エピック21【光の神殿:陽の塔】
長期休暇の静かな朝、クレティアはジョンアイデルに真剣な眼差しを向けた。
「ジョンアイデル、私は必ず元素精霊と契約を果たすわ。」ジョンアイデルはハキハキとした声で応えた。
「クレティア、ついに残りの元素精霊と契約するのか? 君ならできると信じている。」ジョンアイデルが声をかけると、クレティアはインベントリーを開いた。そこには、古代書物をはじめ、様々な資料が所狭しと並んでいる。年代物の羊皮紙、解読が必要な古文書、そして、元素精霊に関する貴重な記録……。彼女は一つ一つ丁寧に確認していった。ジョンアイデルの言葉を聞き、ルミナは自信に満ちた笑みを浮かべた。
「クリミナルの連中の妨害が予想されるなら私も連れていきなさい、私の力で天罰を下す。」彼女の言葉には、自身の力に対する絶対的な自信が感じられた。ルミナの言葉に、プラチヌムは知識をひけらかすように、ハキハキと言った。
「精霊絡みならアールヴであるアタクシの力は役に立つよ。精霊の生態や弱点について、アタクシほど詳しい者はいないだろうね。」彼の言葉には、精霊に関する豊富な知識が感じられた。プラチヌムの言葉を聞き、ジョンアイデルは少し照れ臭そうにしながらも、ハキハキと言った。
「男一人でクレティアは仕方ないとして、ルミカとプラチヌムもか、まあいいけど。頼りにしてるぞ。」彼の言葉には、仲間たちの力を借りて、困難を乗り越えようとする気持ちが感じられた。
「任せて、アタクシ達は仲間、ジョンアイデルだけで気負うことはないよ」プラチヌムはそう言うと、ジョンアイデルの肩をポンと叩いた。ジョンアイデルは少し苦笑いを浮かべた
「確かにそうだか、プラチヌム、お前のその格好じゃ他のところでは露出過多すぎて呆れられる、せめてもう少し露出を少なくするべきだ」プラチヌムの服装に視線を向けた。プラチヌムは自分の服装を見て首を傾げた。
「え?何か問題ある?」プラチヌムの服装に戸惑ったジョンアイデルは、ハキハキとした口調で言った。
「アールヴの格好は他のところではいわゆるビキニって言う服装、本来は水泳とかの服装だよ、だからさ、刺激的すぎるんだよ。……って言ってもプラチヌムはきっと『え~、何が悪いの?』って言うんだろうな。」ジョンアイデルの言葉に、プラチヌムは少し照れながらも、ハキハキとした口調で言った。
「アタクシの純潔はジョンアイデルだけのもの、確かに無闇にジロジロ見られたら堪ったものではないな、だけど、自然と共存する意味合いでこの服装をしてるし。」彼の言葉には、ジョンアイデルへの愛情と、アールヴとしての誇りが込められていた。プラチヌムの言葉を聞き、ジョンアイデルは納得したように頷き、ハキハキと言った。
「ならばこの服装にしては」彼はそう言うと、プラチヌムにファッション雑誌を見せ、女性用の白い半袖の服と女性用の灰色の短パンのページを開いた。プラチヌムは、ジョンアイデルが見せたファッション雑誌を覗き込んだ。
「うーん、これなら、アタクシの自然との共存って言う意味合いも、少しは表現できるかな?」彼女は少し考えた後に笑顔で答えた。
「わかった、ジョンアイデルが選んでくれた服なら、アタクシも着てみるよ」ジョンアイデルが提案した服装に同意したプラチヌムは、目を閉じ、軽く呪文を唱えた。
「ウェアチェンジ!」プラチヌムが魔法を発動させると、彼の身体は光に包まれた。光が収まると、彼の服装は、白い胸出しの半袖でへそ出しグレーの短パンに変わっていた。その姿は、ジョンアイデルが見せたファッション雑誌の服装とは、少し違っていた。
「どう?ジョンアイデル、アタクシに似合ってる?」彼は自信満々にポーズを決めた。プラチヌムの新しい服装を見て、ジョンアイデルは照れ臭そうにしながらも、ハキハキと言った。
「似合ってるよ。」彼の言葉には、プラチヌムへの好意と、彼の新しい服装を認める気持ちが込められていた。プラチヌムの新しい服装を見てルミカは冷静に分析するように、ハキハキと言った。
「確かにこれなら平気そうだね。」彼女の言葉には、プラチヌムの服装が、他の街で問題ないレベルになったことを確認する意図が感じられた
