episode8.
ハンター協会。
岡が3日前に来た時と同じように
松田も測定室へ案内される。
「松田さーん、松田翔さーん。測定室3番へどうぞ」
「じゃあ、行ってくる!」
自信に満ち溢れた顔で松田が向かう。
「頑張れよ。」心の中で応援しながら
松田を見送る。
30分後
松田が出てきた。
だが、その顔は死んでいた。
行く前にみせたあの笑顔は消え失せていた。
失敗したのか。。。
確かに誰でも覚醒しハンターになれる訳ではない。
確率も40%と高すぎず低すぎない数値を
岡も3日前に言われたばかりだった。
「お疲れ様。」
そういって肩に手を乗せる。かける言葉が他に
見当たらない。
だからこそ次に言われた言葉に
俺は驚いた。
「覚醒は、、、できたよ。」
「えぇっ!?」
間抜けな声を出しながら松田を見る。
「ただなぁ、なんというか。いや、見た方が早いな。」
そう言うと小さくステータスと呟き
表示された画面を俺に見せてきた。
【松田 翔】レベル1/???
【HP100】【MP50】
【適正職業:取り立て】
【スキル:なし】
【ステータス パワー5 スピード1 体力5 感覚10 魔力2】
思わず爆笑した。
「とっとっと!取り立てぇ!?」
笑うところではないのだろう。
ただ、それでも岡の笑いは止まらない。
こんなくそおちゃらけな奴が、、、そう思うと
余計に笑いが出てくる。
ちなみにだが適正職業にもいくつかあり
主には戦闘職。生産職の2通りに分かれており
そこからの派生として様々な適正職業が現れる。
過去に暴露系配信者が行った
【ふざけた職業ランク】でもワースト
1位は【努力家】だった。
それなのに岡は【サイコパス】
松田は【取り立て】というふざけた職業。
これは笑うしかない。
そうしていると
「おい、静かにしろ」
後ろから声をかけられた。
「はいはい笑 すみません笑」といいながら振り返る。
そこには若い金髪の青年の青年がいた。
その瞬間。俺達は一気に血の気が引いた。