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第三章  第十三話  商王国編13

霜葉達はジムキス様の治める街から出て、新たな街へと向かうことにした。出発当日には住人総出で霜葉を見送りに来てくれて別れを惜しんだ。次の街に向かう道中も白夜たちのLv上げもかねて遭遇する魔物と戦っていたが、出会った魔物にラージ種であるデーモンスコーピオンと戦闘になり若干苦戦した。


被害はなく倒せたのだが、白夜たちの実力ならもっと楽に戦えたはず。その戦闘の反省会をするとガウェインから自分たちは進化したことによって急激に力を付けたが、そのせいでまだ力を使いこなせていないと言う指摘がなされた。


ガウェインの言葉には全員が思い当たることがあるらしく、否定の意見は無かった。これに関しては場数を踏み経験で解決するしかないとの結論にもなった。これには霜葉自身にも思い当たることはあった。彼もまた魔法術を使いこなしているとは言えないからだ。


そこで霜葉は今までやらなかった【超鑑定】を使って、持っている【回復魔法術】と【付与魔法術】を調べてみることに。霜葉の魔法術はともにMAXのLv10。最高ランクの魔法術も使えるのだ。これまでは本当の実力を隠していたこともあり使えないふりをしていたが、今の状況なら使える手札は確認をしておくべきだと判断した。その結果は・・・・



 【回復魔法術】

Lv1~3 使える魔法術 【クリーン】:【ヒーリング】:【ヒール】

Lv4~6 使える魔法術  上記に【エリア】と付く広域回復。

Lv7 使える魔法術  【ピュア】

Lv8 使える魔法術  【ピュアヒール】

Lv9 使える魔法術  【ピュアヒールオール】

Lv10 使える魔法術  【ホーリーティアーズ】



 【付与魔法術】

Lv1~3 使える魔法術 【ブースト】:【〇〇ブースト各種】

             【カース】:【〇〇カース各種】

Lv4~6 使える魔法術  上記に後に【ワイド】と付く広域付与。

Lv7 使える魔法術 【フルブースト】:【フルカース】

Lv8 使える魔法術 【〇〇フルブースト各種】:【〇〇フルカース各種】

Lv9 使える魔法術 フルブーストワイド系各種とフルカースワイド系各種

Lv10 使える魔法術 【アンブレイカブル】:【フォールダウン】


こうしてみると付与魔法術は高Lvの魔法術の使用頻度は高い。反面回復魔法術は簡単な物しか使っていない。その結果は当然だった。付与魔法術は便利であるために使用頻度は高く、また珍しい類の魔法術のため詳細を知る者が滅多にいないので使いやすいのだ。


一方回復魔法術は付与魔法術と比べると珍しくない。一般的には珍しいがそれでも付与魔法術ほどではない。ただ、使うことが限定的なため攻撃魔法術ほどLvは上がらない。よって回復魔法術持ちはほとんどがLv5で止まってしまうのだ。それ以上上がる者などそんな状況こそまずい。この世界においてはLv7以上の回復魔法術を使える者などいないなのだ。ジムキス様の街のダンジョンが有名になれば変わるかもしれないが。


『回復魔法術は使ってない魔法術が多いね?』

『我々は主のおかげで、大怪我とは無縁でしたからな。とは言えこれからもそうだとは断言できません』

『そうだね。そのためにも使える物は確認しておこう』


霜葉はいまだに使っていない魔法術の詳細も鑑定した。それらの効果は霜葉の予想を超えていた。



 【ピュア】

毒や麻痺など体の身体異常を回復させる魔法術。ただし病気には効果はない。


 【ピュアヒール】

【ピュア】と【ヒール】の効果が一つになった魔法術。効果その物も向上している。


 【ピュアヒールオール】

【ピュアヒール】の広域回復バージョン。効果もわずかに向上している。


 【ホーリーティアーズ】

天より降り注ぐ天使の涙により生者を癒す魔法術。病気にも効果があり死の淵に居る者ですら回復させる。


 【アンブレイカブル】

身体能力すべてを強化させる。病気や毒に対する抗体や呪いに対する耐性も強化する。


 【フォールダウン】

身体能力すべてを弱体化させる。病気や毒に対する免疫力や呪いに対する抵抗値も弱体化する。



これらの効果を見て霜葉は開いた口が塞がらなかった。いろいろ規格外の効果なのだから仕方がないが。特に【ホーリーティアーズ】と【フォールダウン】が規格外すぎる。【ホーリーティアーズ】は死者蘇生こそできないようだが、説明を見る限り生きてさえいればどんな傷でもどんな不治の病でも癒すと言うことだ。【フォールダウン】の方は完全に呪いの類である。


