第四章 第十四話 海王国編12
海王国で鈴蘭の家族を仲間に加えたことで、冒険者活動を積極的に行うことにした霜葉たち。さっそく依頼を受けてダンジョンでの魔物素材と木々の伐採に向かった。
そのダンジョンがある島でリトルラミアたちに遭遇。彼女たちを仲間に加えた。その長であるリビュアが言うには彼女たちはこことは別の場所で生活していたが、噂の大嵐で海に投げ出されてしまったらしい。
さらに運の悪いことに海の狂暴な魔物であるテンタクルスの群れに遭遇。群れを生かすために大人たちが犠牲になってリビュア達を逃がしたと言う。霜葉の仲間になったことで強くなり大人たちの仇を討つとリビュア達もダンジョン探索に参加する。
そして現在。1階層から3階層で出てくる魔物ではレベル上げにならないため、ある程度の素材と木々を伐採してから4階層に向かい、そこでレベル上げをしている最中だ。
《【テイルドルフィン】の群れすべてのLvMAXを確認。条件達成。【存在進化】の効果で進化を行えます。群れの進化先は群れすべてに適応されます》
「お?」
『やったんだぞ!』
『『『進化できる!』』』
何度か戦闘を繰り返すうちにお馴染みのアナウンスが響いた。仲間に連絡して一度【箱庭世界】へと帰ることに。
「武蔵たちの二度目の進化だね?」
『楽しみなんだぞ!』
『『『『ワクワク!』』』』
どのような進化先があるか興奮を抑えられない様子の武蔵たち。早速進化先を確認すると・・・・
《進化先を選択してください》
【テイルドルフィン】 選択肢 ⇒ 【ハンターオルカ】
【ブラックドルフィン】
【ホワイトドルフィン】
【ハンターオルカ】
大型のシャチ系の魔物。身体能力に優れ群れの連携で獲物を狩る狩人。
【ブラックドルフィン】
索敵能力が高い黒いドルフィン系の魔物。戦闘能力は高くない。
【ホワイトドルフィン】
回復魔法術を使えるドルフィン系の魔物。戦闘能力も高いが大人しい魔物。
さすがに2度目の進化は選択肢があった。進化先もなかなか強そうだ。魔物のタイプが違う進化先もあるようだが、決定権は武蔵たちにある。
『お、おいらたちが決めていいのか?』
「自分たちの進化先だからね。僕たちも相談には乗るから、みんなとよく話し合って決めてね?』
『わかったんだぞ!』
『『『ありがとうございます!』』』
武蔵たちは仲間と相談し始めた。時折、一緒に戦う大和やガーベラに相談し霜葉にも回復魔法術について聞いてきた。カイロスも相談に乗りながらやがて武蔵たちは決断した。
『決めたんだぞ! おいらたちは【ホワイトドルフィン】になるんだぞ!』
「わかった。ちなみに決めた理由は?」
『ヤマトが傷付くのを癒してあげたいの!』
『カイロスたちに治してもらえてるけど・・・』
『僕たちが治してあげれば痛い思いするのが短くなるの!』
『ありがと~♪』
そう言って大和と武蔵たちは戯れる。そんな彼らを見て霜葉は笑顔だ。自然と仲間のために進化先を選ぶ彼らを誇らしく思いながら。彼らを落ち着かせて進化を実行。
武蔵たちが輝きだし、落ち着いたころには真っ白なイルカさんたちが大勢並んでいる。大きさ的には進化前の【テイルドルフィン】より少し大きいくらいか? 現在のステータスは・・・
名: 武蔵
種族: 【ホワイトドルフィン♂Lv1/30】×14
スキル: 牙撃Lv6 : 尾撃Lv7 : 高速水泳Lv8
: 統率 : 連携 : 尻尾強化Lv5
: 身体強化Lv5 : 回復魔法術Lv1 : 水中適正Lv1
: 魔力強化 : 退化(配下専用)
このような感じで回復魔法を覚え、二つほど上位のスキルとなりかなりの強化となった。そして地味な強化ではあるが【水中適正】のスキルが加わったことで行動範囲が広がる。海の魔物の仲間で武蔵たちだけが持っていなかったため、海の深い場所へ行けなかったのだ。
まだレベルが低いがあるのとないとでは天と地の差がある。武蔵たちは変わった姿をお互いに触れあって確かめている。その間に霜葉は自身も含め他の皆のステータスを確認。
