エピック5【入学試験最終日】
怜也は夜中に目覚めた。時計は0時を指してる。怜也はホテルの地下にある図書館に潜入するそこには、過去のサバイバル入試に関する記録が保管されているという情報を得ていたからである。薄暗い図書館で怜也は過去の入試記録を丹念に調べ始める。しかし、記録は、暗号化されていたり、重要な部分が欠損していたり、読み解くのが困難なものだった。怜也は過去の入試で脱落した受験者たちの記録に注目する彼らの共通点を探ろうとする試みだった。その中で、怜也は、ある一つのパターンを発見する脱落者たちは、全員、特定のアイテムを所持していたのだ。それは、怜也たちが持っているブローチにそっくりなアイテムだ
「やはりか…、オラクル…、まさか…」怜也は、呟きながら、ゆっくりと椅子に腰掛けた。オラクル教団との関わりという予想外の事実が、彼に強い衝撃を与えた。
「これは…、想像以上に危険な事態だ…、しかし、後には引けない。この情報を元に、次の行動に移る必要があるな」彼は、静かに、しかし確実に、次のステップへと踏み出そうとしていた。夜が更け、怜也はホテルの個室に戻った。 一晩中続いた調査の疲れは、彼の体中に染み渡っていた。しかし、彼の心は、静かに燃えていた 彼は、これまでの調査で得た情報、そして、オラクル教団の陰謀の全貌をほぼつかんでいた。残るは、最終試験、そして、アッシュとの決着だけである。彼は、ゆっくりと休んで、体力を回復させる。そして、8時ちょうどに、ホテルを出た。彼の足取りは力強く、そして、自信に満ち溢れていた。
「全員…、揃ったようですね…」アレイスターの声は、怜也たちの耳に、不気味に響いた。その声には、冷酷さと、嘲笑が混ざり合っていた。
「では、貴学専科希望者の皆さん、これから最後の試練が始まりますよ」彼の言葉は、怜也たちの心に、恐怖と、不安を与えた。 次の瞬間、彼らは、湿地帯に飛ばされた。 遠くに、古びた宮殿が見える。 それは、まるで、彼らの運命を象徴しているようだった。入試用インベントリーはあらかじめ渡されてる
「ふむふむ…、湿地ってことは、モンスター狩り放題だな! …まあ、素材は稼ぐとして、本命はあそこだぜ!」怜也は、軽妙な口調で言った。 彼は、湿地帯でモンスターを狩ることにも興味を持っている。しかし、彼の本当の目的は遠くにそびえ立つ、古びた遺跡にあった。そこには、きっと、このサバイバル試験の、何か重要な秘密が隠されているはずだ。怜也は早速ワニに似たモンスターが出現する、ワニ型モンスターの腹を攻撃して仕留め、ワニ皮、巨大牙を手に入れるその後はカニ型モンスターたが、難なく撃破して蟹甲羅とハサミを手に入れる。そして、しばらくすると遺跡につく
「決戦は…ここだ!」 彼の声には、強い決意がこもっていた。 これまで幾多の試練を乗り越えてきた彼にとって、この遺跡こそが全てを賭けるべき場所だった。彼は、この場所で、全てに決着をつけるつもりだった。怜也は遺跡の中を進み宝箱からは宝石などを入手する。しばらくして遺跡の最奥部は、想像をはるかに超える壮大な空間だった 巨大な円形劇場のような空間には、無数の石柱が立ち並び、圧倒的なスケール感を感じさせた。 怜也は、その壮大さに圧倒されながらも、探求心を燃やしているが決着の場とも思いを馳せてる怜也はアッシュと対峙した。
「やはり…ここまでたどり着いたか、怜也!」アッシュの声は、冷淡で、怜也の心に、緊張感を与えた。
「アッシュ!」怜也は、アッシュを見据え静かにしかし、力強く彼の名を呼んだ。二人の間には険悪な空気が流れた。
「怜也、一つ教えてやる、お前の目をつぶしたのは間違いなく俺だ!」アッシュは、わずかに震える声で淡々と告げる。
「そうかよ、目を潰したのは魔族としての力を恐れてたか?」怜也はハキハキと尋ねる。
「恐れて…いたのかもしれない。いや、違う。恐れてたのは、お前が、世界を滅ぼす力を持つことだった。あの時、俺はただ、命令に従っただけだ…、いや、そうじゃない。…少しでも迷いがあれば、止められたはずだったかもしれない。あの時、俺は…」アッシュは、言葉を詰まらせ、握りしめた拳を緩める。
「恨めしいか!?」アッシュは冷たい声色で言う
「恨み?…ない、とでも言うのかよ。お前が俺の片目を奪ったこと自体はもうどうでもいい!だがな、その理由が、ただの『上の命令』で片付けられるようなものだったと知って… 、吐き気がするよ。お前は、俺の力を恐れたのか、それとも、ただのマリオネットだったのか… 、もうどっちでもいい。もう、関係ない。決着をつけるだけだ!」怜也は鋭い眼光を迸らせ、ハキハキと、しかし、どこか冷めた声で言う。
「オラー!」アッシュは、片手剣を大きく振り回し、怜也に襲いかかった。その攻撃は、力強く、そして、速かった。 怜也は、必死にその攻撃をかわそうとした。紙一重に交わした
「ファイアボール」怜也は掌にエネルギーを収束させて赤い火の玉を掌に生成して力強く投げ放つ
「どわっ!」真紅の火球はアッシュの胸部に直撃し、凄まじい爆炎を上げた。
「調子に乗るな!」アッシュは地面から吹き上がる砂塵を巻き上げながら空中高く舞い上がった。片手剣を振り上げて怜也に襲いかかった。
「その手はくらわん」そう言い放つと同時に、彼は意識を集中させた。周囲の空気がゆらぎ、まるで時間が止まったかのように感じられる。
「これがお前の力か、ならば」アッシュの瞳孔は炎のように赤く燃え上がり、無数の文様が瞬く間に広がっていった。空間の歪みが消滅し、アッシュはまるで解放されたかのように動き出した。
「これで終わらせる」アッシュは拳を振り下ろし怜也の顔面に迫る。しかし、怜也は瞬時に反応し、アッシュの拳を掴み、防いだ。
「な…、なんだと!?」アッシュはまるで信じれないと言わんばかりの驚嘆の表情を露わにして言う
「チャンスは来た!」怜也は、アッシュの入試用ブローチの宝石の中心に狙い定め、鋭い拳を入れる。すると宝石が砕ける音と同時に、アッシュの身体からかすかな青白い光が消え去ったそれは、転送装置としての機能が停止したことを意味する。
「このブローチは脱落者を幽閉場所に転送するアイテムでもある、お前を殺すのではなくこの機能を破壊することで教皇の陰謀を阻止するのだ。そして、お前の罪を少しでも軽くする。」怜也は、アッシュを見据えながら力強く、しかし冷静な声で告げる。彼の言葉には、怒りではなく深い悲しみと、確固たる信念が込められている。過去に、彼自身が受けた差別や偏見、そして、多くの犠牲を目の当たりにしてきた経験が、彼の言葉に重みを与えている。