『主殿?どうかなさいましたか?』


霜葉の様子がおかしいことに気付いたガウェインが声を掛ける。それにより霜葉は我に返り、鑑定結果をガウェインに相談することに。


『――――これが僕の様子がおかしかった理由だよ』

『なんとまぁ・・・そのような強力な魔法術が有ろうとは・・・確かにそれは困りましたな』


その後の話し合いを重ねった結果。【フォールダウン】の方は使用を禁止することにして、【ホーリーティアーズ】の方は人前では使わない様にすることに。この事実が国などにばれると霜葉を是が非でも捕えようとする可能性がある。【ホーリーティアーズ】の場合は捕えようとするだけで済むが、【フォールダウン】の方は最悪の場合、暗殺者に依頼を出す者が現れかねない。


予想以上の結果になってしまったが、霜葉は頭の中にある案・・・を実行することをこの結果を見て改めて決意した。その為にももっと仲間を増やす必要を感じていた。とにかく今日の所はこれで終わりにして明日のために早めに休むことに。


寝る前に霜葉は女王国に居る友人たちのことを思い出していた。特に職業効果で回復魔法術の効果が高くなる生徒会長と裕佳梨のことを。今回判明した回復魔法術の効果は二人なら職業Lvが上がれば死者すら蘇らすことも可能かもしれないのだ。


(失敗したな~。女王国に居る間に調べておけば二人にも気を付けるように言えたのに。あ~でもステータスを調べる魔道具もあるし、二人は僕と違ってステータスを隠してもいないから遅かれ早かれかな?)


遠き地に居る友人のこれからのことを心配する霜葉であった。しばらくして霜葉も寝付いていた。翌日。ウェアウルフたちと一緒に朝食を作り、全員で食べ終わった後に目的地の街への旅を再開した。なおルナは朝に北斗が作ってくれたT字の杖を霜葉が持ってその上に止まっている。防具ができるまでの代わりである。


旅の途中で出てくる魔物でルナの現時点での戦闘力の確認もした。その結果かなりの強さを発揮した。上空から闇魔法術の【ダークボール】、【ダークアロー】、【ダークジャベリン】を放ち魔物を蹂躙して、ヒット&ウェイ戦法で爪で一撃を加え素早く上空へと移動する様は、月光のように輝く体毛を持つがゆえに美しい軌跡を残す。


『パパ~私強くなったでしょ?』

『うん。ルナも強くなったね!すごくきれいだったよ!』

『えへへ。ありがとう~!』


空を飛べるアドバンテージを生かした戦いは敵対者に絶望を与えるだろう。特にルナは魔法術を使った戦いが上手い。これは霜葉の仲間で唯一最初から魔法術を使えたがゆえの結果であろう。そんなルナを魔法術を使える白夜、十六夜、無月、ガウェイン、金剛一家たちが興味深そうに戦闘を観察していた。ルナの戦いは魔法術を使ううえでは良い刺激になるのだろう。


実際、ルナは魔法術のスキルLvが仲間で一番高くLv6。次に高いのは白夜と十六夜でLv5。無月とガウェインと金剛一家はまだLv3である。ちなみに各属性魔法術で仕える魔法術は以下の通り。


Lv1~3は【〇〇ボール】、【〇〇アロー】、【〇〇ジャベリン】

Lv4~6は【〇〇スラッシュ】、【〇〇プリズン】、【〇〇バースト】

Lv7からは各種属性で覚える魔法術が違う。


例としては女王国でアルバン王子が召喚者たちの前で使った魔法術がスキルLv7の魔法術だ。火魔法術のLv7【フレアストーム】。水魔法術のLv7【アクアキューブ】。これらのように他の属性魔法術にもLv7以降からは独特な魔法術を覚えるのだ。


ルナの戦闘力の確認も済んだので再び目的地にゆっくりと進みだす霜葉達。なおルナも退化はせずにこのままの姿でいてもらうことに。それから11日かけて目的地の近くまでやってきた。街に近いがゆえに武具を持っている冒険者たちが魔物相手に戦っているのが確認できたからだ。


遠目で街の高い壁も見えてきたので朝から新月たちと金剛一家は退化してもらっている。ここからはゆっくり行く必要もないので街へと若干急いで向かう。そんな中・・・・


「くそ!なんでこんな奴らがここに!!」

「考えている暇なんてないぞ!とにかく倒すんだ!」

「俺達が時間を稼ぐ!二人は魔法術を放つ準備を!」

「わ、わかった!」

「う、うん!」


霜葉達の近くでギガントリザード三体と戦っているおそらくは冒険者5人組が居た。3人は男性で2人は女性だ。男性3人は小楯と剣、斧、戦棍を持ち女性は杖を持っているので魔法術師なのだろう。バランスのいい冒険者たちだ。しかし、そんな彼らはギガントリザード相手に苦戦していた。


