エピック20【精霊の居所とアールヴシティなど】
クローンとの融合後のジョンアイデルは、活気に満ちた街、アルカシティへと戻ってきた。数日後、街の喧騒は彼の耳に届き、人々の笑顔は彼の心を温かく包んだ。アルカシティへの帰還から数日。ジョンアイデルは、クローンとの融合による疲労からようやく解放されつつあった。そんな時、彼はふと思い出したように仲間たちに問いかけた。
「そういや、俺たちがアステリア合衆国やブルタニアでの任務中に、授業はどうなってたんだ」いつもは穏やかな萌佳先生だが、今回は少し厳しい表情でジョンアイデルたちに駆け寄った。
「5日間も欠席とは、一体何をしていたの!その分は補習よ!明日から5日間、放課後補習ね。幸い、それだけだったから良かったわ……」彼女の言葉は、生徒たちを叱責するよりも、心配する気持ちの方が強かった。萌佳先生の言葉に続き、那月は鋭い視線でジョンアイデルたちを見据えた。
「重要な任務だったことは間違いない。だが、事前に連絡を入れるのは当然のことだ。…レプリカ計画の件だろうな? まさか、他の任務に私達を巻き込んでいるわけじゃないだろうな?」萌佳先生と那月先生との会話の後、ジョンアイデルは、やや強い口調で反論した。
「巻き込む、という表現は適切ではないと思います。しかし、那月先生からレプリカ計画の単語が出るとは思いませんでした。まさか…」那月は、落ち着いた声で説明した。
「私はこの件の直接の関係者ではありません。統括理事長から情報を得ただけです。」彼女の言葉は、状況を客観的に説明するものだった。萌佳先生は、にこやかにジョンアイデルたちを見つめながら、はきはきとした口調で言った。
「皆さん、期待されているんですよ。入試の成績、素晴らしかったですからね。特にジョンアイデルくん、あなたは特異な才能の持ち主。何かを大きく変えてくれる存在になるかもしれません。」彼女の言葉には、温かい励ましと、大きな期待が込められていた。翌日からは、早朝から夜遅くまで、ジョンアイデルとクレティアは勉強に励んだ。通常の授業では真剣に受講し、放課後には萌佳先生から課せられた補習課題に粘り強く取り組んだ。 時には疲れ果て、挫折しそうになることもあったが、二人は互いに支え合い、ついに今までの全ての単位を取得した。単位取得の報告を終え、萌佳先生は、重要な情報を告げた。
「クレティアさん、あなたには残りの元素精霊の居場所を教えましょう。ジョンアイデルくん、あなたには特殊精霊の居場所を教えましょう。これは、今後の皆さんの活動にとって、非常に重要な情報です。」那月は、少し険しい表情で言った。
「残る元素精霊は9体。光属性のルーメンとルナは光の神殿、闇属性のシャダークは暗黒の神殿にいます。メタルムとヴォルトは、人工的なエネルギーに満ちた発電工場に、ヴェノゲノムは汚染された廃病院に、そして、フロストはケルト国にそして、自然の力を持つピュトンはそこの古の森に…それぞれが、その属性に相応しい場所にいます。」ジョンアイデルが、鋭い視線で尋ねた。
「特殊精霊の居場所は?」 萌佳先生は、丁寧に説明した。
「特殊精霊は、通常の精霊とは異なり、特定の場所に留まらず、常に移動しています。そのため、正確な居場所を特定することは困難ですけどね。しかし、彼らには一定のパターンがありますので…」萌佳先生は、ジョンアイデルのウォーロックリングに新たな機能を追加した。
「この改良によって、リングは精霊探知機能も備えるようになりました。これがあれば、特殊精霊の探索も容易になるはずです。」ジョンアイデルは、静かに自問自答するように言った。
「精霊との契約…、神格化には必要なものだ。だが、全精霊を揃えることができるのか…、私の力…、全てが目覚めるその日まで、決して諦めない。」
「ねえ、ジョンアイデル。あなたみたいに、根源に触れて概念体になれるものかしら?」クレティアの言葉には、少しの不安が混じっていた。 ジョンアイデルは、自信に満ちた表情で答えた。
「十分可能だ。 君にも、その力は備わっている。」ジョンアイデルは、地図を指さしながら、慎重に言った。
「そうだな…この恩羅院大陸にも、根源が存在するらしい。この感じは感じるぞ、北東方面の森の中にあるアールヴシティ…、危険な場所かもしれないが…行ってみよう。」ジョンアイデルがアールヴタウンへの旅立ちを告げると、クレティアの隣にルミカが現れた。
「ジョンアイデル、アールヴシティに行くの?あの危険な場所へ? やっぱりあなたは男らしいわね!」ルミカの言葉には、驚きと、わずかな興奮が感じられた。クレティアは、ルミカを鋭い視線で睨みつけながら、はきはきと尋ねた。
「ルミカ、何か隠しているわよね?危険な場所だってわかっているのに、なぜそんなに嬉しそうなの?」 ルミカは、いたずらっぽく微笑みながら答えた。
