表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/25

アカウント

 百言主(ひゃっことぬし)さまが去って行った空は、青かった。


 お正月って、晴れ以外の印象がないなぁ。


 そんなことよりもだ。


 神様がくれたSNSアプリってやつ!


『SNS』と『SMS』って言ってたな。


『SMS』はあれだ、電話番号さえわかれば、


 メッセージが送れるやつだよな。


 試すにしても、家族以外の電話なんて…


 ポコン  ポコン  あ?


『電話番号なんて、いらないよ』


『名前がわかれば送れるよ。

 返信はこないけど』


 またでた! 百言主さま!?


 頭の中覗いてメッセージ送るのは、

 止めてもらえませんか?

 しかも、話し方と全然ちがう文体って。


 ポコン


『トリセツないと超ヤバクない?

 だから、『さーびす』じゃ」


 だから、言葉がおかしいですって!

 言葉の神様が超ヤバクないって…

 しかも語尾は、じゃ。だし。


 ポコン

『あなや! 

 げに酷き物言いをするおのこには、

 言の葉のいとおかしきが解せぬといふ。

 悲しきことなれど、

 これもまた、時の移ろいといふもの』


 なんなんですか? 古文ですか?

 古文は苦手なんです。


 ポコン

「それみろ。

 今の言葉でないと通じないじゃろうが。

 おぬしに合わせてやっておるのじゃ。

 文句をいうでないわ。たわけめ!』


 はぁ、すみません。


 ポコン

『それでいいのじゃ。

 さっきから『くそりぷ』ばっかり

 返しおって。

 儂が『ぶろっく』したら

 損をするのはおぬしじゃろうが。

 言葉の使い方をよう考えい』


 はい、ごもっともです。

 天の神様の言う通り。


 ポコン

『うむ。頭は悪いが素直じゃな。よいな。

 では、説明じゃ。

 『えすえむえす』は名のわかる者なら

 誰にでも送ることが可能じゃ。

 『えすえぬえす』の方は、

 心の繋がった相手に言葉を送るものと、

 おぬしの心のつぶやきが自動で出るもの

 ふたつを『いんすとーる』してある。

 うまく使いわけよ。

 ちなみに、つぶやきの方は、

 『わーるどわいど』にいくからの』


 は!?

 自動でワールドワイド!? 全世界?

 じゃあ、今のこれも?


 僕は慌てて周囲の人を見渡したけど、

 変な様子はない…


 ポコン

『そらそうじゃ。

 おぬし、『あかうんと』がまだじゃろう

 『あかうんと』がなければ

 発信できんじゃろうが』


 あ、アカウント作らないと、そうですよね


 ポコン

『よし、折角じゃ、儂が『あかうんと』を

 作ってやろう。そうじゃな、

 おぬしの名前そのままでは、つまらんな。

 よし、『百言の僕(ひゃっことのぼく)』でどうじゃ?』


 これは百言主さまに仕える者という意味で、

 いいんでしょうか?


 ポコン

『まぁ、概ね合っておるし、違う意味も含まれるな』


 教えてもらえませんか?


 ポコン

『やはり頭が悪い。よいか、「ひゃっこと」と読んだのならば、

 儂に所縁のある者という意味になるな。

 まぁ、儂の家臣とも下僕ともとれるがな』


 神の使い! かっこいいじゃないですか!


 ポコン

『別に儂の使いではないがな。

 でじゃ、「ひゃくげん」と読んだならば、

 百の、いわば数多の言葉を使う者。そうも解釈できようの』


 え、そんなにうまく言葉を使う

 自信なんて、ないんですけど…


 ポコン

『そうじゃろうな。

 なにせ、大和言葉、今は日本語か。

 世界中で一番複雑じゃからな。

 だからこそ、

 最も美しく、繊細な表現ができるのじゃ

 言ノ葉友至(ことのはゆうし)よ、うまく言葉を使えよ』


読んでくださった皆様、どうもありがとう!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 色々、問題が起きそうで面白いです、 ワールドワイド発信、 かなり驚かれるだろうなあ。
[良い点] 神様とのやり取りが面白いです。 [気になる点] 五百年も眠っていたのに、文化を理解し文明の利器を使いこなすとは……。 神様スゲー。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