オレの背から出現したのは、血で形作られた直径30cm程の9本の尻尾。
そのうち2本はレイアを守る役割を果たす。
「消し飛べ。」
そして残り7本はオレの意志に従って周囲の物を全て破壊しながら、有栖とジャックに向かって突っ込んだ。
「ッ…うおおおッ!!」ギリリリ…スドンッ!!
後方から攻撃が来るなんて思ってなかった有栖は一瞬反応が遅れるが、眼前に迫った1本目の尾を正面から受け止め、そのまま両断した。
しかし、その異常な重量と速度に両腕の感覚が麻痺し、死角から這ってきた2本目の尾に彼女は反応が遅れた。
ブチッ…!
「くッ…!」
死角から勢い良く飛び出した血の尾は、鳴太刀ごと有栖の右腕を捻り飛ばした。
有栖は片腕を失った痛みを歯を食いしばって耐えつつ、左右から同時に迫った2本の尾を飛び上がって回避する。
(輝は暴走型の…条件は何だ!?このままでは…ッ!?ジャックが消え─)
運は何処にでも転がっている。
あらゆる人に平等に微笑む。
ジャックがオレを刺激したのはそれ以外に何も出来なかったからだ。
だが何もしなければ殺される状況なら、生存率が限りなく低い選択肢を取っても結果は殆ど変わらない。
こうして1%にも満たない可能性に賭けに勝ち、ジャックの口元に有栖の腕が飛んできた。
運が良いといえばそれまでだが、手繰り寄せたのは紛れも無くジャック自身だ。
ガブッ!!
骨の玩具で遊ぶ犬のように有栖の腕を咥えるジャックの牙は、肉に深々と突き刺さっていた。
その右手には彼女の専用武器である刀が握られている。
「ッ!」(しまった。私の腕で─)
「プハ…人造吸血鬼の血は吸血可能なんスね…ちょい不味いけど。」
そしてジャックは鳴太刀を構える。
起動の為の掛け声はもう知っていた。
「女神は僕に微笑んだ。《Activation》」
…
……
………
「あれ?起動しない?これだけ例外?」
ただし隊長に支給される専用武器は本人の声でしか起動せず、有栖の専用武器である鳴太刀は有栖の声にのみ反応する。
うんともすんとも言わない鳴太刀にジャックのテンションが下がるが、すぐに切り替えて自分の血を纏わせる。
「まあいいや…《刃血・釖》。」
赤く染まった鳴太刀を右手に、錆び付いたナイフを左手にジャックは有栖に斬り掛かった。
ガキンッ!
「チッ…」
「へぇ?」(鞘を使って─)
有栖は鳴太刀の鞘を左手に取って振り下ろされた刀の軌道を逸らしつつ、横から迫るオレの攻撃を柱の裏に隠れた。
ドゴンッ!!!
突撃した血の尾がめり込んでコンクリート製の柱に巨大なヒビが入る。
オレの攻撃に意識を向けていた有栖は、ジャックの姿が消えた事に気付く。
(何処に─)
有栖は長谷川の言葉を思い出す。
一度視線を外せば姿だけでなく音もなく、気配すら悟らせずに接近してくる、と。
そして気配を消したジャックは高頻度で背後から一撃を狙ってくる、と。
ブオンッ!!
有栖の後方へ放った一太刀は、首を斬り裂こうと背後から接近していたジャックの鼻先を掠めた。
「あぶな…鼻が高いのも考えものっスよ、ねええええええええ!?」
ドゴッ!!
軽口を叩くジャックに向かってオレの尾が突撃したが、仰け反って避けられた。
(自分で作った状況ながら、動きやすさと動きにくさ半々って感じっスね。ただ、総隊長…貴女に再生の暇は与えない。)
ボゴオオンッ!!!
