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宿泊

テルルで工房に飛行試験型を預け、陛下が泊まっている場所に戻る。最初は遠慮したんだけど、そこが最も安全だからって宿泊するようけっこう強引に決められた。


流石に夕食は個人でとって、風呂にも入らせてもらって、与えられた部屋でゆっくりしていると、呼び出された。右足は外して休憩してたんだけど、もう一度つけて呼び出された部屋へ向かう。ベフォセットは風呂以外ずっとつきまとっている。どうもお嬢さんに対する執事みたいな立ち位置に見えるらしく、疑問に思うものは誰もいなかった。


その部屋につくと、テオン様とサーチェス、ローガンがいた。


「やあ、二人共。昼に会ったから知っていたけど、元気だったようだね。それどころか活躍しているらしいじゃないですか」


この二人は、私が上司になるんだけど、特にローガンさんは、年齢は私の中の人よりも明らかに上だし、元々は別系統なのでつい敬語になってしまいがちである。今までであれば敬語を使うなと注意されるところだけど、今回は同期と私の友人でもあるテオン様しかいないのでスルーしてくれるようだ。


とりあえず公式な固い挨拶の元、ジュシュリの一員としてテルルの状況を聞いた。苦戦はしていないようだけどしつこいらしい。小国同士の小競り合い程度のことしかしてこない、とのこと。まあ相手は小国だしね。


二人によると、敵の運用してるゴーレムは関節などが明らかにこちらの九号に似ているらしい。けど印象は似ていない、だそうな。私が直接見てみないことには分からないことだろうなぁ。九号の関節はそこまで熟れていないし、ゼルンとかギグに任せた部分ではあるから、こっちの世界の人が発想できないってわけじゃないと思うし。けどまあ、盗まれた機体もあるらしいから、参考にはされてるだろうなとは思っている。


そして義手義足についても聞いた。一般用の普通の義手義足はテルルでもメンテナンスできるけど、彼らが使う戦闘用はテルルの職人には荷が重く、テルビウムに送ってメンテナンスを受けているようで、連続出撃は出来ないらしい。


当初はライクーンまで送っていたらしいけど、テルビウムに優秀な職人さんがいたとのことでだいぶ待ち時間が短くなって助かったとか言っていた。……テルビウムの優秀な義手義足職人ってあの人じゃなかろうか?


そしてテルルにいる間は二人が私の主な護衛になってくれるそうだ。戦闘用の義手義足も戻ってきているとのこと。そういや二人共昼に会ったときも今も普通のものだしね。戦闘用は大き過ぎるしいかつすぎるしで、半分街のここでは使いにくだろうしね。


テルルは元々街で、最果てが脅威だった頃、疎開の話も出ていた場所だったけど、二転三転して結局運河を通すことになって重要拠点になった場所だった。聞いたところによると、そんな風にいろいろとあったため、他の街へ移動した人も多く、またもっともライクーンへ来てくれた人が多い街だそうだ。ということはライクーンの人々の親類縁者友人知人が多い街ということになるだろうし、ジュシュリが出張ってもいいかも、とは思った。


そんな報告やらの話をにこにこしながらテオン様は待ってくれていた。私がある意味仕事をしているさまを見て楽しんでいるようだ。確かに私も学生時代友人がバイトに入っているお店などに行ってみたものだが。


話が終わり、ローガンとサーチェスは外で二人で交代しながら警護するといって出ていった。テオン様は居残りである。


「お待たせしました、テオン様」


「ええ、皇帝陛下も今夜はこちらにいて良い、と。まあ強い方々に囲まれておりますし、私も乗りました。今夜はリンが眠くなるまで話しましょう。積もった話もありますしね」


帰りのための警護も外にいるとのことだったので、思いっきり話し込んだ。今回は私が二年間も寝っぱなしだったので話題が少なくテオン様は大量に持っていたため、話をよく聞いた。

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