プラチヌムの新しい服装を見て、クレティアは少し厳しい表情を浮かべながら、ハキハキと言った。
「まだ露出は多い方だがいつもの服装よりはマシだね。」彼女の言葉には、プラチヌムの服装に対する不満と、それでも以前よりは改善されたことを認める気持ちが込められていたプラチヌムの服装の変化に一瞥をくれ、クレティアは知識をひけらかすように言った。
「さてと、行くところは日本の月と太陽の縁の地、出雲だよ。古来より神話の舞台として知られ、特別な力が宿ると言われている。」彼女の言葉には、豊富な知識と、知的な好奇心が感じられた。クレティアの言葉に、ジョンアイデルは少し決意を込めて、ハキハキと言った。
「出雲か…、昔行ったけど、いい思いはあんまりないかな。でも、今回は過去の自分とは違う。必ず、やり遂げてみせる。」彼の言葉には、過去の出来事を乗り越え、未来に向かって進もうとする強い意志が感じられた。ルミカは心配そうに彼の顔を覗き込んだ。
「ジョンアイデル、過去になんかあったような口ぶりだね、無理してついていくことは……」ルミカの言葉を遮るように、ジョンアイデルは強い口調で言った。
「俺も精霊の盟主の一人、精霊と会うことはしなければならない」ジョンアイデルたちは、恩羅院大陸の西の港から船に乗り、遥か東の地、出雲を目指した。出雲は、日本の神話に登場する場所であり、精霊との繋がりが強いと言われている。彼らは、出雲で何が待ち受けているのか、期待と不安を胸に抱きながら、船旅を楽しんだ。出雲の港に降り立ったジョンアイデルたちを、一人の神官が出迎えた。
「ようこそ、出雲へ。あなた方を、心より歓迎いたします」神官は、そう言うと、彼らを、出雲大社へと案内した。長い道のりを経て、ジョンアイデルたちはついに、出雲大社に到着した。荘厳な佇まいの社殿は、圧倒的な存在感を放ち、彼らを静かに迎え入れた。神官は、彼らを社殿の中へと案内し、深々と頭を下げた。ジョンアイデルたちを出迎えた神官は、白装束を身にまとい、穏やかな笑みを浮かべていた。彼の周りには、神聖な空気が漂い、ジョンアイデルたちは、自然と背筋が伸びる思いだった。
「事情は分かってます、光の精霊との契約でございますよね。光の精霊は二体で構成されてます、陽の精霊ルーメン、そして、月の精霊ルナ」神官の声は、静かだが、力強かった。神官は、光の精霊について語り終えると、静かに言った。
「光の精霊との契約は、容易ではありません。あなた方には、試練が待ち受けているでしょう」神官の言葉に、ジョンアイデルたちは、覚悟を決めた表情を浮かべた。神官の説明を聞き終えたジョンアイデルは、感心したように頷き、ハキハキと言った。「ルーメンとルナ、どちらも強力な精霊だな。確か、光の神殿にいるんだよな」彼の言葉には、光の精霊に関する知識と、神官への信頼が感じられた。ジョンアイデルの言葉に、神官は満足そうに頷いた。
「そうでございます、光の神殿は二つの塔で作られてる神聖なる宮殿、陽の塔にルーメン、月の塔にルナがいます」神官の説明を聞き終えたプラチヌムは、少し不安そうな表情を浮かべ、ハキハキと言った。
「でも、入るにも必要なものがあるんでしょう」彼女の言葉には、光の神殿に入るための条件を知りたいという気持ちが込められていた。プラチヌムの質問に、神官は穏やかな口調で答えた。
「それは太陽と月を象徴するエンブレムストーンです。陽の塔に入るには太陽のエンブレムストーン、月の塔に入るには月のエンブレムストーンが必要です」神官の言葉には、光の神殿に入るための条件と、エンブレムストーンの重要性が示されていた。神官の説明が終わると、クレティアは、まるで当然のように、インベントリからサンエンブレムとムーンエンブレムを取り出した。
「もしかして、ワタシのこれがそれかな」彼女の行動に、ジョンアイデルたちも、神官も、驚きを隠せない様子だった。クレティアがエンブレムストーンを取り出すと、神官は目を見開き、興奮した口調で言った。
「太陽の象徴石に月の象徴石、そなた、それをどこで?」神官の言葉には、エンブレムストーンの希少性と、クレティアがそれらを持っていることへの驚きが込められていた。神官の質問に、クレティアは肩をすくめ、ハキハキと言った。
