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第二章  第九話  魔人国編9

今回も早めの更新です。

ある日、霜葉は冒険者ギルドでオカマに出会った・・・・


いつものように冒険者ギルドで依頼を受けて出かけようとした時に冒険者ギルドに入ってきた人物がこの世界では初めて見る人族のオカマだったのだ・・・・


「初めまして。最近この街にやってきました【魔物使い】の霜葉と言います。周りの魔物たちはうちの子です」

「あら、【魔物使い】とは珍しいわね?でも、ブルーベアをテイムしているのなら戦闘力では問題ないかしら?」


霜葉は特に慌てることなく、普通に対応した。これは霜葉の祖父が広い人脈を持っていてその友人の中に似たような人が割といたので慣れているのだ。初対面にも拘らず普通に対応した霜葉に冒険者たちは驚いている。


「デルタさん。問題ないどころではありませんよ?彼が持ってきた魔物素材はかなりの数になりますし、その収益はデルタさんたち腕利きの冒険者さんたちと比較しても負けませんよ?」

「そうなの?それはそれは頼もしい子が居てくれてたのね。ああ、自己紹介がまだだったわね?私はこの街専属の冒険者でデルタっていう者よ?よろしくお願いね」

「まぁ~!」


デルタの自己紹介に気になっていたのか三日月が前足をシュタっと上げて挨拶した。


「あらやだ!可愛いわ~!よろしくね可愛い熊さん?」

「まぁー♪」


デルタさんは三日月の仕草の可愛さに感動したようで、三日月の頭をごつい手で撫でている。しかし三日月以外の小熊組はデルタさんが怖いのか霜葉の足にしがみつき体の大半を隠している。白夜と十六夜、ルナは普通にしていた。


「ぐぅ・・・」

「ぐる・・・」

「二人とも失礼だよ?すみませんデルタさん・・・・」

「あっはっはっは。いいのよ~私が変わり者だとは自覚しているから、そんな反応にも慣れているわ。泣き出して逃げ出す子に比べればまだマシな反応よ」


身体もデカいが器もデカいようだ。霜葉は再度すみませんと言い、デルタさんはいいからいいからと気にしない様にと言っていた。


「デルタさん依頼完了の手続きとこれが報酬になります。それと・・・ギルドマスターがデルタさんが帰ってきたら執務室に来てほしいと言っていましたよ?」

「それってもしかしてゴブリンどもの件で?」

「ええ、このギルドのエースであるBランク冒険者にお話があるそうです」

「わかったわ。すぐにいきましょう。じゃあねぇ~ソウハ君とかわいい魔物さんたち♪」


そう言って、デルタさんはギルドマスターの部屋へと向かっていた。ちなみに報酬は金貨一枚の依頼だったようだ。Bランク冒険者ならそれぐらいの依頼もこなす必要があるようだ。


「デルタさんBランク冒険者だったんですね?」

「ええ、この街唯一のBランク冒険者です。街の人からも信頼されていまして街のちょっとした依頼も積極的に受けてくれますし私たちも助かっています。孤児院の子供たちの世話も依頼とは関係なく行っていますよ?」

「へぇ~・・・それにしては他の冒険者たちの反応はおかしくありませんか?」

「そ、それは・・・すいません。私からは何とも・・・」

「?」


受付嬢の反応に疑問が浮かぶが今は関係ないと考えを振り払い、霜葉は改めて依頼に出掛けた。町から出ようとした際に門番さんから一人で街の外へ出るのを心配されたが、依頼の内容を聞いて考えを改めむしろ頑張ってくれと応援された。門番さんも薬草の重要性は理解しているようだ。


街から離れて森へと入り、霜葉はガウェインを呼ぶことにした。


『ガウェイン。今なら誰もいないから出て来ても大丈夫だよ?』

『そのようですな』

『あれ?外の様子が分かるの?』

『ええ、外の様子を見たいと思うと目の前におそらく主殿の視界が映り声も聞こえるのです。おかげで今日までの流れも把握できましたぞ?』

『そんなこともできたんだ・・・』

『やはり魔王職は強力ですな』


話を理解しているのなら説明の手間が省けるので大変に便利な能力だ。早速霜葉は【箱庭世界】の入り口を出現させて、ガウェインを出迎えた。


『やはり、ゴブリンどもの件は大事になったようですな』

『うん、僕たちもできる限りのことで協力しないとね』

『御意。しかし・・・・今の時代の冒険者は腑抜けが多いようですな。腕に自信がないなら主殿のようにできることをなぜやらないのか・・・・』

『まあまあ』

『それらと違い、この街の騎士団の長はなかなか見どころがありそうでしたな。あの変わったデルタと言う冒険者もなかなか鍛えているようですし、優秀な者がいないわけではないのが救いですな』