「アールヴの女性たちは、本当に美しいのよ。しかも、服装も大胆で…、ジョンアイデルには、たまらない刺激になるかもね。」ルミカの言葉に少し照れながら、ジョンアイデルは、はきはきとした口調で言った。
「さ、さてと、アールヴシティに向かおう。早くしないと日が暮れる。」根源への手がかりを求め、ルミカ、クレティア、そしてジョンアイデルの三人は、入念な準備を終えた。彼らの目的地は、恩羅院大陸北東の森。そこには、彼らの運命を大きく変える何かが待ち受けていることを彼らは知っていた。深い森の中を、彼らは慎重に進んでいった。やがて、視界が開けたその先に、不気味なほど静かな門があった。そして、その門の前にはアールヴと思われる二人が、じっとこちらを見つめていた。
彼女らの鋭い視線は、三人に緊張感を与えた。森を抜け、ついにアールヴの門にたどり着いた三人。門の前には、屈強なアールヴの門番が立ちはだかっていた。
「待て!ここはアールヴの領域だ。よそ者は立ち去れ。」ジョンアイデルは、一歩前に進み出て、真剣な眼差しで言った。
「我々は、この地に根源があると聞き、やってきた。どうか、力を貸してほしい。」アールヴの門番は、ジョンアイデルの手の甲の星の痣を見た途端、態度を豹変させた。その痣は、ジョースター家の者であることを示す、特別な印だったのだ。
「な、なんと…、ジョースター家の御方… 、失礼いたしました!どうぞ、お通りください。お連れの方々も、ご一緒に。」彼の言葉には、ジョースター家に対する畏敬の念が感じられた。門を抜けると、予想をはるかに超える数のアールヴたちが目に飛び込んできた。彼女らは、自然と一体化した生活を送っており、穏やかで、そしてどこか神秘的な雰囲気を漂わせていた。子供たちは、木々の間を走り回り、大人たちは、静かに仕事をしていた。その光景は、まるで絵画のようだった。
アールヴの街で、ジョンアイデルは衝撃的な光景を目撃した。アールヴの女性たちは、皆、ビキニのような服装をしていたのだ
「こ、これは…、アールヴの女性たちは、みんな…、こんな格好をしているのか…?」クレティアは、彼の驚きを察して説明した。
「驚かないで。アールヴの文化では、自然と一体になることが大切なの。だから、こんな服装をしているのよ勿論、この街の外でなら他の種族同様の服装をするわよ」ジョンアイデルは、少し照れくさそうに、はきはきとした口調で言った。
「へぇ…そうなんだ…、アールヴの女性たちはみんな胸が かなり大きいんだな…」アールヴたちの街を散策していたジョンアイデルは、彼女らの服装に見とれていた。その時、緑色の髪に水色の服を着たアールヴの女性が、優しく声をかけた。
「おやおや、何かお困りかしら? アタシはヒスイと申します。どうぞ、ごゆっくり。」ヒスイとの会話が終わると、今度は白髪のオレンジ色の服を着たアールヴの女性が、ジョンアイデルたちに話しかけてきた。
「珍しいお方ですね。 私はメノウです。」 ジョンアイデルは、彼女の言葉に少し緊張しながらも、礼儀正しく返事をした。メノウとの挨拶もそこそこに、今度は緑色のジャケットを羽織った黒ビキニ姿の白髪アールヴが、興味深そうにジョンアイデルに近づいてきた。
「あら、いいにおい。どこから香ってくるのかと思えば、あなただったのね。いやさか…これはこれは。私はエスメロって言うのよ。よろしくね。」 ジョンアイデルは、その距離感に少し戸惑いながらも、挨拶を返した。次々とアールヴの女性たちに声をかけられたジョンアイデルは、少し戸惑いを感じていた。黒いビキニのアールヴは、そんな彼を見て、笑顔で言った。
「あらあら、なんてかっこいい方… あたしはオパルです。」 ジョンアイデルは、慌てて頭を下げた。次々と大人たちのアールヴに声をかけられた後、最後に小さなアールヴの女の子が近づいてきた
「あたしはティナ!よろしくね!」 ジョンアイデルは、彼女の可愛らしさに思わず笑顔になった。ルミカは、少し皮肉を交えた口調で言った。
「あらあら、ジョンアイデル。結構モテてるじゃない。あのちょっと抜けた感じと、男らしいところが、いいバランスで効いてるのかもね。」アールヴたちの嬌声と、華やかな衣装に囲まれたジョンアイデルは、驚きと興奮が入り混じった複雑な表情をしていた。
「こ、これは…、まさかこんなに…アールヴたちに囲まれるとは…、予想外すぎる…」彼は、少し赤面しながらも、その状況を楽しんでいるようだった。アールヴたちの騒ぎは、黒いビキニを着た、しかし威厳のあるアールヴの登場によって、たちまち静まった。
彼女を目にしたアールヴたちは、皆、静かに頭を下げた。騒々しかった空間は、瞬く間に静寂に包まれたセレンは、ジョンアイデルをじっと見つめながら、ゆっくりと口を開いた。
「何か騒がしいと思ったら、久しぶりに男性のお客様がいらしていたのですね。はじめまして、私はセレンと申します。あなた方は、一体何をしにいらしたのですか?」ジョンアイデルは、意味深な表情で言った。