「ブリタニアのアルビオンシティで裏路地の露店で手に入れたけど。合計2ゴールドで手に入ったわ」彼女の言葉には、エンブレムストーンの価値を知らないことと、偶然手に入れたことへの驚きが込められていた。クレティアの言葉を聞いたジョンアイデルは拳を握りしめ、ハキハキと言った。
「とんでもないぞ、そんな安値で売られるとは、そもそも神聖なる象徴石を商売の品にすることが何たる罰当たりな」彼の行動には、怒りを抑えきれない様子が表れていた。ジョンアイデルの言葉に、神官は皮肉っぽく笑いながら言う
「その商売人には天罰が下るであろう。もっとも、神の力よりも金を選んだ愚か者に、天罰の意味が理解できるかどうか……。まあ、クレティア様の手元にあることが幸い」出雲大社の境内に、ルクスリアの声が響き渡った。
「ジョンアイデル、君には期待してる、共存と差別や偏見がない世界を作る、だが、今はアテチと君は敵同士、あぁ~、何たること、切ないこの感情」彼女の声は、喜びと悲しみが入り混じってる。ルクスリアの声が聞こえた瞬間、ジョンアイデルは戦闘態勢の構えになりハキハキと言った。
「今の声はルクスリア。姿を現せ」彼の行動には、ルクスリアに対する警戒心と、彼女と対峙する覚悟が表れていた。ジョンアイデルの声を聞いたルクスリアは、悲しげな表情を浮かべ、客室に入った。彼女の心は、ジョンアイデルに対する複雑な感情で満たされていた。
「言われなくても、それに貴方が悪いのよ…、アテチの胸を締め付けるさせるほどの感情を持たせるんだから」彼女の言葉には、ジョンアイデルへの愛情と、彼との関係に対する葛藤が込められていた。ルクスリアの服装を見た神官は、戸惑いを隠せず、ハキハキと言った。
「貴様、この神聖なる大社になんとも不敬な格好で来るとは。一体、何を考えているのだ」彼の言葉には、ルクスリアの行動に対する理解不能さと、彼女の目的を探ろうとする気持ちが込められていた。神官の言葉を聞いたルクスリアは、動じることなく、ハキハキと言った。
「それを言うなら、クレティアやルミカ、そして、そこのアールヴの女性の服装もそうじゃないかしら。アテチだけを責めるのは、不公平だわ」彼女の言葉には、神官の言葉に対する反論と自分だけが責められることへの不満が込められていた。ルクスリアの言葉を聞いた神官は、冷たい視線をルクスリアに向け、ハキハキと言った。
「黙れ!貴様からは物凄い穢れを感じる!その穢れを清めずにくるとはこの出雲大社を汚す行為だ。すぐにここから立ち去れぃ!」彼の言葉には、ルクスリアに対する強い威圧感と、彼女を排除しようとする強い意志が込められていた。神官の言葉を聞いたルクスリアは、少し寂しそうな表情を浮かべ、ハキハキと言った。
「え~~!アテチは本来は願掛けだけで来たんですよ、なのに、酷〜い。本当は、みんなと仲良くしたいだけなのに……」彼女の言葉には、本音を隠しながらも、孤独を感じている気持ちが滲み出ていた。ルクスリアと神官のやり取りを静観していたクレティアは、ルクスリアことアスモディンに向かって、怒りを露わにし、ハキハキと言った。
「アスモディン、お前にはやまほど聞きたいことがある。ミクスタッド宮殿からの家出、犯罪組織への加担、そして、お前は何よりそれを悪いと思ってるのか」彼女の言葉には、ルクスリアことアスモディンに対する怒りと、彼の行動を許せないという強い意志が込められていた。クレティアの言葉を聞いたルクスリアは、少し考え込むような表情を浮かべ、ハキハキと言った。
「クリミナルデビルに入ったことは後悔してないわよ、別に善悪の区別なんかつけてない、この世では何が正義とかは立場によって変わるじゃない。正義とは、結局、勝者が作り上げた幻想に過ぎないのよ」彼女の言葉には、独自の哲学と、世の中に対する深い洞察が込められていた。ルクスリアの言葉を聞いたジョンアイデルは、少し寂しそうな表情を浮かべてハキハキと言った。
