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果樹の見る現実
果樹は何を思うのか?
シンプルな詩になったかな。
ああ、盗人よ
おまえは誰の許可もなく、わたしの腕(枝)から、わたしの実りを奪っていく
恥知らずのその頭に、罪という茨の冠を載せて
わたしが苦心して育てた果実
指先も凍る冬も、暑く乾いた夏も乗り越えて、わたしの腕からこぼれ落ちる、命の証
それを奪っていくのは何者か
ああ、盗人よ
おまえは自らを省みることなく、恥ずべき行いを重ねていくのか
恥を知らぬ厚顔無恥な振る舞いに、おまえの知性は干上がって、おまえから去っていってしまったのか
ああ、愚かな盗人よ
なるべくさまざまな詩の表現や技術を学びたいと、古い時代の詩を読んでいます。
「古き良き」を考えると同時に、わかりやすさもある程度は組み込んでます──たぶん。
❇ 指先=梢。枝先、幹の先のこと。