「そうだった、実は、この地に眠ると言われている『根源』…、その存在を確かめるため、そして… その力を得るために、私はここに来たのです。」ジョンアイデルの目的を聞き、セレンは静かに言った。
「そのためには、族長である大母神様にお会いする必要がありますね。 大母神様は、この地の全てを知っておられます。」ジョンアイデルは、畏敬の念を込めて尋ねた。
「大母神…、本物の神格者…なのですか?」 セレンは、神聖な雰囲気を漂わせながら答えた。
「そうです。アウロム様と申します。さあ、私の後ろについてきてください。大母神様への謁見は、決して容易ではありません。」セレンの後姿に続き、ジョンアイデル、クレティア、ルミナは緊張感に包まれながら歩いていた。 やがて、彼らの前に現れた巨大な屋敷は、彼らの期待と不安を同時にかき立てた。自然の素材で作られたその屋敷は、神聖さと、どこか畏怖すべき雰囲気を漂わせていた。重厚な扉をセレンが押し開くと、薄暗く、神聖な空気が漂う屋敷の内部が現れた。セレンは、その空気に全く動じることなく、先頭に立って屋敷の中へ入っていく。ジョンアイデル、クレティア、ルミナは、息を呑むような思いで、彼女の後に続いた。巨大な椅子に、アウロムは静かに座っていた。
その姿は、圧倒的な威厳と、神聖な雰囲気を漂わせていた。彼女の存在感は、部屋全体を支配していた。
「アウロム様、会わせたい者がおります。」セレンの報告に、アウロムは鋭い視線をジョンアイデルたちに向けた。
「なるほど、そこの男性と思われる方と女性二人か。彼らの目的は?」アウロムの問いかけに、ジョンアイデルは迷うことなく答えた。
「この地に眠る根源に用があります。その力を借りて、成し遂げたいことがあるのです。」アウロムは、威厳のある声で、はきはきと告げた。
「根源は、アールヴシティの地下にある。容易にたどり着ける場所ではない。」
「地下にあるのですね。具体的に、どうすればそこへたどり着けるのでしょうか?」ジョンアイデルは、正確な情報を得るために、はきはきと質問した。アウロムは、ジョンアイデルに釘を刺すように言った。
「アールヴシティの洞窟から行けますね。しかし、ジョンアイデルくんは行かない方がいいですよ。あなたは既に概念体です。無理に近づけば、危険です。」クレティアは、ジョンアイデルの気持ちを察するように、はきはきと説明した。
「概念体への移行は、ワタシとルミカだけで十分。ジョンアイデル、あなたはアールヴシティの地上で、私たちの帰りを待ってて。危険な場所へ行く必要はないのよ。」ルミカは、落ち着いた声で同意した。
「そうね。彼は、地上で待機するのが最善策でしょう。」ジョンアイデルは、自身の経験を踏まえ、クレティアとルミカに語りかけた。
「クレティア、ルミカ、概念体になるのは、想像以上に大変なことだ。それでも、君たちが決意したのなら、俺からアドバイスがある。概念体になるには、既に実体化した概念体を取り込むか、根源に触れてその力を宿す必要がある。どちらも、安易な気持ちで挑むべきではない。」クレティアとルミカは、固い決意を胸に、アールヴ洞窟へと足を踏み入れた。
「さてと、クレティアとルミカは洞窟に向かったし、僕は観光でも楽しむとするか。」ジョンアイデルがそう言い終えるか否かのうちに、アウロムが素早く彼の元へ駆け寄り、抱きついた。ジョンアイデルは、驚きと戸惑いが入り混じった表情で言った。
「アウロムさん、何をなさるんですか!?」アウロムは、いたずらっぽい笑みを浮かべながら、ジョンアイデルを見つめた。
「あらあら、二人きりになったわねぇ〜、それに、君って、本当にいい体してるわね。タイプだわ。」突然、奥の部屋の扉が開き、黒色のビキニ姿でプラチナブロンドヘアのアールヴが姿を現して椅子に座る
その瞬間、空気が張り詰めた。
「えっ!?母様…これはどういうことですか?」プラチナブロンドヘアのビキニ姿のアールヴは、戸惑いの表情で尋ねた。アウロムははきはきと、まるで計画通りであるかのように言った。
「プラチヌム、この男性と思われる方を快楽に溺れさせるのよ。どうかしら?」ジョンアイデルは、信じられないといった表情で言葉を絞り出した。
「ま、まさか、俺のことを性的な目で見てるのか…?」ジョンアイデルは、信じられない光景を目の当たりにした。アウロムとプラチヌムが、突然裸になり、そして、自分まで裸にされてしまったのだ。そして、三人の間には、言葉では言い表せない、激しい時間が流れた。場面変わって、緊張感に包まれたアールヴ洞窟。クレティアとルミカは、それぞれが複雑な思いを抱えながら、その奥へと足を踏み入れていた。
「そういえば、ルミカってウィザードリング持ってなかったよね」クレティアが何気なく尋ねると、ルミカは意外なものを取り出した。