名: 動島 霜葉
職業: 【軍勢の魔王Lv56】
固有スキル:【存在進化】:【箱庭世界Lv9】:【思念会話Lv8】
スキル: 回復魔法術Lv10 : 付与魔法術Lv10 : 錬金術Lv10
調理術Lv10 : 魔道の極み : 魔力強化・極
魔力回復強化・極 : 無詠唱 : 職人の極み
超鑑定 : 超隠蔽 : 短剣術Lv10 : 杖術Lv10
アイテムボックス・極 : 方向感覚
名: 白夜
種族: 【アイスエイジビースト♂Lv33/Lv40】
スキル: 咆哮Lv10 : 牙撃Lv10 : 嗅覚探知Lv10
: 身体強化Lv10 : 氷魔法術Lv10 : 爪撃Lv10
: 脚力強化Lv10 : 魔力強化 : 魔力回復強化
: 冷気闘法 : 退化(配下専用スキル)
名: 十六夜
種族: 【ライトニングビースト♀Lv33/Lv40】
スキル: 爪撃Lv10 : 隠業Lv10 : 聴覚探知Lv10
: 身体強化Lv10 : 雷魔法術Lv10 : 牙撃Lv10
: 筋力強化Lv10 : 魔力強化 : 魔力回復強化
: 電気闘法 : 退化(配下専用スキル)
名: 新月
種族: 【レッドスケイルベア♂Lv36/40】
スキル: 爪撃Lv10 : 腕力強化Lv10 : 体力強化Lv10
: 持久力強化Lv10 : 低燃費 : 身体強化Lv10
: 堅鱗 : 鱗再生 : 体術Lv7
: 炎熱耐性Lv3 : 炎の加護 : 退化(配下専用スキル)
名: 三日月
種族: 【ホッパーウールべア♀Lv36/40】
スキル: 爪撃Lv10 : 腕力強化Lv10 : 体力強化Lv10
: 持久力強化Lv10 : 低燃費 : 耐久力強化Lv10
: 体毛弾性強化 : 不動 : 跳躍力強化Lv10
: 脚力強化Lv9 : 体毛再生Lv8 : 退化(配下専用スキル)
名: 無月
種族: 【クエイクベアLv♂36/40】
スキル: 爪撃Lv10 : 腕力強化Lv10 : 体力強化Lv10
: 持久力強化Lv10 : 低燃費 : 土魔法術Lv9
: 大地の加護 : 魔力回復強化 : 魔力強化
: 小規模地震操作 : 身体強化Lv9 : 退化(配下専用スキル)
名: ルナ
種族: 【シルバームーン♀Lv38/Lv40】
スキル: 爪撃Lv10 : 無音翔術Lv10 : 闇魔法術Lv9
: 身体強化Lv10 : 魔道の極み : 夜目
: 魔力強化 : 魔力回復強化 : 筋力強化Lv10
: 退化(配下専用スキル)
名: ガウェイン
種族: 【スケルトン・テンプルナイトLv32/Lv40】
スキル: 騎士剣術Lv10 : 騎士盾術Lv10 : 身体強化Lv10
: 武術の極み : 忠義の心 : 光の加護
: 体術Lv9 : 光魔法術Lv9 : 魔力強化
: 魔道の極み : 魔力回復強化 : 無詠唱
名: 北斗
種族: 【シルバーヴォルフLv20/Lv40】×35人
スキル: 爪撃Lv9 : 精密作業強化Lv10 : 木工Lv9
: 群れの長 : 槍術Lv9 : 小楯術Lv9
: 身体強化Lv9 : 体術Lv9 : 精密動作
: 筋力強化Lv7 : 格闘術Lv7 : 月の祝福
: 退化(配下専用スキル)
名: 金剛、黒玉、天青、黄玉、天藍
種族: 【グレートモールLv30/Lv40】
スキル: 爪撃Lv10 : 穴掘りLv10 : 夜目
: 連携 : 耐久力強化Lv10 : 掘削
: 土魔法術Lv10 : 大地の加護 : 筋力強化Lv10
: 身体強化Lv7 : 魔力強化 : 振動感知
: 退化(配下専用スキル)
名前: カイロス
種族: 【ホーリーギガスLv18/Lv40】×18人
スキル: 棍棒術Lv9 : 自己回復Lv10 : 回復魔法術Lv8
: 冷気耐性Lv9 : 体力強化・極 : 群れの長
