エピック65【魔獄界に行くために】
ジョンアイデルたちは橙の神殿での試練を終え、新たな力を手に入れて旅立つ――次なる目標は魔獄界!そこへ向かうためにまずは、魔獄界へ行くための準備を進めることになる!
ジョンアイデルたちはキヴォトスに戻る。街並みは懐かしく、青空の下で人々がにぎやかに暮らしていた。ジョンアイデルは故郷の空気を満喫しながら頷く。
「やっと戻ったね、キヴォトス!」クレティアも微笑みながら周囲を見渡す。
「アイデル、キヴォトスが懐かしいわ!」太公望は扇子を開いて頷く。「なるほど!ここが貴殿の本拠地か!」エルパはハキハキという
「自動操縦システムを作るにはやはり調和の力が必要だね!」ジョンアイデルは頷き、手元にある調和の宝玉を取り出す。
「分かってる!これで自動操縦システムの完成に近づくんだろう!」ジョンアイデルは調和の宝玉をエルパに渡す。エルパはしっかりと受け取り、すぐに操縦盤へと向かう。
「そうだね!自動操縦システムを作るにはやはり調和の力が必要だね!手に入れてくれてよかったよ」言うとおり、エルパは宝玉を受け取り、操縦盤のくぼみにはめ込む――すると、宝玉から光が放たれ、瞬く間に超積が始まる!
「超積完了!調和の力で自動操縦システムの基盤が出来上がったぞ!」ジョンアイデルは頷く。
「よーし!これで魔獄界へ行けるぞ!」クレティアも力強く頷く。
「いざ、魔獄界へ!」だが突然、バアエルの声が響き渡る
「バカモノ、自動操縦システムだけで行けるわけなかろう、シトリーと契約しなきゃならんじゃろうが!」
ジョンアイデルは上空を見上げ、バアエルの姿を見つける。
「バアエル…!なぜここにいるんだ!」バアエルはハキハキと続ける
「魔獄界へ行くには、自動操縦システムだけじゃ足りん!シトリーと契約して、魔獄界への道を拓かなきゃならん!」ジョンアイデルは頷き、構える。
「分かってる!シトリーと契約する覚悟はある!」クレティアも力強く頷く。
「アイデル、応援するわ!」太公望が扇子を開いて頷く。
「なるほど!これが魔獄界へ行くための試練か!」サレオスもハキハキと言う。
「おうおう!お主のためなら手伝うぞ!」一同は新たな契約への覚悟を固めた!そして、他の魔精たちの声が続けて響く
「シトリーはワラキア国にいるみたいじゃ」「だが、ワラキア国は今、穢れが厄介なことになってるみたいじゃ」ジョンアイデルは頷く。
「分かった!ワラキア国に行ってシトリーと契約するんだ!」クレティアは頷く。
「アイデル、気をつけてね!」太公望も扇子を開いて頷く。
「なるほどネ〜!ワラキア国への旅か!」エルパはハキハキという
「さっそく自動操縦システムを試してみよう、自動操縦の方法は経由や到着点を入力して、そして、決定すれば自動的にいけるよ!」ジョンアイデルは頷き、操縦盤に近づく。
「分かった!到着点はワラキア国だ!」クレティアも近寄って確認する。
「アイデル、入力が間違ってないか確認してね!」エルパは手早く操作を説明しながら言う。
「経由地は必要なければスキップできるよ!入力が終わったら決定ボタンを押せば動き出すぞ!」ジョンアイデルは到着点や経路を入力し終えると、キーボードのエンターキーを押す。すると、大地に根ざしていたキヴォトスが徐々に震え始め、やがてゆっくりと浮上する。キヴォトスは空中に浮上したらすぐに推進し始める。ジョンアイデルは感動したように見上げながら言う
「自動操縦システム、成功だね、だが、しかし、攻防システムはどうなのかな?」エルパはハキハキと答える
「それもキチンと調整してるよ、エーテルキャノン、パルス砲、魔科学迎撃システム、全エネルギーシールド発生装置など完璧だよ!」ワラキア国の上空に差し掛かるとなんと、光り輝く魔弾がいくつもキヴォトスに向けて発射された。ジョンアイデルは構えながらハキハキという
「あれはバラモン部隊の攻撃か!」バラモン部隊で鉄仮面を被り、軍服を身にまとったリーダー格は声を張り上げ、ハキハキという
「コイツラを入れるな、クリミナルデビルの差別や偏見をなくす世界を作るためだ!」ジョンアイデルは目を見開き、ハキハキという
「それ、本気で言ってるならヤバいぞ、世界を壊すことを目的にしてる奴らの肩入れしようだなんて!」クレティアはしっかりと構えながらハキハキという
