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第三章  第四十二話  商王国編42

軍勢の魔王今年最初の更新です。

ダンジョンの魔物大量発生による進行を防いだ霜葉たちは、商王国の王都行きが領主であるボールトの仕事が増えた結果延期になった。


その為、その延期になった間に冒険者ギルドのギルドマスターであるビーキスからダンジョン掃討探索に参加してくれないかと言われた。魔物大量発生による進行の後はこれをしないと短い期間でまた大量発生が起こると言うのだ。


霜葉たちは依頼料やかかる日にちなどを聞いたうえで受けることを決めた。その霜葉の付与魔法術の活躍と白夜たちと冒険者たちの頑張りのおかげで予定よりも順調に進むことができ、肉ダンジョンを7階層まで突破した。


8階層の階段前で夜を明かして、現在は寝ていた冒険者たちが起き始めているころだ。


「三日月ちゃんおはよう!」

「「モグラさんたちもおはよう~」」

「まぁ!」

「「モグ!」」


三日月と金剛一家の天青と天藍の可愛さにやられた女性冒険者たちは、早々に三人に挨拶し片手を上げて挨拶する三人に黄色い声を上げている。


「あ~よく寝れたぜ」

「ダンジョン内では特にな?」

「ぐる~」


そのほかにも寝ていた男性冒険者たちも次々と起き始めた。その中に混じって寝ていたであろう無月が欠伸をしている。


「皆さんおはようございます。朝飯に簡単なスープを作りました。ほしい方はどうぞ」


霜葉もすでに起きており、朝飯用の簡単なスープを作ったところだ。なお、このスープは西洋風の野菜と腸詰を入れた具材たっぷりのポトフとなっている。


霜葉の料理の腕は昨日の夕食で知られていたので、ほぼ全員が食べることに。大きな鍋に入っているスープは全員分は余裕である。順番に並び霜葉から朝飯を受け取り、自分たちが用意していた乾パンを浸しながら食べる。


「あ~あったまるぜ~」

「ここがダンジョン内だと忘れそうになるぜ・・・」

「言えてるな」

「男としても腸詰があるのは嬉しいぜ」

「私たち女性としても野菜がたっぷりあるからいいわ~」

「ほんとほんと」

「それ以前にこのスープがうめぇ!」

「スープに浸した乾パンがうまいよ~」


スープは思いのほか冒険者たちに好評だった。中にはお代わりある?っと聞いてくる者もいたがさすがにそれはなかった。ないと知った冒険者たちは肩を落としたが仕方ないと納得し、8階層に降りる準備をしだした。


なお、白夜たちはそれぞれの好物を焼いたり、作り置きしていた料理をアイテムボックスから出してあげたりして現在は霜葉の周りでおとなしくそれでいて嬉しそうに食べている。


「クォン♪」

「ガァル♪」

「まぁ!」

「ぐぅ」

「ぐる」

「ホー♪」

「モグ」

「「「「モグ―」」」」


そんな白夜たちを一部の冒険者たちが笑顔で見つめている。霜葉は昨日の夕飯と同じくブルスたちのパーティと食事をとっている。


「皆さんのお口に合って何よりでした」

「いやいや、このうまさで文句なんて言えないよ」

「あったかい食い物ってだけでもありがたいんだぜ? それでいてうまいから言うことなしさ」


メンバーの二人がそう言うとブルスを含めて残りも即座に頷く。


「ただ、ソウハはよく寝れたか? この料理を作るのに無理して早く起きたとかはないか?」

「お気になさらずに。見張りを免除してくれたおかげでぐっすりと寝れましたから。それにどのみちこの子達の料理を用意しないといけないので、手間はかかってませんよ?」


料理をする側の感覚としては、料理するにあたって人数が増えるのはそんなに手間ではないらしい。むしろ全員一人一人に違う料理を作れば負担と手間はかかる。今回は簡単なスープなので霜葉のように料理慣れしている者からすれば負担などないに等しい。


