表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/117

第四章  第十二話  海王国編10

霜葉たちは鈴蘭の家族を見つけて仲間にすることが出来た。海王国での第一目標を達成したので、冒険者活動を再開することに。


ちょうどいい時に冒険者ギルドからの依頼でダンジョン探索を頼まれた。依頼内容はダンジョン内の魔物の素材集めに木々の伐採だ。霜葉は準備のための買い出しとダンジョンの情報収集を十分にしてから、ダンジョンのある島へと向かった。


その島に上陸したら、リトルラミアと出会いお腹を空かせていた彼女らを助けることに。その後に彼女らの事情を聴くと別の場所に住んでいたが、噂の大嵐で海に投げ出され、運悪く狂暴なイカの魔物であるテンタクルスに襲われたと言う。


大人たちの犠牲で若い子らと子供たちは何とかこの島へと辿り着いた。それを聞いた霜葉は、彼女らを仲間に誘うことにした。


『あたしらを仲間に?』

『うん。僕は【軍勢の魔王】って職業(ジョブ)に就いてるんだけど、その力を十分に発揮するために魔物を仲間にしてるんだ』

『【軍勢の魔王】!? 母から聞いたことがある! 魔物を強くする伝説の魔王だと!』


どうやら目の前のリトルラミアの母親は【軍勢の魔王】についての知識があったようだ。


『ほ、本当にあたしたちは強くなれるのか?』

『今の仲間たちも強くなったからね。君たちが強くなりたいなら僕たちも協力するし、この島にはダンジョンがあって強くなるには最適だしね』

『ダンジョンか・・・確かにそのような場所があったな』


彼女らもダンジョンには気づいていたようだが、未知のダンジョンは危険も多いため入ることはしなかったと答えた。


『仲間になってくれるかな?』

『・・・皆と相談させてくれないか?』

『いいよ。時間はあるしね』


そう言って他のリトルラミアたちを集めて、相談を始めた彼女たち。霜葉も念の為白夜たちに確認する。


『皆、彼女たちを仲間にしたいんだけどいいかな?』

『いいよ~いい匂いだし』

『いい音もしますから大丈夫です』


白夜と十六夜のお墨付きをもらったので他の子達も反対意見は出なかった。しばらくしてリトルラミアたちも霜葉の仲間になることを伝えてきた。


『よろしく頼むよ。大将』

『大将?』

『私らの主だから、そう呼びたいんだけどダメかい?』

『いいよ。斬新な呼び方だからびっくりしただけ。じゃあ、仲間にするね?』


《群れの長【リトルラミア】のテイムを確認。条件達成。これより群れすべてにテイムを行います。群れのテイムに成功。仲間の総数120人以上を確認。【箱庭世界】がLV9にアップします》


彼女たちの意思を聞いた霜葉はすぐさまテイムを実行。


『こ、これは・・・力が沸き上がるようだよ』

『『『『スゴイです・・・』』』』


霜葉の力の一部を実感するリトルラミアたち。そんな彼女たちを見ながら霜葉は群れの長の名前を考えていた。


『う~ん・・・よし。今日から君はリビュアだよ』

『リビュア?』

『君の名前だけど、いやなら他のにするよ』

『名前・・・そんなもの考えたこともなかったよ。でもリビュアか、悪くないね。ありがとう大将』


そう言ってお礼を口にするリビュア。霜葉も笑顔になる。それから仲間を紹介するために一度全員で【箱庭世界】に帰ることに。いつものごとく【箱庭世界】に入る前に驚き、入ってからも驚くリビュア達。


ちなみに、リビュア達を仲間にしたことで【箱庭世界】のレベルが上がったが、目に見える範囲では特に変わったところはないようだ。単純に広くなっただけの可能性がある。


そんな彼女らの目の前に霜葉の仲間たちが続々と集まる。大和や武蔵にガーベラたちも紹介するので場所は海岸だが。


『お初に。わしはスケルトン・テンプルナイトのガウェイン。以後よろしくの』

『わしはシルバーヴォルフ。主様より北斗の名をもらいました』

『カイロス・・・種族はホーリーギガス』

『は、はじめまして』


リビュアたちは自分たちよりも強い種族であるガウェインたちに緊張しているようだ。そんな中で子供らは打ち解けるのが早いようで、武蔵とガーベラたちの子供らと仲良くはしゃいでいた。


『スゴイね大将は。こんな強い魔物たちを仲間にしてるのかい』

『彼らも最初から強かったわけじゃあないよ? 僕たちと協力して今の種族に進化したんだよ』

『なんだって?』


リビュアに【軍勢の魔王】について詳しい説明をすることに。


『さらに強い種族に進化できる・・・あたしらもできるかな?』

『強くなりたいのなら僕たちは協力を惜しまないよ? 強くなりたい理由があるの?』

『ああ・・・仲間たちと母の敵を討ちたい』


彼女たちも大人たちの犠牲で生き残ったため、その敵を討ちたいと言う気持ちを持っていた。そのチャンスを霜葉の仲間になったことで得たわけだ。


『・・・わかった。協力するけど、一つだけ約束して。決して無茶はせずに自分たちの命も守って。そうじゃなきゃ命を犠牲にして仲間を生かした大人たちも納得しないと思うんだ』

