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オノケン、不思議の国に拉致られる

どうも、たまです。初投稿です。

他のサイトでちょこちょこ書いていますが、駄文です。


どうか生暖かい目で見守ってやってください。

  また―――消えた


 わたしは―――――できない?



     助け―――ココに



  来る―――来て


                 わたし――――世界




    救う――――誰?



                    ツルギ―――――――タスケ――――キテ!!




第一章ゴウ トゥ ざ 異世界


 ―――遅くなってしまった……。でも!悔いはない!俺はやり遂げた!


 俺は、バスの外に向けていた意識を手元にある戦利品に向け満足げに拳を握り締めた。

外はすでに太陽の勤務時間を大幅にオーバーしているのだから当然だが、もうどっぷりと夜の闇に浸かってしまっている。

俺は、小野健(おのけん)。自分では、一般的高校生であると自負しているし、周りの見解も俺と相違ないだろう普通の高校二年生だ。

しいて特徴をあげるとしたら、俺は本が好きだ。1ヵ月に30冊ほどの本を買いあさるほどに。特に、ファンタジーな展開を好む傾向にあり、

そう言ったジャンルならば、絵本からマンガ、果ては翻訳すらされていない海外の本も読みあさる。

当然、そんな生活を送るには金が必要であり、俺は万年金欠。日々スーパーの広告とにらみ合っていたりする。

そんな俺が今日手に入れた至高の逸品。それは、1パック100円という超絶セールの豚肉だった。

並みいる歴戦の猛者(おばちゃん)をかいくぐり、途中髪の毛をふん掴まれながらも手に入れた逸品だ。

俺はそれを万感の思いでそれを眺めながら実に満たされた思いで人通りのまるでない坂道を登るバスに揺られていた。


そのときだった。


突然自分の周囲から音が消えた。と同時にフワリと自分の体が浮く感覚。しかし、それは一瞬で、すぐに巻き起こる衝撃と轟音。

俺は、バスの窓からすっ飛ばされていた。そのとき、俺は見た。今まで自分の乗っていたバスが目の前にある。それも、宙に浮いて。正確には落下している。


―――事……………故?


 あまりにも突然で、故にありえないほど冷静だった脳みそにその言葉だけが響いた。


そして、俺はこの世界から消えた。


















 ―――なに読んでるの?

 ―――本 

 ―――どんな本?

 ―――コレ

 ―――おもしろい?

 ―――うん

 ―――どんなお話?

 ―――それは……







 ………………………?……………風?………………どこ?………………生きて……………………………………………る?

目覚めると目の前には満天の星空が広がっていた。

それはもうアンドロメダ大星雲が降ってくるではないのかと錯覚を起こしてしまうほどの現実感のない美しさをもった夜空だ。

俺はそんなこの世のものとは思えないほどの光景のせいか、序々に回復してきた体の感覚にも頭が追いつけずにいた。


「むぎゅぅぅぅぅ……」


 そのときだった。俺の背中がなんとも言えない苦悶の声を発したのは。 


「もけ~~~~……!」


 さらに俺は自分が動いてもいないのに、体が動くという不思議体験をする!しかもなんかやわらけぇ!


「む~~~~!!うが~~~~!!」


 ……とまあ冗談はこれくらいにしておいて、俺はどうやら誰かの上に乗っかってしまっているらしい。………て


「うぉぉぉおお!!すいません!!」


 俺は飛び起きた。もうそれこそ背筋と腹筋がブチ切れるんじゃないかという勢いで起きた。もちろん下に敷いている人に一切負担がかからないよう“きをつけ”の姿勢のまま。

一瞬、脊髄のあたりでブチリという妙に生々しい音がした気がしたが知ったことではない。そして俺はそのまま体がねじり切れるのではと思うほどの勢いで相手にふりかえる。そこには……


「テテテ……なんなんだつうんですか、まったく」


オンナノコガイタ。ソレモアリエナイクライビショウジョノ。

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。

ズッシャァァアアア!!


