第三章 第三十二話 商王国編32
現在滞在している商王国の町でハズレダンジョンからミスリルとアダマンタイトと言うとてつもない価値を持つ魔法金属を発見した霜葉たちは町の領主であるボールトから商王国の国王が霜葉に会いたいということを聞かされた。
ボールトからも会ったほうがいいと言われ、霜葉たちは2週間後に王都へ向け出発することになった。その間にもダンジョンの依頼を受けようと冒険者ギルドへ出向いたらギルドマスターのビーキスから指名依頼を持ち掛けられ霜葉は受けることに。
そして現在、霜葉たちは依頼の雪山調査に向かっているところだ。その雪山は町の北側にあり、本来は雪山の頂上や周辺にいる魔物やめったに雪山から降りない魔物が確認されたというのだ。
この事態に冒険者ギルドは異常事態と判断。雪山でも上位の魔物であるフロストワイバーンを3体倒した経験がある霜葉たちに原因究明を依頼したという流れだ。
町を出た霜葉たちは北を目指して歩いている。雪山には二日あればたどり着けると聞いている。とは言え、2週間後には王都へ向かうことが決まっているのでできることなら早く終わらせたいと霜葉は考えていた。
町から離れた岩陰で霜葉は皆に話しかけた。
『みんな、雪山に行くにあたってなるべく早く今回の依頼は達成したいんだ。だからもし十六夜の背中に僕が乗れるなら乗って早く向かいたいんだけど・・・』
『主?私に乗ってくれるの?』
『うん。いいかな?』
『いいよ!』
『う~ん、僕がもう少し体が大きければご主人乗せられたかな?』
『今日は急ぎの依頼があるし、時間があるときにでも試そうか?』
『うん!』
霜葉を乗せることに嬉しそうに許可を出す十六夜。白夜も乗れるとは思うが体が大きい十六夜と比べるとちょっと不安なようだ。できるかどうかは試す必要がある。
『お兄さん。俺たちはどうする?』
『速さじゃ二人にはかなわないよ?』
『元の姿になっても怪しい・・・』
『私たちはもっと無理ですね・・・』
『『『『うん・・・』』』』
新月たちと金剛一家は白夜と十六夜と比べるとスピードでは敵わないだろう。急ぐなら彼らをどうするのか。
『みんなには一度【箱庭世界】に戻ってもらおうと考えてるよ。雪山が近くなれば呼ぶからね?』
『私は~?』
『ルナは僕たちと一緒だよ。ルナなら飛んでついてこれるでしょう?』
『うん!パパたちと一緒~♪』
霜葉の言葉に納得して、新月たちと金剛一家は【箱庭世界】に入り、霜葉は退化を解いた十六夜にまたがる。
『十六夜。なれないと思うけどよろしくね?白夜とルナはもし襲ってくる魔物が居たら追い払っていいからね?今日は目的地に着くことが最優先だよ』
『『は~い』』
『主、しっかり捕まっててね?』
十六夜にしっかりと捕まり、三人は霜葉が落ちないスピードで走り出した。
霜葉が落ちないよう加減してのスピードだが、歩いて向かうよりは断然早い。時折、魔物が襲ってくるが白夜とルナが魔法術を使って追い払っている。走り続けてしばらくすると、雪山が見えてきた。
『もう少し近づいたら止まってね。新月たちと金剛一家を呼ぶからね』
『『『わかった!』』』
【思念会話】で指示を出ししばらく進んで、雪山がはっきりと視界に映る地点で霜葉たちは止まった。十六夜から降りた霜葉はすぐに新月たちと金剛一家に連絡し、【箱庭世界】から呼んだ。
『早いな!』
『三人ともすごいの~』
『あんまり・・・寝れなかった・・・』
『予定もありますし、時間が短縮できるのはありがたいですね』
『『『『すごい!』』』』
新月と黒玉に黄玉、天青と天藍は三人の速さに素直に驚いて三日月は十六夜とじゃれている。無月は何やら残念そうだが、金剛は霜葉の予定が早まることに喜んでいる。
そのまま、雪山の麓まで全員で歩いて向かうのだが、雪山まで目と鼻の先で霜葉たちは岩陰に潜み、雪山周辺に集まっている魔物たちを眺めていた。
「まさか、こんなにいるとはね・・・」
『『すごい数~』』
『いっぱいだ~』