『ああ、もちろんだよ。この命ある限り生きるのお諦めたりするもんか』


そう言うリビュアの目は決意に満ちていた。他のリトルラミアたちも深く頷く。


その後の話し合いを重ねリビュア達もダンジョンでレベル上げを行うことに。最低でも一度の進化くらいは達成したいと希望した結果だ。


『今回のダンジョン探索は期限として一週間を考えていたから、その期間でどのくらい上げられるかだね』

『そうですな。幸いに今回のダンジョンは他に人が居ないのは確定しております。一階層から全員で探索もできますから、案外早い段階で進化するかもしれませんな』

『じゃあ、次はダンジョン内の探索方法でも話し合おうか?』


反対意見は出ずにさらに話し合いを行う霜葉たち。探索の基本方針として海と森と砂浜で三手に分かれることにする。海では大和を中心とした武蔵たちにガーベラたちが一丸となって、探索&レベル上げを行う。


リビュア達は霜葉たちと森を探索することに。彼女たちは森での行動にかなり地理的優位があることが判明したからだ。木々を使った三次元的な動きは白夜や十六夜とはまた違った動きだからだ。


白夜と十六夜が速さを生かした縦横無尽な移動だとすれば、リビュア達は神出鬼没な忍者みたいな動きだ。木々を登ったと思ったらいつの間にか後ろへと現れた。


カイロスたちはその巨体を生かすために砂浜を探索することに。主にカニ系の魔物と戦ってもらう。砂浜では逆方向にカイロスたちの群れだけで二手に分かれて探索することを決めた。


森の探索に関しては、北斗たちとリビュア達とでパーティを作る。話し合いのすえ7パーティを組み、北斗たちは6人編成を6パーティに5人編成を1パーティを組み、5人編成に北斗が入る。


一方のリビュア達は三人編成でパーティに入り、一人余るため北斗のパーティに入れる。それらのパーティに霜葉たちが加わる形だ。話し合いでは新月たちが三人別々のパーティに入ると言いだした。


『俺たちも仲間を守るんだ!』

『私たちは強くなったの!』

『だから、仲間を守る』


詳しく聞くと強くなり、仲間も増えている現状で自分たち兄弟のことばかりは、考えていてはだめだと思う様になったと言う。そのため今回から他の仲間をサポートしようとなったわけだ。


霜葉は新月たちの内面の成長を喜び、感謝を示した。その後の話し合いの結果で霜葉とルナ、新月、三日月、無月、白夜、十六夜、金剛一家でわかれてパーティを組むことに。白夜に十六夜も新月たち同様に仲間を守ると言ってくれた。


話し合いに結構な時間を費やしたので、今日この日は【箱庭世界】で休むことに。リビュア達の寝床に関しては彼女たちは木の上で寝れるし、それに慣れていると言うので霜葉の家がある広場周辺で生活することになった。


その日の夕食は数あるお肉を使い唐揚げを揚げることに。さらに十六夜のリクエストで魚もフライにする。これら揚げ物は白夜と十六夜にルナの三人と、北斗たちにリビュア達が食べる。


他の皆は果物や野菜。海の仲間たちは海で食べられるものを自分で獲るとのこと。霜葉の料理はおいしいがいつも作ってもらうのは悪いと考えたようだ。霜葉自身はあまり気にしないが、彼らが気にすると言うのならと感謝していた。


一方の新たな仲間であるリビュア達は食べられるものは何でも食べるらしく、初めての料理の味に感動しているらしく、すごくゆっくりと味わっている。揚げ物のサクサクとした感触と火を通した肉と魚の足は彼女たちの口にあったようだ。


『料理ってすごいんだね!』

『ねぇ? 大将がいるんだし、あたしらも覚えたほうがいいんじゃ?』

『で、でもできるかな?』

『やってみないとわからないよ! 覚えるだけ覚えてみようよ!』


中には料理と言う作業に興味を持ったリトルラミアもいるようで、霜葉にいくつか質問してきた。その質問に真面目に答える霜葉。いつの間にやらリトルラミア全員が聞いていた。


食事と料理講座?を終えて、霜葉たちは明日に備えて早めに休むことに。



翌日。朝食を作りながらリトルラミアたちにも料理について教えることに。やはり、昨日の料理で興味を持ち、霜葉に教えてほしいと頼んだ形だ。霜葉はまずは実際に料理しているところ見せることに。


今作っているのは、ご飯に味噌汁と厚焼き玉子。後は焼き魚と蒸し野菜と言った和風の朝食のような献立だ。ちなみにこれは霜葉の朝飯でリトルラミアたちにも食べてもらおうと多めに作っている。出来上がったものを食べたリトルラミアたちは・・・