「なんの真似だよ?」アッシュは自分自身が殺されることも視野に入れてたため怜也の行動に驚く
「アッシュ、俺は人間、亜人、魔族、混じり者という単純な種族分けだけでは判断しない。確かに、この世界にはまだ差別や偏見が存在するだが、ヒトは言葉を交わせるからこそ、分かり合える、と俺は信じている。お前も、そうではないか?」怜也はアッシュの目を見て、静かに問いかける。彼の言葉には、アッシュへの怒りではなく理解と共感の気持ちが込められている。アッシュは、怜也の言葉に深く心を打たれる。彼はこれまで、自分の行動を正当化するために、魔族への憎悪というフィルターを通してしか世界を見てこなかった。しかし、怜也との出会いを経て彼は初めて自分自身の行動、そして、世界を客観的に見つめ直す機会を得たのだ
「そうかよ…、俺はお前に害をなしたことは咎であり罪であるな…、すまんな…、命令されたとは言え…お前に深い傷を負わせた…」アッシュは、静かに、そして、深く頭を下げる。彼の声は、悔恨に満ちている。
「だったら生きて償えよ!少なくともそれが一番だろうよ!」怜也は、アッシュに語りかける。 彼の言葉には、怒りではなく、アッシュへの期待と、未来への希望が込められている。
「もっと早くお前のことを知っておくべきだったな…」アッシュは、静かに呟く。彼の目には、深い後悔と、新たな決意が宿っている。 彼は、怜也との出会いをきっかけに、自分自身を見つめ直し、新たな人生を歩み始めることを決意したのだ。
「受験終了です。」その声は冷たく、威圧感を帯びていたが、同時に解放の合図でもあった。怜也たちはその瞬間、ほっとした息を漏らした。目の前が瞬時に歪み、彼らはまるで風に吹き飛ばされるかのように、講堂へと転送されていく。周囲の光がまぶしく、身体が浮遊する感覚があった。意識が一瞬遠のき、次の瞬間、彼らは広大な講堂の中央に立っていた
「合格者は10人ですね」アレイスターは冷静な声で言うとどこなく目を細め不気味な笑みを浮かべる
「試練は全部終わったのはいいですけど、脱落者はどうなってるんですか?」怜也はオラクルの技術がブローチに使われたこともあり核心を突くために切り込む
「フフフフフ、怜也くん、君は何か嗅ぎ回ってますね」アレイスターの声質はヒトの感情を全く含まない、無機質な声で笑っているように見えるが、その表情は、まるで仮面をかぶったかのようだった
「嗅ぎ回るって言い方は違いますよ、そもそも、これは学園長が画策したとはまあ思えませんね、幽閉術式を使う意味や必要を感じませんしね、ならば、ココにいる学園長は一体何者ですかね?」アレイスターの姿をした者の隣にまったく同じ姿のものが現れる、アレイスター本人だ
「どういうことじゃ?」クレティアは予想外の出来事に驚く、千里眼の未来視でも見抜けなかったことである、瞳孔が開き口は大きく開いたまま閉じることができない
「やはり怜也以外は騙されてたか」血のような鮮やかな赤色の魔法陣が、空間を歪ませながら現れ、そこから、アッシュの姿がゆっくりと浮かび上がってきた
「どういうことじゃ?怜也?それにそこの者は脱落者なのに何故?それにワタシの千里眼はこの事態を全く予測できなかった、一体何が起こっているんだ?」クレティアはアッシュの姿を見てますます困惑してる。脱落者はどこかに消えてるのを何回もみてるためである。彼女の視線は、アッシュからアレイスターへと、何度も行き来していた
「クレティア、お前ほどの者が見抜けないとは、分かるように説明してやりな、アッシュ」怜也はハキハキと言いはなつ、真実を知る者同士だか言えることである
「ブローチにはオラクル由来の幽閉転送術式が刻まれてた、それ自体はオラクルの教皇やその一派にしか使えない、つまり」アッシュからみて右側のアレイスターを指をさす
「そこの学園長は偽物だ!」アッシュは冷酷な眼差しで偽物の学園長を指差した
「フフフフフ、バレては仕方ありませんこと」偽物のアレイスターの姿は煙に包まれる、煙の中から不気味な赤い光が漏れ出し始めた。そして、肉体はまるで液体のように溶け出し始め、ゆっくりと球体へと変形していった。彼の体はまるでアメーバのように、自由に形を変えていったな感じであり人型になる。服装は赤い法服、赤い法服はまるで皮膚のように機械じみた内部構造を覆っていた。そして金色の十字架のペンダントは彼の胸元に不自然に輝いていた。
彼の動きは、人間とは全く異なり滑らかでそして、不自然だった。その静寂を破るように、隣に現れたのは、教皇だった。 白と青のローブは、機械じみた人型の赤い法服とは対照的に、清らかで、神聖な印象を与えた。法冠は、彼の威厳をさらに際立たせていた。しかし、その顔には、機械じみた人型とは異なる種類の冷たさ、計算された冷酷さが漂っていた
「ご苦労でしたよ、ヴァルガレ」 教皇の言葉は、まるで機械仕掛けの人物であるヴァルガレを褒め称えるかのような優しく響く声色だったしかしその言葉の裏に潜む冷酷さは彼のわずかに歪んだ笑みから見て取れた。それはまるで生きた人間ではなく精巧な人形が、感情を模倣しているかのような不自然な笑みだった。彼の目は、冷たい光を放ち、ヴァルガレを見つめていた。その視線は、まるで、所有者からペットを見るような冷淡で、そして、どこか残酷な感情を孕んでいた。
「教皇!お前、あの時、法王様に処刑されたはずでは…」アッシュの言葉には、驚きと、怒りが混ざっていた。彼の記憶は、鮮明に、あの日の光景を呼び起こしていた。それは、処刑台に立つ教皇の姿、そして、彼の首が落ちる瞬間。それは、アッシュにとって、決して忘れられない、衝撃的な出来事だった。教皇の独断専行によって、国は大きな損害を被った。その責任を取らされ処刑されたはずの教皇が今、ここにいる。アッシュの脳裏には、あの日の血の匂い、そして、教皇の絶命する時の表情が、鮮やかに蘇っていた。ヴァルガレから、かすかな機械音が聞こえてきた。それは、心臓の鼓動のような、規則正しい音だった。その音は、彼らの緊張感をさらに高めていた。