「俺から言うことは一つだ、邪魔立てするなら容赦せん。本当は、お前と争いたくないんだがな……」彼の言葉には、ルクスリアに対する複雑な感情と、彼女との関係を修復したいという願いが込められていた。ジョンアイデルの言葉を聞いたルクスリアは、少し寂しそうな表情を浮かべ、ハキハキと言った。
「ジョンアイデル、君はやっぱり優しいんだよね、どこかでは和解できるかもと思ってるんだよね、でも、アテチもやることがあるからさ。本当はねぇ~、君と一緒にいたいんだけどね……」彼女の言葉には、本音を隠しながらも、ジョンアイデルへの愛情と、彼との別れを惜しむ気持ちが滲み出ていた。ルクスリアが撤退した後、ジョンアイデルは再び立ち上がり、強い決意を込めて、ハキハキと言った。
「馬鹿者が!なーにがやるべきことだよ…、クリミナルデビルのやり方なんかクソ喰らえだろうが!必ず、あいつを救い出す!正しい道に連れ戻してやる!」彼の言葉には、ルクスリアを救い出すという強い決意と、彼女を諦めないという強い意志が込められていた。ジョンアイデルの言葉を聞いたクレティアは、そっと彼を抱きしめ、少し寂しそうな表情で言った。
「やはり優しすぎるな、でも、それが貴方のいいところなんでしょうね、ワタシ達が君を支える。お願いだから、無理しないで……」彼女の行動と言葉には、ジョンアイデルに対する心配と、彼を失うことへの恐れが滲み出ていた。クレティアの言葉を聞いた神官は、少し微笑み、ハキハキと言った。
「では、光の宮殿に案内しましょう。あなた方なら、きっと光の力を使いこなせるはずです」神官は、ジョンアイデルたちを、出雲大社の裏側にある、荘厳な雰囲気の漂う庭園へと案内した。出雲大社の裏庭にひっそりと佇む神殿は、二つの塔で構成されていた。太陽の塔は、赤色の石材で造られており、表面には、太陽神を讃える壁画が描かれていた。月の塔は、青色の石材で造られており、表面には、月神に祈りを捧げる人々の姿が描かれていた。神殿の光景を目の当たりにしたジョンアイデルは、激しい頭痛に襲われ、頭を押さえながら苦悶の表情を浮かべた。
「これは何という神秘なること、うぅ~。頭が割れるように痛い……」彼の言葉には、神殿の力が、彼の精神に大きな負担をかけていることが示唆されていた。ジョンアイデルが頭を押さえるのを見たクレティアは、優しく彼の肩に手を添え、ハキハキと言った。
「ジョンアイデル、大丈夫?無理しないで」ジョンアイデルは、混乱した表情で、ハキハキと言った。
「ああ、クレティア……。この神殿をみると、どうしようもなく懐かしい気持ちになるんだ。そうだ、俺は確かにこの神殿に昔来たことがある。でも、いつ、誰と、何のために……思い出せないんだ」ジョンアイデルの言葉を聞いたクレティアは、迷うことなく、ハキハキと言った。
「先に陽の塔の攻略からだね。ジョンアイデル、ワタシについてきて」クレティアは、太陽のエンブレムストーンを高々と掲げた。すると、エンブレムストーンは眩い光を放ち、陽の塔の扉の鍵が開いた。クレティアが太陽のエンブレムストーンを掲げ、陽の塔の扉が開かれた。ジョンアイデルたちは、異様な雰囲気に包まれたエントランスへと足を踏み入れた。そこは、まるで別の世界に迷い込んだかのように、現実離れした空間だった。何者かが立ちふさがる。エントランスに足を踏み入れた瞬間、ルミカは鋭い視線を周囲に向け、ハキハキと言った。
「コイツ、ウシグルマデビラーと同じ気配する。警戒して!」クレティアたちの目の前に立ちはだかったのは、太陽神を連想させる、巨大な石の巨人だった。その体は、黄金色に輝く岩石で構成されており、まるで太陽の化身のようだった。石の巨人を見たジョンアイデルは、覚悟を決めたように、ハキハキと言った。
「ルクスリアのやつ、デビルモンスターを送り込んだのかよ。だが、絶対に諦めない。必ず、あいつを止めてみせる」彼の言葉には、ルクスリアを救い出すという強い決意と、彼女を諦めないという強い意志が込められていた。石の巨人が、ジョンアイデルたちを見下しながら、ハキハキと言った。
「ガゴォーー、我が名はサンゴッドデビラー!ジョンアイデル、お前は捕獲、他のものは排除!哀れなヒトどもよ、太陽神の力にひれ伏すがいい!」サンゴッドデビラーの言葉には、嘲弄と、優越感が込められていた。サンゴッドデビラーの言葉を聞いたジョンアイデルは、覚悟を決めたようにハキハキと言った。