男性3人が女性2人を守りながら魔法術を放つ時間を稼いでいる様だが、ギガントリザード三体も相手にするのは初めてなのかどこかぎこちない。そんな前衛たちでは2人の女性も満足に詠唱できずに失敗を重ねている。


「おい!ヤバいぞ!このままじゃ!」

「そんなこと言ったってどうしようもないだろう!?」


このままでは彼らはギガントリザードに倒されてしまうだろ。さすがにこのまま見捨てると言う選択肢を選ぶ気になれない霜葉は白夜たちに頼むことに。


『あの人たちを助けるよ。みんな協力して!』

『『わかった!』』

『『『頑張る!』』』

『やるの~!』

『了解です!』

『『『『は~い!』』』』


まず白夜と十六夜が駆け出してルナも飛んで向かう。残った霜葉達も急いで向かうが、三人のスピードには敵わない。そんな三人はあっという間に冒険者たちとギガントリザードの間に割り込んだ。


「な、なんだこいつら!?」

「見たことない魔物だな!?」

「綺麗な魔物たちだ・・・」

「クオン!」

「ガル!」

「ホ~!」


白夜と十六夜は一体のギガントリザードに襲い掛かり、ルナは上空から【ダークアロー】を放ち一体のギガントリザードにダメージを与える。残った最後のギガントリザードは・・・


「なんだかわからんがチャンスだ!俺達は最後の一体を相手するぞ!」

「「おお!」」

「「うん!」」


突然の事態にも拘らず最善の選択を実行する冒険者たち。そんな冒険者たちに霜葉達もやっと追いついた。


「僕たちもお手伝いしますよ?」

「ぐぅ」

「まぁ」

「ぐる」

「「「「「もぐ!」」」」」

「え?なんで魔物と一緒に居るの!?」

「か、かわいい・・・」


挨拶もそこそこに霜葉達は白夜たちが相手しているギガントリザードへ向かって行った。白夜たちには新月たちが合流して、ルナには金剛一家が合流した。霜葉は女性2人と一緒に付与魔法術で白夜たちを援護した。それから間もなくしてギガントリザードは物言わぬ肉塊へと変わった。


「皆お疲れ様。よくやってくれたね?」

「クオ~ン♪」

「ガァル~♪」

「ホ~♪」


霜葉は白夜と十六夜とルナを順番に撫でてあげた。新月たちと金剛一家は嬉しそうだ。そんな霜葉達に恐る恐る声を掛ける冒険者たち。


「なぁ?」

「はい、なんでしょうか?」

「助けてくれたのには感謝するが、なんで魔物と一緒に居るんだ?そいつらは一体?」

「ああ、僕は【魔物使い】なんですよ。この子たちは僕がテイムした子たちです。皆挨拶。」

「クオン」

「ガル」

「ホー」

「ぐぅ」

「まぁ!」

「ぐる」

「「「「「もぐ!」」」」」


白夜、十六夜、ルナ、新月、無月の五人は鳴き声を上げるだけであったが、三日月と金剛一家は片手を上げてよろしく~!と言っている様であった。それを見た5人は驚きの表情をしている。いや?一人の女性は三日月と金剛一家をキラキラした目で見ていた?


「ま、魔物使い?」

「おいおい。まさかその職業に就いた奴がいたのか」

「その魔物たちはかなり強いんだが、どうやってテイムしたんだ?」

「付与魔法術を使ってたけど。珍しいわね?」

「や、やっぱりかわいい!」


約一人は場違いな感想を抱いているが、霜葉にとってはこの反応はもはや慣れた物だ。


「最初から就いていたので、この三人はまだ小さなころにテイムしたんですよ。最近になって大きく成長しましたが、こっちの子たちはここ最近に仲間にしたんです」


白夜と十六夜とルナは前者の説明。新月たちと金剛一家は後者の説明だ。


「ああ~すまないな。助けてもらったのに礼も満足にできずに。さすがに魔物に助けられるとは考えたこともなくてな?それはともかく、改めて危ない所を助けてくれてありがとう」


