エピック27【アルセンスと遺跡】
ジョンアイデルは、広げた地図をじっと見つめた。
「エルトリア、転移前のイタリアの位置か、再び行くとは」
ジョンアイデルの言葉に、クレティアは付け加えた。
「エルトリアには美術館があるからそこから行ける異空間あたりにいるとしたら」ルーマへ行くことを決めたジョンアイデル、ルミカ、クレティアは、必要なものを準備し、西の港町へと出発した。クレティアは、ジョンアイデルたちの進む方向に気づき、質問した。
「あれ、ジョン、東か北港ではないのね」ジョンアイデルは、計画を明かした。
「アステリア合衆国を経由していく予定だからね」ジョンアイデルたちは、アステリア合衆国へ向かう船の上で、これからの旅に思いを馳せていた。ジョンアイデルたちを乗せた船は、アステリア合衆国の北側の港に無事到着した。アステリア合衆国での短い滞在を終え、ジョンアイデルたちは西側の港からエルトリアへと出発した。長い船旅の末、ジョンアイデルたちはついにエルトリアに到着した。ルーマの街並みは、まるでルネサンス時代の絵画から飛び出してきたかのようだった。しかし、よく見ると、建物の壁には最新のディスプレイが埋め込まれ、空にはドローンが飛び交っている。歴史と未来が共存する、独特の雰囲気が漂っていた。ジョンアイデルは、エルトリアの街並みを興味深そうに見渡し、呟いた。
「エルトリアはこんな感じか」クレティアは、エルトリアの街を見渡し、捜索の難しさを感じながら言った。
「最初は美術館や大規模レストランなどを重点的に探すのかな?だけどそれでもかなり大規模だと思うな」ルミカは、クレティアの提案を支持し、アルセンスの性格を考慮した捜索方法を提案した。
「私がアルセンスならおそらく刺激を求めると思うわ、あの精霊は美感の精霊、芸術は進化するし感覚を豊かにする意味合いで理にかなってる行動だし」ジョンアイデルは、ルミカの分析結果を基に、最も可能性の高い場所を特定した。
「だとしたら、芸術館とレストランの複合施設しか、考えられないな」クレティアは、ジョンアイデルの提案を支持し、具体的な捜索場所を提案した。
「だとしたら、バブイーノ通りかトリノにありそうだね」ジョンアイデルは、クレティアの意見を参考に、最初の捜索場所を決定した。
「最初にバブイーノ通りを散策してみよう」ジョンアイデルたちは、ついにバブイーノ通りに到着した。ジョンアイデルたちがバブイーノ通りを歩き始めた直後、ミラが突然現れ、アルセンスの特徴を伝えた。
「ここは確かに雰囲気的にはいそうだけど、いないかもね、特徴を教えておくわよ、アルセンスは白か青の髪で青と白の服か青と黒の服を着ているわ」ミラからアルセンスの特徴を聞き終えたジョンアイデルは、迷うことなく次の目的地を告げた。
「次はトリノだな、そこに行ってみよう」長い移動の末、ジョンアイデルたちはついにトリノに到着した。街の中心には、ひときわ目を引く宮殿のような建物があった。宮殿のような建物から目を離さずに、ジョンアイデルは静かに呟いた。
「あの建物は結構目立つな、精霊の気配を若干だが感じる」ジョンアイデルたちは、期待と緊張を胸に、宮殿のような建物へと足を踏み入れた
ジョンアイデルたちが足を踏み入れたトリノ宮殿の内部は、想像を遥かに超える光景が広がっていた。石造りの重厚感と近未来的な要素が調和し独特の雰囲気を醸し出していた。ジョンアイデルは、その美しさに息をのむ。
「やはり荘厳だな」ジョンアイデルたちは、荘厳なトリノ宮殿の中を、慎重に探索していた。宮殿の奥へと進むジョンアイデルたちの目に映ったのは、壁や床を傷つける複数の人影だった。その異様な光景に、一行は息をのんだ。ジョンアイデルは、壁や床を傷つける人物たちの行為に憤慨し、強い口調で問い詰めた。