「神を名乗るとは何たる罰当たりだ!貴様のその野望は、ここで打ち砕く!そして、必ず、ルクスリアを救い出す!」彼の言葉には、サンゴッドデビラーを倒すという強い決意とルクスリアを諦めないという強い意志が込められていた。ジョンアイデルの言葉に激昂したサンゴッドデビラーは、額の赤い石から、太陽のエネルギーを凝縮したような熱線を放った。
「ほ、ほざけーー!」その威力は、触れるもの全てを灰に変えるほどだった。しかし、ジョンアイデルは、反射の概念を極限まで高め、熱線を完璧に制御し、サンゴッドデビラー自身に跳ね返した。ジョンアイデルの反射を、鼻で笑い飛ばすように、サンゴッドデビラーは、ハキハキと言った。
「フン、馬鹿め、太陽に太陽の力をぶっつけても無意味!貴様らの浅知恵など、私には通用しない!」しかし、プラチヌムの水流が額に命中した瞬間、サンゴッドデビラーの表情は一変した
「それ!」水流は、赤い石の力を弱め、サンゴッドデビラーの動きを鈍らせた。プラチヌムの攻撃に、わずかに動揺したサンゴッドデビラーは、焦りを隠せない様子で、ハキハキと言った。
「コイツ、エレメンタリストか、少し厄介だな…。しかも、属性の概念体か。早く片付けないと、ルクスリア様に申し訳が立たない」彼の言葉にはプラチヌムを早く倒さなければならないという焦燥感が込められていた。サンゴッドデビラーがプラチヌムに気を取られているのを見て、ルミカは、警告するように、ハキハキと言った。
「よそ見厳禁!貴様の罪は、貴様自身を滅ぼす!」ルミカが天秤を具現化し、サンゴッドデビラーの罪を量ると、サンゴッドデビラーのほうが、まるで底なし沼に沈むかのように、ゆっくりと下に傾き、周囲は、絶望的な黒雲に覆われた。天秤がサンゴッドデビラーの罪の重さを示した瞬間、ルミカは、怒りを込めて叫んだ。
「いやさか、天罰!貴様の罪は、永遠に消えることはない!」すると、黒雲は、サンゴッドデビラーを締め付けるように彼の体に纏わりつき、絶望と苦痛を与えるとともに、内部から容赦なくダメージを与えた。黒雲に拘束され、身動きが取れなくなったサンゴッドデビラーは、怒りを露わにし、ハキハキと言った。
「うぐっうわぁ~、秤の概念体、クッソ、抜け出せねぇー!こ、こんなことで、この私めが倒されるはずがな〜い!」彼の言葉には、黒雲に対する怒りと、脱出できないことへの悔しさが込められていた。黒雲の中で藻掻き苦しむサンゴッドデビラーを、見下ろすように、クレティアは、自信に満ちた表情で、ハキハキと言った。
「ならば、これならどうかな、お前は老朽化するであろう」クレティアの言葉が終わると同時に、サンゴッドデビラーの身体は、まるで何百年も時が経過したかのように、表面に深いひびが入り、内部から崩壊し始めた。クレティアの老朽化の力によって、身体が崩壊していくサンゴッドデビラーは、混乱した表情でハキハキと言った。
「可能性の概念…、く、クソー、身体が…!一体、何が起こっているんだ?なぜ、こんなことに…!」彼の言葉には、クレティアの力の正体に対する困惑と、自らの行動に対する後悔が込められていた。クレティアの老朽化によって浄化されたサンゴッドデビラーに、ジョンアイデルは、未来への希望を込めて、ハキハキと言った。
「これで終わらせる!お前の魂を解放する!」ジョンアイデルの拳は、サンゴッドデビラーの胸の中心を優しく包み込み、彼の魂を解放した
「ウグァーーーーー、申し訳ありません、ルクスリア様、そして、ほかの八極大罪魔導化師の皆様……。ありがとう……。どうか、ルクスリア様を救ってください」サンゴッドデビラーの肉体は、光に包まれ、安らかに崩れ去っていった。サンゴッドデビラーの肉体が崩れ去った後、ジョンアイデルは、クリスタルをしっかりと握りしめ、未来への決意を新たにしながら、ハキハキと言った。