「探りを入れていた怜也、そして、私を裏切ったアッシュ、そして、私の存在を知ったからには、ここにいる者たちには…」教皇の声は、冷たく、そして、鋭く、彼らの耳に突き刺さった。それは、まるで、死刑宣告のような、冷酷な言葉だった。教皇の言葉が、まだ空間に響いているうちに、円の内側に、六芒星が浮かび上がった。 それは、まるで、闇の中から現れたかのような、不気味な輝きを放っていた。六芒星には、鋭い光が放たれ、その中心には、十字架のマークが、不気味に輝いていた。 地面だけでなく、彼らの頭上、そして、左右の空中にも同様の魔法陣が、次々と出現したそれらの魔法陣は、まるで生きているかのようにゆっくりと回転し不気味な光を放ち続けた。 その光景は、神秘的で、そして、恐ろしいものだった地面の魔法陣から、無数の花びらが噴き出した。しかし、それらは、普通の植物の花びらではなかった。鋭く尖った金属の刃のような、不気味な輝きを放つ、人工生物だった。それらはまるで、生きているかのように、動き回り、周囲を攻撃し始めた。空中の魔法陣からは、巨大な蚊のようなモンスターが出現した。その体は、まるで、金属でできているかのように、光沢があり、不気味だ、その腹からは、蜂の針のような鋭く尖った針が、何本も突き出ていた。それらのモンスターは、まるで、地獄の使者のように、空を飛び回り、彼らの命を狙ってきた。 その光景は、想像を絶するほど、恐ろしいものだった
「刃花、ホーネキート、そして、ヴァルガレ!ここにいる者を消せ!」教皇の言葉は、氷のように冷たく、そして、重く、彼らの耳に突き刺さった。そして、教皇の目は、血走っており、その瞳孔は、異常に拡大していた。彼の目は、まるで、狂人のように、血に飢えた獣の目をしていた。その中には、狂気と殺意が渦巻いていた。彼の顔には、異様な興奮が見て取れた。それは、まるで、何かに取り憑かれたかのような恐ろしい表情だった。彼の狂気は周囲の空気を歪ませ恐怖で満たしていた。教皇の命令が下った瞬間、刃花は、一斉に、鋭い金属の刃を振り回し始めた。ホーネキートは、巨大な針を突き刺すように、空を飛び回り始めた。ヴァルガレは、機械的な動きで、ゆっくりと、しかし、確実に、彼らに近づいてきた。モンスターたちの動きは、まるで、教皇の意思を忠実に実行するかのような冷酷で、そして、効率的なものだった。
「合格者の皆さん、アッシュ、そして、アレイスターさん!私に力添えを!」怜也の声は、周囲の騒音をかき消すほど力強くそして、はっきりと響き渡ったそれは、単なる呼びかけではなく決意表明であり、反撃の狼煙だった。彼の目は、強い意志に満ちており、その視線は周囲の人々の心に、勇気を与えた。彼は、既に戦闘態勢に入っていた。彼の体からは緊張感がみなぎっており、その姿は、まるで、戦いに備える戦士のようだった
「まさか、お前と共闘とはな…、いいだろう!俺も教皇のやり口は気に入らんし、命をゴミのように扱うのは我慢ならん!」アッシュは、腰から剣を抜き放った。その動きは、素早く、そして、正確だった。彼の目は、怒りに燃えており、その視線は、教皇への憎悪をあらわにしていた。彼は剣を握りしめ、戦闘態勢に入った。彼の体からは、怒りと、決意がみなぎっていた。彼は、教皇への復讐を誓っていた。
「当たり前じゃ、ワタシたちを殺す?そんな戯言を抜かしたことを後悔させてやるのじゃ」クレティアは剣を手に取り、構えた。彼女の目は、冷たくそして、鋭く、敵を睨みつけていた。 彼女の顔には、一切の感情が感じられず、ただ、冷徹な殺意だけが見て取れた。彼女は、覚悟を決めていた。 彼女は教皇と、その手下のモンスターたちを必ず倒すと誓っていた。
「勿論です、合格者達は死なせるわけにはいかん!」アレイスターは、刃がついた杖を構え、戦闘態勢に入った。彼の目は、冷静さを保ち、周囲の状況を的確に把握していた。彼は合格者たちを守るという強い責任感を感じていた。彼は、冷静に、そして、的確に、敵を攻撃する準備をしていた。
「奮起したところでしょせんは力はたかが知れてる」教皇は、彼らの必死の抵抗を、まるで子供扱いするかのように嘲笑した。彼の言葉には一切の感情が感じられず、ただ、冷徹な自信だけが込められていた。彼は、まるで、勝敗は既に決まっているかのように、余裕綽々だった。教皇の言葉が、まだ空間に響いているうちに、地面から、次々と魔法陣が出現した。それらの魔法陣からは、巨大なモンスターが、次々と召喚された。 それらは、トリケラトプスのような巨大な角を持つ、恐ろしい姿をしていた。 彼らの体はまるで、岩でできているかのように、頑丈で、そして、不気味だった。彼らの目は、冷たくそして、鋭く、彼らの命を狙っていた。ソイツラの頭部には、盾のような、頑丈な装甲が備わっており、彼らの攻撃を防ぐことは、非常に困難だった。それらのモンスターは、まるで、死の使者のように、彼らに襲いかかってきた。
「もう後がない。ここで諦めるわけにはいかない。」怜也は、心臓が鼓膜を打ち付けるような鼓動を感じながら、心に誓った。周囲には、教皇が召喚したモンスターたちが蠢いている。トリケラトプスのようなモンスターは、大地を揺るがすような重低音を響かせながら、圧倒的な力で彼らを襲う。その巨大な角は、鋭く光り、まるで死の宣告のように迫ってくる。しかし、怜也の目は、恐怖で曇るどころか、強い意志に満ちていたそれは、もはや恐怖を凌駕する、強い決意の光だった。彼は、仲間たちの顔を見回し、彼らの不安や恐怖を察知しながらも、静かに、しかし力強く、言葉を紡いだ。 彼の声は、かすれることなく、力強く、そして、はっきりと、彼らの耳に届いた。
「皆、力を合わせるんだ!必ず、ここから抜け出すぞ!」彼の声は、単なる命令ではなく、仲間たちへの誓い、そして、希望の灯だった。それは、絶望の淵に立たされた彼らにとって、唯一の希望の光だった。彼の言葉に仲間たちの表情は、わずかに明るくなった。彼らは、怜也の言葉に、勇気と希望を見出した。そして、アッシュは、腰に下げた、精巧な装飾が施された剣に手をかけた。その剣は、彼の年の戦友であり、数々の戦いを共に乗り越えてきた、信頼できる相棒だった。 教皇の冷酷な笑みが、彼の怒りに油を注いだ、その笑みは、アッシュにとって、許しがたい侮辱であり、そして、復讐の炎を燃やす燃料だった。
「貴様の傲慢さは、ここで終わりだ!」彼は、怒りに燃えながら、剣を抜き放ち、モンスターに斬りかかった。その動きは、素早く、そして、正確で、まるで、嵐のような速さで、モンスターに襲いかかった。彼の剣技は、単なる戦闘技術ではなく、彼の怒りと、決意、そして、復讐心そのものだった。それは、彼の魂の叫びであり、そして、モンスターたちへの、宣戦布告だった。彼の剣は、モンスターの体を引き裂き、血しぶきを上げる。彼の怒りは、モンスターたちを圧倒し、そして、教皇への復讐への道を切り開いていく。合格者たちは、息を合わせてモンスターたちに立ち向かっていた。マニスの操り人形が敵の動きを妨害し、シングの獣がその隙を突いて猛然と襲いかかる。エリナとエミは、鋭い爪と牙でモンスターたちを引き裂いていく、マイラの宝石魔法が光り輝き、敵を貫通しマシヌスの魔巧機械がその圧倒的な力で敵を蹂躙していく。クレティアの剣技は華麗でありながら致命的で、アッシュの怒りに満ちた剣が、次々とモンスターたちを斬り伏せた。その戦いは、まるで美しい舞踏のようであり、彼らの連携はまさに息を呑むほどの迫力だった。 一体ずつ、モンスターたちが倒されていく中、怜也たちの表情には、決意と希望が満ちていた。 そしてついに、最後のトリケラトプスが倒れ、戦場には静寂が訪れた。