3本の尾が一斉に柱を襲い、咄嗟に屈んだ有栖の横で柱が中央から粉砕し、彼女の頭上をオレの尾が物凄い勢いで通り抜けた。
「さっきのお返しっス。」
「ッ!!」
バァァァン!!!
ジャックは体勢を崩した有栖へ右脚を蹴り出した。
有栖は屈んだまま鞘で受けたが、空気が炸裂するような音と共に吹き飛ばされ、壁に激突した。
ミシッ…
有栖の頭の中で鈍い音が響いた。
「ぐッ…」
だが怯む暇は無い。
吹き飛ばされる最中も常にジャックの姿を眼で捉え続けていた有栖には、ジャックが自身を蹴り飛ばしたのと同時に前方へ走ってくるのが見えていた。
ジャックは右手の刀で有栖の首を狙って突きを放ったが、有栖はこれを左に跳んで難なく回避した。
ズドンッ!!
勢い余ったジャックの一撃はそのまま壁に突き刺さる。
(今だ─)ダッ!
その一瞬を見逃さず、有栖を踏み込んで鞘を振り下ろした。
「甘いっスよ。」
「なッ!?」(誘われ─)バッ!
有栖は即座にその場から跳び退くが、コンマ数秒遅かった。
ズザッ!!
「がふッ…」
突きによって壁に埋まった鳴太刀が、コンクリートを豆腐の様に切り裂きながら有栖の胴に斬り傷を負わせた。
大量の血が傷口から流れ出るが、有栖は血液操作で即座に止血する。
そしてこの間、一度もジャックから目を離さなかった。
指先の動き1つも見逃さない程の集中力、しかしこれが凶と出る。
自分を凝視してくる有栖にジャックは1つ忠告をした。
「僕だけに集中していいんスか?」
「ッ…クソッ!!」
ズガガガガガガガガッ!!!
ジャックの言葉にハッとした有栖は、横から迫る4本の尾をギリギリで回避した。
だが最後の1本を飛び上がって回避した時、有栖の眼に暴れ狂う尾の隙間をすり抜けて迫ってくる影が見えた。
「ども。」ザシュッ!!
ジャックが有栖の右脚を斬りつけたが、辛うじて反応した事で有栖の傷は浅く、動けない程ではなかった。
着地した有栖は即座に反撃しようとするが─
「「ッ!」」ザッ!
バゴンッ!!!
有栖とジャックの間にオレの尾が叩きつけられ、2人は飛び退いて距離を取る。
目を離せば気配を消すジャックの猛追を躱しつつ常に視界に収め、その上でオレの全方位から迫る尾の強襲に対応し続ける。
常人なら既に殺されていてもおかしくない理不尽に対し、有栖は少しずつ慣れ始めていた。
それでもジリ貧なのは火を見るより明らかだった。
ジャックの蹴りを一度受けてからヒビが広がり続ける鞘がそれを物語っている。
彼女に迷っている暇など無かった。
一方その頃、レイアは2本の尾に身体を完全に縛り上げられていた。
身動き1つ取れず、何も視えなかったが、有栖とジャックの戦っている音と、微かに感じる人の血の臭いから、有栖が傷ついている事だけは分かった。
「ムウうううッ!!!」
加勢しなければと焦るレイアだが、血で出来た尾は硬さと柔らかさを兼ね備えており、まして身動きを封じられた状態では破壊は容易ではない。
「ムッ…」(ダメ…全然解けない…有栖さんは─)
「レイアッ!!輝を止めろッ!!!」
「いッ!?」
突如、レイアの耳を有栖の大声が襲った。
キィーンという耳鳴りと共に、レイアを縛っていた尾の1本が解けて近寄ってきた有栖を追い払う為に襲い始めた。
そのおかげでレイアの頭と右腕が自由になる。
「あの!止めろってどうすれば!!」
「知らんッ!!だが、お前にしか頼めないッ!!任せるぞッ!!!」
「うええぇ!?は、はい…!」
無茶振りを受けたレイアは体の大半を拘束されたままの状態で頭を捻る。何故暴走したのか、そして何故止まらないのか。
当時の状況を思い出していくと、1つの仮説に辿り着いた。
「私が攻撃されたから?なら、無事である事を示せば…」
気付いたレイアは自身の無事を必死に叫んだ。
「輝さんッ!!私は大丈夫ですッ!!だから止まってくださいッ!!輝さんッ!!」
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「…る…さ……だ………ぶ…」
暗闇の向こうから、レイアさんの声が聞こえた。
その声の下へ歩こうとするが、足取りが重たい。
先の見えない暗闇を進む俺の脚が止まる。
もう楽になりたい。
路地裏に入ったのは俺だ。
けど吸血鬼になるなんて思ってなかった。
いつもの日常をあんな形で失うなんて思わなかった。
レイアさんの事はちゃんと今も好きだ。
守るって約束もしたし、本気で守りたいって思ってる。
けどジャックや、奴より強い吸血鬼達が彼女を狙っている。
そんな怪物と俺は戦い続けなきゃダメなのか?