: 魔力強化 : 筋力強化Lv8 : 体術Lv8
: 身体強化Lv5 : 武具強化 : 硬化
: 退化(配下専用スキル)
名前: 大和
種族: 【アーケロン♂Lv26/Lv30】
スキル: かみつきLv7 : 堅守Lv8 : 水泳Lv9
: 水中適正Lv8 : 攻撃耐性Lv8 : 騎乗Lv4
: 嗅覚Lv6 : 衝撃耐性Lv6
名前: ガーベラ
種族: 【セサミンシールLv16/Lv30】×22
スキル: 頭突きLv7 : 尾撃Lv8 : 遊泳Lv9
: 水中適正Lv8 : 笑顔察知 : 物理耐性Lv5
: 身体強化Lv6 : 退化(配下専用)
名前: リビュア
種族: 【リトルラミアLv18/Lv30】×22
スキル: かみつきLv6 : しめつけLv7 : 身体強化Lv5
: 熱源感知Lv6 : 登攀Lv7 : 水上移動Lv3
: 群れの長
皆順調に上がっている。何人かはスキルレベルがカンストしているし、すぐにでも進化に至りそうなのがルナに新月、三日月、無月と大和だ。霜葉も【思念会話】が武蔵たちが進化したことでレベルアップした。
ちょうどいい時間なのでそのままお昼ご飯の準備をすることに。恒例になっているリトルラミアたちに料理を教える。作った昼飯を食べながら霜葉と群れの長達にガウェインと金剛を交えて今後の相談を行う。
「武蔵たちが進化したし、5階層に降りてみる?」
『いいかもしれませぬが、今日一日はここで戦ってからの方がいいかと』
『進化したばかりで未知の場所に行くのはやめておいた方がいいでしょう』
『それに・・・進化した能力になれていない・・・』
『私たちもそうでしたが、進化した直後は自分の能力を十二分に把握する必要があります』
『そうなのか?』
霜葉の意見にガウェイン、北斗、カイロス、金剛が別の意見を言う。進化経験が浅い武蔵はその4人に質問する。
『うむ。特に二度目の進化をすると最初の種族とは比べるのも馬鹿らしいくらいの差があるのでな』
『戦闘で戸惑うこともあります。と言っても戦闘を重ねれば修正可能な範囲ですが』
『でも・・・初めての場所で戦う場合は致命的に・・・なりかねない』
『ですので、戦闘になれているここで慣らすのがいいかと』
「そうなんだ。じゃあ、今日一日はここで狩りを続けよう」
『わかったんだぞ!』
その後は食事に集中する。武蔵は他の仲間たちにあれこれ教えてもらっているが、食べながらの雑談みたいなものだ。
食事を終えた後は小休止と武蔵たちが多少の進化した能力慣れのために、競争などの遊びをしている。そして、その遊びでも武蔵たちの能力はかなり変わったのが分かる。
以前よりも速いスピードで水中を泳ぎ、水面へと飛び出る高さも上がっている。最初は戸惑っていたようだが、すぐに慣れて楽し気だ。
その後の狩りでも武蔵たちの能力が上がったため、狩りの効率が上がり大和もすぐさま回復できるので、素材集めの余裕があるくらいだ。
その日の狩りや探索では海の魔物の素材が予想以上に集まった。ソードフィッシュの様々な形の突起にお肉が大量に手に入った。夕食はそのお肉を照り焼きにし、リトルラミアたちはその調理を学び味に感激してた。
翌朝。まだまだあるソードフィッシュのお肉を今度は鍋で食べている。朝なのであっさり風味の塩と出汁で。これまたリトルラミアたちに喜ばれた。
その後は予定通り、5階層へと降りることに。すでに階段は見つけているため、すぐさま5階層へと到着。霜葉たちは狩りを再開。しばらくして・・・・
《個体名【ルナ】のLvMAXを確認。条件達成。【存在進化】の効果で進化を行えます》
「お?」
『わ~い! やった~!』
今度はルナが進化をできるようになった。時間的には少々半端だが、これも仕方なしと霜葉は仲間たちを集めることに。【箱庭世界】に集まった仲間たちはうれし気なルナに注目している。
『何になれるかなぁ~♪』
「楽しみだね。じゃあ進化を実行します!」