「やはり、これが使われてたか。これで2つ目だな。どうやって量産をしてるんだ……。必ず、ルクスリアを止めてみせる!そして、このクリスタルの謎を解き明かしてみせる!」彼の言葉にはルクスリアを止めるという強い決意と、クリスタルの謎を解き明かすという希望が込められていた。クレティアたちが先に進む中、ジョンアイデルは、周囲の景色をゆっくりと見渡し、懐かしむように言った。
「ここは…確か…。そうか、育ての親と来たんだ……。あの頃は、まだ子供だったな」ジョンアイデルが過去の思い出を語るのを聞き、クレティアは、ジョンアイデルの目をまっすぐ見つめ、励ますように言った。
「だけど、その育て親は酷いやつらだったんだよね。実験のため、わざわざ君を引き取ってクローンを作ったんだから。でも、過去は変えられない。大切なのは、これからどう生きるかだよね。一緒に、未来を切り開いていこう!」クレティアから育ての親の真実を聞かされたジョンアイデルは、クレティアの目をまっすぐ見つめ、未来への決意を新たにしながら言った。
「まあ、今となってはどうでもいいかな……。過去のことは忘れて、クレティア達と一緒に、新しい未来を築いていく!」彼の言葉には、過去を乗り越え、クレティア達と共に未来を切り開いていくという強い決意が込められていた。ジョンアイデルが過去を乗り越えようとするのを見て、クレティアは、微笑みかけ、優しい声で言った。
「過去を乗り越えてそして、強くなると誓うんだね。それでこそだよ。辛い過去を乗り越えて、きっと強くなれるよ」彼女の言葉には、ジョンアイデルを励まし、勇気づけようとする気持ちが込められていた。ジョンアイデルとクレティアが過去を乗り越え、未来への決意を新たにした瞬間、彼らの目の前に、まるで水面が揺らぐかのような空間の歪みが現れた。その歪みが徐々に大きくなり、光を放ち始めたかと思うと、中から現れたのは、なんと、亜紗珠と怜奈だった。
「亜紗珠さん!?怜奈さん!?どうしてここに!?」ジョンアイデルは、驚きのあまり、言葉を失った。空間の歪みから現れた亜紗珠は、悲しそうな表情で言った。
「もう父さんと呼ばないのか……。そんなに、私のことが嫌いになったのか?」亜紗珠の隣に立つ怜奈は、静かに目を閉じ、諦めたように言った。
「完全なる訣別か……。もう、私たちは、家族ではないんだね」亜紗珠と怜奈の言葉を聞いたジョンアイデルは、肩を落とし、諦めたように言った。
「今さら親ヅラかよ……。ぬけぬけと言えるな、俺を被検体として扱ったくせに……。だがもうどうでもいい」彼の言葉には、育ての親に対する諦めと無力感が込められていた。ジョンアイデルの言葉を聞いた亜紗珠は、戸惑った表情で、ジョンアイデルに近づき言った。
「確かに被検体として扱ったが、息子のように可愛かったのも事実なんだ……。どうして信じてくれないの?」亜紗珠の隣に立つ怜奈は、悲しそうな表情で、静かに言った。
「だけど、それでも復讐してやるとかは思わないんだね……。もう、私たちは、分かり合えないんだ」亜紗珠と怜奈の言葉を聞いたジョンアイデルは、顔を真っ赤にし、怒りを爆発させて言った。
「今さら、戸惑ったり悲しむか!自分の都合だけか!ふざけるな!」彼の言葉には、彼女たちに対する激しい怒りと、憎しみが込められていた。ジョンアイデルの言葉を聞いた亜紗珠は、ジョンアイデルに近づき、懇願するように言った。
「怒るのも無理はない……。だが、お前はそっくりすぎるんだよ……。そうかつての怜也とな……。だから、お願いだ……」亜紗珠の言葉を遮り、怜奈は、強い眼差しでジョンアイデルを見つめ、決意を込めて言った。
「そう、だから、回路をいじられたお前を引き取ったときに、玲夜の名前を仮初で与えたんだよ……。今度こそ、お前を間違った道に進ませない」亜紗珠と怜奈の告白を聞いたジョンアイデルは、クレティア達の目をまっすぐ見つめ、未来への決意を新たにするように言った。
「違和感の正体は分かったよ。俺を死んだ怜也という同じような子供と重ねたってことならばね。そのことは、どうとは言わない。だが、俺は過去に囚われない。クレティア達と共に、新しい未来を築いていく!」彼の言葉には、過去を乗り越え、クレティア達と共に未来を切り開いていくという強い決意が込められていた。ジョンアイデルの言葉を聞いた亜紗珠は、肩を落とし、静かに言った。