「ウィザードリングって、これのこと?」彼女が見せたのは、クレティアの指輪と同じ、虹色の宝石が埋め込まれた指輪だった。
「なんで持ってるの…?」クレティアは、ルミカを疑うような視線を向けながら、問い詰めた。ルミカは、クレティアの問いかけに、落ち着いた様子で答えた
「これは、ミクスタッド宮殿の宝物庫にあるものよ。正確にはあったもの。私の分を含めて、4つ減ってるって報告があったわ。」
「なるほど、SMOからジョンアイデルに渡されたウィザードリングは、もともとはミクスタッド宮殿の宝物庫から流出したものだったのね。でも…4つ?ワタシの分、ルミカの分、そしてジョンアイデルの分…、あと一つは、まさか…!」クレティアは、推理を巡らせ、ある可能性にたどり着いた。緊迫した沈黙が流れ、その時、ルクスリアが現れた。
「あと一つは…アテチだよー」彼女の言葉は、予想外の事実を告げていた。険悪な空気が漂う中でクレティアの鋭い声が響いた。
「アスモディン、あんた、ここに現れて何のつもり?」
「根源と概念体の研究…だよ。リヴァイアサン様も、ヒト使いは容赦ないからね…」ルミカの言葉には、強い疑念が込められていた。
「もしかして…あんた、本当に根源に触れようとしてるの?」ルクスリアは、それを隠すことなく認めた。
「そーよ。アヴァやんはオラクルだし、そして、リヴァイアサン様は日本に向かってるし、今がチャンスでしょ?」口を開いた。緊迫した空気が、洞窟を満たしていた。
「予想外だ…、クリミナルデビルが、根源と概念体に…!」クレティアの言葉に、ルミカも驚きを隠せない。ルクスリアは、二人の言葉を無視するように、洞窟の奥へと進んでいく。
「根源に触れるのは、別に何人いても構わないしさぁー。さあ、追いかけてくるがいいわよ。」クレティアとルミカは、必死にルクスリアを追いかけた。しかし彼女の身軽さには敵わず、しばらくしてようやく追いついた。
「…なんて、すばしこいのよ!」ルミカは、息を切らしながら、ルクスリアの驚くべき身軽さに感嘆した。
「さてと、いよいよだね」ルクスリアは、計画の成就を確信したように言った。彼女は迷うことなく階段を降りていく。クレティアとルミカは、彼女の野望を阻止するため、後に続いた。階段を下りきると、そこは薄暗く、幻想的な空間だった。中心には、虹色の光を放つ球体が静かに浮かび、その傍らには、人影のようなものが佇んでいた。
ルミカの言葉は、状況を明確に示していた。
「クレティア、根源と概念体だ。いよいよ、その時が来たわけだね」クレティアは、静かに頷いた。
「確かにね」ルクスリアは、その言葉に反応するように、目的達成へ向け、根源へと近づいていった。ルクスリアの行く手を阻むように、概念体が現れた。その存在感は圧倒的で、ルクスリアを威圧するかのようだった。
「待て。可能性の概念体である、デトルを無視するとは何事か」
「アスモディンの計画を進めさせることになりかねないが、仕方ない…!」クレティアは焦燥感をあらわにしつつ、概念体に向かって叫んだ。
「やい、概念体!用があるのはワタシだ!」デトルは、興味深そうにクレティアを見つめた。
「ほお、お前がか」その言葉には、好奇心が滲み出ていた。虹色に輝く根源。ルミカとルクスリアは、畏敬の念を込めて、その神秘的な存在に触れた。触れた瞬間、何とも言えない感覚が、二人の体中を駆け巡った。天秤の輝きがルミカを包み込んだ時、彼女は目を閉じ、静かにその感覚に身を委ねた。彼女の表情は、穏やかで、そしてどこか神聖な輝きを帯びていた。ルクスリアの周囲に、血のように赤く、そして毒のように紫がかった、禍々しい光が渦巻いた。その光は、彼女の全身を覆い尽くし、まるで悪夢の中にいるかのようだった。ルミカの問いかけは、状況の緊迫さを際立たせた。
「これで概念体になったのか…?」ルクスリアの笑い声は、不気味で、そして恐ろしい。
「力があふれるぅ〜、キャーキャッキャッキャッキャ〜!」周囲は、彼女の力によって、現実と幻想が入り混じる、危険な空間へと変貌していった。
「この概念は夢幻の概念、キャーキャッキャッキャッキャ〜!」
「あいつ、概念体に…!」クレティアは、焦燥感をあらわにし、ルクスリアを睨みつけた。デトルは、冷静に状況を分析し、告げた。
「新たな概念体、二体創生。ルミカは秤いや〇〇、そして、アスモディンは夢想」デトルは、冷静に状況を分析し、結論を下した。
「否、単純な二体創生ではない。新たにもう二体創生された、マーモンが混沌の概念体、そして、リヴァイアサンが魔科学の概念体…、この二つの概念体の出現は、予期せぬ事態を引き起こすだろう」
「キャーキャッキャッキャッキャ!アヴァやんもリヴァイアサン様も根源に触れて見事に、これで任務成功!」ルクスリアは、目的を達成した満足感に浸りながら、空間に歪みを作り出し、悠然と姿を消した。クレティアは、焦燥感を隠せない様子で言った。