「アイデル、バラモン部隊は過激派だから仕方ないわ、大人しくやられるわけにもいかないけど、迂闊に反撃すると問題になるわ!シールドを完全展開してこのまま着陸しよう!」エルパとルペは即座に防御システムの操作に取りかかり、連携しながらシールドを最大展開した。そして、シールドで魔弾を弾きながら、キヴォトスは徐々に高度を下げ、広場に向かって降下していく。国民は騒然として逃げ回ったが、その中から鎧をまとった甲冑姿の魔族が現れ、声を上げる
「なんだ?これ、墜落?それにしても傷一つないぞ!」ジョンアイデルとクレティアはキヴォトスの扉から降り立った。ジョンアイデルは両手を前に出して構えながら、ハキハキという
「待ってください、私たちは争いは望みません!」甲冑姿の魔族はジョンアイデルの顔を見ると、かつて構えていた槍や剣を一斉に下げる
「あなたはジョンアイデル・ジョースターどの、何故、ワラキア国に?」ジョンアイデルは一歩前に出て、ハキハキと説明する
「私の目的は魔獄界に行くための準備、そのためにシトリーとの契約を結びに来たのです!」騎士団のリーダー格は一歩前に出てハキハキという
「シトリーとの契約をですか?だが、この国は今は穢れが強く、その問題の解決をしなくてはならん」ジョンアイデルはハキハキという
「フィルスケーション!」ジョンアイデルは掌から光を出すと穢れの濃度は薄くなる。騎士団長は驚きを隠せずハキハキという
「な、なんと、あなた、魔族の血を引いてながら神聖技を使えるんですか!実は穢れの発生元はツェペシュ廃坑道からで、そこに正体不明の人型が現れるようになってから穢れが発生しています。見た感じは虎の獣人を思わせるんです」ジョンアイデルは目を見開きハキハキという
「それって肥満体型ですか?」騎士団長は頷きながら答える
「はい、かなりの肥満体ですね」ジョンアイデルは顔をしかめながらハキハキという
「グーラことベルゼブトで間違いない!嫌な予感はしてたが、まさかクリミナルデビルの幹部クラスがいるとは…!」ジョンアイデルは力強く前に出て、ハキハキという
「それなら私たちに任せてください!」ジョンアイデルとクレティアはツェペシュ廃坑道へと向かう。やがて坑道の入り口に到着すると、そこから立ち込める黒いモヤの中から、黒タイツに黒マスクを身にまとった人型が群体となって現れる。ジョンアイデルは眉をひそめ、その群体を見つめながら言う
「クリミナルデビルの雑兵か…!」ジョンアイデルは手元に浮かべた白い玉をデビル兵の群体に向かって投げ放つ。すると光が一閃し、デビル兵は忽ち消滅する。ベルゼブトが巨体をそびえ立たせ、目の前にいる
「遅かったな、ジョンアイデル、我々の目的はもう達成した」その手元には赤いオーブ、青いオーブ、黄土色のオーブ、薄緑のオーブが浮かんでいる。ジョンアイデルは顔を厳しくして叫ぶ
「それは厄災のオーブじゃないか!」ベルゼブトは巨体を揺すりながらハキハキという
「そうだ、火災のオーブ、水害のオーブ、地災のオーブ、風害のオーブだ!残る冷害のオーブ、人災のオーブ、光害のオーブ、闇災のオーブは既に入手済みだ。これでボスの厄災の概念能力は完全覚醒する!」ョンアイデルは怒りを込めてハキハキという
「そんなことさせるわけないだろう!」ベルゼブトは嗤いながらハキハキという
「バカ正直にオレが相手するわけないだろう!いでよ!テレビバエハイデビラー!」顔がテレビ画面で、胴体はハエのような獣人ながら、ところどころにテレビ機材が組み込まれた人型が、空間の歪みの中からゆらめきながら現れる
「バエバエ〜、テレビバエハイデビラーだよ!」ベルゼブトはそのまま黒いモヤに包まれ姿をくらませる
「バエバエ〜、お前らは敵だな!ならば倒して、クリプトンを住みやすい世界に変えてやるバエー!」ジョンアイデルは牙を剥きながらハキハキという
「させるわけないだろう!」ジョンアイデルは力強いパンチを繰り出すがテレビバエハイデビラーは素早く飛行して巧みに回避する。クレティアは片手をかざして叫ぶ
「さあ、シルフ!」風の精霊シルフが現れ、鋭い風の刃を放つが、テレビバエハイデビラーは素手でそれをパタパタと弾き返す。
「バエバエ〜、お前らのことは今までのデータを見て解析済みだバエー!くらえ!」テレビバエハイデビラーは手元から火炎弾を投げ放つが、ジョンアイデルとクレティアは即座にバリアを張って防いだ。しかしその隙に敵は背後へと回り込み、強烈な蹴りを食らわされる。ジョンアイデルは地面についた手で体を支え、顔をしかめながら言う
「イテテ、くっそ~、なんてやつだ…動きが速すぎる!」
「バエバエー、降参かバエー!」
テレビバエハイデビラーが高らかに声を上げると、突然鋭い気弾がその胴体に直撃した!