そこには様々な魔物が同族同士で集まり、結構な規模になっていた。同族同士で集まっていても群れではないらしく、お互いが微妙な距離感を保っている。そのためここらあたりの雰囲気は最悪だ。ちょっとの刺激で乱戦が始まるかもしれなかった。
主な魔物は上空にフロストワイバーンが6体、頭が二つある狼アイスオルトロスが3体、真っ白な毛皮にところどころ氷が鎧のようになっているアイシクルベアが4体、さらに雪山に最も近いところに動く氷像アイスゴーレムが2体いた。
そのほかにも離れた場所にちらほら、見たことのある魔物がいた。全部合わせると20体以上はいるかもしれない。
「う~ん、これじゃあ雪山に行くのは倒さない限り無理だね。どうしようか?」
『倒さないの?』
『頑張るよ』
霜葉の言葉に白夜と十六夜が疑問とやる気の言葉を伝えるが、数が多く乱戦になれば霜葉たちの中にも犠牲者が出る可能性がある。それに・・・
「倒すといろいろ厄介な事態になるかもしれないんだよ? 僕は隠し事が多いし」
霜葉が雪山に向かったことはギルドも把握しているだろうし、もしかしたらこの状況も把握しているかもしれない。その場合、いくら魔物と言う戦力がいるからと言ってあの数のそれも多種多様な魔物をどうやって倒したのか絶対に疑問視される。
それをどうするかと考えて、結局霜葉が出した結論はひどいものだった。
「よし。倒しちゃおう」
『『『いいの? お兄さん?』』』
「うん。このことが原因でギルドやこの国が何かするならさっさとこの国を出よう。まぁ、僕がこれまでやったことを考えると下手なことはしないでしょう」
この場に友人である健吾や裕佳梨や生徒会長である聖夏が居れば、苦笑して開き直りか、と言葉にしただろう。
まぁ、霜葉の言うことも間違ってはいないのだが。霜葉がこの商王国 タンワオに来てからの利益を考えると国としては下手な真似はするべきではない。それがわかる知恵があればの話だが。
そうと決めたら一度【箱庭世界】へ入り、ガウェインや北斗たちにも準備をしてもらい【箱庭世界】を出た瞬間に魔法術を使い、先制攻撃をするように話し合いをガウェインと北斗に金剛としているところである。
「とにかく数が数だから、先制攻撃で倒すかダメージを与えよう。その後は乱戦になるだろうから。北斗たちは必ず三人一組で行動するように心がけて」
『わかりました』
「子供たちは僕の護衛をしてもらうよ」
『主殿。わしはどうしましょうかの?』
「ガウェインは主に魔法術でみんなを援護してあげて。危ないと思う子たちが居たら助けてあげて」
『なるほど。了解です』
「金剛一家は戦闘から逃げる敵が居たら、落とし穴で倒しちゃって」
『了解です』
その後は新月たちは最前線で戦ってもらい、白夜と十六夜は遊撃。ルナには上空のフロストワイバーンを牽制してもらうことで決まった。
北斗たちの準備が整い、霜葉から全員に激励をすることに。
『今までで一番の戦闘になると思う。でも僕たちなら大丈夫。みんなで勝つよ』
霜葉の言葉に全員がやる気をみなぎらせる。
『よし、行こう!』
そして、戦闘が始まった。まずは【箱庭世界】を出た瞬間に、魔法術を使える全員で広範囲を攻撃する。
「クォーン!」
「ガァー!」
「ホー!」
「グルー!」
「「「「「モグー!」」」」」
魔物たち目掛け雷、氷、闇、土、光の魔法術が殺到する。雷の弾丸【スパークブリット】が敵を貫通し、氷の槍【アイスジャベリン】が敵を貫き、漆黒の大剣【ダークブリンガー】が大地に刺さると同時に闇の波動が敵を吹き飛ばす。
最も多い岩の杭【ロックグレイブ】は主に周辺の魔物を一掃していた。光の魔法術は【ライトアロー】で魔法術のわずかな隙間をカバーしていた。
一度放った後にもう一度同じ魔法術を放つと雪煙が敵を包む。しばらくして晴れた後に残ったのは戦ったことのある魔物ではフロストワイバーンが全員残り、それ以外も手ごわそうな魔物は全員が残っていた。
尤も魔法術を受けて腕が吹き飛んだり、かなりの血を流しているようで大ダメージは受けているようだ。
『よし! 【フルブーストワイド】! 全員接近戦開始だよ!』