そんな怪物達に勝てるのか?
あんな死ぬような思いしてまで、守る相手か?
考えるのも、痛いのも、全部疲れてしまった。
そう思い始めた時、横から淡い光が差す明るい道が見え始めた。
俺は安心した。
暗闇の道しか吸血鬼の俺には無いと思っていた。
躊躇いなく、俺は明るい道へ足を踏み入れた。
ガシッ…
「何逃げようとしてんだ。」
声の主が俺の手首を力強く掴んで俺の歩みを阻んだ。
聞き慣れた声に振り返ると自分より少し明るい髪色をした兄、陽が久しく見る高校の制服を着ていた。
周囲を見渡して気付く。
黒塗りだった世界は赤い夕焼けの光が窓から入ってくる職員室前の廊下になっていた。
そして俺は中学の制服を着ていた。
「一時の感情で過去の自分を否定するな。過去の自分のせいにすんな。人間の本質はそう簡単に変わらない。大抵、後悔するのは最後まで意思を貫けなかった時だ。」
その光景を俺は知っている。
過去の記憶…走馬灯ってやつか?
「軽い気持ちで言葉を吐くな。安易な選択に逃げるな。そんで自分の行動がもたした責任には、ちゃんと向き合え。それができない奴は一生半端者だ。」
どんな流れでこう言われたのかはあんまり覚えていない。
けど、この後の俺は逆ギレした筈だ。
お前だって出来ない癖に偉そうにすんなとか、そんな事を言った気がする。
「…余計なお世話だ。」
「はっ!ならいい。」
最悪だ。陽の言葉で思い出す事になるなんて。
俺は窓の外に視線をやる。
太陽の赤色が空や雲に滲んでいる様な、そんな当たり前の光景。
吸血鬼になってから、見ることも思い出す事もなかった光景。
「輝さんッ!!」
名残惜しさを振り払い、声のする方へ走り出した。──────────────────────
その頃、有栖総隊長とジャックの戦いも佳境に入った。
総隊長は全身に切り傷を残しながら、辛うじてジャックとオレの攻撃を躱し続けた。
「しぶとい…面倒っスね。」
そのしぶとさに嫌気が差してきたジャックは、戦い方を変えることにした。
「そろそろ決着っス。」
「ッ!?」
ジャックはナイフを口に咥え、両手で刀の柄を握る。
柔軟な戦いをする彼には似付かわしい堅い構え。
だが不思議と様になっていた。
達人の様な隙の無い構えに総隊長は冷や汗を流す。
「どこで、学んだ…」
「みへぬふんはんふよ。」
ダンッ!
ジャックは一度の踏み込みで、有栖総隊長を自分の間合いに入れ─
バキンッ!
