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第1章-涼州編・第1話~馬姫~

 森の中の道を、1人の少女が馬にまたがり疾走する。数10人いた少女の部下も、すでに別れて彼女の下にはいなかった。


 不意に馬を止める少女。その耳に微かに争う音が届く。音の聞こえた方へ、少女は再び馬を走らせた。




 「この奥か!?」


 馬から飛び降りた少女は、茂みの奥へと飛び込んで行く。その目に映った物は、今まさに剣を振り下ろさんとしている男としゃがみ込んでいる少女、そして、少女を庇う少年の姿だった。


 状況を把握するより先に少女の体が動く。彼女愛用の十文字槍、銀閃が電光石火の速さで繰り出され、男の剣を受け止めた。




 目を開けた一刀。その瞳に映るのは十文字槍、そして、それを操る少女。


 その存在に驚いたのは一刀だけではなかった。


 己の振るった剣を止められた髭の男が何かを言おうと口を開きかけた時、少女は銀閃を跳ね上げ、男の剣を弾き飛ばす。その勢いのまま、槍の石突きを男のみぞおちに打ち込み昏倒させた。


 前のめりに倒れたのを確認すると、少女は大きく息を吐き構えを解いた。


 「大丈夫か?」


 少女は笑顔で2人に尋ねる。


 「……緑」


 一刀の放った一言で、3人の時間が止まる。


 彼が無意識に言った事の内容に気付くのと、少女が言われた事の意味を理解したのはほぼ同時だった。スカートの裾を押さえて2、3歩後ろに下がる少女。


 「あっ、ち、違……」


 言い訳をしようとした一刀に、鋭い殺気が浴びせられる。


 「お前、一体何者だ? おかしな服を着て」


 先程の笑顔はどこへ行ったのか、一刀に槍を向ける少女の表情は、修羅の様だった。しかし、殺気に気圧された一刀には、少女の顔が赤くなっている事に気付く余裕はなかった。


 言い訳を探す一刀に、後ろから救いの手が差し伸べられた。


 「馬超様、この方が私を助けて下さったのです!」


 その言葉で、馬超と呼ばれた少女は渋々、といった感じで槍を下ろす。


 「……まあ、とりあえず信じる事にするか。うちの領民を助けてくれた事には礼を言うよ。すまなかったな」


 「いや、こっちこそ助かったよ、ありがとう。俺は北郷一刀。君は……バチョウ、さん?」


 まさかな、と思いながら一刀は尋ねる。


 「ああ、あたしは馬超、字は孟起。この武威の街を治める……」


 「やっぱり、馬孟起って、あの西涼の錦と言われた錦馬超!?」


 「ちょっ……、何だよ、錦馬超って。そんな風に呼ばれた事ないぞ」


 一刀の語気に若干引く馬超。そんな彼女の様子を見て、一刀の熱が冷める。


 『……そりゃそうだ。馬超は三国志の登場人物だし、何よりこの子は女の子だぞ』


 一刀は改めて馬超と名乗る少女を見る。指笛を吹いているその少女は、ポニーテールでも腰の下まである長い栗色の髪をしていた。額には鉢巻きをし、太い眉が勝ち気な印象を与える。