「もう何も言わない……。神無月家に戻ってくることはないことも分かった……。だが、感謝している」亜紗珠の言葉に重なるように、怜奈は、涙を流しながら、星の石のペンダントをジョンアイデルに手渡した。そのペンダントには、彼女たちの悲しみと、ジョンアイデルへの深い愛情が込められていた。星の石のペンダントを大切に抱きしめ、ジョンアイデルは感謝の気持ちを込めて言った。
「最後のプレゼントのつもりか……。一応はありがとうだな」ジョンアイデルの言葉を聞いた怜奈は、涙ながらに希望を込めて言った。
「ジョンアイデル、君は未来に歩くなら歩いてほしい。どうか、幸せになってほしい」怜奈の言葉に、ジョンアイデルは力強く頷いた。
「当たり前だ。貴様らはキチンと神無月家の後継者をキチンと育てろ!それが、俺が復讐しないでいる理由にしておく。必ず、幸せになってみせる」ジョンアイデルの言葉を聞いた亜紗珠は強い眼差しでジョンアイデルを見つめ、決意を込めて言った。
「後継者はキチンと育てる。ジョンアイデル、お前は幸せになることを一番に考えろ。それが、私たちの最後の約束だ」彼の言葉には、ジョンアイデルへの強い愛情と、彼の幸せを心から願う気持ちが込められていた亜紗珠は、涙を浮かべながら、ジョンアイデルに微笑みかけた。
「さようなら、ジョンアイデル……」怜奈は、静かにジョンアイデルを見つめ、小さく頷いた。亜紗珠と怜奈は、再び現れた空間の歪みに身を投じた。空間の歪みは、ゆっくりと閉じ始め、完全に閉じたとき、そこには、もう二人の姿はなかった。亜紗珠と怜奈が去った後、クレティアは明るい笑顔で言った。
「さあ、先に進もう!頂上には確実にルーメンがいるしね、きっと素晴らしい景色が待っているよ!」彼女の言葉には、困難な状況でも前向きに進み、未来への希望を失わない明るさが込められていた。ジョンアイデルとクレティア、ルミカ、プラチヌムは、目の前に現れた螺旋階段を見上げた。螺旋階段は、古びた石造りで、長い年月を経て磨り減った跡が見られた。一段一段の高さが不揃いで、足元がおぼつかない。壁には、蔦が絡みつき、薄暗い照明が不気味な影を落としている。螺旋階段の途中には、崩れかけた壁や、散乱した瓦礫が行く手を阻む。一行は、慎重に足元を確かめながら、障害物を乗り越えていった。螺旋階段を登り終え、扉の前に立ったジョンアイデルは、緊張した面持ちで息を呑んだ。
「ここがルーメンのいる場所か……」クレティアは、ジョンアイデルの肩に手を添え、静かに頷いた。扉を開け一行は進む。扉の向こうの奥には、巨大な玉座が置かれていた。玉座には、人影が座っているのが見える。
人影は、ゆっくりとこちらを向き、不気味な笑みを浮かべた。重々しい声が響き渡った。
「ようやく来ましたか……。ワタクシはルーメン、陽の精霊です」ルーメンの言葉を受け、クレティアは凛とした声で言った。
「我が名はクレティア。汝とは契約を交わすことを望む。求めることは、他種族との共存と、差別や偏見をなくすこと。すべての種族が平等に、幸せに暮らせる世界を築くことこそ、私の使命だ」彼女の言葉には、強い正義感と、世界を救うという使命感が込められていた。クレティアの言葉を聞いたルーメンは、友好的な笑顔で言った。
「なるほど、精霊の盟主は二人だけど、契約者になりしはクレティアさんか。素晴らしい。あなたのような高潔な方と契約できるとは、光栄ですね」しかし、彼女の目は笑っておらず、裏に何かを企んでいるような雰囲気を漂わせていた。ルーメンは、ジョンアイデルの方に艶めかしい視線を送り、小悪魔的な笑みを浮かべた。
「あら、よく見たら貴方イケメンじゃない!クレティアさん、契約交わすなら絶対にこの方と熱いキスを交わしたいわ!ダメかしら?」彼女の大胆なアプローチに、ジョンアイデルはドキドキし、クレティアは苦笑いする。ルーメンの言葉を聞いたクレティアは、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「コラー!何を言ってるんだ!ジョンアイデルは私の大切な人だ!誰にも渡さない!この変態!」彼女の激しい怒りと嫉妬に、ルーメンは面白そうに笑う。クレティアの言葉を聞いたルーメンは、微笑みながら落ち着いて言った。