「「「「「ワォーン!」」」」」
霜葉の号令にまずは待機していたウェアウルフたちがそのスピードを生かして、最もダメージを受けたと思われる魔物数体に突撃した。いきなりの数体がかりの攻撃に重傷を負った魔物たちは反撃もできずに倒れた。
「グォオオ!」
「「グルォ!」」
何とか先ほどの魔法術を耐えた魔物たちはウェアウルフたちに反撃をするが、彼らは深追いすることなくその場を一度離れた。そこへ・・・
「クォン!」
「ガァル!」
冷気と電気を纏った白夜と十六夜が猛スピードで魔物の横を通り過ぎた。その後には、しびれて動けずに首から血を流すアイスオルトロスと首の一部が食い破られ内部から凍り付いているアイシクルベアがいた。
それから続々と霜葉たちが魔物と接敵。辺りは乱戦状態になるものの、押しているのは霜葉たちだった。最初にダメージを負い、連携という物をしない魔物たちと個々の能力も高く、霜葉の魔法術で底上げされ経験豊富な元騎士の指示で動く魔物たちとではもはや差が明らかだった。
ウェアウルフたちは三人一組で見事な連携を駆使して戦っている。白夜と十六夜はそのスピードで魔物たちを翻弄し、的確に攻撃を当てている。
逃げようとしても、金剛一家の落とし穴に落ち彼らによって仕留められた。この場で一番強い類のフロストワイバーンとアイスゴーレムはというと・・・
「ホー!」
ルナによってもうすでに半分まで数を減らされて、墜落した者たちは地上でとどめを刺されていた。残りの魔物も自分たちよりも小さく素早く飛ぶルナに翻弄されっぱなしだった。隙があれば地上から魔法術が飛来するのも影響している。
「グゥー!!」
「マァー!」
「グル!」
アイスゴーレムは新月たちが相手をしていた。一番奥に居たので最初の魔法術は届かなかったようだが、ゴーレム相手は町のダンジョンで慣れているし、この2体はミスリルとアダマンタイトよりも弱い。一体を新月が相手をして殴り合いで押している。
もう一体は三日月と無月が相手をしており、三日月が蹴りを叩き込み吹き飛ばした後に無月が魔法術で追い打ちを行い危なげなく戦っている。すべての魔物が倒れるのに時間はかからなかった。その戦闘終了の直後に・・・
《個体名 金剛、黒玉、黄玉、天青、天藍のLvMAXを確認。固有スキル【存在進化】の効果で進化可能です》
『お?』
『今度は我々が進化ですな』
『『『『わ~い!』』』』
『『おめでとう~』』
『『『よかったね』』』
『強くなるの~』
『金剛殿、おめでとう』
『おめでとうございます金剛殿』
今回の戦闘で金剛一家が進化できるようだ。早速、進化を実行する霜葉。気になる進化先は・・・
【アースモール】 ⇒ 【グレートモール】
【サンドモール】
【クローモール】
【グレートモール】
すべての能力が高いモグラの魔物。土魔法術も使いこなし隙が無い。
【サンドモール】
砂地に生息するモグラの魔物。砂嵐を発生させることができる。
【クローモール】
爪が鋭利に、より頑丈に発達したモグラの魔物。反面、魔法術は壊滅的。
いつものように霜葉は金剛たちに進化先を決めさせることに。金剛一家が相談している間に倒した魔物たちを回収していく。総出で回収作業をしてそれが終わるころに金剛たちの相談も終わったようだ。
『主様、我々は【グレートモール】になりますぞ』
『わかったよ。ちなみに決め手は何だい?』
『今の能力が全体的に上がるのが決め手です。ほかの進化先ではいろいろ不便そうで』
『なるほど。じゃあ、【グレートモール】に進化させるね?』
『『『『『お願いします』』』』』
金剛一家が霜葉にぺこりと頭を下げて、進化を実行。いつものように光を放ち徐々に大きくなって光が収まるとそこには・・・
『お~大きくなったね?』
『確かに目線が高くなりましたな?』
そこには一回り大きくなった金剛一家が居た。姿形は変わらずに体が大きくなり、毛色も以前と変わらず薄茶色だ。以前は中型犬くらいだったが、今の大きさは大型犬より一回り小さいか?