 しかし、もし彼女が日本に居たらアイドルにもなれる様な綺麗な顔立ちをしており、一刀はしばらく見惚れてしまった。




 不意に聞こえた男の声で一刀はハッとした。いつの間にか、一刀の目の前に鎧を着けた男達がいる。


 「この3人を連れて行け。近くに根城があるはずだ」


 馬超の指示を受けた男達は、3人の賊を縛り上げて連行して行った。一刀達もそれに従うように、茂みの奥から街道へと出る。


 「しかしお前、変な格好してるな」


 馬超は一刀を頭から爪先まで見渡しながら言う。一刀も改めて自分の服装を確認してみた。


 聖フランチェスカ学園の男子制服は、上下白という派手な物ではある。だが、一刀本人からしてみればそこまで変ではないように思う。


 『でも、もしここが本当に三国志の世界なら、確かに変なのかもな。とはいえ……』


 むしろ、目の前にいる馬超の服装の方が三国志の時代であれば変ではないのか、と一刀は感じていた。


 馬超が続けて何かを喋ろうとした所で、


 「お姉様ーっ!」


 と、大きな声と馬の蹄の音が遠くから聞こえてきた。


 「おーい、たんぽぽ! こっちだ!」


 馬超は声の聞こえてきた方に手を振り、叫ぶ。たんぽぽと呼ばれた少女は一刀達の前で止まると、馬の背から飛び降りた。


 「遅いぞ、たんぽぽ」


 「えーっ。だってたんぽぽが捜索したのは反対側だったんだから、時間がかかるのはしょーがないじゃん」


 馬超に注意されて不満そうな声を上げた。


 「ところでお姉様、この人は?」


 その問いに馬超が簡潔に答えた後、一刀は自己紹介をする。


 「北郷一刀、よろしく。えっと、たんぽぽちゃ……ん!?」


 一刀が言い切らないうちに、少女の持つ槍、影閃が喉元に突き付けられる。


 「ちょっと! たんぽぽの真名を呼ぶなんて、どーゆーつもり!?」


 少女の顔からは、先程までの愛くるしい表情は消えていた。それどころか、その前に槍を向けてきた馬超以上の殺気を一刀は感じていた。


 一刀は視線だけで馬超の方を見るが、どういう訳か助けてくれそうにない。このままでは本当に殺される、そう感じた一刀は、


 「ごめんなさい! すいません! 許して下さい!」


 と、全力で謝った。もし槍が喉に触れていなければ、躊躇せずに土下座しただろう。


 ともかく必死に謝ると、やっと馬超が仲裁に入ってくれた。それを受けて、渋々少女は槍を下ろす。


 「こいつはあたしの従姉妹の馬岱だ。にしてもたんぽぽ、自分の事を真名で呼ぶな、って言ってるだろ。確かに真名を呼んだ一刀が悪いけど、お前にも原因があるんだからな」


 馬超の説教を聞いて、馬岱は頬を膨らませた。それを見ながら一刀はふうっと大きく息を吐き、緊張を解いた。そうして、一刀は馬岱を改めて見てみる。


 馬超と同じ栗色の髪を、彼女は頭の横でまとめている。しかし、馬超とは違って癖毛なためか、あまり長くはなかった。


 馬岱。一刀が知っている三国志の中でも馬超の従兄弟だった武将だ。


 やはりここは、そう思った時、一刀の頭に疑問が浮かぶ。


 「あの……、真名、って何?」


 一刀の問い掛けに、一瞬2人の時間が止まる。


 「…あのな、一刀。お前、とぼけるのも大概にしろよ」


 馬超が少し怒った様な感じで言った。


 「とぼけてなんかないよ。本当に知らないんだって」


 一刀には、少なからず三国志の知識がある。だが、真名などという言葉は聞いた事がない。


 「ハァ……。あのなぁ……」


 ため息をついて1歩前に出ようとした馬超の腕を、馬岱が掴んで止めた。そのまま馬超を引っ張って一刀から距離を取ると、2人は一刀に背を向けて、小声で話し始めた。


 「ねぇ、お姉様。もしかして、あの人、最近都で噂になってる、っていう天の御遣い様じゃない?」


 「は? 何言ってるんだ、たんぽぽ。あんな占い信じてるのか?」


 「だって、真名を知らないなんて、おかしすぎるよ。それに、あんな白く輝く服なんて見た事ある? 絶対、天の御遣い様だって」


 2人はチラッと一刀の方を見た。確かに、一刀の制服はポリエステルでできているため、光を反射して輝いているように見える。


 「だから、叔母様の所に連れて行った方が良いと思うよ」


 馬岱の言う事は最もだった。馬超には彼の正体は分からないが、だからこそ彼女自身には判断が難しい。母に会わせる事に不安が無い訳ではなかったが、このまま放っておく訳にはいかないのも事実だった。それ程に、一刀の出で立ちは馬超達の目には奇抜に映っていた。