朝食を食べ終えた冒険者たちは8階層の準備を入念に行った。武器のチェックで県や槍を砥石で簡単に研いだり、昨日の戦闘の汚れを丹念に拭くなど。後衛も弓を持つ者は矢の点検や弓は張り具合の確認など。


そうやってチェックに時間をかけて冒険者たちは8階層へと降りてゆく。



ここからのダンジョン探索は順調そのものだった。霜葉の付与魔法術が絶大な効果を発揮し、遭遇する魔物の群れを簡単に倒すことができる。後ろから迫る魔物も白夜たちの活躍で問題なし。


そのまま四日間かけて20階層へと到達。だがここで予想外の魔物を見つけてしまう。


「ダンジョン個体が?」

「はい。ここから西の方角のそれほど遠くない場所にダンジョン個体であるクリスタルカリブーを見つけました」


周囲の警戒をしていた目に関係したスキル持ちが、ダンジョン個体を発見したのだ。そのダンジョン個体は何度か発見されていて討伐記録も少ないがある。


その魔物はトナカイ型の巨大な水晶の角を持つ【クリスタルカリブー】 角もそうだが、体毛も純白であり美しい魔物だ。


ただし、この魔物は氷魔法術を使い身体能力も高くかなり強い。討伐記録はあるがそれよりも確認されていないが、一攫千金を狙って返り討ちに合った冒険者の方が多いであろうと予想がつく。


この魔物は角が貴族の間で高値で取引されており、一本でも金貨八枚はするし二本セットの場合は倍の値段での取引もある。体毛を美しいので貴族の女性たちからは人気。お肉も極上の味がするとすべての素材が高値で取引されている。


「どうしますか?」

「・・・こちらに来ているわけじゃないんだな?」


滅多に合えない魔物だけに討伐すれば、かなりのもうけになる。これだけの冒険者がそろっているしお金の分配も問題ないくらいだ。そう言う意味でブルスに尋ねるが、ブルスはまずは確認をする。


「はい。近くの草を食べているだけですね」

「ならば、依頼優先だ。放っておこう」

「え? いいんですか?」

「確かにこの冒険者の数なら討伐できるだろうが、被害は受ける。回復魔法術が使えるソウハがいるとは言え、依頼も達成していない以上依頼を優先しよう」


確認をしてブルスは答えを出した。ブルスの言っていることは至極当然の話だ。相手は手ごわいことが分かっている魔物。いくら討伐できるであろうとは言え、あくまでも予想でしかない。仮に討伐できたとしても被害は確実にある。


霜葉が回復魔法術師として優秀だからと言って、依頼も達成していないこの状況では余計なことをするべきではないと判断したのだ。ただし、それは・・・


「・・・わかりました」


あくまでもブルスの判断であり、その判断を他の冒険者がどう思うかは人によるだろう。


その日の夕食時にクリスタルカリブーを無視したブルスの判断に対して、不満を持つ者が現れた。現在その冒険者パーティとブルスのパーティが対立している。


「なんで討伐しなかった? このメンバーなら楽勝だろう」

「今回の依頼とは別件だ。それに戦えばこちらに被害が出るのは確実だ」

「それは、ソウハに回復してもらえば済む話だろう?」

「彼に負担を強いることになる。それに回復魔法術で回復できるほどの被害が出るかわからん」

「その場合は、クリスタルカリブーの素材を売って分け前を余分に渡せばいいだけだろう?」


依頼を優先し余計な被害を出したくないブルスとめったに出会えない魔物の素材で一攫千金を狙いたい冒険者パーティ。彼らの話は平行線でどちらも譲る気はないようだ。


どちらかと言えばブルスの方がこの状況では正しい判断だが、冒険者が一攫千金を狙うのは至極当然。手にしたチャンスを逃したくないと一応の理解はできる。すでに依頼を受けている身で余計なことを考えているわけだが。


