表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
186/243

テルル防衛野戦

「守る陣形としてはいいですが、攻める陣形としては稚拙ですね、あれ。動けばばらばらになるでしょうね」


この十日間で忙しいところ来てくれたハームルさんがそう分析する。彼もライクーンからべフォセットに転移で連れてこられたのだ。ゴウエイ将軍の頼みだったしね。第四軍の軍師なのに合戦時にいないのはどういうことか?と言われたら来るしかないよね。お世話になります。


「騎兵は……竜騎士団ですね。神聖騎士団も数名はいるようですが、主力は竜のようです。歩兵は戦士団と竜騎士団のスクワイアでしょう」


ハームルさんの観察は続く。


「右のブラックドラゴン、少し傷ついていますね。前に出てきたというやつかもしれません。こちらを優先的に狙いましょう。リン姫様、お願いできますか?」


「分かったわ、特殊兵器を最初にそいつに当てて、右側、東にずらしていけばいいのね」


「はい、地形的に西側は狭くなっていますので、空を飛べるブラックドラゴンを追い込むには東側の方が都合がいいですので」


「やつらが前進を始めたら飛び立ってください。こちらのガーディアンたちも向こうが動き出したらでいいです。壁になってください」


無線で動かせるガーディアンだからこそ出来る命令だ。通常の護衛兵に壁になってください、とはよほどの場合でないと言えない。


飛行実験機に乗り込む。影の中でべフォセットもついてくる。なぜかグゲもついてくる。


「姫様。特殊兵装を使用したら、なるべくそいつの上を低く飛んでください。飛び移りますので」


「へ? そんな乱暴な……」


「それが一番手っ取り早いんですよ、近づくのに。さすがに剣も届かないところからじゃ難儀しますから」


「わかったわ、操縦席には入れる隙間あまりないよ?」


「構いません、背中の翼の間に魔法で張り付いておきますので。私がそこにいて飛び降りるということだけ留意していただければ」


アルゴスのときもそんな感じだったか。今更か。グゲなら大丈夫だ。任せよう。



「来たぞ! おのおの、動け!」


ブラックドラゴンが歩き始めた。こちらも動き出す。


こちらもレビテーションからのフライで戦線に向かう。まっすぐブラックドラゴンの方に向かっていたら、イエロードラゴンが突っかかってきた。早いな。


予備動作が見えたのでさっと横に起動したら、水平に雷のブレスを吐いてきた。ほぼライトニングだこれ。ゲゴが使ったことあったはず。そのブレスは何に当たることもなく虚空に消えていった。

すれ違ったけどすぐにUターンしてくるだろうから、右肩にマウントしていたゴーレムバリスタでイエロードラゴンに攻撃する。その巨大なボルトはすぐに光り輝き、誘導弾としてイエロードラゴンに突き刺さった。


さすがにこの一撃では倒せないものの、だいぶと弱らせることに成功したようで、Uターンしてこず、ふらふらと飛んでいるだけになってようだ。さすがゴーレムバリスタにベフォセットが魔法をかけただけある。誘導にプラスして威力も上がってるからね。

イエロードラゴンは見る限り機動力特化だから、ブラックドラゴンにも効くかどうかは分からないけど、無効ってことはないと思う。十分に戦えそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