「しかし…これで概念体になってないのは、ワタシだけなのか…」クレティアの言葉を受け、デトルは核心を突くような問いを投げかけた。
「何焦ってる?お前は概念体になってどうしたい?」その問いは、クレティアの心の奥底にある迷いを暴き出すようだった。
「決まってるのよ!ジョンアイデルの力になりたい!」クレティアは、情熱的な想いを込めて叫んだ。その声は彼女のジョンアイデルへの深い愛情を物語っていた。デトルは、クレティアに危険なほど近づき、動きを止めた。
「なるほど…愛する人のためか…」そう囁くと自身の胸の中心を掴んだ。その行動は、まるで何かを確かめるかのようだった。デトルの胸の中心から現れたのは、黒と虹色が不気味に混ざり合った、異形の球体だった。それは、見る者の心を惑わせるような、奇妙な輝きを放っていた。
「な、何を!?」クレティアは戸惑いながらも問いかけた。デトルは何も答えず、ただ静かに、球体をクレティアの胸の中心に押し付けた。その行動には、確固たる意志が感じられた。デトルの言葉は、重く、そして、優しかった。
「お前が新しくなる可能性の概念体だ。お前にその役目を譲る」球体がクレティアの体内に入ると、彼女の肉体は聖なる光に包まれた。それは、彼女が新たな存在へと生まれ変わる瞬間だった。光が薄れる中、クレティアは自身の頭に手をやった。そこには、いつもの狐耳に加え、異質なエルフ耳が存在していた。
「これは…一体?」彼女は戸惑いを隠せない。その場には、他の者たちとは異なり、軍服を彷彿とさせる服装を身に着けたアールヴ族の姿があった。
「はじめまして、私はデュナミス。君が新たな可能性の概念体か」デュナミスの声には、クレティアへの期待と、ほんの少しの不安が入り混じっていた。
「そうですね、ワタシが新たになりました」クレティアの声は、以前とはわずかに異なっていた。新たな力を得た彼女は、どこか落ち着いているようだった。
「そうですか、君は可能性というものはどういうものと考えてる?」デュナミスの質問には、クレティアの力量を測ろうとする意図が感じられた。
「さまざまな事象に潜在的および表面的にあるものと認識してる」クレティアは、その意図を察知し、冷静に答えた。
「正解だな、その答えなら使い方を間違えないだろう、精霊の盟主でありながら可能性の概念体よ」デュナミスの言葉は、クレティアへの期待を込めた激励だった。
「うん、その役割は全うする」クレティアの瞳には、強い決意が宿っていた。クレティアとルミカが戻った屋敷は、静かに彼女たちを迎え入れるだろう。しかし、その静けさの裏には、様々な出来事が待ち受けているのかもしれない。屋敷の扉を開けたクレティアとルミカは、思わず息を呑んだ。そこにいたのは、ジョンアイデル、アウロム、プラチヌムの三人が、互いを求め合うように抱きしめ合う姿だった。クレティアたちの登場により、甘く蕩けるような空気は一変した。ジョンアイデルたちは、気まずそうに服を身につけ始めた。クレティアは冷静に分析する。
「まさか、アールヴは性欲がすごい種族というのは知ってたけどここまでとは」一方、ルミカは心配そうに尋ねる。
「えっ!?まさか、ジョンアイデルの純潔が奪われたの?」ジョンアイデルは必死に訴えた。
「俺は断ったんだよ!だが、この二人が精神操作の魔法と媚薬などを使って仕向けたんだよ!」クレティアは語気を強めて言った。
「ちょっと、アウロムさん、プラチヌムさん、それはやり過ぎでは?」アウロムは艶然と笑いながら言った。
「だって、この殿方、奥手過ぎるんだもん。そうでもしないとしたがらないし」プラチヌムも恍惚とした表情で付け加えた。
「ジョンアイデルさん、すごく気持ちいいし」クレティアは皮肉っぽく怒りを込めて言った
「純潔を奪う行動がどんなものか分かってないみたいだね!門番は神聖な場所みたいに言ってたが、そんな感じしないね。神聖ならそもそもそんなことを容易く行わない!本当に神聖なのか疑わしい」アウロムは怒りを露わにして叫んだ。
「今の言葉は侮辱だ! 神聖ではない? 取り消せ!」ジョンアイデルは悲しみを押し殺して尋ねた。
「じゃあ、聞きますよ。アールヴは男性を何だと思ってるんですか……?」アウロムは冷たい笑みを浮かべながら言った。
「そりゃ、子孫繁栄に必要な存在としか見てないけど、それ以外に何があるの?」ジョンアイデルはアウロムの言葉に落胆し、肩を落としたのである。
「そうか……。やっぱり、他種族との価値観とは違うんだな」ジョンアイデルの表情は、失望の色を濃くし、今にも涙がこぼれ落ちそうだった。アウロムはジョンアイデルの涙の意味が分からず、きょとんとした表情を浮かべた。プラチヌムも混乱したように言った。
「どうして、泣いてるの? なんで? アタシ達の価値観と他種族の価値観は違うの?」クレティアは優しく語りかけた。
