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episode31.

【ユニーク職業】

それは、2次転職時において確認ができる特別な職業である。

例えば【マジックアーチャー】や【ミスリルナイト】。あるいは【アサシンバーサーカー】など【戦闘職と生産職】が共存した職業や【冷静と暴走】などの矛盾構成が存続するハンターにのみ与えられる。証明の様なものだ。


だからこそ、本来であれば堤の【ダメージジャンキー】やいつぞやの【不完全者】などはユニークに当てはまらない。



だが、これまでに【人間性や用語】が職業となった人間がいなかったことや【不完全者】の登場によりこれまでの状況が変化する。

ハンター協会はさらに希少価値の高い職業についての調査を開始し調査の結論が出るまではそれらを【ユニーク】として扱うこととなったのだ。



「プシュッ!プシュッ!プシュッ!プシュッ!」

下を堤に任せ。白川はまた敵のいない空へ発砲する。

もう何発撃ったか分からない。


「ちょっと!白川さん!何やってんですか!敵は下ですよ!」


松田の言葉に白川は耳を貸さない。


携帯が鳴る。「松田。でてくれ。スピーカーで」


とりあえず言われた通り通話ボタンを押し、スピーカーに設定する。


「もしもし代表、現状報告です。」

野太い声が携帯から聞こえる。


画面を見ると【伊黒】と表示されている。


「現在、こちらに向かっていたヘリ27台が墜落。その内23台にはハンターも同乗していたようで大幅に戦力を削ぐことに成功致しております。ご苦労様です。」


「他は?」


「ビルを伝って侵入を試みた部隊もありましたが、撃退に成功。また、反対上空からも増援がきます。あと、8分で到着というところでしょうが、そっちは【ハヤト】が一掃する様で現在チャージ70%です。」


「わかった。」通話が終了する。


「松田。屋上行くぞ。」

そう言うと白川は銃を置き。歩き出す。


「え、はい。」


情報が多すぎる。言われた通りにすることしかできない。


エレベーターへ向かい。屋上を目指す。


「分からないことだらけか?」


白川が松田の心情を察した様だ。


「安心しろ。後で特別に教えてやるよ。」


そう、言い終わるとちょうど屋上へ到着した。


「代表、お疲れ様です。」


先程の野太い声。【伊黒】だ。


「ん?誰だ。」


伊黒が警戒する。腰に付いたナイフを手に取り臨戦態勢を取る。


「やめろ。俺の知り合いだ。」


白川がそう言うと伊黒はナイフを戻した。


「それより、こいつに戦況を説明してやってくれ。こいつももう無関係じゃない。」


「かしこまりました。」


伊黒から聞いた話はこうだ。


応戦要請を受けた伊黒達は直ぐに動いた。

伊黒の適正職業【通信管理者】からなる

スキル【傍受C】を使い。敵の情報を奪いながら

現場の指揮を取っていた。


ビル正面800名にハンターはいない。だから堤を配置。

北関東や東京上部からくる敵は白川の狙撃で撃退。

そして残り中部地方や神奈川近辺から向かってくる残りを【ハヤト】が撃破する。というものだった。


あいつだ。という感じで指を指す。

集中しているのか。こちらには気づいていない。


「白川さん、、、ただ空を撃ってたって訳じゃ無かったのか。」


松田が言葉を漏らす。


「まぁ、俺は目が良すぎるからな。」


それを聞いて白川の持つスキルを思い出した。



「伊黒班長!撃っていい?」


前から声がした。「100%か!?」「そっす!」


遠くだが上空になにか見える。中部や神奈川近辺から来た敵の援軍だろう。




「よし!いけ!」


「100%!」そう言うと【ハヤト】の掌あたりから

光が飛び出す。それはかなりでかい!


10秒程だろうか。飛び出した光が消えた。

その先にはもう敵の援軍は見えなかった。


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