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テルビウムへ

自宅に泊まった次の日、治めているという街を朝早くから出発することになった。


自宅の庭から飛行実験機に乗って、一人で出発、影にべフォセットが潜んでるけど、となった。


飛行実験機はもちろんそのままでは飛べないけど、私がフライをかければ十分に役立つ機体だしね。



出発時、朝早いのに屋敷の勤め人、屋敷務めのゴブリン全員とラキウス、ハームルさんや、ライクーンにいる五神官全員にランク老やクザナまで見送ってくれた。いくら何でも大げさ過ぎるだろうと思わないこともない。ベフォセットによるとルオンは先にテルビウムへ行っているそうだ。ルオンがいるなら安心だ。


一応汎用の武装を持って、飛行実験機で出発する。フライがあるなら垂直離着陸も出来るから庭からでも飛び立てる。



飛び立ってしばらく。作られたという街道の上を飛んで進んでいるんだけど、一向に補給基地が見えてこない。地形的に通り過ぎたかもしれないぐらい。けど大規模になってると言っていたから見つけられなかったってことはないと思うんだけど……。


こつこつとコクピットの床を義足のかかとで叩く。その横にベフォセットのヤギ顔が現れた。


「いかがなさいました?」


「もう到達しててもおかしくないんだけど、補給基地ってどこなの?」


「ああ、それならもう通り過ぎましたよ。リン様でも確認は出来ないかと」


「え? どういうこと?」



「あの補給基地を設立した当時、パサヒアス様があの区域をこの世界からセパレートワールドで分けましたでしょう? それを利用して今でもこちらからとしては異空間にあるのですよ。ですから我輩ですら正規の手段でないと入ることは出来ません」


セパレートワールドって魔法だっけ? 一時のものだと思ってたけど。


「ええ? なんでそんな大事になってるの?!」


「あの区域は帝国からの物資、ミリシディアからの物資双方の集積所でありながら、属性石生産の地でありますから、ミリシディアからしたら生命線とも言える場所ですので、対策なされたようです。あの地を占拠するにはパサヒアス様に匹敵以上の力がないとなんともなりませんな」


なるほど。ミリシディアの端だし、帝国を含んでも他国に近いから対策してるんだね。今戦争をしている国も位置的にテルルとテルビウムを抜けば、ミリシディアに到達できるからね。



まあ見えないし、寄れないのならもう気にしても仕方がない。そのままテルビウムへいきましょう。


進軍でも半日の距離だから飛行実験機で飛んでいけばすぐだったテルビウムへ着いた。

ここも前に寄ったときよりだいぶと発展している。聞いた話だとミリシディアが脅威でなくなったので砦として改装された村だったテルビウムはそのまま帝国側の集積地兼出入り口として発展したらしい。


整備のためのゴーレム工房も設置されていて、事前に私達が来ると連絡があったようでテルビウムの上空を飛んでいる私達に、手旗信号でそこに着陸許可が下りた。


ここでは九号型が現役だった。いくら力を入れて頑張ったとしても現用機を最新型へ更新していくのには時間がかかるからね。馬型もたくさん見える。


ベフォセットに手伝ってもらいながら飛行実験機から降りていると、テルビウムの砦長だという人が来た。あれ? こんな人だったっけ? と思ったら新任らしい。前の人は飛ばされちゃったかな?

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