「残るは教皇とヴァルガレだけだな。」怜也は、ハキハキと言った。その声には、緊張感とともに、決意が込められていた。彼の目は、怯えることなく、敵を見据えていた。教皇の冷酷な笑み、そして、ヴァルガレの機械的な動きが、彼らの前に立ちはだかる。彼は、仲間たちの顔を見渡し、彼らの意志を感じ取る。
「ここからが本当の戦いだ。みんな、力を合わせて、必ず勝とう!」彼の言葉は、仲間たちの心を鼓舞する力となり、彼らは再び決意を固めた。
「モンスターを全滅させたくらいでいい気になるとは…。」教皇は、不敵な笑みを浮かべ、怜也たちに向けて冷酷な視線を送った。彼の言葉には、明らかに侮蔑と挑発が含まれていた。その瞬間、彼は両手を前にかざし、紫の魔法陣を展開する。魔法陣は、空気を震わせ、周囲に異様な緊張感を漂わせる。その紫色の光は、まるで暗闇を引き裂くかのように輝き、教皇の意志を反映しているかのようだった。倒されたモンスターたちの死体が、教皇の魔法陣の影響を受けて、禍々しい紫の光に包まれ始める。その光は、死体を覆い、まるで生きているかのように脈動していた。モンスターたちの体は、ゆっくりと動き出し、周囲の空気が重くなる。 その光は、彼らの死体を引き寄せ、融合させるように変化していった。かつての恐ろしい姿が、今や新たな恐怖の象徴へと変わろうとしていた。怜也は、恐怖を振り払い、再び決意を固める。
「これが教皇の真の力か…! でも、俺たちは負けない!」彼の声は、仲間たちに希望の光をもたらした。教皇の冷酷な笑みを打ち破るために、怜也たちは新たな敵と戦う覚悟を決める。彼らの運命は、今、再び試されようとしていた。
「まさか禁忌に手を出すとは、堕ちたな、教皇!」アッシュは、冷淡な口調で吐き捨てた。彼の言葉には、教皇に対する強い軽蔑が込められていた。教皇の邪悪な笑みが、アッシュの心をますます燃え上がらせる。 彼は、教皇の背後で不気味にうごめく新たな敵を見つめ、怒りに震える拳を握りしめた。
「さあ、ゾンブキメラよ!」教皇は、力強く号令をかけると、モンスターは怜也たちに向かって襲いかかるその姿は、かつてのトリケラトプスとは異なり、禍々しい紫の光をまとった恐ろしい存在だった。怪物たちは低く唸りながら進み、周囲の空気を震わせる。教皇の計画が実を結んだ瞬間、戦場は再び緊張感に包まれた。しかし、その時、灰色の魔法陣がモンスターと怜也たちの前に現れる。周囲の空気が一瞬静まり返り、怜也たちの心に希望の光が差し込む。
「助っ人参上!」その声が高らかに響くと、魔法陣から現れたのは、黒い服に赤いスカートを身にまとった少女、神月舞華だった。彼女の存在はまるで光の使者のように、戦場の雰囲気を一変させた。舞華は、手元に鎌を召喚し、鮮やかな動きで最前列のモンスターに向かって駆け出す。 彼女の動きは、まるで優雅な舞のようで、見る者を魅了する。そして、次の瞬間、彼女は一振りの鎌で、そのモンスターを一刀両断にした。鎌の刃が光を反射し、モンスターの体が二つに裂けていく様子は、まるで美しい芸術のようだった。怜也たちは舞華の力に驚愕し、彼女の登場がもたらす影響を感じる。
「舞華…! お前が来てくれたのか!」怜也の声には、安堵と希望が混ざっていた。仲間たちは、舞華の力に触発され、再び戦う意志を固める。 彼女の存在は、彼らにとって新たな希望の象徴となり、戦闘の流れを変える鍵となる。
「行くぞ、みんな!」怜也は仲間たちに呼びかける。 舞華の力を借りて、合格者たちは再び立ち上がる。 教皇と新たな敵に立ち向かうために彼らは全力を尽くす覚悟を決めていた。戦闘は再び激しさを増し、彼らの運命が今、再び試されるのだった
「怜也くんとアッシュくん、クレティアと舞華は教皇を。そして、私はヴァルガレとか言う奴を相手にする。残りの皆は、モンスターたちを食い止めるように。」アレイスターは、冷静沈着な様子で、的確な指示をテキパキと発した。彼の声には、一切の迷いがなく全員に安心感を与える力強さがあった。状況を的確に把握し、それぞれの能力を最大限に活かすための戦略的な指示である。長年の経験と知略が、彼の言葉に重みを与えていた。アレイスターとヴァルガレは、互いに睨み合う。周囲では怜也、クレティア、舞華、アッシュ以外の者がモンスターを食い止めてる。アレイスターとヴァルガレのまわりには静寂が流れ、その静寂が、二人の間の緊張感を際立たせているヴァルガレは、機械的な動きで、ゆっくりと武器を構える。アレイスターは、落ち着いた様子で、自身の武器である刃のついた杖を確認する。戦闘は、静かにしかし確実に、始まろうとしていた。
「抹殺対象ノ一体、認識!排除!最優先!」ヴァルガレは単調に機械質な声色で言う
「さあてと、行くか!」アレイスターは軽妙な口調で言い放つと、刃のついた杖の先端から赤、青、黄色の三色の光の玉が出現させた。その光の玉は、まるで宝石のように輝き、周囲の空気を震わせる。そして、三色の光の玉から、同時に光線が放たれた。赤色の光線は、まるで炎のように燃え上がり、青色の光線は、氷のように冷たく、黄色の光線は、太陽のように眩しく輝いていた。三色の光線は、ヴァルガレに襲いかかる
「防衛システム!」ヴァルガレは、アレイスターの攻撃を予測していたかのように、素早く反応する。彼は手を前に出し、機械的なバリアを展開した。バリアは、透明な膜のようにヴァルガレの周囲を覆い、アレイスターの三色の光線を防いだ。そのバリアは、非常に堅牢で、アレイスターの攻撃を容易に防いでいる。 ヴァルガレの機械的な動きと、バリアの堅牢さが、彼の戦闘能力の高さを示している。アレイスターの三色の光線は、ヴァルガレのバリアに激突する。激しいエネルギーのぶつかり合いが起きて周囲の空間が歪む。光線とバリアは、互いに押し合い、激しい閃光と轟音が戦場を満たす。その光景は、まるで、自然の猛威を目の当たりにしているかのようだった。この激しいエネルギーのぶつかり合いは二人の力の均衡を示している。しかし、アレイスターの攻撃は、ヴァルガレのバリアに徐々に影響を与え始めている。バリアの表面に、亀裂のようなものが現れ始めたのだ。これは、ヴァルガレのバリアにも限界があることを示唆している。アレイスターの攻撃は、徐々にヴァルガレのバリアを突破しつつある。