「おい、なんたる罰当たりなことをしてるんだ、この宮殿がどれほど歴史価値があるのか分からないのか!」ジョンアイデルの言葉に、作業を中断して顔を上げたのは、醜悪なゴブリン、敏捷そうな猿の獣人、ずる賢そうなコボルト、そして複数の腕を持つ多腕族たちだった。ジョンアイデルの言葉に、多腕族の男は嘲るように言った。
「歴史的価値?こんな意味不明なものにあるわけないだろう」
その返答に、ジョンアイデルの表情が一変する。
「どうやら注意するだけじゃすまないな」ジョンアイデルが呟く中、クレティアはさらに踏み込んで問い詰めた。
「お前ら、どんな教育や教養をされて他所を穢すという行為に移るか理解できんな、それとも、まさかと思うがクリミナル・デビルなわけないよな?」すると、コボルトが嘲笑うように答えた。
「テメーら、クリミナル・デビルの名前を出したか?そのとおり、我らはクリミナル・デビル所属」コボルトの言葉に、ルミカは何かを確信したように頷いた。
「道理で変な気配を感じると思ったら」ルミカが警戒を強める中、ジョンアイデルはコボルトたちの腕に刻まれたマークに気づいた。内側が棘状になった「C」と、邪悪な雰囲気の「D」を組み合わせた、禍々しい印だジョンアイデルはコボルトたちの背後にいる存在を探るべく、問い詰めた。
「誰の差し金だ?」コボルトは、ニヤニヤと笑いながら答えた。
「俺たちのように準幹部にすらさえなってないやつは特定の幹部の配下ではない、上の命令にはただ従うまで」ジョンアイデルは、コボルトたちに自身の正義を語り、選択を迫った。
「そうか、俺はあくまでも他種族との共存、そして、差別や偏見をなくすことを目的にしてる、どうする?二度と悪さをしないかそれとも俺たちに倒されるか?どっちがいい?」ジョンアイデルの信念を聞いた多腕族の男は、戸惑った表情で言った。
「お前、そんなことを目的にしてるのか」その直後、猿の獣人がはっきりと告げた。
「私は悪さするのはやめよう」コボルトも迷いを捨てたかのように言った。
「そうだな、他種族との共存を目的してる人を信じるべきだな」コボルトたちの言葉を聞き、ジョンアイデルは安心したように言った。
「理解してくれてよかった、今後はどうするんだ?」コボルトは、突然真剣な表情になり、ジョンアイデルに問いかけた。
「なあ、お前さ、クリミナルデビルのルクスリア様となんか関係あるんだろう、俺、ルクスリア様と話してこっちはこっちで動きたい」コボルトの言葉を受け、ジョンアイデルは静かに頷き、激励の言葉を贈った。
「そうか、ルクスリアは多分話は通じるよ、うまく動けよ」ジョンアイデルがコボルトに言葉をかけた直後、突如として空間に歪みが発生した。そして、その歪みの中から、妖艶な雰囲気を纏ったルクスリアが現れた。空間から完全に姿を現したルクスリアに対し、ジョンアイデルは間髪入れずに言葉を投げかけた。
「ちょうどいいところに現れたな、ルク、お前、どうなんだ?気持ちの整理はついたか?」ジョンアイデルの呼びかけに対し、ルクスリアは表情一つ変えず、冷たく言い放った。
「馴れ馴れしく呼ばないでよ、今はアテチとあなたたちは敵同士!」ジョンアイデルとルクスリアのやり取りを見ていたクレティアは、はっきりと口を開いた。
「おかしいね、アスモディンはジョンに、そんなツンケンな態度を取らないのに、何者なの?」ルクスリアは、クレティアの言葉に肩をすくめて答えた
「あ〜ら〜、バレちゃうか〜」彼女はそう言うと、魔法を解くように、その姿を変えた。そして、現れたのは、インヴィディアだった。ジョンアイデルはインヴィディアの登場に動揺を隠せず、強い口調で問い詰めた。
「ジョーカーのインヴィディアだな!おい、なんの真似だ?」ジョンアイデルの問いに対し、インヴィディアは冷酷な表情で答えた。
「目的はコボルト達の始末、コイツラは目的外の行動した、誰も精霊の住処を傷つけろとは言ってないからねぇ」インヴィディアの言葉に、コボルトは震えながら弁解した。
