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砂漠の砂に想う
砂の海、その底に眠る時。
どこまでも広い砂の海
深く、重く、降り積もる砂の波よ
その下には数々の死や歴史が沈み
そこから解放されるのを願っているのか
それとも、その積み重なる砂の底でひっそりと
おのれの後裔を想いながら眠っているのか
この砂粒はわたしだ
この砂粒の集まりがわたしたちだ
わたしたちの──人類の
死の歴史そのものだ
わたしたちの死の底で
歴史の狭間で息絶えた者たちが眠る
砂漠の深い砂の底
そこには数々の歴史と
死が隠されている
降り積もった無数の死の下で
あらゆる過去が眠りについている
静かに、ひっそりと
荒廖とした砂の海に身を投げて
わたしも砂となろう
そしていつの日か
古い古い歴史の物語を
風の中にささやこう
乾いた風に乗せ
無限に広がる砂の海に
想いを馳せて
歴史の行く末を
語り合おう