俺は地面にめり込みながら土下座した。


「すんません!!マジ、すんません!!別に調子こいてたわけじゃなくてですねなんか気がついたら乗っかってたって言うかいやいやいやいや言い訳って訳じゃなくてマジなんすけど

すんません!もうホント踏んでも、なじっても、エルボードロップしてもいいんでてかむしろしてくださいいや俺がMだってわけじゃ……」


 俺は謝った。この17年間で一番。そしておそらく一生で一番くらい、転生してもこれ以上はないくらい心の、魂の底から謝った。


「!? え?いや……」


謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝って、謝った。女の子がなにか言った気がしたがそれでも謝った。


「ちょ、ちょっとおちつ―――」


謝って、謝って、謝って、謝って、そろそろ喉から血の味がしてきて、まともに声を発することができなくなってきたころ。


「おいおいおいおいおいぃぃぃいいい!!ちょ、その首にかかった手はなんなんですか!?自分で絞めてんのになんでそんな死にそうになれてんですか!?待って、ちょ、ホントマジ待ってくださいよ!グロイ!グロイから!泡吹いちゃってますから!」


 ようやく少女の声が耳に届いてきた。しかし、俺の意識はそこでフェードアウト。短い人生だった。でも、目の前の女の子は許し……てくれ……………たか……な


                      ~完~





「重いわぁぁぁぁあああ!!!」


 俺が現世から潔く黄泉の国に旅立とうとすると、何故か少女は俺の抜けがらとなった体をものすごい勢いで振り出した。


「なにまとめてんですか!それでワタシにどうしろと!?願い下げじゃボケェェェェエエ!!」


 俺の体は少女が容赦なく振り回すことによって、最早残像のようにぶれて見えている。そして首は今にもちぎれそうである。

どうやらこの少女俺が勝手に死んでしまうとご不満のようだ。自分で殺したいのか……なんて末恐ろしい。

と少女の将来のためにもさっさと成仏しようとしていた俺だったが、少女があまりにも振りすぎて逆に俺の体は血のめぐりがよくなってしまったのか


「…………ぶはぁぁああ!?ああ、あああああ、ちょおおおお、まままままま、てててててて」


生き返りました☆

そしてそれと同時にフィードバックしてくる罪の痛み。主に首が折れそうに痛い。ていうか、何本か小骨が折れていそうである。まともにしゃべることもできない。しかも、少女は俺が黄泉がえったことに気づいていないのか未だに、俺を振り続けている。


「死ぬなぁぁぁあああ!!立て、立つんだジョー!!」

「ち、ちがががががが、ててってか、ふふ、るるるる、いいいわ!!」


 いかん。このままでは、頭蓋骨からなんか内臓的なものが出る。くっ、せっかく生き返ったのに死んでたまるか!

うぉぉぉおおお!!立て!立つんだ!!ケン!!!俺は紙一重で無事である腕に意識を集中させると、ミキサーにかけられたような視界のなかでなんとか少女の腕を探り当て掴みかかった。


 ワシッ!!


 ―――よし掴んだ!


 途端にピタリと止まる少女の動き。もちろん俺の動きも止まる。

しかし意識はまだしっかりせず、油断したらすぐさま途切れそうだった。俺はそうはなるまいと必死で意識にすがるように少女の妙にやわらかい腕をより強く掴もうとした。


「☆%○◇*¥@っっっっ!!!!!!


 女の子の声にならない叫びが聞こえたような気がした。そして次の瞬間には衝撃。もろ人中だった。


「ぐはぁぁああ!!」


 俺はギュルギュルとキリモミ飛行をすると、そのまま何バウンドか地面をはねようやく停止した。


「な、なにをさらしてくれとんですかぁぁああ!!おどれはぁぁあああ!!い、いきなりムムム―――」


 女の子がもはや悲鳴に近い声をあげていたが、はて、そんなに腕を触られたのがいやだったのか。

どんだけ純情なんだ、イスラエルでもまだマシだぞ。そんなツッコみをいれたかったが、生憎今俺は顔面を割らんばかりの痛みと先ほどまでの脳内ミキサーで限界だった。

俺の意識は、今度は旅立ちコントをするヒマもなくブラックアウトしていった。


「よ、よりにも寄ってワ、ワタシの!“神”の!ムムムネ―――」


 女の子がなにかとんでもないこと言っていた気がしたが、もう俺には聞き取ることができなかった。




いかがでしたでしょうか?

感想などを頂けるとたまは狂喜乱舞します。

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