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雨や雪に
ほどほどが日常には一番だということですね。
雨が降らねば畑が乾き
野菜が育たぬと農家が泣く
雨が降りすぎると、畑が水没し
野菜が売れぬと農家が泣く
雪が降らねばスキー場が開けずに
レジャー客が来ないと、観光地で悲鳴が上がる
かといって豪雪になれば
車が出せぬと皆が泣く
ああ、なにごともほどほどが一番なのだ
過剰なものなどお断り
雨乞いを聞き届け
水害を起こす神などよりも
治水と備えを忘れるな
備えあれば憂いなし
風と雨と嵐と地震と──
隣人の気持ちに警戒しろ
* * * * *
雨乞いを聞き届け~
アステカ神話に登場する神テスカトリポカの伝承の一説。