「申し訳ありません、インヴィディア様、この行為をしたのは精霊をおびき寄せるためでございます」コボルトの弁明を聞いたインヴィディアは、冷笑を浮かべながら言った。
「おびき寄せるにも別の方法があるし、しかもそのやり方は目立ちすぎる、そのせいで敵に勘付かれたじゃあないの」インヴィディアがハルバートを手にコボルトたちに振り下ろそうとしたその瞬間、空間に再び歪みが生じた。次の刹那、その歪みから現れたルクスリアが、手にした杖でインヴィディアのハルバートを受け止め、攻撃を防いだ。ルクスリアに攻撃を阻まれたインヴィディアは、不機嫌そうに言った。
「ルク、邪魔すんな!」ルクスリアは、インヴィディアの言葉を無視するように、冷たく言い放った。
「いやだね!それにコイツラはまだ使い道があるからね」ジョンアイデルは、ルクスリアとインヴィディアの言葉を聞き、複雑な表情で呟いた。
「やはり思想は違うか」ルクスリアは、インヴィディアの真意を見抜き、問い詰めるように言った。
「それにインヴィ、アテチの姿に化けて何しようとしてたの?ただ、コボルトたちの始末なら別に化ける必要はないでしょ?おそらくだがこういうことでしょ?アテチは不殺を信条にしてるけど、殺しをすればその信条を嘘にできることを狙ってたんだよね」インヴィディアは、ルクスリアの言葉を肯定し、その上で、企みの失敗を悔しそうに語った。
「そうだよ、そして、アンタに救いがなくなるように仕向けるのが目的だったが、そこのクレティアとかいうやつは感が鋭すぎて失敗に終わったけどね」インヴィディアの言葉に、ジョンアイデルは堪忍袋の緒が切れ、怒りを露わにした。
「失せろ!お前をこれ以上見ると理性を失いかねん」ジョンアイデルのオーラは、まるでどす黒い闇のように、周囲を覆い尽くし、恐怖を煽っていた。インヴィディアは、ジョンアイデルの威圧的な言葉をものともせず、挑発するように言った。
「なに!?脅し?そんなもん全然怖くないわよ」次の瞬間、ジョンアイデルは、赤い短刀を手に取り、インヴィディアに向かって投げつけた。インヴィディアは、反射的に身をかわし、攻撃を回避した。短刀を避けられたジョンアイデルは、インヴィディアを睨みつけ、脅すように言った。「もう一度言う、ここから失せろ!次は回避不能の概念をつけて投げつけるぞ!」ジョンアイデルの言葉に、インヴィディアは内心で舌打ちをし、表面上は平静を装って言った。
「どうやらハッタリでは無さそうだね、仕方ない、撤退するか」インヴィディアは、空間の歪みを作り出し、未練を残すように、その中へと消えていった。インヴィディアが去った後、ルクスリアはジョンアイデルに近づき、静かに、しかし、重い言葉を告げた。
「ジョン、君はおそらく人類悪の素質を持ってる」クレティアは、ジョンアイデルの状態を詳しく観察し、その特異性を指摘した。
「人類悪 は人類を愛する、しかも、理を持ってる、ジョンの今の黒いオーラは紛れもなく悪意ではない、まだ幼体か」クレティアの言葉を受け、ルクスリアは満足げに頷き、今後の対応を指示した。
「いい収穫ができたわ、コボルトたちはアテチの監督下に下らせるわ、クレティア、ルミカ、人類悪幼体を放置するじゃないわよ、特にクレティア、アンタはジョンアイデルを手放さないことね、完全体になるには時間はかかるであろうけどね」ジョンアイデルは、決意を込めた声で言った。
「行こう、そして、アルセンスと契約を交わさないと」それぞれの決意を胸に、ジョンアイデル、クレティア、ルミカは、奥の部屋へと進んでいった。奥の部屋に足を踏み入れたジョンアイデルたちを待ち受けていたのは、なんとアルセンスだった。
アルセンスは、ジョンアイデルたちを歓迎するように、穏やかな口調で言った。
「おやおや、久々の来客だね」アルセンスは、ジョンアイデルたちをもてなすように、丁寧に茶菓子とティーカップを人数分並べると、微笑みながら言った。