そう言って剣を持っていた男性が頭を下げた。それをきっかけにして他の人たちも次々にお礼を口にした。


「どういたしまして。とりあえず街に行きませんか?このままだと魔物が寄ってきますし」

「そうだな。しかしこの大物をどうやって持って帰るか・・・」

「ここで解体するしかないんじゃないか?」

「それだと時間がかかり過ぎる。2体は彼の物だが1体だけでも解体の手間を考えるとな・・・」

「でも、せっかくの大物だし持って帰りたいよ!」


男性三人と女性一人は倒したギガントリザードをどうするか頭を悩ませていた。一方最後の女性は金剛一家を順番に撫でていた。金剛たちが嬉しそうなので霜葉も特に何かを言うことはなかった。


「僕はアイテムボックスのスキル持ちなので、よければ冒険者ギルドに運びましょうか?」

「そ、そうなのか!?すまないが頼んでいいか?」

「もちろんです」


そう言って霜葉は三体のギガントリザードをアイテムボックスに仕舞い、五人と共に街へと向かうことに。その間に自己紹介を済ませた。剣持ちの男性はこのグループのリーダー格でホワン。斧持ちはヴァン。戦棍持ちはザァガ。女性は一人はイーサ。最後の女性は三日月と手を繋いでいるエルダと言う。


彼らはDランク冒険者であり今日はダンジョンへは挑戦せずに街の周辺に居る魔物狩りの依頼をしていたところ、ギガントリザードたちに遭遇したと言う。依頼を達成して街へと帰ろうかと思っていた直後だったので慌ててしまったと言う。ちなみに霜葉がCランク冒険者だと言うと全員が驚いていた。


「いや・・・まさか俺達よりもランクが高いとは思わなかった」

「それ以前に【魔物使い】が冒険者としてやっていけたんだな?」

「ギガントリザードを倒せるんだから、当然と言えば当然か・・・」

「すごいわ・・・」

「ミカヅキちゃんかわいいわ・・・」

「まぁ~♪」


最後のエルダの反応に他の四人はため息を吐いた。そんな会話をしている間に街の門の前までやってきた。しかし当然の結果と言うかなんというか、ここで騒動が起こる。


「ウ、ウルフ系の魔物だと!?」

「タイガー系の魔物もいるぞ!?」

「なんでこんなところに!?」


白夜たちを見た街に入るために並んでいる人と警備隊の門番が慌てだしたのだ。門番の一人などは応援を呼びにでも行ったのか街へと向かった。この騒ぎの大元である白夜と十六夜はと言うと・・・


「クゥ~ン・・・」

「ガル・・・」


落ち込んでいた。この二人は基本的に人懐っこくスキンシップが大好きなのだ。敵対者に関しては容赦しないし、特に霜葉を悪く言ったり傷つけようとする人間には特に過激である。しかし、逆を言えば敵対しない限り安全であり、むしろ構ってほしいとすら思っているのだ。だからこそ目の前で自分たちを警戒されているこの状況はすごくショックなのである。そんな二人を霜葉は慰めるために優しく撫でるのだった。


「あ~そりゃこうなるよな」

「予想できる事態だったな」

「うかつだった・・・」

「どうしようかしら?」

「こんなにかわいいのに・・・」

「「「「いや、可愛さは関係ない」」」」


どこかずれた発言をするエイダに仲間4人が突っ込みを入れる。そんな中、街から門番を先頭に5人の武装した人たちがやってきた。その内の一人は女性であり、騎士甲冑を着込んでいたので騎士団の者であるようだ。その女性は水色の髪をサイドテールにしてきりっとした目をしていた。そんな女性を含んだ5人と門番二人が霜葉を正確に言えば白夜と十六夜を警戒するように取り囲む。


「すまないが、そのウルフ系とタイガー系の魔物はなんなのだ?やけにおとなしいが?」

「この子たちは僕の仲間ですよ?僕は【魔物使い】なのでテイムしたんです」

「なに?」


女性が白夜と十六夜を撫でている霜葉に声を掛けて、その回答を聞いたところ女性は驚いていた。女性だけではなく取り囲んでいた者たちも話が聞こえた他の者たち全員がだ。それに構わず霜葉は言葉を重ねる。