『このコメと言うのは不思議な味だな? ほのかな甘みとうまみが噛めば噛むほど感じる・・・』

『食感も面白いな。噛み応えがあるが、柔らかさも感じる・・・』

『このミソシルもいいな~しっかりとした味があるのにしつこくない・・・』

『タマゴってこんな風になるもんなんだな・・・』

『魚って焼いたらこんな風になるのか! 生で食べるのと別物じゃあないか!』


和食の料理にリトルラミアたちは興味津々と言った感じだ。味についても口に合わないと言うことはなく、むしろ初めての味を堪能している。その間に霜葉はシルバーヴォルフ達とみんなの食事を作る。


食べ終えた後、リトルラミアたちは全員が霜葉とシルバーヴォルフ達に料理を教えてくれと頼んだ。霜葉は喜んで教えると言ったが、さすがに完全な料理初心者であるリトルラミアたちに今から教えるわけにはいかず、料理する時に補佐してもらいつつ教えることに。


リトルラミアたちもこれに納得し、いよいよダンジョンへと向かうことに。



【箱庭世界】を出た霜葉たちはまずはいつものメンバーでダンジョンへと向かう。他の仲間たちはダンジョンに入ってから出てもらうことに。


簡易な港から森に入り、数分したところで大きな岩があり、そこに大きな穴が開いていて階段が下に続いていた。霜葉たちは迷うことなくその階段を降り、しばらくすると森と砂浜のちょうど境界に出た。霜葉は残りの仲間を【箱庭世界】から呼び出して、予定を確認する。


『今日一日で1階層から3階層の魔物素材を集める予定だよ。ただ、海で狩りをする子達は集められればでいいからね? 場所的に難しいだろうしね』

『『わかった!(んだぞ!)』』

『わかりました』


ダンジョン内の海の魔物についてはあまり情報が集められなかった。1階層から3階層で出てくるのはビックフィッシュと言うデカい魚で素材としては食べられる身しかドロップせず、そのドロップも魔物のデカさに比べると小さいらしい。


そのため無理に集める必要がない。回収しづらい海中での戦闘でもあり、大和たちでは回収し確保すると言うのが難しいため、諦めることに。


軽く話し合いをして全員が狩りのために分かれることに。なお、ガウェインは砂浜の方でカイロスがいないパーティに加わってもらっている。


森を進む霜葉たち。早速前方からアンバーウルフが三体現れた。すぐさま戦闘準備をする霜葉たち。シルバーヴォルフ達は武具を構え、霜葉もいつでも【付与魔法術】を発動できるように。リトルラミアたちはあっという間に木々を登る。そして・・・・


「「「ウォン!!」」」


アンバーウルフたちが先頭のシルバーヴォルフ達に襲い掛かるが、彼らは冷静に持っていた武具で迎撃。剣で突きを放ち、小盾で強打、槍で頭を狙う。武器で狙われたアンバーウルフたちはすぐさま身をひねって躱すが、小盾で攻撃されたアンバーウルフは顔面を強打。吹き飛んでしまった。


仕切り直しで再び襲うタイミングをうかがうアンバーウルフ二体。しかし、その頭上から迫る影が・・・


「「きゃうん!?」」


音もなく瞬時に襲い掛かったリトルラミアたちは、アンバーウルフをその長い下半身で締め上げる。さらにダメ押しで首に噛みつきとどめを刺す。


吹き飛ばされたアンバーウルフもいつの間にやらリトルラミアに体を締め上げられ、のど元に噛みつかれていた。結果あっけなく倒されドロップ品の毛皮を残した。


「うん。さすがだね?」

「「「シャ~♪」」」


見事な奇襲に霜葉がそう答えた。リトルラミアたちも嬉しそうだ。もともと戦闘力が高い彼女らが霜葉の仲間になったことで能力が上がっているのだ。この時点で並の魔物では歯が立たないレベルだ。


『じゃあ、このままリトルラミアたちが主になって戦おう』

『『『はい主様』』』

『は~い』


霜葉たちは1階層から3階層まではリビュア達と大和たちのレベル上げを行うつもりだ。さすがにこの階層では霜葉たちのレベル上げはつらいと判断した。


もっとも霜葉はこれらの階層で彼女たちが進化まで行くとは思っておらず、レベル上げの本番は4階層以降だと考えている。それでもすぐ4階層へと行かないのは依頼と彼女たちとの連携のためだ。


さすがに手ごわい魔物がいる階層でいきなり連携戦闘は厳しいとガウェインの指摘があったので、1階層から3階層でまだまだレベルが低い子達のレベル上げと連携戦闘を意識した戦いを経験しておく。


ドロップ品を回収し、霜葉たちは目的のために探索を開始。依頼として木々もいくつか伐採してみるつもりだ。まぁ、本当に数える程度にして、多く伐採するのは4階層以降にするつもりだが。

次回更新は未定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