「確かに他種族にも子孫繁栄の本能もある。だが、それは愛あってこそなんだよ。愛があれば、もっと温かい関係を築けるはず」プラチヌムは感動したように呟いた。
「愛か……。そういうことなんだ。互いを分かり合い、そして好きという気持ちがあって結ばれて、そして子供をって言う過程が大事なんだね……」アウロムは力強く主張した。
「アールヴにとって、子孫繁栄こそが全てだ。それこそ真理であり、神聖な意志なのだから」ジョンアイデルは悲しげな表情で、しかし力強く言った。
「本気でそれを言っているなら、アールヴという種族は滅亡するぞ……。それは預言するぞ。どうか、そうなってほしくない」アウロムは傲慢な笑みを浮かべながら言った。
「アールヴは不滅よ。死ぬことなどありえない。他種族の雄と交わり、そして繁栄する。なぜこの街にアールヴしかいないか疑問に思うなんて愚かしいわね。それは用が済んだ雄は、当然、滅びているからよ」ジョンアイデルは悲しげな声で言った。
「お前……。それを俺の前で言うのか。今のその言葉は、俺の共存繁栄の意図を完全に踏みにじり、敵対することを意味するぞ……。なぜ、分かり合えないんだ」アウロムはジョンアイデルの反応をうかがうように、静かに言った。
「敵と捉えるなら、どうする気? あなたに、アールヴと戦う力があるのかしら」ジョンアイデルは怒りをあらわにし、叫んだ。
「上等だ! 敵と認めるなら、徹底的に叩き潰すだけ!」ジョンアイデルから黒いオーラが溢れ出すと、アウロムは明らかに動揺し、後ずさった。その顔には、見たことのない恐怖の色が浮かんでいた。アウロムは恐怖に怯えながら、後ずさりながら言った。
「な、何……!? い、今の……? は、初めて会った時の貴方とは、なにか違う……。な、なに!? 一体、どういうことなの……!?」ジョンアイデルの声は神秘的な響きを帯び、力強く宣言した。
「それもそうだよ。私は精霊であり、魔族、魔精。そして、全ての始まり、起源の精霊!」アウロムは恐怖に顔を歪め、後ずさりながら言った
「えっと、ま、まさか……! この気配はフォンセ様……!? イヤイヤありえない、あのお方は、滅びたはずでは……!」ジョンアイデルの身体を借りたフォンセは、力強く宣言した。
「お前は勘違いしてる!滅びたのではない! 託したのだ! そう、ジョンアイデルにな! ジョンアイデルの思想と私の思想は同じ! 共存繁栄、差別や偏見をなくすこと!」アウロムは苛立ちを隠せずに言った。
「だったら、なぜ今さら! 私たちを試すような真似はやめてください」フォンセは怒りを押し殺した声で言った。
「お前は失望させるようなことを言った。そう、子孫繁栄のためなら、他の種族との分かり合いなどどうでもいい、そう言ったんだろうによ! その言葉は、私の理想を裏切るものだ!」アウロムは懇願するような眼差しで、フォンセに訴えた。
「待ってください……! 確かにアールヴの子孫繁栄を第一に考えています。ですが、アールヴの自然との共存、そして神聖なる儀式だけは残しておきたいのです……。どうか、ご理解ください……」フォンセは怒りをあらわにし、声を荒げた。
「そのためなら、用済みになった者を粗雑に扱うんだろう! そんなやり方は、私には看過できん!」フォンセは神秘的な光を帯びた手を、ゆっくりと真上に上げた。その動きは、まるで天に祈りを捧げているかのようだった。
「天罰!」フォンセは怒りを込めて叫び、アウロムに容赦なく雷を落とした。アウロムは雷に打たれ、後悔の念に苛まれながら言った。
「あっ……、アウゥ……。こんなはずじゃなかったのに……。私の選択が、全てを狂わせてしまった……」フォンセが再び雷を落とそうと手を天に掲げるのを見て、プラチヌスは葛藤を抱えながら、言葉を絞り出すように言った。
「フォンセ様……。もう勘弁してください……! 母ももう反省していると思います……。それに、あなたの考えはたぶん……。こんな思想をしたトップがいる。そして、大半のアールヴも同じ思想だ。だから、殆どを滅ぼさなければならないっと……」フォンセは断固とした口調で言い放った。
「分かっているではないか。そこを退け! 私は、アールヴの悪しき思想を根絶やしにする!」プラチヌスは決意を込めた目でフォンセを見つめ、叫んだ。
「だったら、共存派は残してください! お願いします! 彼らは、あなたと同じ理想を持っているんです!」プラチヌスは真剣な眼差しで、フォンセに語りかけた。
「そして、ジョンアイデルさんと触れ合ったアールヴは、少なくとも他の種族との愛を大切にします。彼らは、偏見や差別を超え、真の共存を理解しているのです」フォンセは少しだけ表情を和らげ、言った。
「滅ぼすのだけはやめよう。だが、猶予を与えるのはここまでだ。そこのアールヴの答え次第では、再び天罰を下すことになる」アウロムは責任感を胸に、力強く言った。
