レクチャー
厄介事というのは立て続けにやってくる。
どこかでそんな事を読んだ気がする。
それが元旦にっていうのは幸先悪い。
思ったことが勝手に文字になって、
周りの人に見られるって、拷問だよ。
このアプリバグだらけなんじゃないの?
百言主さまは、
どうやってこんなの作ったんだろ?
どういうつもりでこんなの作ったんだろ?
ポコン
うわっ、来た!
『おぬしは先程から、文句ばかり垂れおって
このバカチンが!
幸先など、この上なく良いではないかっ!
元旦に神から何か与えられる者が
どれだけおると思っておるのじゃ』
はぁ、ですが、物にも依るんじゃぁ…
『だからお前はアホなのじゃぁ!
折角、儂がたの、苦心して作った
『あぷり』を出来損ない呼ばわりじゃと?
己が使いこなせておらんだけではないか。
儂のせいするでないわ。たわけが!』
今、楽しんでって、言いかけましたよね?
それにバカチンって…
TVとかドラマとか観てるんですか?
あと、肝心の使い方がわからないから、
困ってるんじゃないですか!
トリセツはどうなったんですか!?
ポコン
『おぬしは、アレじゃな。
ツッコミ気質なんじゃな。
言葉に出来ないヘタレツッコミじゃ。
言えれば、まだ良かったのじゃが…
メガネを与えた方がよかったかのう」
何を言ってるんです? 眼鏡?
ポコン
『おぬしの気質は厄介じゃな。
肯定的な考えがちいともない。
これでは、言葉を発しても、
誰にも届かんわい』
厄介って? 考え方が厄介って事ですか?
ポコン
『のう、友至よ、おぬし、人見知りや、
引っ込み思案をどうにかしたいと
そう思っておるんじゃろう?』
はい。人並みに周りと会話ができるように
そうなりたいです。
ポコン
『明日、突然それが変わると思うかや?
周囲の者が、突然おぬしに話しかけてきて
楽しく会話ができるようになる。
そんな夢を見ておるのか?
そんな事はありえんぞ」
う、そ、そうですよね…
でも、僕だって、僕だって、
みんなでワイワイしてみたいんですっ。
みんなの会話の真ん中にいたいんです!
ポコン
『おぬしは、会話というものの意味を
わかっておらん。
言葉の本質をわかっておらん。
それをよう理解せねば、
おぬしの言葉は誰にも届かん。
届かんということは、返っても来ん。
それでは、人を見知ろうが、
己が主張をしようが、会話にならん。
つまり、独りということじゃ」
独り・・・
ポコン
『それを望まんのなら、よう考えい。
言葉とはなんのために使うのか。
言葉の持つ力を知れい。
さすれば、儂の『あぷり』の
使い方もようわかるじゃろうて」
言葉はなんのために使うのか…
ポコン
『言葉の神たる儂でさえ、
言葉の使い方は日々、学んでおるのじゃ。
おぬしもよう学べ。
其れ無くして、上達は有り得ん。
学ばなければ、気付きもまた然りじゃぞ』
はい、ありがとうございました…
言葉はなんのために使うのか…
それがわからないと、僕は独り、孤独?
ずっとひとり…
ひとりだったら、言葉なんて、意味がない
話す相手がいなかったら、言葉は使わない
話す相手がいるから、言葉を使う…
言葉はなんのために使うのか…
自分を伝えるため…
自分の考えを伝えるため…
自分の気持ちを伝えるため…
読んでくださって、どうもありがとう!