早速、黒玉に黄玉は新月と無月とじゃれている。天青に天藍は三日月と抱き合ったり、ウェアウルフの子供たちと楽し気にしている。そんな彼らのステータスは・・・
名: 金剛、黒玉、天青、黄玉、天藍
種族: 【グレートモールLv1/Lv40】
スキル: 爪撃Lv9 : 穴掘りLv9 : 夜目
: 連携 : 耐久力強化Lv8 : 掘削
: 土魔法術Lv7 : 大地の加護 : 筋力強化Lv7
: 身体強化Lv1 : 魔力強化 : 振動感知
: 退化(配下専用スキル)
かなり強化されている。【身体強化】を覚えたことで全体的に戦闘力は上がり、【魔力強化】を覚えたことで魔法術も以前より放てるようになる。【振動感知】は地面からの振動を正確にとらえ、敵が来ることや地面の中でどこに敵がいるのかがより把握しやすくなるようだ。
『かなり強くなったね~』
『主様のおかげです。これからもお役に立つため頑張りますぞ!』
『『『『お役にたつの!』』』』
金剛一家は気合を入れるように胸を張り、両腕を前に構えて手を握りこむ。本人たちはまじめにやっているのだろうが、かわいいモグラさんがそのようなことをやるとよりかわいくなるだけだった。
そんな金剛一家をお礼を込めて撫でてあげて、霜葉はついでに自分を含めた他の皆のステータスをチェックすることに。
名: 動島 霜葉
職業: 【軍勢の魔王Lv46】
固有スキル:【存在進化】:【箱庭世界Lv6】:【思念会話Lv7】
スキル: 回復魔法術Lv10 : 付与魔法術Lv10 : 錬金術Lv10
調理術Lv10 : 魔道の極み : 魔力強化・極
魔力回復強化・極 : 無詠唱 : 職人の極み
超鑑定 : 超隠蔽 : 短剣術Lv9 : 杖術Lv9
アイテムボックス・極 : 方向感覚
名: 白夜
種族: 【アイスエイジビースト♂Lv9/Lv40】
スキル: 咆哮Lv9 : 牙撃Lv8 : 嗅覚探知Lv9
: 身体強化Lv8 : 氷魔法術Lv8 : 爪撃Lv8
: 脚力強化Lv7 : 魔力強化 : 魔力回復強化
: 冷気闘法 : 退化(配下専用スキル)
名: 十六夜
種族: 【ライトニングビースト♀Lv9/Lv40】
スキル: 爪撃Lv8 : 隠業Lv9 : 聴覚探知Lv9
: 身体強化Lv8 : 雷魔法術Lv8 : 牙撃Lv8
: 筋力強化Lv7 : 魔力強化 : 魔力回復強化
: 電気闘法 : 退化(配下専用スキル)
名: 新月
種族: 【レッドスケイルベア♂Lv25/40】
スキル: 爪撃Lv9 : 腕力強化Lv9 : 体力強化Lv9
: 持久力強化Lv9 : 低燃費 : 身体強化Lv7
: 堅鱗 : 鱗再生 : 体術Lv5
: 炎熱耐性Lv1 : 炎の加護 : 退化(配下専用スキル)
名: 三日月
種族: 【ホッパーウールべア♀Lv25/40】
スキル: 爪撃Lv8 : 腕力強化Lv9 : 体力強化Lv9
: 持久力強化Lv9 : 低燃費 : 耐久力強化Lv8
: 体毛弾性強化 : 不動 : 跳躍力強化Lv5
: 脚力強化Lv5 : 体毛再生Lv5 : 退化(配下専用スキル)
名: 無月
種族: 【クエイクベアLv♂25/40】
スキル: 爪撃Lv8 : 腕力強化Lv8 : 体力強化Lv9
: 持久力強化Lv9 : 低燃費 : 土魔法術Lv8
: 大地の加護 : 魔力回復強化 : 魔力強化
: 小規模地震操作 : 身体強化Lv5 : 退化(配下専用スキル)
名: ルナ
種族: 【シルバームーン♀Lv28/Lv40】
スキル: 爪撃Lv8 : 無音翔術Lv9 : 闇魔法術Lv8
: 身体強化Lv9 : 魔道の極み : 夜目
: 魔力強化 : 魔力回復強化 : 筋力強化Lv7
: 退化(配下専用スキル)
名: ガウェイン
種族: 【スケルトン・テンプルナイトLv21/Lv40】
