苗木と水やり
これも隠された見方ができるかな?
ある部分はとくにそうした意味合いが強いかも……
苗木を植えた
固い地面を掘り起こし、そこに植えた
乾いた土に水をやり、その苗木が大きくなるようにと、願いを込めながら
わたしはその苗木の生長が楽しみだ
その苗木は、わたしがこの世を去ったあとも、しっかりと大地に根を張り、すくすくと育つだろう
わたしのいなくなったあとにでも、葉を茂らせ、暖かな日差しを受けて、たわわに実る甘い果実を、多くの人に与えるだろう
霜の降りる、凍えそうな冬も
暑さ厳しい、雨も降らぬ夏でも
どうか、枯れることなく、大きく育っておくれ
わたしの命を、わたしの時間を、おまえに捧げるから
実りの秋に、その甘い実を人々に与え、穏やかな気持ちで満たしておくれ
たとえわたしがいなくなっても、きっと誰かが、おまえを支えてくれるだろう
おまえのたくましい枝振りを見た人が、先見の明をもつ人が
おまえの価値に気づいて、おまえに水を与えるだろう
おまえの生長を阻もうとする、やっかいな雑草たちからおまえを守り、そのいまいましい根っこを引き抜き、おまえに近寄らせはしない
だからどうか、すくすくと生長しておくれ
その枝に祝福の果実を実らせ、果実の重みで枝をしならせる、その日まで