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着陸

テストパイロットの二人、ドワイトとジェイムスに飛んでもらう。


手順とかはわたしが教えた通りにしてもらって、無事に飛べた。さすがだ。教えられたとはいえ、それを一発で成功させてくれるのは非常に助かる。

わたしは非常識な存在みたいだし、でも能力は高いものの一般人であるはずの二人でも行けたのだから方向性は間違っていない、ということだ。

あとは難易度を下げていって、出来るなら部品数や魔法を減らせるように検討、だね。まあ今は性能試験だけど。



流石に最初は戸惑っていたけど、すぐに順応して自在に動かせるようになったようだ。ただし魔力がわたしよりだいぶと少ないので、長い時間飛ぶのはまだ危険なようなので、早めに切り上げてもらい、魔法をふんだんに使って降りてもらう。


フライの魔法で速度を落とし、一定高度以下になったらレビテーションで安全に降りてもらう。完全に停止した状態であればフェザーフォールでもいいんだけど、動いていたらフェザーフォールじゃその場には降りられないからねぇ。


そのフェザーフォールは地面に降りる瞬間にレビテーションをキャンセルして発動させるのが正常の手段だけど、それを忘れていたようで、レビテーションで直接降りてしまった。

……明らかにミスなんだけど、逆にその場合のデータが取れるから、まあいいか。整備班にはごめんなさいってなりそうだけど。



フェザーフォールのときと違って、明らかに本体の全重量が一定レベルの高さから落ちた場合の荷重を足に受けた02だったけど、持ちこたえてくれた。ので無事に帰還だ。


そのまま移動してもらって自分で運搬用荷台に乗ってもらってからセカンドソウルシステムを解除してもらう。


「ゲゴ、どうでした?」


「はい、よいデータが取れたかと。特に最後の着地は起こりがちであるとは思っていましたので」



「そう、じゃあ悪いけど対応は任せるわね」


「かしこまりました。リン姫様は十分なご休憩をお取りください」



「も、申し訳ありませんでした! すべてが上手くいっていたのに気を良くして、最後の行程すっかり抜け落ちてしまって、機体を傷つけてしまいました」


ドワイトたちがセカンドソウルシステムから離れてすぐにこちらに来て、土下座せんばかりに謝ってきた。



「んー、いい心がけだと思うけど、わたしに謝られても仕方ないし、意味ないわ」


そこまで言ったところで泣きそうな顔になったので慌てて、言いたかったことを言う。


「そ、それにこういうアクシデントが起こる想定で、どう対処するか、もテストの案件だから、気にしちゃだめよ。あれ以外は満点といって良い出來だったんだから、ね、ゲゴ」


「そうです。心優しい姫様に許しを請うたところで許されるに決まっているのですから、余計な仕草はむしろ不敬です。謝るのでしたら今晩は対応のため徹夜になりそうなわたくしやゴブリンたちになさってください。あ、別にそういう役割なのですから是非とも謝りたい、というわけでもないのなら普通にしていらしてください」


ドワイトたちはゲゴに毒気を抜かれたような顔になって。軽く頭を下げて戻っていった。あとで聞いたところ、対応したゴブリンのところへ生魚がたくさん送られてきたらしい。ゴブリン的には当然のことをしただけなのにありがたい、という反応だった。まあお互いがお互いを尊重してくれるなら、好きにやってほしい。



そんな感じで、何日もかけてテストを行っていった。


結局初日の着陸でのトラブルの影響で、丸三日修理や点検に費やすことになった。症状は足に過負荷がかかり、足首、膝、股関節、腰関節にダメージ、これは詳細に調べるために総交換となり、02(プラス)になった。03に使う用に用意されていた足腰を使うことになったので。

03のものは今から作り直しだ。遅れるので06とかになると思うけど、今04用に作っているのが03に繰り上がって、全部1番づつずれることになる。


わたし用とテストパイロット用の2つを同時に作っていく予定だったけど、いきなり崩れた。次の機体は03だけにして、それをわたし用にしようと話し合っていた時に事故は起きた。

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