 「一刀、もし良ければ、あたし達と一緒に来てくれないか? その、少し話も聞きたいし、な」


 この申し出は一刀にとってありがたかった。ここが三国志の世界なら、という仮定はあるものの、馬超と馬岱が居る事からこの場所が涼州であると予想出来た。出来たが、だからと言ってどうなる物でもない。


 結局、この世界の人と一緒に居なければどうにもならない状況だった。


 「……そうだね。その方が良さそうだ」


 こうして、一刀は馬超達と共に歩き始めた。






 一刀達は、助けた少女の村へと帰った。馬超は少女とその家族が抱擁しているのを横目で見ながら、部下からの報告を受ける。


 先程捕えた賊から引き出した情報に従い偵察した所、既に根城はもぬけの殻だった。元々、この村の自警団でも何とか対処出来る程度の規模の賊だったため、逃げるのも早かったのだろう。


 馬超からの指示を受けた兵士が離れ、残った彼女は困った顔で頭を掻いた。


 「どうかした?」


 一刀は馬超に近付きながら尋ねる。


 「ああ、一刀。ちょっと、な」


 馬超は報告のために、部下を1人、先行して戻らせようとしていた。そのための報告書を書こうとしていたのだが、先程の賊の襲撃によって蔵の中の筆と硯を壊されたため、報告書が作れないでいた。


 この時代、識字率はそれほど高くない。ましてや地方の村では、字を書く機会自体が滅多に無い。その為、村全体で1つの筆を管理していても問題は無かったのだ。


 「書く物があればいいのか? じゃあ……」


 そう言いながら、一刀はカバンから筆箱を取出し、その中からシャーペンを馬超に渡そうとした。と、そこまでやってから、しまった、と思う。馬超も含め、周囲の人達は驚いた様な、何か警戒している様な表情をしていた。


 それはそうだ。筆と硯しかない時代に、プラスチックとゴムで出来たシャーペンを見て不思議に思わない訳がない。だが、今更引っ込める訳にもいかず、不審そうな顔の馬超に手渡した。


 当然、使い方を一刀が馬超に教える。ちなみに、報告書として使おうとしていた竹簡に書く事は出来ず、ルーズリーフも1枚渡していた。


 筆とは全く違う書き心地に悪戦苦闘しながらも、馬超は何とか報告書を書き上げる。部下の1人にその報告書を持たせて先行して帰らせ、他の兵士達には周辺の探索と村の守備を命じた。




 一刀と馬超、馬岱の3人は、村人の礼を背に受けながら村を離れた。馬に乗れない一刀は、馬超の後ろに乗せてもらっている。


 やっと落ち着けた所で、一刀は疑問に思っている事を尋ねた。


 「天の御遣い、って何なの?」


 「ん? ああ、それは……」




 漢帝国の首都、洛陽。そこで1つの占いが噂になっていた。


 流星に乗り天より御遣いが舞い降りる。


 宮中では汚職が横行し、政治が乱れ、人々の日々の暮らしすらままならないこの時代、それはまるで救世主伝説の様に一気に広まっていった。




 「ま、あたしはそんな占い、信じちゃいないんだけどな」


 そう言って馬超は笑う。


 一刀は、ついでにもう1つ、真名について尋ねた。




 真名、真実の名と書くそれは、生まれた時に付けられ、その人の本質を表すと言われている。そのため、家族の様な近しい身内か、本人が認めた相手以外がその名を呼ぶ事は叶わない。先程の一刀の様に許しを得ずに呼んだ場合、有無を言わさずに殺されてもおかしくはない。