「まあ、お座りなさい」ジョンアイデル、ルミカ、クレティアは、アルセンスの勧めに従い、席に着いた。ジョンアイデルはアルセンスと対峙する位置、クレティアは上座、ルミカは下座という配置になった。アルセンスは、ティーカップに紅茶を注ぎながら、ジョンアイデルたちに問いかけた。
「ここに来た理由は分かりますよ、私と契約しに来てるんでしょう、ラピスラズリを持ってるかしら?」アルセンスの問いかけに応じるように、ジョンアイデルの首飾りに輝くラピスラズリの指輪が、強い光を放ち始めた。その瞬間、アルセンスとの間に、何かが通じ合いパスがつながる。ジョンアイデルは、自身の信念を語るように、アルセンスに告げた。
「俺の望みは差別や偏見をなくし多種族との共存だ」アルセンスは、ジョンアイデルの言葉に感銘を受けたように、微笑みながら言った。
「素晴らしい理想ですね、私はそのための力添えは致しますわ」次の瞬間、場面は一転し、天界のカナンの地が映し出された。天界のカナンの地で、ルーツドランはジョンアイデルについて語り始めた。
「ジョンアイデル、やはり、アヤツは人類悪か、人の理を守ろうとする願いの権化、より善い未来を望む精神が今の安寧に牙を剥こうとしてる」リリスは、ルーツドランの言葉を否定するわけではないが、ジョンアイデルの本質を見抜いているかのように言った。
「だが、彼の理は“正義”だろうね」ルーツドランは、リリスの言葉を反芻しながら、複雑な心境を吐露した。
「正義の理か…、また、厄介なもんだよ、ビーストとして目覚めても倒すべきではないだろう」場面は変わり、クリミナルデビルの本拠地、玉座の間が映し出される。スペルヴィアは、ジョンアイデルの情報を得て、含みのある笑みを浮かべた。
「ジョンアイデルか、なるほど、人類悪か〜」そして、場面はジョンアイデルたちへと移る。ジョンアイデルは、エリトリアの歴史に思いを馳せながら、呟いた。
「エリトリアにはどんな遺跡があるんだろう」クレティアは、ジョンアイデルの興味を引くように、ポンペイを勧めた。
「ポンペイに行ってみる?そこはエルトリアでは一番古い遺跡だし」クレティアの提案に、ジョンアイデルは目を輝かせた。
「最古の遺跡、興味深い」ジョンアイデル、ルミカ、クレティアは、ポンペイへの旅路を歩み始めた。ポンペイに到着したジョンアイデル達は、石膏の柱や石造りの壁がある一方で、最古の遺跡にしては不自然な機械や金属質な部分があることに気づきます。ポンペイの異様な光景を目の当たりにしたジョンアイデルは、首を傾げながら呟いた。
「最古代遺跡に機械?なんでそんなものが」クレティアは、ジョンアイデルの疑問を深掘りするように、知識を披露した。
「確かに古代文明は謎に包まれてるからね、機械がそもそも出来た時代ははっきりとしてないしね、少なくとも紀元前300年、はたまた18世紀とも言われてるが正確なところは分かってない」ルミカは、機械のルーツ探求の困難さを強調しながら、神代の遺跡の重要性を説いた。
「おそらくだが、機械の本当のルーツを調べるにはきっと神代まで遡る必要があるかもね、物界で神代の遺跡はかなり少ないからね」ジョンアイデルは、遺跡の構造や特徴から、その年代を特定しようと試みた
「おそらく、この遺跡は最古代、これかこれより前の遺跡ってことか、紀元前9000年ぐらいか」ジョンアイデルは、黒いモヤが立ち込めるポンペイの異様な雰囲気に、探求心を刺激された。
「この遺跡は調べる価値はある、ビーストの起源を調べれるかもな」ジョンアイデルは、遺跡の構造を把握するため、出入り口を入念に調べたすると、隠されていた仕掛けが作動し、扉が開いた。ジョンアイデル達は、静まり返ったポンペイの内部を歩き始めた。目に飛び込んできたのは、荒れ果てた街並みだった。ジョンアイデルは、あたりに積もった火山灰を見て、呟いた。