どうもガウェイン的には酒を飲んでいた冒険者に対して思う所があるようだ。反対に騎士団長やデルタさんは見込みありと思っている様だ。


『ともかく、薬草を大量に探そう。皆も探してね?ついでに見つけた魔物も敵対するなら積極的に狩ろう。冒険者の装備に使えるだろうしね』

『『わかった~!』』

『『『頑張る!』』』

『るなも~!』

『了解です』


霜葉たちは薬草探しを始めた。最初は薬草を霜葉の【超鑑定】で見つけ、その匂いを白夜に覚えさせたら順調に薬草の群生地を見つけて回収した。もっとも、すべてを回収するのではなく半分ほどは残しておいた。


残念ながら、魔力草は薬草より珍しいらしく一束しか発見できなかったが薬草を探す最中に出てきた魔物たちを倒して今日の所はお開きとした。出てきた魔物は目新しい魔物はいなかったが、倒した魔物は・・・


ホーンタイガーが三匹、レッドウルフが七匹、グランドスネークが二匹である。グランドスネークは一度出会って白夜と十六夜が匂いと音を覚えたようで簡単に見つけて倒せた。


とりあえずは街へと帰り、冒険者ギルドへと向かうことにした。ガウェインを【箱庭世界】の中に入ったのを見届けてから霜葉は街へ入る列へと並び、街へと入った霜葉たちは途中の出店で昼食を全員分買って食べた。その際、ルナの食欲がサイズ相当になったようで料金の節約ができた。


食事を済ませて、冒険者ギルドに入ると受付嬢に今日の依頼である薬草と魔力草を提出した。


「魔力草一束を確認しました。それと薬草は全部で六束ありましたので報酬の上乗せ分を合わせて銀貨二枚を支払わせてもらいますね」

「ありがとうございます。他に倒した魔物の素材があるのですが、出しても構いませんか?」

「ええ、もちろんですよ」


そう言うので霜葉は倒した魔物をその場で解体した素材を受付に並べた。


「これで全部です」

「ホーンタイガー三匹分にレッドウルフ七匹分、グランドスネーク二匹分の素材ですね。状態も素晴らしいです。本当に全部買い取りでいいのですか?」

「構いません」

「ありがとうございます。では買い取り金額は金貨一枚と銀貨七枚と銅貨八枚です。確認をお願いします」

「え~っと・・・・はい、ちゃんとありますね。では、また明日来ますね」

「はい、お疲れ様です。また明日もお願いしますね」


今日の仕事を終え、霜葉は今日も孤児院に泊めてもらうために足を進めた。孤児院に着いたのだが何やら中から言い争いのような話し声が聞こえてきた・・・・


『ねぇ~やっぱり考え直さない?彼が魔物使いで活躍しているのはかなりの幸運が重なったからだと思うわよ?』

『いやだよ!俺達も【魔物使い】になってあの兄ちゃんみたいな可愛い魔物を仲間にしたいんだ!』

『『そうだよ~』』

『困ったわねぇ~』


何やら魔物使いと言う単語が聞こえてきたので自分が話に関わっていると、判断した霜葉はとりあえず孤児院に入ってみることにした。


「こんにちわ~」

「あら、いらっしゃいってソウハ君じゃない?」

「「「あ、魔物使いの兄ちゃん!」」」


話をしていたのは片方は予想通り子供たちうちの三人だったが、もう片方が意外な人物でBランク冒険者のデルタさんだった。


「デルタさん、意外なところで会いましたね?」

「私はここで子供たちのお世話も結構やっているのよ?今日は久しぶりにお邪魔したら院長先生がお出かけする用事があるって言うのよ。で、その間子供たちのお世話を引き受けたってわけ」

「なるほど。ところで何やら言い争っていたようでしたが?」

「あら、聞こえてたの?実はねぇ~・・・・」


何でもこの三人はルーク、カーター、ヘンリーと言うのだが、そろそろジョブに就く時期になったので以前に調べたジョブから何にするかを決めなければならないのだ。そして彼ら三人は【魔物使い】のジョブが選択肢にあり、それにすると言うのだ。


