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地獄の顔は何度まで?  作者: 安達夷三郎
第三章、宿泊学習は大盛り上がり
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十二話

「晴れたね〜!」

「晴れて良かったよね〜」

バスを降りた瞬間、美穂ちゃんと顔を見合わせる。

今日は宿泊学習初日。今日から私達は都心から少し離れた別荘地で一泊二日、自然と触れ合いながら過ごす。ほとんどの活動が雨だから晴れて本当に良かった。

「宿に荷物を置いたら、ここに移動するように」

先生の指示通りに荷物を宿泊施設に置いて、グループごとに別れることに。

グループは、美穂ちゃんと変成くんと三人だから、とっても心強い。

しかもこの後は謎解きラリーというイベントもあるので、仲良い人と一緒でとっても嬉しい。

スタートと共にコースに足を踏み入れ、地図とコンパスを頼りにチェックポイントまで進んでいく。

「ねぇねぇ、謎解きラリーって順位によって景品が貰えるって知ってた?」

美穂ちゃんの言葉に、目を輝かす。

「え、景品!?」

「何が貰えんの?」

「確か一位はスイーツ詰め合わせで、二位はノートと文房具、三位は駄菓子」

「え、スイーツ詰め合わせ!!」

その言葉に私が反応すると、隣にいた変成くんに笑われた。

「そんな食べてたら太るよ」

「う......」

「昨日もシュークリーム食べてなかった?」

「......あれは、宋が悪い」

昨日、泣きながら「大家にめっちゃ怒られたから、今日だけ泊めて☆」ってシュークリームを持って転がり込んできた。

「閻魔に頼んで資金援助してもらったら良いのにね」

「あれでヘタレだから、少し脅したらお金くらい出すでしょ」

しばらく歩いていると、札が目立つところに立っていた。

「最初の札見っけ!『大人も子供も脱ぐことはできるけど、着ることができないのは何?』えーっと、ヒントは......」

「答えは靴だね」

「早っ!」

「あ、そっか!靴は着るじゃなくて、履くだもんね」

変成くんは早速秒殺で答えを導いてしまう。

頭の回転の速さに、私と美穂ちゃんは顔を見合わせる。

「私、全然分からなかった」

「私も」

「そう?結構簡単な方じゃない?一問目だし」

なんだか一位でゴールも夢じゃないような気がしてきた。

その後も変成くんが問題を解いてしまって、お陰で私達は問題に全く苦労することなくスイスイ先に進んでしまった。

中には難しい問題もあったのに、変成くんにかかれば朝飯前という感じ。

「いやー、楓くん凄いね。何をどう食べたらそんなに頭良くなるの?」

「頭の良さは普通だと思うけど。分析力は初江王に、記憶とかは五官王に劣るし」

「初江王......五官王......?初江王はどこかで聞いたような......」

「初江王は細かい罪を裁く。亡者と一番関係があった動物が呼ばれて証言するから、嘘はつけないんだ。ごーちゃんは記録とか証拠を確認するよ」

頭を捻る美穂ちゃんに簡易的に説明すると、少しずつ理解していくように頷いた。

「なるほど......十王って大変だね!」

十王の話をしながら険しい山道を歩いていると、ゴールまであともう少しというところまで来た私達。

そこに大きな立て札が見えた。

「第十問......どうやら最終問題みたいだね」

「本当?やった!」

「えっと......『行くのに六十三日もかかってしまう場所があります。どこでしょう?』だって」

「よし、変成くんお願いします」

「お願いします」

「え、やだよ。最後くらい二人で解いてみせてよ」

「「え」」

(確かに今までクイズに参加せずに任せっきりだったけど......私頭悪いから分かんないよ!?)

「ヒントは出すよ」

二人で考え込む。

「六十三日って関係ある?」

「あるよ」

(六十三......?ろくさん、ろくじゅうさん......?)

それからヒントを何個か出してもらい、ついに美穂ちゃんがハッとした表情で手を上げる。

「六十三日……って、もしかして……九週!?」

美穂ちゃんが目を見開く。

「正解。六十三日で九週間だから、『九州』ってことだね」

「美穂ちゃん、凄い......!」

そんな美穂ちゃんの活躍もあって、私達は無事に全問題を解き終えて、一位でゴールすることができた。

「わーい、やった!スイーツゲット〜」

「やったね!」

景品であるスイーツ詰め合わせの引き換え券を貰い、大喜びする私と美穂ちゃん。

謎解きラリーを終えて少し休憩を挟んだ後は、夜ご飯も各グループごとに行うことになった。

二グループでひと班。

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