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episode47.

「私は何をしているのだろう」


皆が傷つくこの光景をみて堤は

ただ立ちつくしていた。


高森が声をかけ続けるも堤からは

スローモーションに話しているように見える。


「なにこれ。」

現状が把握できない。

伊黒に続き白川も死んだ。


難波もその場で膝をつき

ハヤトには腕がない。


「きっと夢だろう。こんなことあるはずがない。」

そう思い。目を瞑る。変な浮遊感に襲われるも

心地よい。それなのに、、、


急に体に痛みが走った。


「なに?」そう思い目を開けると

高森が必死で堤の腹や腕を殴っている。


「痛い。何するの。」

そう思うも声がでない。


「あぁ、もういいや」

また目を瞑る。



「頼む堤さん!しっかりしてくれ!」

目の前で立ったまま目を瞑っている堤とは

反対に高森は焦った様子で堤を殴り続ける。


「なんでだ。なんで。いつもみたいにアヘってくれない!」


【ダメージジャンキー】

それは堤が持つ適正職業だ。

痛みを感じればいわゆるバーサーカー状態と化すのが

特徴的だ。


だが、何度殴っても堤は変化しない。

それどころかワイシャツの腕まくりしている

部分を殴ると痣ができる。

ジャンキーだけでなくスキルの性能も

消えているのだ。


「あんたがいなきゃ全員死んじまう!だから頼むよ!」

それでも堤は起きない。


その場からは高森が堤を殴り続ける音だけが鳴る。





「ハヤトーー!!!」


両腕を切断されたハヤトの叫び声が響く。


「まずいまずいまずい!」


なんとか止血しようと着ていた服で腕を巻く


「ハヤト!HPゲージは!残りどれぐらいだ!」


それどころでないのか全く声が届いていない。


「落ち着け!ここは修練場だろ!なら回復薬もあるよな!だから落ち着け!」


そこで、ようやくハヤトは落ち着きを取り戻す。


「す、す、すま、ね。」


痛みがそれほどにえげつないのだろう。

頑張って耐えてくれてはいるが早く何とかしないと

まずい状況だ。


「感動のお別れあいさつはもういい?」

奴がそういってきた。


「あぁ!?黙ってろ!潰すぞ!」


そう言うとやれやれという感じで首を振り出す。


「とりあえずどいてくんない?君たぶん新人でしょ?情報にない顔だもんね。」


そう言うと「ほれ」っと向こうを指さす。

その方向を見ると受付嬢が難波と対峙しているところだった。


「ま、まさか、、、」


「そう。彼女スパイでしたー」

ふざけた調子で言ってくる。


そして、「ただねぇいくら国からの命令とはいえ、何も知らなかった人を殺すのは可哀想なんだよね。」




とんとんと歩くようなことをしながら「それにね」とそいつは続ける。


「俺ユニークなんだぁ。【忍者ウォーリア】っていうの」




【忍者ウォーリア】

忍者の静かなる志とウォーリアの気高き戦魂を持つ

ユニーク職業である。

スピードアタッカー系とし接近戦闘職中最強類であり

忍者の身のこなし・搦手スキルとウォーリアの高い攻撃・耐久スキルを持つ。

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