表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/252

カレー

長かった一日を終えて、そこからはしばらくテルルに滞在して指示と開発に明け暮れる日々となった。その間にテルル付近で起こった戦闘はわずか二回。


一回は事前に素早く、空を飛んできたドラゴンに第二軍第三団のゴーレムがうまく対応できたため、テルルに入ることなく撃退できた。


が、二回目は察知するのに遅れたばかりか、相手の数が増えていたため、テルル上空への侵犯を許してしまったため、私が飛行実験機でスクランブルすることになった。


その際にドラゴンたちは私に上を取られまいと、上に上に上がっていってくれたおかげで、テルルにダメージはなく、私も上空で無事にドラゴンたちを追い返すことに成功した。彼らの上昇能力は低く、飛行実験機の方が上昇能力では圧倒できたので楽勝ではあった。


上を取られることをかなり嫌がっていたのはたぶん前の戦いでドラゴンを二体それで倒したからだろう。しかもそのうちの一体はエレメンタルドラゴンだ。普通の竜であるカラードラゴンより格上となる。テルルに来た竜はどれもそのカラードラゴンだったしね。

実際はゴブリングレネードボーラもゴーレムランスも持たずにスクランブルしてるから上を取ったところでそこまで優位でもないんだけどね。


人間の部隊は来なかった。前の戦いで失った数が多すぎたのかもしれない。帝国にとっては寡兵だけど小さな王国にとってはけっこうな数だったと思うし。まあ人間とはなるべく戦いたくないから良かったけど。


あのあとも何度かテルル領主代行のセレナさんともお会いして話し合いをした。まずテルルのものだった宿泊施設をジュシュリが買い上げることになった。形としてはライクーンが有料で借りるという感じだけど、内装なども自由にいじっても改装してもいいという形だから実質買い上げだ。戦争が終わったら私達にこの拠点はいらないからことが終わったら返すつもりだけどね。


あと倉庫を借りて無事ライクーンとのアントホールも開通して流通が出来た。これには双方利益が出て大喜びだ。

テルルはライクーンで生産される各種便利道具や義手義足、ゴーレムなどが手に入りやすくなり、ライクーンと直接やり取りできていないところとの中間業者みたいなことになっているみたいで大きな儲けになっているようだ。値段を上げすぎないようにしているけどね。

ライクーンもテルルから運ばれてくる魚をたいへん気に入ってくれているようだ。他にも海の向こうからやってくる品々がライクーンでも手に入ることになったのは大きいかも。帝都でも手に入るみたいだけどかなり高くなっちゃってるからね。


私としてはスパイスが何種類も手に入ったのでなんとかカレーが作れないか研究していた。基本三種そのものか似ているスパイスは見つけられたんだけどチリペッパーみたいな味の辛い香辛料が見つからないので辛くないカレーになってしまっている。色もなんか紫だし基本塩味なので私からしたらとてもカレーではないんだけど、これはこれでライクーンの人には人気が出たようだ。逆輸入みたいな形でテルルでも広まりつつある。これはもう放っておいても誰かが私が知っているカレーを開発してくれるのでは、と思ってる。色は諦める。


まあこれはプライベートでやってることでお仕事もちゃんとしている。迎撃も一回出たしね。今の私の大きな役目はゴーレムの飛行型の開発、次いで十五号に次ぐ機体の開発や新規の機体の開発も行っている。


そしてようやく成果が出る日が来た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