「あなたのように可愛い魔物を仲間にして、孤児院の子供たちと遊ばせてあげたいって言うんだけど~ソウハ君を前にこんなこと言うのは失礼と思うんだけど・・・あなたのように成功するとは思えないのよ~」

「当然だと思いますので気にしないでください。僕の場合は初めからジョブに就いていたようでこの子たちが懐いた時にテイムできたのは幸運だったのでしょう」

「ほら、彼だって運がよかったからって言ってるでしょう?三人は冒険者になるでしょう?だったら強いジョブに就かないとやっていけないわよ!」

「「「ヤダ~魔物使いになるんだ~!!」」」

「はぁ~これは困ったわねぇ~」


デルタさんが言葉を重ねて説得しようとしても、三人は聞く耳を持たず魔物使いに拘っている様だ。そこで霜葉はいくつか気になったんで質問をしてみた。


「ねぇ?君たちは魔物使いになって冒険者をするの?」

「あ、そこまでは考えてないよ。最初の頃は冒険者になるために強いジョブになろうとしてたけど、兄ちゃんに会って兄ちゃんの魔物たちと遊んでいるうちのチビ達を見て、魔物使いになってここで働くのもいいかなって思ったんだ」

「正直に言って冒険者になろうとしたのもお金を稼いでこの孤児院を少しでも暮らしやすくできないかと思ったからこその選択だから。でも兄ちゃんと出会ってそれだけが選択肢じゃないって気づいたんだ」

「兄ちゃんの魔物たちと遊んでたチビ達は本当に楽しそうだったから・・・いつでもそう言う遊び相手が居れば院長先生も楽になるんじゃないかと思って・・・」

「じゃあ、魔物使いになってもこの孤児院で働くための選択なんだね?」

「「「うん!」」」


何ともちゃんと考えている子供たちである。孤児院で一番の問題点は小さな子供たちの遊び相手である。しかも、ちょっと目を離した隙に何をするかわかった物ではない。そのため遊び相手が常にいて子供たちと遊んでいてくれるのは確かに院長先生にしたら助かるだろう。


「あ、あなたたちそこまで考えていたなんて・・・・ごめんなさいね?ちゃんと話を聞くべきだったわ」

「僕たちの方こそごめんなさい。ちゃんと説明してなかったから・・・・」

「「ごめんなさい・・・」」


双方ともに相手の考えをちゃんと理解していなかったからこそ起きた食い違いであったようだ。


「そう言う考えなら私は反対はしないわ。むしろ協力してあげるわ!」

「「「本当!?」」」

「ええ、もちろんよ。ただ・・・問題はこの街周辺だとそんなに可愛い魔物はいないってことねぇ~」

「「「ああ~・・・」」」


話が一歩進んだところで別の問題が浮上したようだ。霜葉もこの魔人国で今まで出会った魔物を思い出してみたが・・・・確かに子供たちと遊んでも違和感がない可愛い魔物はいなかった・・・・


「隣の国の女王国でいるようなニードルラビットみたいな魔物すらいないからちょっと困ったわね~」

「なぁ兄ちゃん?兄ちゃんが保護してたブルーベアの子供はどうかな?」

「あの子はまだ小さいし、それに両親と引き離すのはかわいそうだよ?」

「あ、そうか・・・」


全員が何かちょうどいい魔物が居ないかと頭を悩ませていると・・・・


「あ、そうだわ!そういえば、そろそろあの魔物たちが繁殖する時期だわ!」

「ちょうどいい魔物が居るんですか?」

「ええ、ええ!とびっきり可愛い魔物が居たわ!凶暴性もないし、捕まえるのは大変だけどあれなら子供たちも遊んでくれるわよ!」


デルタさんには何やら心当たりのある魔物を思い出したようだ。


「よし!じゃあ、明日にでもこの子たちをジョブに就かせてその魔物を探しに行きましょう!この街では最初に就く職業なら冒険者ギルドでもお金を払えば就かせてくれるから!」

「で、でもお金が・・・・」

「大丈夫、僕が払うよ?」

「いいのか兄ちゃん?」

「うん、僕にも君たちに協力させてほしいな。魔物を捕まえるのも協力するから」

「「「ありがとう!兄ちゃん!!」」」

「私も払うから、半分ずつ払いましょう」

「わかりました」


今から外に出ると夜になるので明日の朝にジョブに就いて、デルタさんが思い出した魔物を探しに行くことに決まった。するとちょうど用事が終わった院長先生が帰ってきた。


院長先生はデルタさんにお礼を言い、デルタさんは気にしないでいいわよと笑って言っていた。明日には彼ら三人をジョブに就かせて外に連れてって戦闘の基礎を教えることをデルタさんは伝えた。