「おい。ソウハって言ったな? お前さんの考えを聞かせてくれや」

「ブルスさんの考えを支持します」


らちが明かないと判断した冒険者は話に出た霜葉に意見を求めた。即座に意見を口にした霜葉だったが、冒険者の方は慌てることに。


「おいおい、何を弱気なことを言ってんだ? お前さんの協力があれば楽に倒せるぜ?」

「今回の冒険者たちは別の目的で集められたので、依頼も達成していない状況で別のことをするのはどうかと思います」

「はっ! 根性なしかよ」

「クリスタルカリブーの実力は僕は知らないので。楽に倒せるという楽観的な判断もどうかと思いますよ?」

「なんだと?」

「ましてや、その判断の理由が相手の実力を把握しているわけでもなく、自分たちの力量をでもなく他人の力をあてにしたものもどうかと思います」

「む・・・」


霜葉の言うことももっともだ。この冒険者たちは霜葉の力をあてにし、そのおこぼれをもらおうとしているだけなのだ。もっと簡単に言えば他力本願である。


この霜葉の発言が決め手となり、冒険者たちはそれ以上のことは言わずに引き下がった。不満ありありだったが、さすがにこの場で暴れるようなことはしなかった。


「すまなかったなソウハ? 巻き込んでしまった」

「いえいえ、ブルスさんが謝ることではありませんよ? 一攫千金を狙うのは冒険者としては当然ですからね」

「だとしても依頼を受けているこの状況で別のことをするのはな・・」


ブルスさんのこの言葉に他のメンバーも同意を示す。


「もったいないのは理解できるが、さすがに今倒すのはな?」

「この情報を持ち帰るだけでもギルドから情報料もらえるしな?」

「そんなちょっとの金よりもって考えちまったのかね?」

「だからって自分たちの実力じゃなくて他人の力をあてにするのはせこいわ」


最後の発言では全員が頷いた。


その後は順調に目的の階層である23階層へと辿り着いた。ここと25階層までに出現するブラッディホーンの掃討をするためにブルスが方法を説明する。


「ここ23階層と次の24階層。さらに25階層の魔物掃討を開始するにあたり、パーティ単位で狩りをしてもらおうと思う。今日一日は23階層での狩りで明日は24階層。そして明後日は25階層での掃討だ。何か質問はないか?」

「夜になれば終了と考えていいのか?」

「そうしてくれ。ここは夜の危険性は少ないが、それでも念のために夜までだ」

「集合場所はどうするの?」

「ここで大きな焚火をしている。集合するのなら煙と火を頼りにしてくれ。盛大に燃やす予定だ」

「ブラッディホーン以外の魔物については?」

「パーティの判断に任せる。仕留めて素材を自分たちの物にしてもいい。報告は不要だ。質問がないようなら各自で始めてくれ。今日は俺たちとソウハがここで待機している。何かあればすぐに戻ってくれ」


ブルスがそう締めくくると、冒険者たちは各自のパーティと共にそれぞれの方向へと向っていた。そして霜葉とブルスのパーティは霜葉が提供して木材をキャンプファイヤーをするように組み立て火をつける。


「しかし、ソウハ? ここに待機してよかったのか? 稼ぎ時なのに」

「問題ないです。無理にする必要は皆無なので。正直な話食事の用意でもらった素材を売れば事足りてしまうので」

「「「あ~」」」

「確かに大量だったな」


ブルスのパーティメンバーの一人が霜葉に尋ねると霜葉の答えに全員が納得した。


霜葉はここに来るまでに食事の用意で他の冒険者からお礼と言うことで、道中で戦った魔物の素材をもらっていた。少ない数を大人数の冒険者からもらえばその数はすさまじいものになる。


それからは周りを警戒しながら、火を消さないように気を付けてこの場で待機。途中で小腹が空けば火でお肉を炙って食べるだけだ。匂いに誘われて魔物が現れても彼らならば問題なく倒せる。


日が沈むころには冒険者たちがチラチラと帰ってきた。全員が魔物を倒し稼ぎを想像して満足げだ。そうやって日が完全に沈む寸前までにほとんどの冒険者は帰ってきた。全員ではない。