「今だ!一線!!」アレイスターは、ヴァルガレのバリアに現れた亀裂を見逃さなかった。彼の目は、鋭く光り輝き、一瞬の隙を見逃すまいと集中していた。ヴァルガレがバリアを維持するためにわずかに力を緩めた瞬間を見計らい、アレイスターは素早く杖を横に振るった。その動きはまるで舞い上がる鳥の羽ばたきのように、軽やかで、そして、正確だった。杖の先端の刃は、鋭い光を放ちながら、ヴァルガレへと向かう。ヴァルガレは、アレイスターの攻撃の速さに対応できなかった。彼の機械的な防御システムは、アレイスターの予想外の攻撃に、対応しきれなかったのだ。アレイスターの杖は、ヴァルガレの防御を軽々と突破し、彼の体を切り裂いた。鋭い刃がヴァルガレの金属製のボディに深く食い込み、衝撃的な音を響かせた。ヴァルガレは予想外の攻撃に驚き、その場に崩れ落ちた。彼の機械的なボディからは、火花が散り、機能停止寸前の状態に陥った。ヴァルガレは、静かに地面に倒れ伏し目の光は消える。彼の機械的な動きは完全に停止し、周囲には、静寂が訪れた
「行くぞ、アッシュ、クレティア、そして、舞華!」怜也は、鋭い眼光で教皇を見据え、先陣を切り、瞬時に教皇へと迫る。彼の動きは、まるで影のように素早く、正確だ。手刀は、鋭い風を巻き起こしながら、教皇の胸元に突き刺さろうとする。しかし、教皇は、怜也の攻撃を予測していたかのように、全く動じない。怜也の手刀が教皇に届く寸前、教皇の周囲には、透明なバリアが展開された。怜也の手刀は、バリアに阻まれ、衝撃音が響き渡る。
「オリヤー!」アッシュは、怜也の攻撃と同時に、教皇の背後から斬りつける。彼の剣は、鋭い閃光を放ちながら、教皇の背中に襲いかかるしかし、教皇の背後にも、怜也の攻撃と同じバリアが展開されている。アッシュの剣は、バリアに阻まれ、跳ね返される。
「それ!」クレティアは、怜也とアッシュの攻撃と連携し、教皇の右側から剣で斬りつける。彼女の剣技は、正確で、かつ、力強い。しかし、教皇の右にもバリアが張られており、クレティアの攻撃も防がれる。
「くらえ!」舞華は、クレティアと同様に連携し、教皇の左側から鎌で斬りつける。彼女の鎌は、鋭く、そして、恐ろしい威圧感を放っているしかし、教皇の左にもバリアが張られており、舞華の攻撃も防がれる。
「多方向攻撃とは考えましたねぇ~、だが、この突破口を見抜くことなんか不可能!君たちの頑張りなんか、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄〜!」教皇は、怜也たちの攻撃を容易に防いだことに満足げな表情で嘲笑しながら言い放つ。彼の声には、余裕と自信が満ち溢れており、怜也たちを完全に下に見ていることが伝わってくる。その嘲笑は、怜也たちにとって、屈辱であり、同時に、新たな闘志を燃やすきっかけとなるだろう
「モンキーがヒトに追いつけるかぁ〜!否、不可能、そして、消える運命のお前らに我が名を教えやる!我が名はデュイオ!お前らなんか、このデュイオ様のモンキーなんだよーッ!!」教皇、いや、デュイオは、憐れむような笑みを浮かべながら、ゆっくりと、しかし力強く、自らの名を告げる。その声には、圧倒的な自信と、同時に狂気じみた狂騒感が混ざり合っている。彼は、自らを“デュイオ様”と傲慢にも呼び、怜也たちを“モンキー”と呼ぶことで、彼らに対する深い侮蔑と、自身の絶対的な優位性を示している。彼の言葉は、単なる嘲笑ではなく、怜也たちへの宣戦布告であり、同時に、彼自身の狂気を露呈するものである。
「や、ヤロー!」アッシュは、デュイオの“モンキー”という侮辱的な言葉に、怒りが爆発する。 彼の顔は、怒りで赤く染まり、全身から怒りがみなぎっている。彼の目は、血走っており、デュイオへの復讐心を燃やしている。アッシュは、デュイオの侮辱を、ヒトという種族全体への侮辱として受け止めている。彼の怒りは、単なる個人的な感情ではなく種族に対する誇りと、正義感から生まれたものだ。その怒りは、彼を、より強い闘志へと駆り立てる。しかし、怜也は、アッシュの怒りを冷静に抑えようとする。
「アッシュ!この場合はそんなセリフは言うもんではない!怒りたいのは分かるが少しは冷静になれ!」怜也は、アッシュの感情的な反応を理解しつつも、今の状況では、感情に任せて行動することは危険であると判断する。彼は、アッシュの怒りを鎮め、冷静さを保つよう促す。怜也の言葉には、アッシュへの友情と、戦闘における戦略的な視点が感じられる彼は、感情に流されることなく、冷静に状況を分析し、勝利への道を模索する。そして、怜也は、デュイオに対して、力強く反論する。
「そして、デュイオ、お前には一つ言ってやるよ、俺たちヒトをなめるなよ!」怜也の言葉には、アッシュの怒りを鎮めるための冷静さと、デュイオへの反発、そしてヒトとしての誇りが込められている。彼は、デュイオの侮辱を、単なる挑発として受け止めず、ヒトという種族に対する挑戦と捉えている。彼の言葉は、デュイオに対する宣戦布告であり、同時に、ヒトとしての誇りと、勝利への決意を表明するものである。
「ハッハッハッハー、ならば、見せてみろよ!可能ならよ」デュイオは、怜也とアッシュの反応を面白がったように、大きな声で嘲笑する。 その笑い声は、戦場全体に響き渡り、怜也たちへの侮蔑と、彼自身の絶対的な自信を表している。 彼の笑いには、怜也たちの怒りや決意など、全く気にしていないという余裕が感じられる。この嘲笑は、単なる挑発ではなく、怜也たちへの挑戦状であり、彼らをさらに怒らせ、闘争心を掻き立てるための策略でもある。そして、デュイオは、笑いながら、複数のナイフを投げつける。その動きは驚くほど正確で、素早く、そして、力強いナイフは、まるで光の矢のように、怜也たちに向かって飛んでいく。そのナイフには、尋常ではない殺気が宿っており、怜也たちは、その威圧感に圧倒されそうになる。デュイオのナイフ投げは、単なる攻撃ではなく、彼自身の圧倒的な実力と、怜也たちへの挑戦を示すパフォーマンスでもある。 このナイフは、怜也たちにとって、避けなければならない危険であり、同時に、デュイオの実力を測るための試金石となるだろう。
「な、なに!?」デュイオは、自分の投げたナイフが、クレティアの剣と舞華の鎌によって見事に弾き返されたことに、驚きを隠せない。クレティアと舞華の連携は、完璧だった。クレティアの剣は、ナイフの軌道を正確に予測し、それを的確に打ち落とす。そして、舞華の鎌は、クレティアの剣が打ち落としたナイフをさらに受け止め、デュイオから遠ざける。この連携プレーは二人の息の合った動きと、高い戦闘能力を示している。デュイオは、二人の連携の完璧さに一瞬の隙を見せる。