どうも三人は【魔物使い】になって孤児院を手伝うことは院長先生には秘密にして当日に驚かそうとしていると、三人のうちの一人がこっそりと霜葉に教えた。


デルタさんは明日の準備もしたいと孤児院を出て行き、三人はデルタさんに明日はよろしくお願いしますと元気良く挨拶をしていた。その際、院長先生に霜葉も手伝うことを伝えている。院長先生は嬉しそうにお礼を言ってくれた。


そして、今日も孤児院に泊まる許可を貰い早々に白夜たちは子供たちと触れ合いを始めた。その時、子供たちと話をしてどうも本当ならジョブに就くのはあの三人以外に女の子も三人ほどいるのだが、その三人は冒険者になるために戦闘の得意なジョブに就きたいらしい。でも今はゴブリン問題で女の子が外に出るのは極力やめておいた方がいいと院長先生やデルタさんに言われゴブリン問題が解決するまではジョブに就けないようだ。


ゴブリンの件で子供たちの予定まで狂い出したことに霜葉は早く解決するために自分も協力しなければと改めて強く思った。そのまま白夜たちと子供たちの触れ合いを見守り、食事になればお肉を提供して一緒に作り食べて、就寝時間になれば小熊組が仲のいい子供たちと一緒に寝て、明日を迎えた。


朝食を作り、食べ終わると霜葉と三人の子供たちルーク、カーター、ヘンリーはデルタさんとの待ち合わせ場所である冒険者ギルドへと向かう。院長先生は気を付けるようにと言い、残りの子供たちは頑張ってね~と言って見送ってくれている。冒険者ギルドに着くとデルタさんが入口近くで待っていてくれた。


「来たわね。じゃあまずはジョブに就いてから街の外に行くわよ?」


デルタさんはそう言うとギルドへと入っていた。霜葉たちもギルドへと入りまずは受付に今日の用件を伝える。


「今日はこの子たち三人のジョブ選択に来たわよ」

「もうそんな時期なんですね?わかりました。代金はお一人銀貨二枚ですので三人で銀貨六枚です」

「了解よ。ソウハ君?」

「はい」


霜葉とデルタさんで半分づつの銀貨三枚を払い、受付嬢が確認したのち三人は受付嬢の案内でギルドの奥へと向かった。霜葉とデルタさんはしばらく待っていると・・・・


「お待たせしました。三人ともジョブに就いたようですよ?」


無事にジョブに就いた三人が受付嬢に連れられて姿を現した。これで準備は整ったのでデルタさんと共に霜葉たちは冒険者ギルドを出て、街の外に向かって歩き出した。


「ところでデルタさん?今から探す魔物はどんな魔物なんですか?」

「そうね~街に出る前に説明をした方がいいわね~」


霜葉の質問にデルタさんは歩きながら答えるようだ。


「今から町の外で探すのは、ハニーシープって言う蜂蜜色をした体毛が特徴の魔物よ?」

「ハニーシープですか?」

「あ、それおいら知ってる!毛皮や体毛がものすごく高価な魔物だよな!」

「ええそうよ。そのほかにもお肉も高級肉として人気でね。繁殖する時期になると冒険者たちがこの素材の買い取り額を目当てにこぞって求めるわ」

「その魔物って強いんですか?」

「強さ的には分らないのよ~この魔物は滅多に戦わずに逃げ出すのが基本だから。ただ逃げ足は速いから捕まえるのはちょっと難しいと思うから、今日は頑張らなくちゃね」


説明が終わったころには、門へと着いており霜葉たちは並んで順番が来た時に霜葉とデルタさんはギルドカードを子供たち三人はこの街の住人表とでもいうべきカードを見せて、街の外に出た。


「さて、ハニーシープは草原などの草を食べているのをよく目撃されているわ。とりあえず近くの草原に行ってましょう」


ここからは安全とは言えない街の外である。そのため先頭にデルタさんと白夜と十六夜が真ん中に子供たち三人をそして殿に霜葉と新月たち小熊組とルナが配置されて進んでゆく。


