言っても無駄だと思うけど
言っても無駄だと思うけど
若いうちの苦労は買ってでもしろってこと
それはね、あれさ。都会の馬と、農家の驢馬の物語
農家の驢馬は畑仕事に大忙し
都会の馬は主人に可愛がられ、苦労を知らぬ
あるとき馬が驢馬に言う
「君は苦労ばかりして大変だね」
すると驢馬はこたえます
「苦労ってなにさ?」
楽ばかりを覚えていれば
それは苦労を嫌うもの
苦労しか知らなければ
苦労を苦労とも思わない
言っても無駄だと思うけど
若いうちの勉学はしっかりとやっておくこと
それはね、あれさ。教養と蒙昧、方向性の違いってやつ
教養をもつ人は
若いときの苦心を糧に、あらゆることに前向きだ
知らないことがあれば人に尋ね、教えを請う
そして礼儀も知っている
「教えてくれて、ありがとう」
そして彼は気遣いもできるのさ
蒙昧で無教養な人は
いつまでたっても成長を知らぬ、だから前には進めない
いつも不安をかかえたまま、まわりは敵しかいないと思ってる
無知であることを隠すため、やたらと攻撃的になり
気づけば彼はひとりぼっち
それでも「悪いのはまわりのやつら」と思ってる
言っても無駄だと思うけど──
「馬と驢馬の話」
心理学の本か何かで読んだ記憶(うろ覚え)。
童話か何かかな?




