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ゆるやかに生きる
詩人の紡いだ言葉には
切実な人生観がひそんでいる
ある者は強く猛々しく生きよと言い
ある者はのびやかに生きよと説く
ある者は神への祈りの中で生き
ある者は愛の中で死ねと言う
いくつもの時代を超えた言葉
その変遷の中にあり
風俗や価値観は違えども
わたしたちが人であることにかわりはない
言葉や文明が違えども
生きているのにかわりはない
人によって弱さや強さはことなるもの
成長するにも違いは出よう
だからゆっくりと
川を流れる木の葉のように
ゆるやかに流れていけ
舵をとろうなどと思わずに
流れに身をまかせ
つまらぬ物事に振り回されるのはやめにしよう
旅に出て
そのまま家に帰らなくともいい
なすがままに
流れるままに
ゆるやかに
人生を生きていこう