安全を考えて街道を進んでいるが、子供たちを連れているからかアンバーウルフやレッドウルフ、さらにはホーンタイガーなどの魔物が襲ってきたが、霜葉たちによって撃破されている。その際Bランク冒険者であるデルタさんの戦いぶりは・・・・


「ハァアー!!」

「ガァー!?」


ホーンタイガーの攻撃を巧みに躱し、時には大剣で防ぐなり弾くなりして攻撃を防ぎ自身の攻撃は確実に当ててゆく。そして、弱った所で渾身の上段に掲げた大剣を振り下ろし首を断ち切った。しかもデルタさんの攻撃はすべてホーンタイガーの顔に当たり、体には損害がない。これならば素材としても十分価値があるだろう。


「デルタさん強~い!!」

「かっこいい!!」

「すっげぇ~!!」

「うふ♡ ありがと~う。さぁ戦闘も終わったしソウハ君お願いしてもいいかしら?」

「任せてください」


そう言って、霜葉はデルタさんの倒したホーンタイガーをアイテムボックスに入れた。今回の目的はハニーシープを子供たちがテイムすることなので解体は冒険者ギルドに帰ってから行うことにしている。なお、魔物素材を分けるのはめんどうなので買い取り額を半々にすることにしている。


これには霜葉がデルタさんの取り分が減るのではと聞いたが、当の本人は問題が無いようで構わないと笑顔で答えていた。その笑顔に対して小熊組の三日月以外の二人は霜葉の後ろに隠れてたが・・・・


閑話休題。


一匹で現れるホーンタイガーや二、三匹で現れるアンバーウルフを相手にしているデルタさんに対して霜葉は付与魔法術をデルタさんに施したり、魔物に対して身体能力を下げる効果の付与魔法術を掛けて援護している。それ以外では数が多いレッドウルフを霜葉たちは担当している。小熊組が前衛でルナと霜葉がその援護。白夜と十六夜はデルタさんと共に子供たちの護衛だ。


遭遇する魔物たちを倒して進み、目的地である草原に着いた。そしてその草原の奥に何やら黄色に輝く塊が見える。


「デルタさん、もしかしてあの塊が?」

「ええ、あの黄色が目的の魔物ハニーシープよ。でも・・・・なんだか例年より輝いているような気が?」


デルタさんもそう言って何やら首を傾げている。ともかく、目的の魔物が早く見つかったのでもっとよく見える位置まで近づくことにした。草原を進み、ハニーシープの姿が確認できる位置まで近づくと・・・


「ここで止まりましょう。これ以上近づくと逃げ出すから」

「あれがハニーシープですか・・・」

「小っちゃい子もいるな?」

「もふもふしてる~」

「確かに可愛いー」


霜葉たちの目には草原の草を食べている九匹のハニーシープが遠目ではあるが映っている。大きさは白夜よりは二回りは大きいだろうか?その内の三匹はまだ子供のようで大きさが十六夜くらいしかない。それでも魔物であるためかもこもこの毛を生やしているので、やはり霜葉の世界のヒツジとは違うようだ。


「でも・・・やっぱり変ね?数が少ないわ。普通ならもっと群れているはずなんだけど?それに毛の色もなんだか違うような気がするわ」


デルタさんがそう言うので、霜葉は魔物たちを鑑定して見た。すると・・・・


  名:  なし


 種族: 【ハニーブロンドシープLv8/Lv20】


スキル: 体当たりLv3 : 体力強化Lv3 : 脚力強化Lv5

   : 体毛再生 : 体毛弾性強化 :


種族名がハニーシープではない。ハニーブロンドシープである。霜葉はハニーシープを見たことがないので何と言えないが、デルタさんの反応を見る限りではこの子たちが珍しい魔物のようだ。とりあえず霜葉はこの鑑定結果を黙っていることにした。鑑定スキルはレアなスキルだ。あまり持っていると言うのは口にしない方がいいのだ。