 それを聞いた一刀は背筋が寒くなった。


 「じゃあ、急ぐからしっかり捕まってろよ」


 そう言うと、馬超は馬の腹を蹴り、それを合図に彼女の乗る馬は勢い良く駆け出した。と同時に、慣性の法則により一刀は馬の背から落ちる。


 「ちょっと、嘘でしょ!?」


 後ろを付いて来ていた馬岱は、大慌てで馬をジャンプさせて一刀をかわす。そして、馬超の横に馬を止めて2人して振り返った。


 「何やってんだよ。ちゃんと捕まってろ、って言ったろ。ボーッとしてんな」


 そんな馬超の声を聞きながら、一刀は上体を起こした。別にボーッとしていた訳では無い。ただ、馬超に抱き付く事に抵抗があっただけ。もちろん、嫌な訳では無く、ドキドキして恥ずかしかった事が理由だ。


 「ほら、大丈夫か?」


 馬超は一刀に近付き、馬上から手を伸ばした。一刀は自分の体を確認しながら立ち上がる。落馬した時に打った腰が少し痛むが、大きな問題は無さそうだ。


 馬超の手を掴み、一刀は再び馬の背に戻る。しかし、彼の体は相変わらず安定しない。理由は簡単、鞍ではなく、直接馬の背中に尻を乗せているためだ。しかも、今だに馬超に抱き付く事をためらっている。


 「しっかり捕まっとかないと、また落ちるぞ?」


 その様子を見兼ねた馬超が同じ注意をする。心配して、と言うよりも、半ば呆れているのが声色から分かった。


 意を決した一刀は、ゆっくりと馬超の体の正面に腕を回していく。胸に手をやるのは、常識で考えてまずい。胸より下、腰に腕を回す。


 『うわっ……。ほ、細い……』


 思わず声がこぼれそうになってしまう。一刀の腕にすっぽりと収まった馬超の腰は、彼の予想よりも遥かに細く、とても柔らかかった。


 一刀の顔が赤くなっている事に気が付かない馬超は、再び馬を走らせ始めた。さすがに今度はいきなりトップスピードにはせず、少しずつ速度上げていく。


 そんな馬超の気遣いのお陰で、一刀にも若干の余裕が生まれた。女の子、しかも、飛び切りの美少女に抱き付いている今の状況に、胸がドキドキしてくる。だが、そのドキドキの原因はすぐに別の物へと変わっていった。


 馬超は徐々に馬のスピードを上げていく。それに伴い、馬の上下動も大きくなる。乗馬の経験の無い一刀にとって、それは恐怖でしかなかった。振り落とされない様に、必死に馬超の体にしがみつく。


 だが、一刀の体は緊張と疲労に蝕まれていた。馬超の腹の前で組んでいた手が、ズルッと滑って離れてしまう。落ちる、そう感じると同時に、一刀は馬超の体を掴んだ。


 「ひっ!? ど、どこ掴んでんだ、このバカッ!」


 「ご、ごめん!」


 急に脇腹を掴まれた馬超は思わず変な声を出してしまい、その恥ずかしさを誤魔化す様に大声を出す。怒鳴られた一刀は反射的に謝り、無意識の内に手を離していた。


 「あっ……」


 3人の時間が一瞬止まる。


 「うわぁ!」


 絶叫を残して宙に投げ出される一刀。その体は地面を数回転げ回った後、やっと止まった。しかし、かなりのスピードが出ていたにも関わらず、わずかな擦り傷で済んだのは運が良かった。大した怪我が無い事を知ると、馬超達もホッとした様子だった。