「わかりました、あ、あなたが言うことは理解しました。我々、アールヴは、この過ちを二度と繰り返さないため、他種族との愛も育み、そして伝統と子孫繁栄を目指します!」フォンセはアウロムを見つめ、期待を込めて言った。
「忘れるでないぞ! 多種族との共存こそが、お前たちの文明を繁栄させる鍵となる。そのことを胸に刻み、未来を切り開け!」静寂の中、ジョンアイデルの表情が変わり、肉体の主導権がゆっくりと元に戻った。彼の瞳には、再び元の光が宿った。クレティアはジョンアイデルの顔を覗き込み、不安げな表情で言った。
「ジョンアイデル、大丈夫か?」ジョンアイデルは心配そうなクレティアに、笑顔で答えた。
「大丈夫だよ。何か変わったことでもあったのか?」ルミカはジョンアイデルの目を見つめながら、意味深な口調で答えた。
「フォンセの心格が表に出てただけだよ」アウロムは後悔の念に苛まれながら、ジョンアイデルたちに頭を下げた。
「先ほどの無礼な言動、深くお詫び申し上げます。ジョンアイデルさん、私は愚かにも間違った考えを抱いておりました。どうか、私の犯した罪をお許しください」ジョンアイデルはアウロムの頭に優しく手を置き、未来への希望を託すように言った。
「理解してくれたなら、それでいいんだ。アールヴの気高さ、そして素晴らしい伝統や文明は、私もよく知っている。これからは、その素晴らしい文化を他の種族と分かち合い、共に支え合いながら、より豊かな未来を築いてほしい。アールヴの皆さんは、大胆な服装をされているけれど、その心は誰よりも清く、美しいと私は信じている」アウロムはジョンアイデルへの尊敬の念を込めながら言った。
「なんと、優しさと強さを兼ね備えたお方でしょう。畏れ多いことですが、なんだか、本当に惚れてしまいそうです」ジョンアイデルは少し照れながら、アウロムに尋ねた。
「惚れそうって…それ、マジ?」アウロムは上品な微笑みを浮かべ、ジョンアイデルに答えた。
「ええ、本気ですわ。やはり、貴方にお会いできたのは、私にとって何よりも嬉しいことです」ジョンアイデルは少し照れながら、冗談めかして言った。
「お気持ちは嬉しいけど、残念ながら、僕のハートはすでに誰かに予約済みなんだ」アウロムはジョンアイデルの言葉に諦めきれない気持ちを滲ませながら言った。
「あらーん、そんなつれないことを言うなんて……。少しは期待しても良かったのでしょうか?」クレティアはアウロムに優しく諭すように言った。
「アウロムさん、あなたはここの族長という重要な立場の方です。ですから、個人的な感情だけでジョンアイデルと一緒にいることを考えるのは難しいのではないでしょうか?」ジョンアイデルの言葉は、アウロムの恋心にどのような影響を与えるのだろうか。
「それにもう俺は学園卒業には行きたいところ決まってるんですよね、ミクスタッド国です」クレティアは驚きのあまり言葉を失い、ルミカは冷静さを保とうとしながらも、隠しきれない動揺を瞳に宿し、互いの顔を見合わせた。アウロムは娘の幸せを願うように言った。
「もしよろしければ、私の娘であるプラチヌムを連れて行ってあげてください。どうやら、プラチヌムはあなたのことをとても気に入っているようです」その間も、プラチヌムはジョンアイデルに甘えるように体を擦り寄せていた。ジョンアイデルは少し呆れたように言った。
「プラチヌムを連れて行くことは、まあ、百歩譲って良いとしましょう。まさか、本当に連れて行くことになるとは思わなかったけど」クレティアはジョンアイデルをからかうように言った。
「ジョンアイデルって、本当に色人だよね。モテすぎて困っちゃうんじゃない?」ルミナは冷静に分析するように言った。
「それほど魅力的なんだね。彼の言動や行動には、人を惹きつける何かがあるのかもしれない」ジョンアイデルは照れ笑いをしながら言った。「クレティア、ルミカ、からかうのはほどほどにしてくれよ。照れて何も言えなくなっちゃう」プラチヌムは未来への希望を胸に、力強く言った。
「いつかきっと、ミクスタッド国にもアールヴシティみたいな、みんなが幸せに暮らせる場所を作ってみせるわ」場面は一転、重々しい雰囲気が漂うクリミナルデビルの本拠点、巨大な研究所へと移る。ルクスリアはリヴァイアサンに媚びるように、甘えた声で言った。
「キャーキャッキャッキャ〜、リヴァイアサン様、さっそくあの研究を始めましょうよ。リヴァイアサン様のためなら、どんなことでもしますわ」アヴァリティアはルクスリアを警戒しながら、少し距離を置いて言った。
「ルクはん、ちょっと怖いで。まあ、ワイは混沌の概念体やから、ルクはんが何してもええ塩梅になるやろうけどな」リヴァイアサンは自信に満ちた表情で言った。