「オラー!」アッシュは、デュイオに剣を突き立てる。しかし、デュイオの周囲には、相変わらずバリアが張られており、アッシュの攻撃は、バリアに阻まれる。デュイオは、アッシュの攻撃を容易に防ぎ、嘲笑する。
「分からんのか?バカな奴め!」彼の嘲笑はアッシュの攻撃を完全に軽視しており、怜也たちへの侮蔑を改めて示している。この嘲笑は、アッシュの怒りをさらに燃え上がらせるだろう。しかし、同時に、デュイオの実力と、彼らとの力の差を明確に示している。
「ならばダメ押しだ!オラオラオラオラ!」怜也は、アッシュの剣の柄を、パンチの連打で押し込む。これは、アッシュの攻撃を直接強化するものではないが、デュイオの注意をアッシュに引きつけ、その隙を突くための戦略的な行動である。 怜也のパンチは、アッシュの剣を、デュイオのバリアにさらに深く押し込む。これは、バリアに圧力をかけ、その弱点を明らかにするための試みである可能性がある。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ〜!」デュイオは、怜也の連打にもかかわらず、抵抗を続ける。しかし、彼の声には、先程までの余裕は感じさせるがしつこさのあまりの怒りが混ざり合っている。怜也の連打は、デュイオのバリアに確実に効果を与えており、彼の絶望への第一歩だ、怜也の連打によって、デュイオのバリアには、少しずつヒビが入る。最初は小さなヒビだったが、怜也のパンチが続くにつれてそのヒビは徐々に拡大していく。 そして、怜也の最後のパンチが炸裂した瞬間
「オーーラーー!」そう雄叫びと共に、アッシュの剣がバリアを完全に破壊する。その音は、まるでガラスが割れるような、鋭く、そして、衝撃的な音だった。バリアの破壊は、デュイオの絶望と怜也たちの勝利を象徴する、劇的な瞬間である。
「バ、バカな!このバリアを破るだと、神聖魔法を元にいくつも改良加えたバリアを破っただとぉ!?」バリアが破壊されたことで、デュイオは、初めて動揺を見せる。彼の顔には、驚きと恐怖が混ざり合った表情が浮かんでいる。今まで、絶対的な自信を持っていた彼の表情が、初めて崩れた瞬間だ。バリアの破壊は、デュイオの圧倒的な防御力を打ち破ったことを意味し、怜也たちにとって、大きな勝利である。しかし、これは、戦闘の終結ではなく、新たな局面の始まりに過ぎない。バリアが破壊されたことで、デュイオは、今まで以上に危険な状態になる可能性がある。怜也たちは、次の攻撃に備えなければならない。
「まあいい、ならば、再び張るまでよ!」デュイオは、破壊されたバリアを再構築しようと試みる。彼の手に、白い魔法陣が展開される。それは、神聖な力に満ちた、強力な魔法陣だ。しかし、その魔法陣は、完成する前に、砕け散ってしまう。 魔法陣が砕けた衝撃で、デュイオは、大きく後ずさりする。彼の顔には、驚きと、絶望が入り交じった表情が浮かんでいる。彼は、自分の魔法が、何者かによって妨害されたことに気づく。
「な、なに!?」デュイオは、自分の両手に突き刺さった短刀に気づく。それは、舞華が投げつけた短刀だ。舞華の構えは、何かを投げつけたあとのような構えだ。彼女は、デュイオがバリアを再構築しようと試みている隙を突き、正確にデュイオの両掌の中心を狙って短刀を投げつけたのだ。この攻撃は、デュイオの予想をはるかに超えた、完璧な奇襲攻撃だった。舞華の正確な投擲と、その機転の良さは彼女の高い戦闘能力を示している。
「さすがじゃ、舞華、何かを殺すことはお手の物ってわけか」クレティアは、舞華の的確な奇襲攻撃を冷静に評価する。彼女の言葉には、単なる賞賛だけでなく、舞華の戦闘能力に対する深い理解と、彼女の行動を正確に予測していたかのような観察眼が感じられる。クレティアは、感情に流されることなく、状況を冷静に分析し、的確な判断を下すことができる人物であることがわかる。この言葉は、チームメイトへの信頼と、戦闘における冷静さを示す重要な要素となる。
「さてと、怜也、アッシュ!ワタシ達もいくぞ」クレティアは、舞華の攻撃によってデュイオが動揺している隙を逃さず、怜也とアッシュに指示を出す。 彼女の言葉は、ハキハキとしており、迷いが全くない。彼女は、状況を正確に把握し、次の行動を迅速に決定する能力を持っている。クレティアの言葉には、単なる指示ではなく、戦闘への積極的な姿勢と、明確な戦略が感じられる彼女は、単に敵を倒すだけでなく、勝利を確実なものにするために、チーム全体を統率する役割を担っている。
「おのれぇー、モンキーどもがこうなりゃ、これは本来は使うべきじゃないが!禁術、怪人融合術!」デュイオは、激しい怒りと絶望を露わにする。彼の言葉には、これまで見せたことのない、狂気じみた感情が込められている。彼はこれまで自身の圧倒的な力に自信を持っていたが、怜也たち、特に舞華の奇襲攻撃によって、その自信は完全に打ち砕かれた。もはやこれまで通りの戦い方では勝利できないと悟ったデュイオは、最後の手段として禁術”怪人融合術“を発動する。この禁術は、本来ならば使用すべきではない、危険な魔法であることが暗示されている。デュイオは、ゾンブキメラの一体と融合する。彼の体は、みるみるうちに変化していく。皮膚は、灰色がかった緑色に変わり、筋肉は肥大し骨は異常なまでに隆起する。彼の目は、赤く光り輝き、鋭い牙が伸びる。彼は、もはや人間ではなく、ゾンブキメラと融合した、異形の怪物と化している。この姿は、恐怖と、畏怖の念を同時に呼び起こす。 融合によって、デュイオは、これまで以上の圧倒的な力を得たことは明らかだ
「そんな紛い物同然なことを、やれやれ、憐れとはこのことだな」アッシュは、デュイオの怪人融合術を冷静に分析する。彼の言葉には、デュイオの禁術に対する侮蔑が込められている。アッシュは、デュイオの融合を、単なる力の増幅と捉え、真の力とは程遠いものと見なしている 彼の言葉は、感情に左右されることなく状況を冷静に判断した結果である。この冷静さは、アッシュの強さと、彼の戦闘における戦略的な思考を示している。同時に、この言葉は、彼自身の強い決意と、デュイオに対する圧倒的な自信を表している。