「バエー、な、なんだこれは!?」
テレビバエハイデビラーは体をひきつりながら驚いたように言う
「なるほどね、大体のことは分かってるわよ。お前が世の理を乱す存在ってこともね」太公望はそこに現れ、扇をパタパタと動かしながらハキハキという。ジョンアイデルはクレティアと共に立ち上がり、ハキハキと言う
「キヴォトスで待っておくじゃなかったのか!」太公望は扇を前に突きつけながらハキハキという
「禍々しい気配を感じて駆けつけたわよ、アイデル。こんなのに手こずってる場合ではないよ——仙人としての力を出しなさい!」ジョンアイデルは仙力を全身に巡らせ、肌に淡い光が浮かび始める。その後、力強く掌を突きつけ、テレビバエハイデビラーの胸の中心に発勁を食らわせた。テレビバエハイデビラーは仙力を込めた発勁の衝撃で、身体を大きく揺らしながらバタバタと後退する。だがジョンアイデルは容赦なく追いかけ、空中に跳び上がって強烈な空中蹴りを食らわせる!ジョンアイデルは空中から敵の背中にしがみつき、しっかりとまたがる。そして両手でテレビバエハイデビラーの首を強引に掴み、後ろに反らせる——背骨と首に激しい衝撃が走り、バキバキと音が響く
「バ、バエーーーッ!!」テレビバエハイデビラーは苦しみあえぎながら声を裂く。そのままジョンアイデルが力を込めて押し下げると、テレビバエハイデビラーの胴体はガチャッと音を立て、真っ二つに裂けてしまう!黒い体液が飛び散り、崩れ落ちる残骸からは先程の解析データもゆっくりと消え去っていく。その直後、テレビバエハイデビラーの肉体はポサポサと砂のように崩れ散り、やがて地面に消えていく。残されたのは真ん中に浮かぶ輝くデビルコアだけだった。ジョンアイデルはそれを掌に取り回収し、さらに仙力を全身に満たして坑道全体に放ち——穢れの大元が淡い光に包まれ、きれいに浄化された。その後、何かがクレティアの体内に流れ込む瞬間、強い光が彼女を包み込む——!光が収まると、彼女はまったく別人のような姿に変わっていた。紺色の長髪が肩をなびき、紫色の瞳には知性と威厳が宿る。額に輝く金色のドラゴン角、鋭敏に動く狐耳が周囲の気配を察知している。メガネ越しの視線は冷静かつ妖艶な雰囲気を纏い、グラマラスな体型には堂々たるVカップの曲線が際立つ。胸元を大きく開いた衣装は魔術師の風格とセクシーさを両立させ、腕や膝下に生えた黒い狼の体毛は獣の力を宿す証。戦闘にも耐えうる強靭な手足に加え、背中からは白金の大きなドラゴン翼が広がり、同色の鱗で覆われた尻尾がそびえ立つ。赤いマントの内側に刻まれた光るルーン文字と、周囲を漂うオカルトカードが、彼女の圧倒的な力を視覚的に示していた。
「えぇ~、穢れを浄化し終わったら、別の人と魂が体内に入って服装などが変わったぁー!」クレティアは驚いたように声を上げ、慌てて手鏡を取り出して自分の姿を確かめる。額のドラゴン角に指を軽く触れると、やわらかな温かみが伝わり、彼女は瞳を冴えさせる。
「ま、まだ狐耳が動いてるし…背中の翼も勝手にヒラヒラって動いてるわ!」周囲を漂うオカルトカードがひとつ手元に舞い降り、その表面には銀色の文字が浮かび上がる——『星々の契約者、竜狐魔術師クレティア・E・ミクスタッド』。太公望が近づいて額を見上げながら話す。
「なるほどね、これは太古の契約の力が目覚めたんだろう。別の魂じゃなく、お前自身に眠っていた『真の姿』が現れたんだよ」クレティアはマントの裾を掴みながら、少し落ち着きかけて言う。
「なんてこった…でも、体の中には誰かと話せるような気がするし、力の源もずっと強く感じるわ!」その瞬間、背中の翼が小さく羽ばたき、周囲の木々が風になびき、遠くの森からは精霊たちの囁き声が聞こえてくる。「クレティア、凄いじゃないか、いいなぁー、俺も真の姿とやらになってみたいなぁー!」太公望は扇をパタパタと動かしながらハキハキという