 「……しっかし、いい加減にしろよな」


 「しょうがないだろ。馬なんか乗った事が無いんだから」


 頭を掻きながら言う馬超に、一刀は半ば逆ギレ気味に返した。


 「馬に乗った事が無いなんて、どんな暮らしをしてたんだよ? ……そうか、それなら」


 馬超は馬から降りると、一刀を立ち上がらせる。そして、一刀に馬に乗るように指示した。それに従い、一刀は馬の鞍に跨る。さすがに人が乗るために作られているだけあって、座った時の安定感が違う。これなら大丈夫そうだ、そんな事を思っていると、いきなり腰を叩かれた。


 「もっと詰めないと、あたしが乗れないだろ。ほら、前に行け。」


 えっ、と思いながら、一刀は鞍の上をにじる様に進み、一杯まで前に出た。すると、馬超はひらりと馬に跨り、一刀が作ったスペースに腰を落とした。そのまま一刀の腕の外側から手綱を持つ。


 狭い鞍の上に2人も乗れば、当然お互いの体が密着してしまう。一刀は背中から太股にかけて、馬超の体温を感じる事になった。特に、背中には2つの柔らかな膨らみを感じる。嬉しいものの、さすがに落ち着かない一刀は、その事を伝えるために振り返ろうとしてドキッとした。自分の顔のすぐ横に、馬超の顔があったからだ。慌てて正面を向き直す一刀。一方の馬超はそれに気付かず、馬を走らせた。


 馬がスピードを上げる度に一刀の体は後ろに引っ張られ、背中にムニュムニュとした柔らかい物が押し付けられる。体中で感じる馬超の温もり。耳元で聞こえる馬超の息遣い。そんな事に意識を集中させていたせいで、一刀は自分の体が徐々にバランスを崩している事に気付かなかった。


 現代と違い、この時代の鞍にはあぶみが付いていない。そのため、馬上でバランスを維持するのには、非常に高い技術が必要になる。当然一刀にそんな技術は無く、すでに体勢を立て直す事は不可能になっていた。


 落ちる事は免れない。だが、それでもあらがおうともがいた一刀は、無意識に馬超の腕を掴んでしまった。


 「おい、何やって……。うわっ!」


 不意に腕を引かれたため、馬超は反応出来なかった。いきなり手綱を引かれた馬はその足を止め、大きくいななきながら前足を跳ね上げてしまう。後ろ足で立ち上がった格好になり、その背に乗っていた2人は絡まり合う様に地面に転げ落ちた。


 「っつー……。全く、何やってんだよ、か……ず、と……」


 「イテテ……。ごめん、馬ちょ……う……」


 目を開ける2人。その眼前にはお互いの顔があった。その間はわずかに数センチ。下手に動けば唇が触れてしまいそうな距離だ。一刀は呼吸する事も忘れて馬超の瞳に見入ってしまった。


 「☆×○△□……!」


 まるで、ボンッ、と音がする位の勢いで顔を赤くした馬超は、アワアワと何やら訳の分からない事をつぶやく。その声で一刀の意識は引き戻された。


 「……あっ、ご、ごめん! すぐに退くから!」


 馬超に覆いかぶさる様になっていた一刀は、今日何度目か分からない謝罪をしながら起き上がろうと腕に力を入れる。と、右手に何か柔らかい物が触れている感触があった。何だろう、と思い、確かめる様に何度か握ってみる。その度に、馬超の顔の赤みが増していった。


 まさか、と考えて、視線をゆっくりと手元にやる。一刀の右手は馬超の胸にしっかりと食い込んでいた。


 「……なっ、何してんだ、このエロエロ魔神っ!」


 一刀が手を離すより早く、怒声と共に馬超の右ストレートが炸裂する。綺麗にあごを打ち抜かれ、一刀は気を失った。




 意識を取り戻したものの、馬超が嫌がったために一刀は馬岱の後ろに乗る事になった。その際、馬岱に、


 「たんぽぽのおっぱいだったら触ってもいいよ」


 と悪戯っぽく笑いながら言われたが、馬超の鋭い視線を受けては苦笑いをするしかなかった。

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