「全員帰ってきませんね?」

「稼ぎ時だからねばってるんだろうが、無理をしたらそれはそいつらの責任だからな」

「明日になれば、予定通りに行動ですか?」

「そう言ったからな。さすがに待つ義理はない」


依頼を優先するのなら当然の判断だ。霜葉も非情な判断だとは思わない。ブルスの言う通り無理をしたらそれは判断をした冒険者たちの責任なのだから。


その後、完全に日が沈むまでにチラホラと冒険者たちも帰ってきた。やはり稼ぎ時だからと無理をしたようで結構なダメージを受けているようだ。そんな冒険者たちは霜葉が善意で回復する。


最終的に2組の冒険者たちが帰ってこなかったが、予定通りに冒険者たちは行動する。


次の日、24階層では集合場所には霜葉と23階層で無理をした冒険者パーティ3組が残ることに。さすがに連続で無理をすることはしない選択をしたようだ。


逆にブルスたちは狩りをすることに。ここらが稼ぎ時だと判断したようだ。今回は昨日とは違い、冒険者全員が日が沈みきるまでに戻ってきた。


掃討依頼の最終日となる日、今回は霜葉たちも狩りをすることに。正直な話霜葉は今日も集合場所に待機でもよかったが、今回は集合場所にブルスたちも含めて5組も待機するので狩りをするパーティが減る。


それを懸念して霜葉は考えを改めた。久々に霜葉たちだけの行動に白夜と十六夜にルナは喜んだ。


『ご主人、今日は頑張るよ』

『主、私もです』

『ルナも~』


やる気もみなぎっておりいいコンディションだ。


『ガウェインと北斗はごめんね?』

『なんの。状況は理解しております。気にする必要はないですぞ?』

『ガウェイン殿の言う通りです。どうかお気になさらずに』

『ありがとう。カイロスも連れていけなくてごめんね』

『気にしてない・・・気遣い感謝する長』


その後の狩りでは全員が絶好調だった。白夜と十六夜はスキルで早々に目的のブラッディホーンを発見し全員で倒す。他の魔物が近づいてきた場合は上空で警戒しているルナが知らせ、金剛一家が敵の初撃を落とし穴で防ぎ新月たちが仕留める。


それらをこなし道中で苦戦している冒険者たちも霜葉が魔法術で援護したりと、結構な活躍でドロップ品がすごい数となる。助けた冒険者たちがお礼にドロップ品を分けたのも大きい。


その為、早々に霜葉は狩りをやめる決断をする。早い段階で戻った霜葉にブルスたちや残っていた冒険者たちは驚いたが、霜葉がドロップ品の一部を見せると・・・


「「「「「さすがソウハだ」」」」」

「「「「マジで!?」」」」


ブルスたちは感心し、残りの冒険者は驚愕する。その後も少しづつ冒険者が切り上げて帰ってきて、大半が霜葉にお礼を言っていた。こうして掃討依頼も無事達成する。


その後は帰り支度をし、霜葉が先頭で帰り道を先導した。【方向感覚】持ちだと説明すると割とすんなりと信じてもらえた。実際に霜葉の先導で進むと時間も掛からずに階段へと辿り着くのだ。


途中で襲ってくる魔物も白夜たちにあっさりと倒されている。ドロップ品を拾う手間はあるがそれを考えてもたどり着くのが早い。現在の冒険者たちは大半がドロップ品を持っているため、出来ることなら魔物との戦いは最小限にしたいと考えていた。


それを霜葉の魔物たちがやってくれて、霜葉のおかげで地上への最短ルートで進める。結果、冒険者たちが地上へ戻ってくるのに三日も早く着くことができた。



その日の冒険者ギルドは大忙しだった。まだ戻ってくると考えていなかった肉ダンジョン掃討依頼を受けた冒険者たちが帰ってきたからだ。たんまりとドロップ品をもって。


しかも20階層でダンジョン個体であるクリスタルカリブーの発見報告もあり、冒険者ギルド職員は大慌てで動き回ることとなる。


今回の依頼料の支払いに持って帰ってきたドロップ品の査定に支払い。さらにさらにダンジョン個体の依頼と受けてもらえる冒険者探しにと忙しさがすさまじいことになっている。