「他の子たちも僕の仲間です。皆挨拶しようね?」

「ぐぅ」

「まぁ!」

「ぐる」

「ホー」

「「「「「もぐ!」」」」」


ルナと新月たちそれと金剛一家も霜葉に促されて鳴き声を上げたり、片手を上げてよろしく~!と挨拶する。それを見た女性は考え込み、霜葉に再度確認する。


「【魔物使い】か・・・確かにそれなら魔物を連れているのは当然ではあるな。しかし、街へ入るならいろいろ確認させてもらうよ?その子たちが安全かどうかをね」

「もっともなご意見です。こちらは異論有りません」


それから女性と兵士たちで霜葉の聞き取りと魔物たちが安全かどうかの確認が行われた。と言っても彼らも初めてのことなのでせいぜい触っても暴れたり、攻撃しないかの確認だけだが。とは言えこれに関しては問題なく終わった。むしろもっと撫でろやもっと構ってみたいな反応をされて兵士は困惑し女性騎士は苦笑していたりする。


「かなり大人しいな。むしろ意外と人懐っこい魔物だな?」

「どうでしょうか?街へ入っても構いませんか?」

「そうだな。許可しよう。だが、その魔物たちが原因で何か騒動が起きた場合は君に責任を取ってもらうぞ?」

「はい。もちろんです」


こうして霜葉たちは街へと入る許可を貰えた。確認をしている間に並んでいた人たちは全員が街へと入ったので、霜葉達とホワンたちも街へと入る。


「とりあえず、どうにかなったな?」

「すいません。時間がかかってしまいましたね」

「気にしないでくれ」

「そうそう」

「とにかく冒険者ギルドで解体しましょう?」


ホワンたちの先導で冒険者ギルドへと向かう。大通りをまっすぐ進むと冒険者ギルドの看板が見えてきた。そのままギルドへ入り、ホワンたちは依頼の報告を後回しにして霜葉達と共に解体場へと向かう。霜葉達は目立っているが気にせずに進んでゆく。解体場に着いた早々に職員が話しかけてくる。


「おう。ホワンたちじゃねえか?獲物がないようだが何か用か?」

「獲物はあるんだよ。ソウハ頼む」

「わかりました」


そう言って霜葉は解体場の中央にギガントリザードを三体取り出す。その様子を見た職員は大層驚いていた。


「あ、アイテムボックス持ちかよ!?便利なスキル持ってるな!あと坊主の周りにいるのはなんだ?」

「彼は【魔物使い】なのよ。周りにいるのは彼がテイムした魔物たちよ」

「はぁ!?マジか!?そいつは珍しいな・・・」


職員はエイダから説明を受けて霜葉と魔物たちをもの珍しそうに見ている。


「とりあえず解体したいので、銅貨払いますね?」

「お、おう。そうだな、早めに解体した方がいいだろうな」


そう言って霜葉とホワンが解体場の利用料金を払い、解体を始めた。どうやらホワンたちも解体技術を持っているようで協力しながらギガントリザードを解体している。しかしその横で手際よくスムーズに解体している霜葉の技術の高さにホワンたちも解体場職員も目を奪われている。やがて、霜葉は解体を終えた直後にホワンたちが教えを願ったので霜葉は了承して教えることに。


その結果、ホワンたちの解体技術も向上して早めに終わることができた。残った内臓と骨を解体場職員が処分している。なお、霜葉は解体した素材を錬金術で綺麗に修復したが、ホワンたちのはしていない。彼らがそこまで世話になるわけにはいかないと断ったのだ。


「今のままでも十分素材の価値はあるからな」

「それよりこの皮はどうする?」

「売るか、それとも防具にしてもらうか」

「それよりも、霜葉のお礼をどうするかよ!」

「ソウハは何かない?」


エイダに聞かれて霜葉はあることを思いついた。


「先ほど防具を作ってもらうと言っていましたが、知り合いに職人さんが居るんですか?」

「ああ、頑固な職人だが冒険者になりたての頃から世話になっている人がいるぞ?この街でも指折りの職人なんだ」

「でしたらその人を紹介してくれませんか?僕も防具を作ってもらいたいので」

「いいんだが、その人は本当に頑固だぞ?気に入った客以外には仕事やらないんだ」

「それでもいいので、お願いできませんか?」

「う~んわかったよ。紹介するだけしてみるよ」

「お願いします」


その後、霜葉は解体した魔物素材をその職人に見せるために今回は買い取りはなしに。解体場職員が残念そうにしていたが。一方のホワンたちは皮以外の素材は買い取りに出す様だ。依頼の報告と買い取りをしてもらうために受付に向かう。その後にでも職人を紹介するために案内してくれることになった。


霜葉達はホワンの買い取りが終了するまでギルドの外で待っていようと入口へと向かおうとしたところで、ギルドに入ってきた人たちに遭遇。その人たちは男性一人に女性二人でその男性が白夜を見た途端・・・


「魔物だと!?なぜここに!?」


白夜に向けて剣を抜き斬りかかったのだ。

次の更新は12/10日予定。

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