そんなことを考えていると何やらハニーブロンドシープの子供たちが霜葉目掛けて駆け寄ってきた。親たちも子供たちを追い駆けて霜葉の周りに集まりだした。その結果・・・


「「「めぇ~♪」」」

「「「「「「メェ~♪」」」」」」」


子供たちは霜葉の足に顔を擦り付け。親たちも霜葉の体に触れようと群がってる。モテモテである。


「あっはっは、そんなにされるとくすぐったいよぉ~」

「「「めぇ~♪」」」

「ソウハくんすごいわ~」

「「「兄ちゃんすげぇー!!」


霜葉に群がっている魔物たちを見てデルタさんは呆けた顔をしてすごいと口にして、子供たちは魔物に懐かれている霜葉にキラキラした目を向けていた。


しばらくハニーブロンドシープたちの好きにさせていると、デルタさんや子供たちにも慣れたのか触れ合い始めた。


「すっごいもふもふ~♪」

「すっごく気持ちいいね!この毛!」

「子供たちも可愛いな~」

「「「めぇ~♪」」」

「この手触りは・・・・やっぱりこの子たちハニーシープに似てるけど違うみたいね?」

「メェ~?」

「ワフ~♪」

「ニャ~♪」

「メェー」

「ぐぅ~」

「まぁ~♪」

「ぐる~zzz」

「「「メェ~」」」


すっかりヒツジたちの触れ合い会になってしまっていた。白夜たちも体毛の肌触りが気に入ってのか毛に埋もれている。無月などは何とか背中に上り寝てしまている。そんなみんなを見ながら霜葉は周囲の警戒を続けながら、子供たちに目的達成を促した。


「ルーク、カーター、ヘンリー。この子たちにテイムしていいか聞いてみたら?今日の目的はそれなんだから」

「「「あ、そうだった」」」


霜葉の言葉で思い出して、子供たちは親子連れに声を掛けた。触れ合いで仲良くなったのがよかったのか親子は三匹セットで子供たち一人一人にテイムされた。


「「「あれ~?」」」

「ん、どうかしたの?」

「この子たちのステータス見れたんだけど、種族名がハニーブロンドシープだって」

「ハニーブロンドシープですって!!」

「デ、デルタさんどうかしたんですか?」


子供たちの自己申告にデルタさんは大きな声で驚いている。


「そりゃ驚くわよ!ハニーブロンドシープって言うのはもう絶滅したと言われていた魔物よ!大昔ではその体毛の美しさと肌触りの良さから王様にも献上されたと言われるほどの逸品よ!そのせいで一攫千金を夢見た当時の冒険者や商人が手当たり次第に討伐して絶滅したと言われていたわ」


この世界の魔物でもそう言う理由で絶滅することもあるんだと霜葉は違う所で驚いていた。そしてデルタさんは難しい顔をして話を続けた。


「まさか、生き残りがこんなに居たとは・・・でも、この子たちのことが街の人たちに広まるのはまずいわね・・・・」

「それってこの子たちを倒して体毛を剥ぎ取る人たちが現れる事ってことですか?」

「「「えぇー!!」」」

「残念ながらそう言う事態も起こるかもしれないわ。あるいわ素行の悪い冒険者がお金目的で暴走したり、評判の悪い商人があくどい方法でこの子たちを渡せって言ってくることも考えらえるわ」

「そ、そんな~」

「ど、どうしよう」

「やだよ、せっかく仲間になったのに!」

「「「めぇ~?」」」


ルーク、カーター、ヘンリーはハニーブロンドシープの子供たちを抱き上げておろおろと慌ただしく動き出した。そんな中・・・・


『ねぇガウェイン?ちょっと聞きたいんだけど・・・』

『なんですかな主殿?』

『前に言ってた昔の【魔物使い】が体毛を刈り取ってすぐ再生する魔物で牧場をしてたって言ってたけどその魔物ってこの子たちのこと?』

『その通りです』


思念会話でガウェインに確認して、子供たちにも確認のため話しかける。


「ねぇ?その子たちはなんか変わったスキル持ってないかな?」

「そ、そう言えば体毛再生と体毛弾性強化ってユニークスキルが有ったけど?それがどうかした兄ちゃん?」

「体毛再生・・・・うんそれがあれば問題は解決するかもしれませんよ?」

「「「本当!?」」」

「ソウハ君?そのスキルが一体何の役に立つの?」

「とりあえず今日の所は街に帰りましょう。時間もお昼過ぎてますし」


霜葉の言葉に疑問を持つデルタさんと子供たち。しかし、確かに昼を過ぎているようなので霜葉を信じて街に戻ることにした。なお、ハニーブロンドシープたちの名前は帰って孤児院の子たちと相談して決めるとのこと・・・・


オカマキャラはどうでしょうか?ちゃんと書けてるかちょっと不安な作者です。


次の更新も早めにできると思います。

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