防ごうと構えた鞘が砕け、ジャックの一撃が彼女の左肩を斬り裂いた。
「がはッ…」
身体中から血を流して壁により掛かる有栖総隊長の心臓に、ジャックは刀を突き刺そうとした。
ギチギチ…
「見く、びるな…」
「ん?」
だが切先が彼女の肌に到達した所で止まった。
左手で刀を掴みつつ、全身から流れ続ける血液を操作して、刀ごとジャックの右腕を縛り上げていた。
「…流石に分が悪いっスよ。」ズズッ…
「くっ…うがぁ…」
そう言ってジャックが少し力を加えただけで、切っ先が武装を貫通して有栖総隊長の皮膚に突き刺さった。
凪いだ駐車場でジャックの耳には、目の前の半死人の吐息しか聞こえない。
「……あれ?」
ジャックは気付く。
先程まで自分達を無差別に襲ってきた8本の血の塊が完全に静止していた。
バチャアアアアアアン!!!
次の瞬間、血の尾が一斉に液状に変わった。
大量の血が地下駐車場の地面を赤く染め上げる。
「輝さん…」
「ッ!」
レイアさんの声を聞いてジャックが此方に視線を向けた。
俺とジャックの目が合う。
既に威嚇する元気なんて無い。
俺の姿はさぞ弱々しく見えていることだろう。
全身が痛いし、今まで何をしていたかぼんやりとしか記憶が無い。
この先どんな運命が待っているのかも分からない。けど今、何をすればいいかは分かってる。
レイアさんを守る。
その障害となる脅威を倒す。
「フゥー…」
バチャン!
コンクリートの地面を覆う俺の血を踏み締めて、俺はジャックに向かって走る。
かたや、ジャックには迎え撃つ義理などない。
放っておけば消えるマッチの小さな灯火のようなちっぽけな存在。
役目を終えるまでボロボロになっても止まろうとしない俺の姿に、ジャックは何を感じたんだろう。
自分に似ていると親近感を覚えたのか、それとも哀れみか、自己嫌悪かもしれない。
「しょうがないなぁ…最後っスよッ!!」
ジャックは有栖総隊長を放置して、俺に向かってこようとした。
だが彼女はそれを許さない。
ギチッ…
「ッ!?本当にしぶといっスね!!!」
「行け…輝…!」
総隊長が血液操作で鳴太刀ごとジャックの右腕を拘束している間に、俺は一気に距離を詰める。
「《刃血》」ザシュ!!
「なッ…」
ジャックはナイフに血を纏わせ、右腕を斬り落として拘束から逃れた。
そして腕を再生せず、俺に相対する。
片腕を捨てても、消耗している俺であれば確実に勝てると判断したからだ。
小細工無しの真っ向勝負──決着はすぐに付いた。
ザシュッ!!!
血が勢い良く飛び散り、天井に一直線の血痕が付く。
俺の拳がジャックの顔面に届くより早く、ジャックの一撃が俺の右腕を斬り飛ばしていた。
真っ向勝負でジャックに勝てる訳がない。
これまでの対決で、そんな事は痛いほど分かっていた。
「これで終わ─」
だから右腕は囮だ。
バキッ!!!
勝ちを確信したジャックの右側頭部を衝撃が襲った。
左の拳に、確かな手応えを感じる。
だがジャックは倒れない。
ふらつきながらも、踏ん張り此方に殺気とナイフの切先を向けてくる。
「ッ!!今ので僕を倒しきれないのがッ!!君の限か─」
俺は右肩の切断面から流れ出る血を操作し、右腕を捕らえた。
そして右腕と右肩の切断面を繋ぎ合わせる。
「今の…」
「レイア様の─」(見て覚えたのかッ!?しかも既に繋がって─)
バチャンッ!!!
拳を握り、全体重を乗せて赤い地面を踏みしめ、重心を乗せる。
腰から背中まで上半身の筋肉が連動し、遠心力が加わる。
全身の力を余すこと無く使って放つ、俺の最後の一撃。
(そんな大振りの一撃が当たるとでも?)
