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試乗

飛行実験機に乗り込んでみた。


十号機と違って今回のは最初から私が乗るべき場所を作ってくれているから、だいぶと快適でかつ、十号機よりはだいぶと安全かな? 一応全面に装甲されてるし。さそり型の改装版に使ったこっちからは見えるやつだね。さすがに真下は見えなくなってるけど見えても機体が見えるだけだし、怖いのでそれで良いかな。


頭にあたる位置に乗り込むから視界は良好。十号機とは肩の大きさも違うからあまり邪魔になってないし。けど後ろは翼だらけだからほぼ見えないね。まあこんなものかな。


制御棒は機体に固定のようで、本当に戦闘機のパイロットみたいな感じ? 戦闘機のコクピットの中とか知らないけど。有線で各部に繋がっているはずなんだけど、外からは線は殆ど見えない。【技工】のギグが言っていた、面倒くさいからやりたくないけどっていう、機体に有線を埋め込む形式なのかもしれない。



「ベフォセットはどこ?」


「影に潜っておりますれば、何か有る前に顔を出します」


そうだった、影に潜れるんだったっけ。座ってる股の間から頭を出さないなら、それでいいよ。


「とりあえず立たせてみるか。……ん? 動かない? ああ、鳥足だからか」



分かっていても意識しないと動かないか。ちょっとこつがいるな、これ。


「腕は主椀(メイン)、と副腕(サブ)、切り替えもスムーズだけど」

なんかワンテンポ遅いところがあるな……、ああ、これ鳥の羽も腕の範疇に入ってるのか。

羽ばたいて、は出来ないか。羽にそこまで関節が入ってないね、これ。……まあ私が考えている羽に関節はいらないから、羽は固定でいいか。


「足になにか感じるけど、これ風の精霊石? どうやって動かせばいいの?」



「その辺の調整は行っておりますから、自然と動かせるようになると思いますが、初回ですと、そうですな、念じてみればいいんではないでしょうか?」


適当な答えがベフォセットから帰ってきた。



念じてみた。建物の中から出られるよう、扉が開けられたので、そっちにすべって行く。


ぎりぎり浮いていると言うか、足裏の属性石にレビテーションが最低限のレベルでかかってる感じがする。そして斜めにつけられている属性石で斜め上へベクトルが発生してるけど、機体の重さのせいか上方向には動かず、姿勢制御するために自然と足をかがめ、頭を低くする姿勢になる。

すると横のベクトルですべるように動く、というわけだね。


確かにこれは良い。足で歩くだけでもゴーレムは関節を痛めるから、レビテーションを使わなくてもホバーで移動できるならそれに越したことはないし、歩くより断然早い。


確かこれと同じようなことを、サーチェスさんがやってたっけ。サーチェスさんはレビテーション使ってたけど。風の属性石でレビテーションなしで出来るなら一般術者でもこれが使えるのは大きい。


……あ、大きな問題点があった。これだと早すぎて有線は当然として無線でもあっという間に操縦者から離れすぎてしまうから、操縦者も早く動けないといけない……、今の私と飛行実験機のように乗り込み式にしないとこれ、使い道がないかも。


敷地は狭いのでそんなに速度は出せない。飛行実験のときにとっときましょう。他もいろいろと動かしてみよう。


主椀は、十号機と比べると華奢だけど、飛び道具を持つならこれぐらいでいいかな。これで格闘戦はすぐに折れてしまうかも。レーザーブレードみたいなすごく良く切れる重量が軽い武器があれば使えると思うけど、そんなものは今はない。

副腕での魔法行使も、……うん、ちゃんとスムーズにできるね、さすがの調整だ。


あと停止の方法だね。サーチェスさんは丈夫な義足で無理やり止まったりターンしたりしてたけど、ゴーレムの足でそれやるとすぐに壊れそう。急制動かけるための何かがいるようになるかも。


あと鳥の足で斜め上へのベクトルがかかってるからジャンプしやすいね。翼にちゃんとした揚力があれば普通に飛べそうだ。ホバーで移動するにも翼が安定翼になっていそうだ。

これは飛行の実験機だけど、ホバー実装機に出来そうな完成度だね。魔法投射型をホバーにする意味は戦術的には今のところあまりなさそうだけど、相手もゴーレムになってくるなら有用そうだ。

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