「ほ、ほざけぇーー!」デュイオは、アッシュの侮辱的な言葉を聞き、激昂する。彼は、触手でアッシュを攻撃しようとする。触手は、巨大で、鋭く、そして、恐ろしい。しかし、アッシュは、その触手を素早く掴み取る。彼の動きは、驚くほど素早く、正確だ。そして、アッシュは、掴んだ触手に炎を纏わせる。炎は、アッシュの身に宿る、強力な炎の力だ。炎は、触手を伝い、デュイオの体へと広がっていく。この攻防は、激しいものであり、両者の力のぶつかり合いが、はっきりと見て取れる。炎は、デュイオの体へと広がっていく。デュイオは、激しい苦痛に顔を歪ませる。彼の叫び声は、戦場全体に響き渡る。
「く、クソが!」デュイオは、アッシュの炎に苦しめられる。彼の体は、激しく燃え上がり、激しい痛みに顔を歪ませている。彼の叫び声は、怒りと、苦痛が混ざり合った、悲痛な叫びだ。彼は、これまで絶対的な自信を持っていたが、アッシュの攻撃によって、初めて窮地に陥っている。彼の表情は、恐怖と、焦燥感で満ち溢れている。彼は、この状況から脱出するために、必死に抵抗する。デュイオは、青い魔法陣を頭上に展開する。これは、彼の持つ、強力な魔法の力の一つだ。魔法陣から、大量の雨が降り注ぐ。 雨は、アッシュの炎を消し去るために降らされたものだ。この魔法は、デュイオの必死の抵抗を示している。彼は、自分の命を守るために、あらゆる手段を用いる。雨によって、彼の体に燃え移った炎は、徐々に消えていく。
「一気に決めるぞ!クレティア、舞華!」怜也は、冷静かつ力強い声で号令を出す。彼の言葉には、迷いがなく、勝利への強い意志が感じられる。彼は、状況を正確に把握し、次の行動を迅速に決定する能力を持っている。この号令はクレティアと舞華の連携プレーの開始を告げる、重要な合図である。怜也は、チームリーダーとして的確な指示と、チームメイトへの信頼を示している。
「分かっておる!くらうのじゃ!」クレティアは、怜也の号令に即座に応える。 彼女は、剣を軽やかに操り、デュイオに連続で斬りつけを繰り出す。彼女の剣技は、正確で、力強く、そして、美しい。それぞれの斬撃は、デュイオの体を的確に捉え、大きなダメージを与える。クレティアの連続斬りは、デュイオの肉をえぐり彼を追い詰める。彼女の冷静さと、高い戦闘能力が、この場面で際立っている。
「ぎゃあああ!」デュイオは、クレティアの攻撃に苦悶の声を上げる。しかし、次の攻撃が来る
「続けて行くよ〜!」舞華は、クレティアの攻撃に続いて、鎌による連続斬りを繰り出す。彼女の鎌技は、クレティアの剣技とはまた違った、容赦ない攻撃だ。 鎌の鋭い刃が、デュイオの肉体を次々と切り裂く。舞華の攻撃は、クレティアの攻撃と完璧に連携しており、デュイオに逃げる隙を与えない。この連携プレーは、二人の息の合った動きと、高い戦闘能力を示している。
「うぎゃあああ〜」デュイオは、クレティアと舞華の連携攻撃に、さらに激しい苦悶の声を上げる。彼の体は、傷だらけになり、もう限界に近づいている。 彼の顔には、絶望と、敗北への予感が浮かんでいる。彼は、これまで絶対的な自信を持っていたが、怜也たちの連携プレーによって、完全に追い詰められた。
「クソクソクソ!この私がここまで追いつられるだとぉ!?」デュイオは、激しい怒りと焦燥感に駆られる。 彼の言葉には、信じられないという驚きと、自身の力の無力さに対する恐怖が混ざり合っている。彼は、これまで絶対的な自信を持っていたが、怜也たちとの戦闘によって、その自信は完全に打ち砕かれた。彼の言葉は、もはや自信満々の嘲笑ではなく、必死の抵抗の叫び声だ。彼は、自分の敗北を認めたくない、しかし、現実を受け入れざるを得ないという、複雑な感情を抱えている。
「終わらせる!」怜也は、鋭い眼光でデュイオを見据え、渾身の力を込めて拳を繰り出す。彼の拳は、まるで鉄の塊のように硬く、そして、速いそれは、これまで以上の圧倒的な力を持った一撃だ。彼の拳は、デュイオの腹と顔に、同時に炸裂する。この一撃には、怜也のこれまでの努力と、勝利への強い意志が込められている。それは、単なる攻撃ではなく、デュイオへの宣告である
「ウグワァーーーーー!」デュイオは、怜也の攻撃によって、悲鳴を上げる。彼の体は、激しく揺れ動き、そして、崩れ始める。それは、肉体の崩壊だけでなく、精神的な崩壊でもある。彼はこれまで絶対的な自信を持っていたが、怜也の一撃によって、完全に打ち砕かれた。彼の目は、虚ろになり、彼の体は、もはや抵抗する力を失っている。彼の崩れ落ちる姿は、彼の敗北と、彼の傲慢さの終焉を象徴するであろう。デュイオと融合していたゾンブキメラの肉体も、怜也の一撃によって崩壊する。その姿は、まるで砂が崩れるように、ゆっくりと、そして、確実に消滅していく。
「うぅ〜…、なんとか、生きてはいるか…」デュイオは、怜也の強烈な一撃を食らったにもかかわらず、元の姿に戻っている。彼の体は、傷だらけで、血まみれだが、まだ生きている。デュイオは、這いずってその場から逃亡を試みる。彼は、もはや戦う力はない。しかし、彼は、まだ諦めていない。彼は、最後の力を振り絞り、生き残ろうとする。この逃亡の試みは、彼の最後の抵抗であり、同時に、彼の絶望を表している。彼は、敗北を受け入れながらも、まだ生き残りたいという強い願望を持っている。デュイオの目の前に、舞華の鎌が突き刺さる。
「あのさぁ〜、散々あれほどさぁ〜、侮蔑しておいてさぁ〜、まだオメオメと生き恥晒すのかなぁ〜?そんな都合よく行くわけないじゃ〜ん」舞華は、デュイオに鎌を突きつけたまま、微笑みながら言う。彼女の言葉には、勝利への自信と、皮肉が込められている。 彼女は、デュイオの傲慢さと、彼の敗北を冷静に嘲笑している。彼女の微笑みは、単なる優しさではなく、勝利者としての余裕と、デュイオに対する軽蔑を表している。
「ま、待て!悪かった!私が悪かった!もう二度とせん!」デュイオは、舞華の言葉に動揺し謝罪する、彼の言葉には、敗北の自覚と、屈辱が感じられる。彼は、これまで傲慢で、他者を軽視してきたが、舞華達との戦闘によって、自分の力の限界を認識した。彼は、自分の傲慢さが、敗北へと繋がったことを理解している。この謝罪は、彼のこれまでの傲慢さを覆す、大きな転換点となる。彼は、これまでとは異なる、新たな感情と向き合うことになる。しかし、彼の謝罪が本心からのものなのか、それとも単なる場繋ぎなのかは、まだわからない。
「審判を下すのは舞華ではない!」クレティアは、ハキハキとした、力強い声で宣言する。彼女の言葉には、正義感が強く、そして、リーダーとしての責任感と権威が感じられる。彼女は舞華の行動を制止することで、自身の立場と、正義を明確に示している。この宣言は、単なる戦闘の終結ではなく、デュイオの運命を決定づける、重要な局面であることを示している。クレティアは、単なる戦闘員ではなく、正義を執行する立場にあることを明確にしている。