「貴方はおそらくだが魔獄界でなるかもしれないわ。そこは太古の契約によって、仙人や魔族の血を宿す者の『真の姿』が覚醒する特別な場所なのよ」ジョンアイデルは手を頭に当てながら言う
「魔獄界か…なんだか凄そうな名前だけど、俺にも何かが目覚める気がするぜ!」太公望は扇で周囲の気配を確かめながら続ける
「ただし魔獄界は穢れも強いから、今回のように浄化の準備をしっかりしてから向かわないと危険よ。アイデルがそこで真の姿になる時は、きっと今以上の迫力になることだろうね」
ジョンアイデルはデビルコアを掲げながらハキハキと言う
「分かった!それなら準備を整えて、いざ魔獄界へ行くぞ!」その直後、坑道の奥から澄み切った声が響き渡る——
「騒がしいと思ったらウヌらか、我が名はシトリー」響きが収まると、黒い長衣に身を包んだ人物が静かに現れた。銀髪が背中まで垂れ流れ、蒼い瞳には冷たい光が宿る。背中からは大きな白い翼が広がり、羽根一枚一枚が光を反射して坑道全体をやさしく照らす。
「魔獄界へ行くと聞いたが、その前にひとつだけ確かめたい。デビルコアと穢れの浄化の術式——貴方達が手にした力、本当に己のものなのか?」
シトリーは翼を軽く羽ばたかせ、地面からわずかに浮上しながら、ジョンアイデルとクレティアの両方に視線を落とした。ジョンアイデルはデビルコアを掌に乗せ見せながら、ハキハキという
「穢れの浄化は俺が行った、デビルコアは回収しただけ!力の使い方はまだ分からないけど、確かに自分の手で成し遂げたことは間違いない!」シトリーは銀髪を風になびかせながら、瞳を細めてデビルコアを観察する。白い翼が小さく震え、その場に漂う魔力を感知しているようだ。
「なるほど…手にした結果は偽りないが、その力の源には注意が必要だ。魔獄界への道は一筋縄ではいかない」太公望は扇を前にかざしてハキハキと言う
「どうやら貴方も何か知っているようね?魔獄界について教えていただけないかしら?」シトリーは翼を軽く広げながら、ハキハキと語り続ける——
「いいだろう、まず、魔獄界は魔の祖龍:ドラギニャッツォを含むマレブランケの十二体と初代魔皇帝が作った、魔物や魔族が生まれ、魔力という概念が生まれた場所だ。現在の魔力がオドやマナとして知られるように、魔族たちも空気中のマナを取り込み、体内でオドに変換するのが大半だ。だが、中には『獄力』という特殊な力を使える存在もいる——マレブランケや一部の魔王、魔神がそうで、魔獄界の半魔精たちも例外ではない。物界で生まれながら魔獄炉を持つ存在がいると聞いたが、それは極めて珍しいことだ」シトリーの瞳には淡い光が宿り、坑道の壁に刻まれた古代文字を見つめながら続ける。
「獄力はマナやオドとは全く異なる性質を持ち、魔獄界の根源とも言える力だ。ただし、その力を制御できなければ、使用者自身を蝕んでしまう恐れもある。魔獄炉が物界に存在する以上、貴方達がその力とどう向き合うかが、今後の運命を分けることになるだろう」ジョンアイデルはデビルコアを握り締め、クレティアは額のドラゴン角に手を当て、それぞれシトリーの言葉を噛み締めていた。ジョンアイデルは拳を握り締め、眼差しを鋭くしながらハキハキという
「オレはもう覚悟してるんだよ!差別や偏見を話し合いでなくすためなら、どんな力であろうと受け入れるって!そのためには自分を否定するわけにはいかんしな!」シトリーは銀髪をかきあげながら、ジョンアイデルの言葉に静かにうなずく。白い翼が柔らかく揺れ、その瞳には今までにない温かみが宿っている。