「そんなわけで一部の冒険者たちのドロップ品の査定と支払いは待ってもらっているの。ソウハ君もお願いできない?」

「僕は構いませんよ。もともと僕はお肉以外を売るつもりでしたので」

「できればお肉もちょっとは出してくれると助かるんだけど?」

「ん~考えておきます」


そう言われたので、霜葉は孤児院へと帰ることに。去り際に何人もの冒険者から挨拶され、町中でもいろいろな人からお帰りと言われた。子供たちは相変わらず白夜たちとの触れ合いだ。そんなこんなで長い時間をかけて孤児院へと帰ってきた。


「ソウハさんお帰りなさい」

「お疲れさまでした」


ミーナとリーザに迎えられ、久々にゆっくりと白夜たちと過ごす霜葉。


「あ、ソウハ兄ちゃん!」

「「「おかえり~」」」


子供たちが帰ってきたらダンジョン内での冒険譚をせがまれて話すことに。この日の夕食は霜葉の提供したお野菜に果物が久しぶりに並び子供たちは嬉しそうに食べている。



それからの霜葉たちはのんびりと町中で過ごした。領主であるボールトから知らせが着て予定通りに王都へ聞くことが伝えられた。そのため霜葉は依頼を受けずにいた。


子供たちと一緒に白夜たちを構ったり、ギルドで白夜たちと訓練したいと冒険者たちのリクエストに答えたりと比較的簡単なことで済ましている。


ギルドとしては発見報告のあったクリスタルカリブーを霜葉に討伐してほしかったようだが、泣く泣く諦めた。さすがに悪いと考えた霜葉が持っていたお肉をやや多めにギルドに買取してもらったので収支はプラスになったようだが。


とにかく霜葉は商王国の王都へ行くまでをそうやって過ごして、ついに王都へと行く日となる。


「ソウハさん本当にいろいろありがとうね」

「これからの旅もお気を付けて」

「ありがとうございます」


街の門の前で霜葉に別れの挨拶をしているのはお世話になった孤児院のミーナとリーザに街の子供たちだ。大半の子供たちは白夜たちと別れを惜しんでいるが。そんな中キースは霜葉に声を掛ける。


「ソウハ兄ちゃん。いろいろ迷惑かけてごめんなさい」

「もう謝るのはいいよ。しっかり反省して罰もまじめにやってるんでしょう」

「でも、兄ちゃんには本当にいろいろ迷惑をかけたから・・・」

「反省して過ちを悔いているのなら十分さ」

「ホ~・・・」


霜葉とキースの会話に機嫌悪そうに鳴いたルナ。未だにキースを許してないのだ。


「もう・・・ルナ? いつまで怒ってるんだよ」

「いいよソウハ兄ちゃん。怒るのは当り前さ。本当にごめんな?」


そう言ってキースはルナに向かって深々と頭を下げた。さすがにこの行動にはびっくりしたルナ。やがて・・・


「・・・ホー」


自分の羽をちぎってそれをキースに向けて放り投げた。慌てて受け取るキース。


「・・・これくれるのか?」

「ホ」

「ありがとう! 大切にするな!」


渋々許してやるよ的な態度だが、霜葉だけは照れ隠しだと見抜いた。やがて準備が整い領主と霜葉は馬車に乗り込み白夜と十六夜にルナは馬車の周りで着いていくようだ。新月たちと金剛一家は霜葉と一緒に乗り込んだが。


出発する馬車をミーナとリーザに子供たちは門が閉まるまで手を振り見送った。キースも手にルナからの贈り物を優しく持ち手を振っている。

次回更新は未定です。

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