「そうだな!裁くのは俺とアッシュだ!」怜也はクレティアの言葉に同意し、自身とアッシュがデュイオの裁きを下すことを宣言する。彼の言葉は、クレティアの言葉と調和しており、チームとしての結束と、責任感を示している。怜也とクレティアの連携は、チームワークの強さと、リーダーシップの明確さを示している。彼らは、単独で行動するのではなく、チームとして、そして、リーダーとして、責任ある行動をとることを示している。
「頼む、見逃してくれ!」デュイオは、クレティアと怜也、そしてアッシュの前にひざまずき、懇願する。彼の声は、震え、彼の目は、涙で潤んでいる。彼は、これまで傲慢で、他者を軽視してきたが、今、初めて自分の過ちを悟った。彼の懇願は、彼の絶望と、後悔を表している。彼は、自分の命を救ってほしいと、心から願っている。この懇願は、彼のこれまでの傲慢さを覆す、大きな変化を示している。
「お前は“ヒト“をモンキーと罵った、それだけじゃない、昔のこととは言え意見した者を実験に使い殺害同然のこともしたようだな!」アッシュは、デュイオの懇願を無視し、冷酷な声で告げる。彼の目は、燃えるような炎のような文様で輝いている、これは彼の怒りと、正義の心を象徴している。アッシュは、デュイオの過去の罪を厳しく断罪する。彼は、デュイオの傲慢さと彼の残虐行為を許さない。アッシュの怒りは、正義の炎として燃え上がっている。
「それに、お前はどうやら俺の運命を狂わせた元凶であり差別や偏見で、しかも、反発することが出来ないことをいいことにアッシュをも道具同然に扱った、そして、今回の戦闘の際に放ったヒト全部に向かっての最大の侮辱は許せない!」怜也は、冷酷で、しかし力強い声で、デュイオへの怒りを爆発させる。彼の言葉は、単なる非難の言葉ではなく、デュイオの行為がもたらした深い傷跡を浮き彫りにする。怜也は、デュイオによって、運命を狂わされたと訴える。それは、単なる個人的な恨みではなく、デュイオの差別や偏見、そして、弱い者への残酷な行為に対する怒りである。さらに、アッシュを道具として扱ったこと、そしてヒト全体への侮辱も、怜也の怒りを燃え上がらせる燃料となる。
「俺たちはお前を許さない!」怜也とアッシュは、声を揃えて宣言する。彼らの言葉は、力強く、そして、揺るぎない決意に満ちている。これは、単なる感情的な叫びではなく、デュイオに対する断罪の宣告である。彼らの言葉は、デュイオの過去の罪、そして、現在の行為に対する、明確な拒絶を示している。
「悪かったと思ってる!」デュイオは、ハキハキとした声で弁解する。しかし、彼の言葉には、説得力がなく、嘘が感じられる。 彼は、自分の罪を認めているふりをしているが、実際には、心から後悔していない。 彼の言葉は、単なる場繋ぎであり、自分の命を救いたいという、必死の願いを表している。
「そう言う嘘はもういいよ!」怜也はバッサリと切り捨てる、それと同時に怜也の左目の瞳孔は、金色に輝き、六芒星の紋様が浮かび上がる。 これは、魔皇の眼であり、能力の一つに嘘を見抜く能力を持つ、強力な力だ。この魔皇の眼によって、デュイオの言葉が嘘であることが、明確に判明する。
「どうしてもダメか!?」デュイオは、絶望に満ちた目で問いかける。彼の言葉には、もはや抵抗する意志はなく、ただ、自分の運命を受け入れるしかないという、深い悲しみと絶望が感じられる。 彼は、これまで傲慢で、他者を軽視してきたが、今、初めて自分の弱さと、無力さを認識した。 彼の絶望は、彼の敗北を決定づけるだけでなく、彼の未来への不安を表している。
「そうだな!怜也、お前がやれ!」アッシュはデュイオの絶望を無視し、怜也に指示を出す。 彼の言葉は、力強く、そして、決意に満ちている。彼は、怜也を信頼しており、彼にデュイオの裁きを委ねる。この指示は、怜也とアッシュの強い信頼関係を示している。また、アッシュ自身の正義感と、決意を表している。
「役目は承るよ!」怜也は、静かに、しかし力強く宣言する。 彼の言葉には、決意と、正義感が込められている。彼は、アッシュの指示を受け、デュイオの裁きを下すことを決意した。怜也は、概念系能力である”虚飾“を使い、鎌を生成する。この”虚飾“の能力は、怜也の圧倒的な力を示すだけでなく、彼の正義感が、現実世界を超えた力によって支えられていることを示している。鎌は、単なる武器ではなく、怜也の正義の象徴である。デュイオの首に、怜也が生成した鎌の刃がかけられる。そして、怜也は、躊躇なく、デュイオの首を斬る。彼は、これまで、自分の力を過信し、他者を軽視してきた。 しかし、怜也の裁きによって、彼の傲慢さは、完全に打ち砕かれた。デュイオの身体からはしばらくは血が流れ落ちるがは砂のように崩れる。流れ落ちた血は黒い光の粒子となって消える
「怜也!俺はオラクル法国に戻り、教皇の末路を改めて報告する、お前、いやお前と仲間たちなら差別や偏見をなくすことはできるかもしれんな、理想に向けて歩き続けろ!そして、その理想を叶えてくれ!」アッシュは、モヤが晴れ、屈託のない微笑みを浮かべ、怜也、クレティア、舞華たちに語りかける。 彼の言葉は、単なる別れの言葉ではなく、未来への希望と、怜也たちへの託宣である。彼は、オラクル法国に戻り、教皇の末路を報告することで、これまでの戦いの結果を伝え、新たな一歩を踏み出す。そして、怜也たちには、差別や偏見のない世界という理想を叶えることを託す。
「言われなくても分かっておるのじゃ、まったく」クレティアは、どことなく照れ隠すように言う。彼女の言葉は、控えめながらも、強い決意を表している。彼女は、アッシュの言葉に、深く感動し、そして、その期待に応えたいと思っているしかし、彼女は、自分の気持ちをストレートに表現することが苦手である。
「当たり前じゃん、ボク達に不可能なんかないからね」舞華は、ハキハキとした明るい声で言う。 彼女の言葉は、揺るぎない自信と、楽観的な性格を表している。彼女は、アッシュの期待に応えることに、全く不安を感じていない。 むしろ、彼女は、この新たな挑戦を楽しんでいる
「ああ、かなえるさ、俺の理想である、混血が差別や偏見に合わなくするってのはな!差別や偏見はなくしてみせる!」怜也は、決意したように言う。 彼の言葉は、彼の揺るぎない信念と強い意志を表している。 彼は、アッシュの言葉に深く感銘を受け、そして、混血に対する差別や偏見をなくすという、自身の理想を実現することを誓った。