「その気持ちは分かる。ただ、力を受け入れることと、力に飲まれないことは別物だ。貴方の想いが本当に強ければ、きっと獄力も貴方の意思に従うだろう」クレティアはオカルトカードを手元に集めながら付け加える
「アイデルの言う通り!私たちが力を使うのは、誰かを傷つけるためじゃなく、みんなが話し合える世界を作るためだからね」太公望も扇をパタパタと鳴らしながらハキハキと言う
「その想いがあれば大丈夫よ!魔獄界へ行く準備を進めればいいのだわ」ジョンアイデルは一歩前に出て、太公望に向かってハキハキという
「太公望、お前は仙界に戻っておけ!お前は仙人である以上、魔獄界に行くのはかなり負荷になるだろう。仙界に戻らなくとも、キヴォトスの外に出るな!」太公望は扇で口元を隠しながら少し呆れたような表情を見せるが、すぐに真剣な眼差しに変わる。
「アイデル、そんなこと言っても…貴方達のことが心配なのよ」
「心配ならキヴォトスで待ってろ!」ジョンアイデルは力強く手を振り、さらに言う
「お前がここにいることで、かえって俺たちが気を揉むだけだ。キヴォトスはお前にとっても安全な場所だし、万一の時の後方支援になるだろ?」
シトリーも傍らから付け加える
「彼の言う通りだ。魔獄界の獄力は仙人の体には相容れない。キヴォトスで待機していただくのが最善だ」太公望はしばらく考え込んだ後、うなずいてハキハキと言う
「分かったわ。でも、必要ならすぐに駆けつけるからね!絶対に無茶はしないで!」シトリーは袖から小さな箱を取り出し、蓋を開けると中には銀色の細工が施された指輪が輝いていた——表面にはシトリーのシンボルであるシジルが精緻に描かれている。
「これを受け取れ」シトリーが指輪を取り出してジョンアイデルに渡すと、彼が持つソロモンの腕輪にそっくりとはまり込み、瞬く間に一体化した。指輪と腕輪が繋がる瞬間、淡い光が走り、シジルが刻まれた部分からは温かな力が流れ出す。
「これは魔獄界と繋がる鍵のひとつだ。ソロモンの腕輪と共に使えば、獄力の暴走を防ぎ、マレブランケの力を探知することもできるウヌ。貴方達が必要とする時に、このシジルが導きを示すだろう」ジョンアイデルは腕輪にはまった指輪を見つめ、力強く頷いた。一行は無事にキヴォトスへと戻り、ジョンアイデルは早速、自身の研究室に備えられた黒い金属製の装置へと向かった。装置の表面には三つの異なる形の窪みが刻まれており、彼は一つずつ、手にしていたものを取り出してはめ込んでいく。まずは不規則な形をしたデビルファクター。次に、六角形の結晶であるデビルクリスタル。最後に、先ほど回収したばかりのデビルコアを窪みに置くと、三つのアイテムが同時に淡く輝き始め、装置全体にエネルギーが流れ込むように音を立てた。
「これで…魔獄界へ行く準備の一つは整ったか」ジョンアイデルは装置の表面に手を置き、その振動を感じながら、静かに呟いた。傍らではクレティアがオカルトカードを操り、装置のエネルギーの流れを確かめている。その時、研究室の扉が開き、エルパがノートパソコンを抱えて駆け込んできた。彼女は装置の側に立つと、画面に表示された複雑なコードを指し示しながら、素早く操作を始める。
「アイデル、待って! この装置に界域超越システムを組み入れたの!」エルパがキーボードを叩くたび、装置の表面に青い光の線が走り、先ほどのデビルファクターたちの輝きと交わり合う。装置内部からは低い唸り声が上がり、空間に微妙な歪みが生まれ始めた。
「界域を超えるための安定化プログラムを組み込んだから、これで魔獄界への道がより確実になるはずよ。ただし…起動させる時は相当なエネルギーが必要だから、注意してね!」エルパは操作を終えると、少し息を切らしながらジョンアイデルたちに向かって笑顔を見せた。装置は今や、七色の光を放ちながら静かにエネルギーを蓄えている。