楽しみなルナに後押しされた形で進化を実行。進化先は・・・
【シルバームーン】 進化先 ⇒ 【ルナティックアイ】
【ダークナイトメア】
【サザンクロス】
【ルナティックアイ】
闇夜に浮かぶ月のように淡く輝く瞳を持つ白銀色のフクロウ系の魔物。
夜の女王の異名を持ち、闇と無属性の魔法術を使いこなす。
【ダークナイトメア】
深く濃い闇から生まれたと言い伝わる真っ黒なフクロウ系の魔物。
夜の死神の異名を持ち、闇属性に傷を付けた相手を弱体化させる。
【サザンクロス】
深い森を音もなく飛び回る額に白い十字の模様を持つ灰色のフクロウ系の魔物。
森の守り神とも言われる魔物で、闇属性と光属性の魔法術を使いこなす。
今回の進化先は説明が多くどの進化先も強そうである。特に2番目の進化先はかなり物騒な予感がする。
「ルナは僕が決めていいんだよね?」
『うん! お願いするの♪』
「じゃあ、この【ルナティックアイ】にしよう」
『わかった!』
即決した霜葉。単純な理由としてこの進化先の方が今のルナと変わらないと思った。【退化】があるので気にしなくてもいいが、霜葉としては念には念をと言うところか。
早速進化を実行するとルナは体は今までと変わらず、大きさも変化なし。しかし、目だけは淡く輝いているかのように綺麗な色合いをしている。本当に満月がそのまま瞳になったかのようだ。
「きれいになったね~」
『パパありがと~♪』
お礼を言ったルナはそのまま羽を広げたりして、変わったところはないか確かめている。そして、飛び立ち身体能力も確認中。その間に霜葉はステータスを確認。
名: ルナ
種族: 【ルナティックアイ♀Lv1/Lv50】
スキル: 爪撃Lv10 : 無音翔術Lv10 : 闇魔法術Lv9
: 身体強化Lv10 : 魔道の極み : 夜目
: 魔力強化 : 魔力回復強化 : 筋力強化Lv10
: 無魔法術Lv1 : 隠業Lv1 : 月の祝福
: 退化(配下専用スキル)
目新しいのは初となる【無魔法術】は、属性ではなく魔力そのものを操る魔法術だと聞いている。さらに北斗たちが所有している【月の祝福】に十六夜が所有している【隠業】を覚えた。
これはなかなかの強化になったと飛びながら喜んでいるルナを見ながら霜葉は思った。この調子で狩りをしていれば、次に進化するのは新月たちだ。ルナの進化先を考えると彼らもかなりの強化となるのは間違いない。霜葉はそれを楽しみに思いながらルナを落ち着かせるために声を掛ける。
「ルナ。進化した能力の確認のために探索を続けるよ?」
『は~い!』
「ちなみにガウェインはルナの種族に関して知識はある?」
『申し訳ありません。わずかにあるのみです。そのわずかも文献に少し記された物なので信憑性に欠けます』
なんでも、【ルナティックアイ】と言う魔物は人の生活圏にはいない魔物で発見例が少なく、書かれた文献には秘境とも言うべき山奥や森の奥地にて、冒険家が見つけ書き記した書物に記されていた程度と言う。
『冒険家の書物にもその外見を描写した手書きの絵しかありません。戦闘能力に関しては書かれておりませんでした』
それでは致し方なし。ガウェインにお礼を言ってルナの戦闘力を確かめるために【箱庭世界】を出て、探索を再開する霜葉たち。その探索においてルナの戦闘力はかなり上がった。
もともと羽ばたきの音が全くしないルナが、【隠業】を覚えたことで本当に消えたと錯覚するのだ。味方ですらそうなのだから敵からしたら恐怖しかないだろう。いつの間にやら背後に回り攻撃するのだから。
【無魔法術】の方は現在は使える魔法術が【マジックボール】と言う魔力の球体をぶつける物しかないが、もともとルナは魔法術関連のスキルが充実しているので、申し分ない威力だ。
スキルのレベルが上がれば頼もしくなるだろう。強くなり喜ぶルナを褒めて、霜葉たちは探索を続けるのだった。
次回更新は未定ですが、これから何話かは進化繰り返す予定。