「おそらく火山の被害で滅んだであろうな、火山灰のあとがある」火山灰に埋もれたポンペイの街で、青銅製のロボットが、まるで生きているかのように、黙々と復興作業を続けていた。その姿は、与えられた命令を遂行するためだけに存在するかのようだった。ジョンアイデルは黙々と作業を続けるロボットたちを眺めながら、古代人の復興への強い意志を感じ取った。
「火山の被害を受けたあともいまだ続けてるロボットがいるな、しかもいくつもだな、火山の被害を受けたあとも古代人は復興をしたんだろうな」ジョンアイデルの言葉を受けて、クレティアは言った。
「そう言えば伝承で聞いたことがある、古代人自体が今物界にいる人間とは違って自ら様々な環境に適する能力があると、その人間はアビス人と呼ばれてたとも」ジョンアイデルは、アビス人に関する知識を披露し、地球の転移とクリプトンのマーテラとの融合という驚くべき事実を語った。
「アビス人、確か、アビスと呼ばれる別の界域から来た者だとか、地球が転移したのははっきりとしてないが数年以上経ってる、転移前の地球と今のクリプトンのマーテラが融合して今の地球になったと聞く」ジョンアイデルの話を受けて、クレティアは補足した
「遺伝子的には少しの差はあるけどアビス人と転移人は似てたからね」ジョンアイデルたちは、ポンペイの街の建物を一つ一つ丁寧に調べていった。石、金属、木材、機械など、様々な建材が組み合わされているのが特徴的だった。ジョンアイデルは、ポンペイの建物に見られる近未来技術の融合に気づき、地球の転移融合が影響している可能性を示唆した。
「転移融合の影響かもな、転移前はどんな感じかは知らないが近未来技術が若干融合してるな、クリプトンのチキューと融合した影響かな」ジョンアイデルたちは、ポンペイの謎を解き明かすため、街の奥へと探索を進めていった。長い探索の末、ジョンアイデルたちはついに街の広場に到着した。広場に到着したジョンアイデルたちは、噴水の跡と、四方へと伸びる道を確認した。広場の中央には、今は枯れてしまった噴水の跡がある。ジョンアイデルは、広場の道の色の特徴から、タロットカードの要素が隠されている可能性に気づき、言った。
「そういえば、道の色は赤、青、黄色、緑になってるな、杯、スティック、コイン、杖があるかもな、現に俺たちが来た道に赤いコインがあったし」ジョンアイデルたちは、広場から東西南北に伸びる道へと散らばり、探索を開始した。緑の道には黒い杖が、青の道には黒い剣が見つかり、残るは赤の道の探索のみとなった。ジョンアイデルは、赤の道には何があるか考え、言った。
「赤の道、おそらくだが、杯があるな」赤い道を進むと、その先に教会のような建物が見えてきた。教会の庭園には、青、黄色、緑の3つの台座があった。ジョンアイデルはそれぞれにスティック、コイン、杖を安置すると、教会の出入り口がゆっくりと開いた。ジョンアイデルたちは、教会の奥へと進み、台座の上に置かれた黒ずんだ赤いカリス杯を見つけた。ジョンアイデルはカリス杯の意味について考察し、聖杯が穢れていることに疑問を持ち、言った。
「カリス杯、これは聖杯を意味してるのか、しかし、聖杯が穢れてる?なぜだ?」ジョンアイデルがカリス杯に手を伸ばした瞬間、カリス杯は液体のように変化し、ジョンアイデルの身体に溶け込んでいった。ジョンアイデルは、カリス杯との融合に戸惑いを隠せず、言った。
「なんだ?融合した」クレティアは、事態の深刻さに気づき、呟いた。
「穢れた聖杯、融合する時、黙示録の獣は目覚めに近づく」ルミカは、静かに、しかし重々しく、言った。
「黙示録の獣が目覚めるたら大きな事が起こる」ジョンアイデルは、カリス杯との融合によって自身がどうなるのか不安に思い、言った。
「俺はどうなるんだ?これじゃ、まるで禁忌を破るようだな」ジョンアイデルの未来は不透明だ。しかし、カリス杯との融合による不安を乗り越え、理想を叶えるという決意を固めている。




