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詩集 ~世界とわたしと、人々と~  作者: 荒野ヒロ


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80/200

社会の色

 わたしたちはつねに見張られている


 なにもかもを正しくしつけようという


 自己満足否定を重ねる者らの視線に




 違いを認めぬと言いながら


 多様性を語る者




 平等を謳いながら


 自分一人はと考えている




 社会のためと言いながら


 その一員であるあなたは 自分を省みない


 あなたのどこに正当性があるというのか




 秩序(ちつじょ)も 権力も 資本も 名声も


 そんなものは付属物にすぎない


 それらのものに価値など認めない


 本当に大切なものは 心の中にある




 愛すらも資本で決める者には


 世界は何色に見えるというのだろう


 そんな者が価値ありと言っている物は


 ただ単純に そう思いたいだけなのだ




 さまざまな境遇の人たちが


 そうした独善を非難する


 そうした自己中心的な考えを軽蔑する


 そうした偏狭(へんきょう)さを哀れむ




 他人には他人の現実があり


 その人には その人の想いがある


 それらを見ずに


 何を知り得たというのか




 規律ばかりを声高に叫び


 いつも自分の立場ばかりを気にしている


 そんな連中に同調し


 愚か者になるくらいなら




 すべてを捨てて


 泥の家に住むほうがまし


 わたしは社会の嘘には騙(だま)されない




 その連中の言う正義など


 自分に都合がいいだけの


 詭弁(きべん)にすぎないのを知っている

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