「なーんて言うのはジョークよ。驚かせちゃった?トパーズを持ってるなら契約は可能よ。最初からそのつもりだったわ」彼女の計算高さと目的を隠す態度に、クレティアは疑念を抱き、ジョンアイデルは警戒する。ルーメンの言葉を聞いたクレティアは、真剣な表情で力強く言った。
「まったく笑えないことを……。覚悟はいい?トパーズなら持ってるよ」彼女は決意を秘めた瞳で、首飾りのトパーズの指輪をルーメンに向けた。握手を交わした瞬間、不思議な香りが漂い、耳には神秘的な音楽が聞こえてきた。トパーズの光が肌を刺すように感じられ、体の奥底から力が湧き上がってくる。パスがつながった時、世界が一変したかのような感覚に襲われた。パスがつながったのを確認したルーメンは、満足そうに頷き、明るい声で言った。
「これで契約は完了だよ!おめでとう、クレティア!」彼女の言葉には、契約が無事に終わったことへの満足感と、クレティアへの祝福が込められていた。契約の完了を告げた直後、ルーメンの瞳にいたずらっぽい光が宿った。彼女は口元を歪め、ニヤリと笑うと、ゆっくりとジョンアイデルに近づき始めた。その表情は、子供のような無邪気さと、妖艶な魅力が入り混じった、何かを企んでいるようなものだった。ルーメンの唇が触れた瞬間、ジョンアイデルの体に電流が走った。彼女の吐息は甘く、体温は高く、心臓の鼓動が早まるのを感じた。キスを終えた後も、しばらくの間、頭がぼーっとして、現実に戻って来られなかった。ルーメンのキスは、ジョンアイデルの脳を痺れさせた。彼の耳には、心臓の鼓動だけが響き、視界はぼやけていた。体中の感覚が研ぎ澄まされ、ルーメンの香りと温もりが、いつまでも消えずに残っているようだった。ルーメンの行為を目の当たりにしたクレティアは顔を真っ赤にして怒鳴った。
「ちょっと何してるのよ!ルーメン、あんたねぇ!いい加減にしなさいよ!ジョンアイデルはワタシのものなのよ!」彼女の激しい怒りと嫉妬が、言葉の端々から伝わってくる。クレティアの言葉を遮るように、ルミカは冷笑を浮かべながら言った。
「クレティア、いつからジョンアイデルを独占した気でいるのよ?勘違いしないでくれる?彼は誰のものでもないわ」彼女の言葉には、クレティアへの挑戦と、ジョンアイデルへの独占欲が滲み出ている。黄色の光に包まれたジョンアイデルは、安堵と幸福感に満たされていた。彼は、自分の中に眠っていた力が目覚めようとしているのを感じ、新たな希望に胸を膨らませた。しかし、その反面、これから何が起こるのか分からず、不安も感じていた。黄色の光が頂点に達した瞬間、ジョンアイデルの背中に微かな光の粒子が集まり始めた。それらは、まるで生きているかのように蠢き、徐々にその形を変えていく。やがて、光の粒子は一枚、一枚と羽の形を作り、美しく、鮮やかな虹色に輝き始めた。ジョンアイデルの指先が羽に触れた瞬間、体に電流が走った。羽は温かく、優しく、彼の体を包み込み、安心感を与えてくれた。そして、微かな風が羽を揺らし、心地よい音が耳に響いた。ジョンアイデルの羽は、トンボのような軽やかさと、鋭利な刃物の危険性を併せ持っていた。それは、彼の優しさと強さ、そして、彼が抱える葛藤を象徴していた。彼は、自由を愛する心と、敵を容赦なく切り裂く力を持っているのだ。ジョンアイデルの羽を見て、ルーメンは知識をひけらかすように言った。
「ジョンアイデルさん、おめでとうございます。羽を使った技を習得したのですね。通常の姿でも、羽技は様々な場面で役立ちますよ。例えば、飛行や防御、攻撃など、応用範囲は無限大です」彼女の言葉には、ジョンアイデルへの助言と、自分の知識をアピールしようとする意図が込められている。ルーメンの言葉を受けて、クレティアは力強く言った。
「次は月の塔よ。目的はルナとの契約。私たちは、何が何でもルナの力を手に入れなければならないの」彼女の言葉には、使命感と決意が込められており、仲間たちを鼓舞する力がある。