スキル: 騎士剣術Lv9 : 騎士盾術Lv9 : 身体強化Lv9
: 武術の極み : 忠義の心 : 光の加護
: 体術Lv8 : 光魔法術Lv8 : 魔力強化
: 魔道の極み : 魔力回復強化 : 無詠唱
名: 北斗
種族: 【ウェアウルフ♂Lv27/30】
スキル: 爪撃Lv6 : 精密作業強化Lv8 : 木工Lv7
: 群れの長 : 槍術Lv7 : 小楯術Lv7
: 身体強化Lv6 : 体術Lv6 : 精密動作
: 退化(配下専用スキル)
全員順調に強くなっている。このままいけば次は北斗たちが進化するだろう。確認した後は霜葉たちは一度休憩のために岩陰から【箱庭世界】へと帰る。
そして、先ほどの戦闘について話し合いを霜葉、ガウェイン、北斗、金剛と行うことに。なお、他の子たちは乱戦で疲れた体を休めるために寝ている。
『やっぱり、空を飛べるのがルナだけだから負担が大きいと思うんだよね』
『そうですな。今は能力の高さで問題ありませぬが、もし能力の高い魔物相手だと厳しいでしょうな』
『それと、今回のように乱戦だと怪我を負う場合に主様の回復が追い付かない時がありましたな?』
『我々も数が多くなりましたからね。主様だけが回復役では負担が多く、間に合わないことも今回はありました』
此度の戦闘の反省会ではその二点が重要視された。ルナだけが空中戦力で負担が大きいことと仲間の数が多くなり、乱戦だと霜葉だけが回復役だと負担も大きく回復が間に合わないこと。
ルナの場合は能力の高さでゴリ押せたが、いつまでもそんな力業ができるはずがない。霜葉も今回は重傷を受けた者がいなかったが、間に合わない事態は仲間の命に係わる。
『このような事態ではわしは進化先を間違えましたな~回復魔法術が使えるパラディンになればよかった』
『仕方ないよガウェイン。あの時は先々でこんな事態になるとは思わなかったしね。過去を悔いるよりこれからのことを考えよう』
『そうですな』
『とは言え、現状だと打開策は何もないんだけどね。これから先に飛行戦力の仲間ができるか、回復魔法術が使える魔物が居て仲間にできそうなら仲間にするくらいかな?』
『あとは我々の進化先で回復魔法術が使える進化先があればよいのですが・・・』
『う~ん。それは望み薄かもね?』
霜葉の言う通り現状では何もできそうにない。せいぜいこの先で出会う魔物たちの中に仲間にできそうで、飛行できる者と回復魔法術が使える者がいることを期待するしかない。
反省会は終わりにして、今日のところは乱戦で予想以上に疲れているであろう皆を休ませることに。霜葉は倒した魔物たちを解体することに。これはみんなも協力してくれて思いのほか早く終わることができた。
フロストワイバーンは捨てるところがないのでほとんどの部位がアイテムボックスに保存され、血も回収用の樽12個ほど使った。
アイスオルトロスにアイシクルベアーは毛皮に骨、魔結晶と爪に牙。それ以外だとお肉も美味らしい。新しい素材では最後にアイスゴーレムだが、こちらは倒したときに粉々になり、魔結晶以外すべてが素材だ。
【アイスゴーレムの破片】
アイスゴーレムを構築していた塊。氷の魔力が豊富でありこれで武器を作れば氷属性を付与された魔剣を作ることができる。ただし、鍛冶師の腕が相応に求められる。適正価格 金貨三枚
魔剣が作れると分かり、霜葉は興奮した。男子であれば仕方なし。霜葉は一体分は召喚者たちへのお土産として、残りの一体を売りに出すことに。
その後はフロストワイバーンのお肉を使ってバーベキュー大会だ。味的には極上の鳥もも肉に近く、なかなか美味だった。お肉大好き組は喜んで食べていた。金剛一家も焼いたお野菜を嬉しそうに食べていた。
そのまま食事は終了し、今日はまだお昼だったが、乱戦が予想以上の激戦だったので十分に休んで明日に雪山を探索することに。雪山では何が待っていることやら・・・
次回更新は未定です。




