episode17.
「ちっせぇ、、、」
ボスの部屋に入った俺達。
だが、いざボスを見てみると
期待を裏切られた感じがして少し
やるせなさを感じた。
このゲートのランクはE
当然モンスターも弱い。
だからといってこれはないだろ。
なんと出てきたのはちんこい【ゴブリンロード】
岡の身長がだいたい170cm
それに対しゴブリンロードは150cm程であり
他のゴブリンと見た目もさほど変わり無かった。
いやいや!見た目で判断してはいけない!
それで、何度やられてきた!
絶対に油断はしない。
覚悟を決め直した次の瞬間!
「どいて!」
後ろから椎名が突っ込んできた。
慌てて俺も避ける。
「このスピードっ!本気か!?」
「はぁぁぁっ!」挙げた剣を振り落とす。
「ぐぇっ!」
ゴブリンロードは一発でダウンした。
なんか本気になってた俺が恥ずかしい。。。。
すると椎名がいきなり剣を渡してきた。
「トドメはあげる。」
「いいの!?」
これはとんでもないお零れ。思わず舞い上がる。
「元々、メンターだしね。いいよ。」
「じゃあ遠慮なく!」
俺は受け取った剣でゴブリンロードの首を
かっ飛ばした。
見事な右打者スタイル。
バットのように剣振るう俺に
椎名が笑う
「なにそれ笑」
それをみて俺も笑うしかなかった笑
ゲート入場より1時間と少し
俺たちは外へ出た。
ゴブリンを倒し得た魔力石や素材を
今、精算している。
討伐したなら素材の回収も必須だ
装備やアイテムとしても加工が可能な
素材は高値で売れる。
ゲート傍に精算所があるのは楽で助かる。
他にも利用者がいるせいか
精算にはまだ時間がかかるらしい。
その間、俺は改めて礼を言った。
「ありがとう。ほんと助かった。」
「全然いいよ!楽しかったし!今度会えたらまたメンターしてあげる。」
ここまできたらあとはこっちのもんだ。
「ほんとに!?だったらさ!今度、悲市区に来たら連絡してもいい!?」
「いいけど、、、岡の連絡先私知らないよ?」
「ちょっと待って!」
ポケットから携帯を取り出し番号を表示する。
「はい、ワンコールしてみて?」
携帯がなる。これで完璧だ。
「じゃあ、これでまたお願いします」
そう言う俺に「はいはい」と返す椎名。
そんなやり取りをしていると精算が終わった。
「素材に魔力石。合わせて104,200円です。」
1日で10万!?かなりでかい、、、
これなら年収1000万も余裕じゃないか!
だが、本日の労働者は椎名。
流石に貰えない。
本人は気にしていなかったが
俺が気にする。
結局、メンター代として全額渡し。
最後は同行していた女の子との帰りを見送った。
椎名が見えなくなっていく。
俺は零れる笑みを我慢出来なかった。
「計画通り、、、」
ボソッと零し俺はまたゲートへと向かう。