「ついに、根源を創生する方法を見つけたぞ。十の神格のコインと、二つ以上の概念体の力があれば、不可能はない」リヴァイアサンの手の中には、異様な輝きを放つ赤、青、黄色、緑、紫、藍色、桃色、黒、白のコインが握られていた。それぞれのコインは、まるで生きているかのように脈動していた。
「このコインをこの装置にはめ込んでっと」リヴァイアサンが十のコインを培養カプセルの周りのくぼみにはめ込むと、コインが発する光が装置全体を覆い、異様なエネルギーが放出され始めた。
「ルク、アヴァやん、今だ、概念の力を」リヴァイアサンの号令に応え、ルクスリアとアヴァリティアはそれぞれの力を解放する。
「キャーキャッキャッキャッキャッキャ〜、りょーかい!」ルクスリアが夢幻の概念の力を発動すると、装置は幻想的な光に包まれ、現実と虚構の境界が曖昧になっていく。
「分かりやした」アヴァリティアが混沌の概念の力を発動すると、装置は激しく振動し、秩序が崩壊していく。空間が歪み、重力がねじ曲がる中、見る見るうちに、禍々しいとも神々しいとも感じられる球体が、装置のカプセル中心にゆっくりと、しかし確実にその姿を現した。その出現は、世界の法則を書き換えるかのようだった。リヴァイアサンは陶酔したように目を閉じ、呟いた。
「遂に成功だ……。創造神にしか不可能と言われた根源を、このワタクシの研究成果により作れたのだ〜……。フーハッハッハッハ〜……。ああ、何という達成感……」根源の創造を目の当たりにし、それぞれの思惑を胸に抱きながら、残りのクリミナルデビルのメンバーが、絶妙なタイミングで一堂に会した。スペルヴィアは静かに、しかし強い意志を込めて言った。
「ほぉー、根源の創生か。ずいぶん大きなことをしてくれたな。だが、その力は誰よりもワシが求めて。まずはワシからだ」そう呟き、スペルヴィアは根源へと手を伸ばした。スペルヴィアが根源に手を伸ばしたら周囲の自然現象に影響を与えているかのようだった。彼の周りには、喜びと興奮を表すかのように稲妻が乱舞し、激しい風雨が吹き荒れる。そして、スペルヴィアは至福の光に包まれ、恍惚とした表情を浮かべていた。激しい変化の時が過ぎ、しばらくすると、稲妻、風雨、そしてスペルヴィアを包んでいた光がゆっくりと収束していった。スペルヴィアは狂気に染まった目で、高らかに宣言した。
「アハハハハ! これでワシはさらなる力を手に入れた! 世界はワシのものだ!」表情を変えることなく、シズズは静かに言った。
「次はこの私だ」その瞳の奥には、根源の力を手に入れようとする強い野心が秘められていた。シズズが根源に手をかざした瞬間、彼の身体はまるで地獄の業火のような、赤黒い光に包み込まれた。その光は、見る者を不安にさせる不気味さを湛えていた。ベヒモスは無表情のまま、根源に手を伸ばした。適合は成功した。
「堅牢か、悪くはない」彼の声には、喜びも落胆も感じられなかった。静かに、しかし狡猾な光を宿した瞳で、テリオンは根源に触れた。適合は成功。彼の知略が、根源の深淵なる力と共鳴した。
「深淵か、まあ良い」その言葉には、さらなる策略を企む気配が感じられた。複雑な表情を浮かべながらイーラは根源に触れた。適合は成功。しかし、彼の心は晴れない。
「復讐か〜、ぱっとしないのが腹立たしいが」その言葉には、復讐だけでは埋められない心の隙間が感じられた。アケディアは知的な眼差しで根源に手を伸ばした。適合は成功。
「流れの概念か〜、元々が時空操作とベクトル操作なら妥当かぁ~」彼女の言葉には、深い洞察力が感じられた。インヴィディアは獲物を狙うような目で根源に手を伸ばした。適合は成功。
「擬態ねぇー、能力模倣と増幅ならなっても当然か」彼女の言葉には、他者の力を利用しようとする狡猾さが滲み出ていた。キャヴムは静かに根源に手を伸ばした。適合は成功。
「重力操作と駆使由来で引力とは、まあいいほうか」彼の表情は変わらず、淡々とした口調でそう言った。静かに、しかし相手を惑わすような視線で、イリュテムは根源に触れた。適合は成功。
「暗示の概念か〜、まあ、使いやすいと言ったら使いやすい」その言葉には、自身の力を最大限に活かそうとする自信が込められていた。グーラは何かを欲するように根源に手を伸ばした。適合は成功。
「循環か、なるほど食べてエネルギー変換および再生ってところからか」彼女の言葉には、食への飽くなき探求心が込められていた。場面変わって神界域は、清らかな空気に満たされていた。そこには、邪悪なものが一切存在せず、ただただ神聖なエネルギーが満ち溢れていた。ルーツドランは、眉をひそめながら、ハキハキとした口調で言った。
「クリミナルデビルまで概念体になろうとは」彼の言葉には、事態の深刻さを理解し、危機感を抱いている様子が感じられた。ルーツドランは、眉をひそめながら、ハキハキとした口調で言った。彼の言葉には、事態の深刻さを理解し、危機感を抱いている様子が感じられた。