機敏なジャックにそんな攻撃が当たる筈も無い。
如何に疲弊していても、彼なら見切ることは容易い。
躱して反撃で倒せばそれで終わり。
パキッ…
それが定石だ。
バキバキッ!!!
「は?」
俺は血溜まりになっていた足元の血液を操作し、ジャックの腰辺りまで血で覆って固めた。
血液操作の仕組みは至ってシンプル。
2つ以上の赤血球間で発生する引力と斥力を生体電気によって操作する。
そのおかげで手足のように動かすことが出来るし、凝集させる事で硬さを弄ることも出来る。
故に身体や他の血球から離れれば操作を失うし、電撃によって操作が簡単に狂い、熱などで変性してもダメになる。
一度採血してしっかり保存していた自分の血液さえも操作は出来ない。
操作を解除した体外の血液は、対象外の異物と化す。
ジャックは俺の9本の尾が液状になった様子を、操作権の放棄だと勘違いした。
だが、それは違う。
弓で撃ち抜かれたり、瓦礫に押し潰されて靴を無くしている俺は常に素足で地面の血に触れていた。
血液同士が連なって間接的に俺に触れているなら、距離があっても操作対象内だ。
(血液操作を解除したんじゃなくて、形を液状に変えて─「ッ!この─」
ズドッ!!!
焦ったジャックは唯一動く左腕を使い、ナイフで俺の頭を狙ったが、俺は左の掌を盾にして防ぐ。
未だに俺の手の骨すら貫く切れ味は見事だが─
刃渡りがあと少し、ほんの少し足りなかった。
それを見てジャックは次の策をすぐに思いついたが─
ズドンッ!!!
実行する前にジャックの心臓の上に俺の拳が叩き込まれた。
「うぐああアアアアアアアアアッ!!!!」
そのまま拳を振り抜き、ジャックを殴り飛ばした。
バチャンッ!!
最後の一撃、それを打ち込んだのとほぼ同時に足の力が抜けて俺は顔面から倒れ込んだ。
そして攻撃をもろに喰らったジャックの身体は10m程後ろへ飛び、そのまま倒─
ザッ!!
れることなく、その場で踏み止まった。
「ハァ…ハァ…」
「ッ!?」(嘘だろ…まだ立つのかッ!?)
もう此方には何も残っていない。
大規模な血液操作に右腕の再生。
既に手は尽くした。
立つことも、頭を上げることもまともに出来ない程の消耗。
そこまでしても、第10席には─
「ゴハッ…!!」ベチャッ…
ジャックが吐血したのは俺達が絶望しかけた瞬間だった。
流石に効いていた。
心臓に致命的な一撃を受けて既に抵抗する力も失っていた。
ふらつく視界の中、ジャックは俺を見て何が勝敗を分けたのか悟った。
命を繋ぐ為に行動を起こした自分と、目的を果たす為に自ら死地に飛び込んできた者の覚悟の差。
もし自分が女神ならどちらに微笑むだろう。
「………完敗っスね。」
バチャンという大きな音が聞こえた。
ジャックが血溜まりの上に大の字で倒れていた。
ジャック散る。
いや長いよ。お前言っても10番目だぞ?あと何人上にいると思ってんだ。もっと簡潔に終わらせたかったのに、なんでこうなった?作中の皆も俺もお疲れでした。
さて今回、血液操作について詳細を書きましたが読んでくれた人は居るかな?俺は多分飛ばすタイプだ。一応設定は守って書いてるので今後も矛盾はしない筈だ。
あとジャックの《刃血》なんですが、血液操作の中ではシンプルで真似しやすいです。刃先で血液を流動させて切れ味を増しつつ、纏わせた血で強度を担保してます。
まあ、纏わせた武器を使い熟せるかは本人の技量というか…その点ジャックが1番強いよ。




